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2007年11月 1日 (木)

☆『涙そうそう(2006)』☆

29日(月曜)の夜に「月曜ゴールデン」で地上波初放送されたものを鑑賞した。「妻夫木聡+長澤まさみ」の強力タッグが主演する、沖縄を舞台とした「4年間の兄妹愛のドラマ」である。

2001年、沖縄・那覇市。21歳の新垣洋太郎(妻夫木)は離島で生まれ育ったが、16歳で沖縄(本島)へ単身渡り“自分の店を持つ”なる夢の実現ため日夜身を粉にして働いている。そんな彼のもとに、那覇北高校に合格したと言う妹・カオル(長澤)が故郷(離島)からやって来ることとなる。カオルは洋太郎の実母・光江(小泉今日子)が愛したミュージシャンの男・金城某の連れ子であり、実際には血の繋がりのない妹であった。

金城は光江との結婚後間もなく何処かへ失踪、彼女もまた病により、幼い兄妹を遺しほどなくこの世を去るのだった。当時8歳だった洋太郎は、母との最期の約束「あの子(カオル)にはお前しかいない、どんなことがあっても妹を守ってあげて」を思い出し、部屋に転がり込んだカオルの世話を色々と焼き始めるのだった。

兄と妹を超えるかのような、理想的な2人の生活は順風満帆にも見えたが・・それはやがて、洋太郎の4年来の恋人である稲嶺恵子(麻生久美子)との関係に静かにひびを入れ、そして彼ら(兄と妹)自身の運命にも大きな試練を与えるのであった・・そんな展開。

“妹を思う兄の気持ち”と“兄を想う妹の気持ち”・・そのすれ違いこそが本作の最大のポイントだろう。

その辺りをもっと対話を駆使し、掘り下げて描いて欲しかったと思うが、物語としてはちょっと安易に「交差させたり」「不幸に投げ込んだり」みたいな(凡庸な)ドラマチック展開に逃げてしまってた気もしたか(・ω・) 折角の対話のチャンスをあちこちに設けながらも・・どちらかが寝入ってしまったり、体調を崩してしまったり・・何だかもどかしかったですわ(←ま、それこそが人為的で普遍的な(てか“王道”な)悲劇性なのかも知れないが・・)

妻夫木ファンの女の子としては、洋太郎がどんどん不幸の沼に沈んで行くトコにショックを受けるかも。
ワタシ自身は亀岡(船越英一郎)や稲嶺院長(橋爪功)が彼に絡んで来た時点で「こいつらの差し伸べる手は絶対に怪しい!」と本能的に察知した次第だが(←何をエラそうに!) 案の定って感じもした・・ただ、折角助演してくれてた友人役の塚本高史(役名失念!)や、いかにも“強力な助っ人”ぽかった大森南朋(おおっ!)(終盤のみプチ出演します☆)にはもっと作品にプラスに働きかけて欲しかったなぁ。

長澤まさみは、本作でも「遠くの立ち姿が映える女優さんやな〜」と感じた。序盤でフェリーの甲板に佇む姿や、兄と別れる朝の、少し離れた路上から洋太郎に別れを言う時の姿。ただやはり『世界の中心で、愛をさけぶ(2004)』のころ程の“殺人的なまでの活発なオーラ”は放てていなかったかな〜と。たぶん、(撮影スケジュール上)この作品にだけ専念してた訳でもなかったんやろ、と勝手に自分の中で納得させてます(=^_^=)

一方で、やはり「憎めないヤツだよなぁ〜」と好感度の高まったのが妻夫木氏。『ジョゼと虎と魚たち(2003)』は今なお彼の最高傑作だと思っているが『きょうのできごと(2004)』『約三十の嘘(2004)』など・・どこか精神的に甘ったれてて、叱咤したくなるキャラクターでありながら(←と他人さまを叱咤出来るほどの人材でもないやな、オレってば) 憎めないのである。本作でも「人を信じ、鬼のような決意を心に秘め(←きっと)仏を演じ切った」と言う人物像を好演してくれた。

願わくば、あの“手紙”の中でぐらいは“妹のことを好きな本当の気持ち”をもそっと吐露して欲しかったな、と。あのストイックさには、どうも妻夫木の背後に“黒子(=ライター)”の存在までも感じてしまったりするのだ(←妄想)

ラストで“おばぁ”こと平良とみさんが登場し、妙に独壇場状態でカオルを励ましまくるんだが、どうにも説得力が薄い気がしたなぁ。「沈黙もまた金」と言うことを“おばぁ”にアドヴァイスしたげたくなりました。

ってことで、決して後味が良い作品でもなかったんだが(私的に)、洋太郎と言う人物の言動を眺めるに「こんなに純粋なヤツになりたかったな・・」と心の何処かで羨ましさをも覚えてしまったのだった。
(ただし、純粋なヤツが幸せに生きていけるとは限らない訳だが・・)

〜 こんなセリフもあったさぁ 〜

洋太「オレはこの美貌と体力で、人生を乗り切ってやるさぁ」
  「涙が出そうになったらこうするさ、そしたら涙が出なくなる」 ←鼻血の止血ではないんやね。。
  「恵ちゃんは・・オレなんかと付き合っちゃだめだよ」 ←こんなこと、一生に一度言ってみたい(=^_^=)

恵子「これからは洋太君の部屋・・泊まれなくなっちゃうね」 ←ウワァァン!

稲嶺「君は悪い人間ではなさそうだが・・少々ヒトが良過ぎるようだね」
  「立場の違う恋人たちにはいつかズレが生じるものさ・・遅かれ早かれね」

追記:後半でカオルの使ってた携帯は(どうやら)ドコモの『n701i』ですた。わ、オレのとおそろじゃん♪

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