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2007年10月14日 (日)

☆『フラガール(2006)』☆

少ぅし遡って・・(・ω・) 時間軸が入れ替わりますが、書いておきたいので、書いておきます。

6日(土曜)。この日は結局、昼頃まで寝だめして・・その後も新聞切ったりしてぐぅたら過ごしてしまった(・ω・) まぁ、限りなく疲れておるのでしょう。
夜には「土曜プレミアム」で地上波初放送された、期待の邦画『フラガール』を観た☆ 劇場公開当時から好評価を聞いていて(どこからだ?)、その後、地元の市民会館で特別上映会が催されたモノの、都合がつかなくて観れず、髪をかき乱して悔しがっていた(←そなぃに悔しがるなよ)作品なのだ。“映画メモ”を取る手指も何となく武者震いしてしまったりして・・(=^_^=)

昭和40年代の福島県いわき市が舞台。当時、石炭から石油へと国内のエネルギー源が転換していた時勢、全国各地の炭坑もまた次々に閉鎖されて行った。そんな中「常夏の島」をテーマにしたリゾート施設「ハワイアンセンター」の設立に併せ急きょ編成された、ハワイアンダンサーの女性たちの奮闘を描いた実話。

うう・・何とまぁ分かり易い物語。次第に“フラダンス”に目覚め、めきめきと実力を高めてゆく主人公、そんな彼女と無理解な母との確執のドラマ、炭坑町全体に漂う何とない“絶望感”、そして作品のポスターを一瞥しただけで、ストーリーがほぼ把握出来てしまう“明快なテーマ”・・

即座に連想したのは、何と言っても『リトル・ダンサー(2000)』なのだった。あのエッセンスを軸に『スウィングガールズ(2004)』の“方言によるコミカル演出”や“女性同士の友情”などの要素を効果的に取り入れた、みたいな感じ(所詮は邪推ですけど)。

今回はお1人ずつ、私評をば・・

蒼井優・・主人公(と解釈している)の紀美子役。冒頭で親友・早苗に誘われ「ハワイアンダンサー」のオーディションに参加する。本人は当初余り乗り気でなかったが、実は恐るべきダンサーの才能を先天的に(?)秘めていたのだった・・てな設定。ちょっと笑顔がぎこちない感じもしたが、確かになるほど「内に秘めた女優魂」の燃え盛ってる感じがする。真面目な役は(本作で)良ぅく分かったんで、いずれは「コメディエンヌな悪女」にチャレンジして欲しい。それが出来る女優さんならば、ワタシは認める!(←まぁたシロウトがエラそうに!)

松雪泰子・・東京から招かれたダンス教師=平山まどか先生役。ひと昔前にバラエティ番組(『ダウンタウンのごっつええ感じ』)に出てはったと思いきや、今やなかなかな女優の貫禄オーラを漂わせている。ただ、予想してたよりぐっとダンスシーンが少なく、そこは残念だった・・もっとポイントポイントで模範演舞(?)をして欲しかったなぁ。

岸部一徳・・センターの代表=吉本部長役。いつも通りのふてぶてしい(?)キャラ造形に加え、本作では「炭坑炭坑ってバカにすんでね、このいんごったがり(頑固モン)!」から始まる、見事な磐城弁(?)セリフを披露して下さる☆ このシーンだけでも必見かも知んない(私的に)。『顔(1999)』の時みたく、いきなし“退場”してしまったらどうしよう・・と不安で仕方なかったが、本作ではラストまで頑張ってくれた。アロハシャツを隠すようにジャージを重ね着し、機会あらば下のアロハを露出しようとするこだわりが微笑ましかった(=^_^=) 実に「TPOをわきまえた」お方ではある。

山崎静代・・(輝かしき(=^_^=))初期メンバー代表の小百合役。これまではテレビCMにおける“しずちゃん”しか目にしたことがなかったが、大体のキャラクターが掴めたか(⌒〜⌒ι) 本来の言動がどうなのかは分からないが、本作ではエキセントリックさを前面に押し出しつつも、ときに“ピュアさ”を訴えてくれた。

豊川悦司・・紀美子の兄・洋二郎役。『レイクサイド・マーダーケース(2004)』や『NIGHT HEAD/ナイトヘッド(1994)』など、関東人(?)ぽいキャラを演じる“トヨエツ”は全く好きになれないんだが、田舎モンを溌剌と演じてる本作では素晴らしい存在感を放っている☆ 私的には「まどか先生とのロマンス」をもそっと具体的に描いて欲しかったんだが・・(・ω・)

富司純子・・紀美子の母・千代役。この人のキャラクターなくば『フラガール』は薄っぺらい作品幅のままで終始してしまったと思う。劇中では、その過去らしき過去が殆ど語られなかったが、このお千代さんを主役クラスにして「炭坑町おんな2代繁盛記」とかを描いても面白かったかも知んない(あ、作品のテイストが変わっちゃうか(×_×))

寺島進・・まどか先生を追い、はるばる“北上”して来る(=^_^=) 借金取りのおっさん役。物語の中で結局描かれなかった「トヨエツとのボクシング(?)対決」を是非観たかったなぁ〜。「完全版」には収録されてるんやろか?

如何にも運行本数の少なそうなボンネットバス。吹きすさぶ風に揺れる、だだっ広い曇り空に渡された電線。少女らの汚れた爪先。運命を受け入れたか、黙々と地下へ降りてゆく、石炭で黒く汚れた顔の男たち。テープで修繕された、ひびの走った家の窓。
それらの映像に、説明っぽい字幕解説やナレーションなどは必要ないのである。
この『フラガール』の一番の素晴らしさは“決してセリフに依存しない”そんな演出の潔さ。

序盤でいきなり田園地帯にトラクターでやって来るまどか先生。そこに通りすがる、山(炭坑)へと向かうバス(車内)の男たちが好奇と肉欲にギラついた(=^_^=)視線を女に投げてよこす。彼女を送迎する吉本が「アレは野獣です・・山のケダモノですよ」とボソリ。少し後のシーンでまどかが叫ぶ「何なの、ここぉ〜!」
これだけで、まどかの困惑も、炭坑夫らの暴発寸前の性欲(=^_^=)も、余すトコロなく観客に伝わるのである。必要充分。これぞ邦画が本来持つ“表現力”だと思う。

色んなシーンで泣いた各位がおられると思うが、ワタシが唯一ホロリとさせられたのは、※※が町を去るシーンだった。少し離れた場所でまどか先生がサングラスをかけ(これは表情を見せないため・・)しゃがみ込んでいるのだが、いよいよ一家のクルマが動き出す時になって、まどかが彼女にどんな言葉をかけたか・・。
ここで何かを言わなければならない場合、的確な何を、どう言うのかがめちゃめちゃ大事なトコロなんだが、この演出がイイ。徹底したこのシーンの演出は泣けます!
ここ観て、何も感じない人間は猛省して下さい(・ω・) ←いや観客それぞれだけど。。
(加え、※※一家の向かう先がかの「夕張」と言うのも、その後を考えさせてくれる・・きっと裏側に何かのメッセージがあるのだろう)

本作からは他にも、
・言葉は建前に過ぎず、その瞳に湛えられ、態度に秘められた感情こそが本音・・と言う人間の深遠さ。
・技術が既に備わっていても、団結と言うスイッチが入っていないとダメ・・と言う教訓。
・親もまた子を見て育ち、師もまた生徒に教えられる・・と言う感動。
・・などのメッセージを受け取ったかな。

どれだけひいき目に観ても、どうにも既視感の漂うドラマなだけに、決定的な激賞を送れないのが辛いトコロだが、確かに「観ておく映画」ではあると思う、コレは。

〜 こだ(こんな)セリフもぶっこかれて(言われて)たでねべが(ではないか) 〜

洋二郎「金輪際、酒ぇやめた! ・・ビール!」 ←(=^_^=)
   「お前、いづから頭でモノ考えるよになった? ほぉ!?」 ←末尾の“ほぉ!?”がポイント☆
   「しっかし、女は強えぇなぁ」
   「お前は家を棄てたんだ、プロのダンサーになるまでは帰って来んな」

紀美子「先生の踊りを見て思った。もしかしたら・・変われるかも知んね、ここから抜け出せるかも知んねって」

まどか「こんなトコで何してんだろ・・」
   「出てって・・優しくされんの、慣れてない」
   「こんな時だから、バカみたいに笑うの」
   「出来ないなら出来ないなりに、助け合う気持ちがないの?
    炭坑の娘なんてこんなモノって思われて恥ずかしくないの?」
   「めんこい(可愛い)のに、追い出されてばっかだ」
   「失敗しても、間違ってもいいから、胸はって踊ろう!」

紀美子「誘ってくれて、ありがとな」
早苗「え、なんて?」

早苗「本気で、やめるなんて言ったら・・親友の縁、切っど」
  「あんたを自慢するのが、あたしのこれからの夢だべ」
  「有難う先生、今まで生きて来た中で、一番楽しかった!」

吉本「先生・・イイ女になったな。お元気で」

※※「あんな風に踊って、人様に喜んでもらえる仕事があってもいいんでねが」
  「こんな木枯らしぐらいで、あの娘たちの夢を壊さないでくんちぇ」

〜 無粋にも突っ込んでみます(⌒〜⌒ι) 〜

・まどかセンセ〜の指導のひと言「親指を“乳頭”に付ける」に、、密かにズキュ〜ン!(やめんかい)
・酔客の“お約束”な激励(か?)「ええぞ、激しく踊れ」「脱げ〜」も好印象(何でやねん)
・鉱山の娘さんたちの「脇のお毛々」・・デフォルト状態はどうなんやろ?(知らんがな)
・シーンの切り替えに「暗転」が結構多かった本作。意図的なモノかな?
・「振りには1つ1つに意味がある・・全てに手話の要素が含まれる」と解説されていたフラ。初耳でした(・ω・)
・「野辺の葬列」のシーン。現代の都市部では殆ど見られない習慣ではあろう。
・年頃の少年はあの町に1人もいなかったんだろうか? 少女らの色恋が全く描かれなかった不思議さ。
・まどか先生の借金問題は実のトコロどうだったのか?(因みに、実際の先生は借金取りに追われてはいなかったそうである)
・やっぱり、あの状況ではトヨエツも無傷では済まなかったんでは?

※何にせよ、当時の炭坑夫の方が、今の我々よかよっぽど健康だったように見えた。現代の成人男性など、炭坑掘りなんかやらされた日にゃ、数日で死ぬんじゃないだろうか。。

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コメント

こんばんは。
PCちゃんのドッグ治療の進行具合は如何ですか?

さて、これは見送ったままになるだろうなぁと思っていた作品でしたが、松雪さんは“本当に美人である”女優さんの一人だと常々思っていたので、松雪さん主演と言うところでは気になっておりました。

>“決してセリフに依存しない”そんな演出の潔さ。
それに期待して<今後のお題>作品に加えました。

TiM3さんのご期待が叶ってか、蒼井優ちゃんは最近CMで「コメディエンヌな悪女」に向かっての役柄やってますよね!?
あれ?あれは蒼井優ちゃんじゃなかったですかね??
「何気にヒーローっぽい」っていうあのCMですが??

投稿: ぺろんぱ | 2007年10月16日 (火) 20時18分

ぺろんぱさん、ばんはです。

久々のパソコンレス生活で・・任※堂DSで遊んだり、と妙に時間の使い方がぜいたく化してます(笑)。

ま、明晩には戻ってくる予定ですけどね☆

正直、iPodの充電が出来ず、バッテリー残量の微減が気になってまして・・

因みに今回もロジックボードの交換作業を経たようです。。

クルマに例えれば、立て続けにエンジンを入れ替えた感じでしょうか。
・・(新品となった)嬉しさ以上に不安でいっぱいです(惑)

蒼井優さん、その宣伝は未見ですが、彼女の助演も気になるため映画『クワイエットルームにようこそ』を観てもイイかも、とまで思ってます(照)。

投稿: 管理人 | 2007年10月17日 (水) 00時26分

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