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2007年12月17日 (月)

☆劇団東京ヴォードヴィルショー第62回公演『エキストラ』を観た☆

15日(土曜)。少し寝だめした後、自室の片付けなどをし、午後から大阪市内へ出かけた。
よもや、こんなに忙しい日々に突入しようとは、思いもしなかった頃に購入しておいたチケットの公演『エキストラ』を観に行くためである。
場所は京阪・京橋駅下車で歩いた先にある「シアターBRAVA!」と言う劇場。余裕かましてゆっくり準備してから出発したら・・バスがなかなか来ず、次第に焦り始めたモノだった(⌒〜⌒ι) 最近、私生活でどうにも遅刻気味となる傾向が強い。。社会人としていかんことです。

全然詳しくないんだが、劇団東京ヴォードヴィルショーと言えば、脚本&演出に三谷幸喜が関わり、看板俳優として佐藤B作、あめくみちこらが活躍する、そんな劇団だそう。
今回は、そんなに華やかそうな面々でもなく(ファンの方々済みません)、ちょっと期待値も低めだったんだけど(何しろ前回観た、三谷作の舞台劇『コンフィダント・絆』の完成度が非常に高かったもので)・・結果的には「休憩時間なし(イッキに2時間の舞台と言うのはスゴい!)」「シーン切り替えなし(1セットのまま貫徹)」「群像劇の佳作」って感じで、上演時間の長さも気にならず、チケット代相応には楽しめたと思う☆

三谷氏も意識してのことだろうが、私的に残念だったのは「群像スタイル」にこだわる余り、主役級のキャラ(=言動面で他より抜きん出ていた人物)が終盤でポコポコ“退場”してしまい、その部分だけを眺めると「とてもハッピーとは言えず、(彼らに対する)希望も殆ど感じられなかった」ってことだろうか。
取って付けたようなハッピーエンドな“どんでん返し”を最後に据えといてくれ、とまでは言わないが、もちっと観客の気持ちを高揚させた形でのオチとして欲しかったなぁ・・(・ω・)

舞台は地方の古寺(古刹)の本堂内。戸外ではしとしとと雨が降っている(序盤のみだが、実際に舞台で雨を降らせていた演出に驚かされた!)。集められた農民姿の人々。彼らは「出待ち(撮影に備え待機してる状態)」のエキストラたちである。そこに現れる金ラメ(?)姿の人々。彼らはどうやら「未来人」とのこと。
「台本すら渡されない」エキストラたちは、ようやくそこで(その日)撮影中の物語が「タイムボンバー/危機一髪」なる、タイムトラベルものの連続ドラマであることを知る。

エキストラとは・・「常に時間的拘束を受け」「俳優より目立ってはならず」「製作陣に決して逆らえぬ」そんな縁の下の悲しい存在である(と本作では“やや皮肉な視点”で描かれていた)
元教師・鳴海(ナルミ)が“撮影現場では新人”の元駅員・八代(ヤシロ)を指導したり、エキストラを脱し今や“俳優”とし成功しつつある田所(タドコロ)が“古巣の面々”に毒を吐いたり、エキストラ歴の長さ故、演技過剰になってしまってる古株さん(名主:ナヌシ)、病弱で今や死に体(?)なご老人・小寺(コテラ)(←と言っても劇中で実年齢=53歳と判明するが・・)、家出した妻をテレビドラマ内に見つけ、はるばる現場まで追って来た“存在の薄い男”、屍体役を得意とする“逃げ腰”な男・沈黙(チンモク)、プロデューサーに自身の持てる「全て」を捧げ、のし上がろうとする女・・そんな老若男女さまざまな「名もなき」人々が集まり、撮影現場の裏側を語り、エキストラ役の悲喜をつまびらかにして行く・・そんな流れである。

メインとなるのが「エキストラ」と言う“撮影現場では最下層の人々”なので、彼らに材をとった時点で「悲喜のシチュエーション」は既に成立したようなもんである(=^_^=)が、そこに三谷氏ならではのセンスで「エキストラが主演俳優&スタッフを支えている」ってな“逆転性”や「エキストラとしては素人だが(退職前の)前職に関しては超ベテラン」ってな“どんでん返し要素”を流れの中に盛り込んでくれてるため、悲しいだけのドラマでなく、スパイスの効いた“風刺劇”の構成が奏功していた。

また、劇中で敢えて成立させた“マンネリズム”の面白味もあった。この手法って失敗するとひたすらウンザリさせられるんだが、演者の人柄などによっては実に巧く「笑い」に何度も持って行けるのだ。

まぁ、ワタシとしては「もっとファンタジックな要素があっても良かった」「直接的な感動&面白味を前面に押し出した、より分かり易い物語が欲しかった」とは思うんだが、三谷作品として恥ずべきレベルでは無論なかったことだし、ヨシとしておこうか(←何をエラそうに!)

〜 こんなセリフがありました 〜

鳴海「面白いが、難しい世界です」
  「決して音を出してはいけない。つまり声を出さぬよう騒ぐのです・・照れずに」
  「このメンツじゃ“GI(米兵)”役はムリだ・・」
  「やはり“アングロサクソン”はムリだ・・」
  「今まで続いて来たことだからと言って、これからも続いて良いこととは限らない」
  「エキストラにも感情がある。エキストラも人間だ!」

※「(農民の格好が)お似合いですね」
※「余り嬉しくない褒め言葉ですけどね」

※「お前ではダメだ! その顔に“意味”が有り過ぎる」
 「撮影現場で振り回されるのも、俺たちの仕事のうちだ」
 「エキストラの時は、あんなに輝いてたのに・・」

田所「人に見られるとな、俳優ってのは顔つきが変わるんだよ」
  「こいつらは、どんな役だって欲しいんだよ」
  「自然体で演(や)ろうって意識した時点で、不自然になるんだよ」
  「顔に自信がみなぎりゃ、女なんざ幾らでも寄って来るんだよ」
  「エキストラの芝居が良いと、映画も生きて来る」
  「スタッフの心を掴むためなら何だってやるさ、こっちは人生かかってんだい」

田所「日本語で話せ!」
鳴海「そんなに難しい言葉を使った覚えはありませんが」

※「下に愛想が良い人間は、上にも愛想が良いものだ」

妻「男だったら“いびき”の1つぐらいかきなさいよ!」
 「あたしだって、たまには笑って、泣いて、ドキドキしたいのよ!」

※「ため息を1回つけば、妖精が1匹死ぬと言うよ」
※「その妖精は何処で生まれるの? ※※所?」 ←駄洒落です・・

女優「良くない噂って、(現場の)ああ言う人たちから広まるものなのよ」

小寺「お若いの」
鳴海「さほど若くはありませんが」

追記:48作も続いた邦画の某シリーズ。主人公を演じた男優さん(故人)の本名が「田所」なのだが、三谷氏が本作で取り上げた「田所」の個性的なキャラクターに、ひょっとして何かのインスピレーションを与えたんやろか??

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