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2007年11月29日 (木)

☆『椿山課長の七日間(2006)』☆

※溜まってる映画メモをまとめた記事です。

8日(木曜)の夜。テレビ放送(=地上波初登場)されたものを観た。原作:浅田次郎、主演:西田敏行/伊東美咲によるハートフルな「転生コメディドラマ」って感じだったか。殆ど期待せず観始めたんだが・・コレがなかなか巧みな「人間讃歌」ぽくなってて、意外に楽しめたのだった(・ω・)

中年男性なら、誰しもの心に“ちょっと残る”ストーリーなんじゃなかろうか・・(⌒〜⌒ι)

繁忙期のデパートで、中年サラリーマンの椿山課長(西田)が急死する。

さて。

眩しい光明の中で彼が眼を覚ますと・・そこは天国と地獄の境界にある“中陰役所(ちゅういんやくしょ)”と呼ばれる(←誰に?)場所だった。案内人マヤ(和久井映見)の説明を受ける、集められた(=死にたての)人々・・どうやら、彼らはいずれも4日前に亡くなったそうである。
彼女の説明の中での「自身の死に納得出来ず、かつその事情の認められた者」のみは「初七日の期間内に限り」現世への“特例の逆送(帰還)”を希望することが出来る・・そんなシステムを知った椿山は早速、それに志願し審査を受けることにする。

果たして、24倍の難関(=希望者72人で最終的に3人が合格)を勝ち抜いた椿山とほか2名(雄一少年、武田親分)はそれぞれの「事情」を酌量され、みごと“逆送”されることとなったが・・現世では、彼ら自身も戸惑うような色々な「事情」が(彼らの死後も)尾を引いていたのだった。・・みたいな流れ。

“逆送”の期限は7日間。なんだけど、眼を覚ました時点で既に4日も経過(!)してたんで、実質的には『椿山課長の三日間』と言った方が正しいのかも知んない(⌒〜⌒ι)

・・にしても「知らずに死んでおいて幸いだった」てことがこんなに多いのね、と浅田センセイの描く悲喜こもごもな人間界の四方山に考えさせられることしきりだった。。

椿山篇としては「介護が気がかりだった父の事情」「残して来た妻子の事情」「同僚=知子(ともこ)の事情」と3つもあるし・・!

中でも、妻子の事情は(観てて)実にツライもんがあった。。
そこから得た教訓(?)は「例え費用が安く済むにしても、会社の後輩(部下)に引っ越しの手伝いを頼むと、色んな問題に発展することがある」ってトコか(・ω・) 
一方で、ウルウルと泣けてしまったのが「認知症で施設に入所した筈の父親が・・実はボケてなんかなかった(!)」と言う演出。ここで親父さんが「息子夫婦を前にしての、一世一代の芝居でね」とぽつり告白するトコで、何だかもう、泣けましたわ(×_×)

知子(余貴美子)が密かに椿山に想いを寄せていたことは、微笑ましい側のエピソードか。妻帯者である主人公の立場からすれば「不貞」と思われても仕方ない関係なのかも知れないが、一方で彼の妻・由紀が実は・・と言う“先制打”が先に放たれてるため、こちらの方などはよっぽど可愛く、プラトニックで、美しくさえ映ってしまう(⌒〜⌒ι)

雄一少年が転生した姿・・蓮子(れんこ)(志田未来)とコンビを組むのが椿山の息子・陽介を演じた須賀健太クン。今回も巧みに(?)“出しゃばりオーラ”を抑えて演技してた感じ。何とも芸達者な小僧だなぁ・・(⌒〜⌒ι)

『呪怨(2003)』『海猫(2004)』・・と出演作を観て来た限り「ラッ、、ラディッシュ?!」と思えてしまう(和山椿を演じた)伊東美咲さんだが、本作では「自分であって自分でない、かりそめのぎごちない姿」みたいな違和感を終始抱えたキャラであり、それ故「妙に自然」に思えた(=^_^=)
そう言うシチュエーションを専門に演じる女優さんとして作品を選べば、もっともっとブレイク出来るんじゃなかろうか?!
(「ラブコメの女王」ならぬ「転生系ドラマの女王」みたいな(=^_^=))

また、準主役とし存在感を発揮してくれたのは(武田親分の弟分である)ヤクザ者・市川を演じた國村隼。やっぱり巧い。黙っていても何かを語ってそうな表情なのが良い。本作ではルーシー・リューにいきなし頭部を斬り落とされるような切ない退場演出もなく、ファンの方も安心して楽しめるのではなかろうか。

しっかし、中年のおっさんである自分が、万一(=^_^=)わっかい美人のね〜ちゃんとしていきなし転生したりなんぞした日にゃ・・事情だの残して来た家族だのは後回しで、まずはとにかく獣欲を満たしまくるような気がしないでもない・・(←どんなヤツだ!)
ま、それは言い過ぎとしても、ついつい、記念のセルフヌード写真なんかでも撮りたくなるのが、リアルな人間ってもんじゃないかしらん(・ω・)

そう言った点では「人間の性」みたいな一面が余りスッキリ描かれておらず、少々観てるこっちとしては歯がゆく、かつ不満も残ったが・・ま、そこをリアルに突き詰めて行くと、ちょっと映像化とかは出来なくなるんだろうね、、生々しくて。。

〜 こんなセリフも良かったです 〜

椿山の老父「死者にもプライバシーってもんがあるからな」

知子「寂しいね・・勝手に死にやがって、あいつ・・」
  「(あいつは)空気のような存在だった、あいつが死んでそのことに気付いた」
  「鼻を触るのは「好きだよ」のブロックサインだった・・使わなかったけど、決して忘れない」

※こうしてセリフを辿ると・・影の主役は余貴美子さんだったような気がしなくもない。

追記1:天国は本作では以下のように定義されていた。「希望すれば、自分の存在をいつでも“消去”することが出来る(死後の“完全”な死?)」「金も病気も戦争もない世界である」「居住地、宗教、言語を自由に選べる」「残して来た家族とは会えない」「死んだ時点の姿(性別、年齢、服装)がそのまま反映される」
追記2:“逆送”された場合「生前とは正反対の姿」「基本的には美男美女」になれる! が、何故・・雄一少年が(熟女or老女でなく)少女の姿となったのかは(説明もなく)良く分かんなかった。。

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コメント

私もこれは予想していたよりは心に響いた感あり(*^_^*)、です。やっぱり西田さんの芸達者と知子さん絡みのエピソードの良さによるものでしょうか。

でもそれだけに奥さん(渡辺典子)とその恋人?嶋田(沢村一樹)との一連の流れは逆にしっくり来ずに浮いた感じに受け取れてしまったので残念でした。最後の須賀君含めた抱擁も何だか取って付けたようで。
遣り残した思いを遂げに戻ってきたのに、最後の時間の共有が当初の目的の家族ではなかったということも辛かったです。

伊藤美咲さんはやっぱりラディッシュ??
>「転生系ドラマの女王」
それはいいかも・・・。でもその手のドラマの絶対数が・・・(>_<)。

TiM3さんの「追記1」の部分、この先もし私が・・・と妙に真剣に考える材料になりそうです。
あと、よりリアルな人間ドラマ云々の箇所ですが、確かに、本来の目的を棚に上げて、たとえ束の間でも生まれ変わった姿での“美味しい人生”を謳歌して(あの世に)戻ればいいかって思っちゃったとしても、それは責められませんよね。でもそういう要素を潜んでないかどうかの見極めも、実はその倍率24の難関の中に含まれてたのかもしれませんね(^_^)。

投稿: ぺろんぱ | 2007年11月29日 (木) 21時39分

ぺろんぱさん、ばんはです。

映画、色々と観たいけど・・しばらくはそんな気力も湧きませんて(×_×)

>やっぱり西田さんの芸達者と知子さん絡みのエピソードの良さ
>によるものでしょうか。

見た目「伊東美咲」な西田さん・・と余さんの恋模様は・・何かウーピー・ゴールドバーグ(←インチキ霊媒師オダ・メイ役)とデミ・ムーアの『ゴースト』なラブシーンを連想してしまいました(・ω・)

>それだけに奥さん(渡辺典子)とその恋人?嶋田(沢村一樹)との
>一連の流れは逆にしっくり来ずに浮いた感じに受け取れてしまった
>ので残念でした。最後の須賀君含めた抱擁も何だか取って付けたようで。

あれは椿山&知子の恋模様を描く上での「赦される事情(背景)」として存在するんやろな、と思います。
あれでもし奥さんともラブラブだったとしたら、観客ウケはすこぶる良くないでしょう・・(・ω・)

同様に須賀くん含めての抱擁は「オチ」にはなるんだけど「大オチ」とまではならないネタなんでしょうね。
ただ、彼の父親が実は・・と言うことを考えるに「新しいドラマの始まり」を予想させてはくれ、ほんのり温かかったですよね。
(ホンマの父親ってば、実は小日向文世だったりして・・!?)

>遣り残した思いを遂げに戻ってきたのに、最後の時間の共有が
>当初の目的の家族ではなかったということも辛かったです。

私的には「椿山家は既に崩壊していた」・・と今も思っています。
(もっと言えば、椿山家のためだけが“逆送”の理由ではない、とも)

>「転生系ドラマの女王」
>それはいいかも・・・。でもその手のドラマの絶対数が・・・(>_<)。

『オルランド』の和製リメイク版とか、どうでしょうね。
あっ・・中盤で主人公のオールヌードシーンがあるのか(⌒〜⌒ι)

>「追記1」の部分、この先もし私が・・・と妙に真剣に考える
>材料になりそうです。

早く死んだ方が、あちゃらの世界では若々しいまま・・と言うのが少し魅力的ですかね(⌒〜⌒ι)

>でもそういう要素を潜んでないかどうかの見極めも、
>実はその倍率24の難関の中に含まれてたのかもしれませんね(^_^)。

もう一度考えてみたら・・何か天国全体で「國村隼を死なせてはならぬ!」と必死で手を回してたような印象もありましたっけ・・??
國村氏の視点で物語をもう一度辿ると、物語全体の「別な姿」が見えてくるかも知れません!?

投稿: 管理人(TiM3) | 2007年11月29日 (木) 22時54分

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