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2007年10月25日 (木)

☆『初雪の恋/ヴァージン*スノー(2006)』☆

24日(水曜)。だいたい「月イチ」って感じだが、地元の市民会館でささやかに(?)開催されてる映画上映会が好きで、可能な限り出かけようと考えている。
で、本日も『初雪の恋/ヴァージン*スノー』が上映されるってことで、やや“ダラダラ残業モード”に突入しつつあったのを何とかブッチギって会場へと向かった! ・・が、(着席の遅れで)冒頭の5分ぐらいを見逃してしまった・・うう(×_×)
これがM・ナイト・シャマラン監督作品とかだったりすると、この冒頭の見落としが結果的に“致命傷”になってたかも知れんトコだぞ。。

京都。陶芸家である父と共に、1年間の滞在予定でこの古都にやって来た韓国の高校生キム・ミン(イ・ジュンギ)は、とあるアクシデント(←この辺が不明・・)で乗っていたマウンテンバイクごと転倒、その膝の(擦過傷の)傷口を水で洗うため、手近にあった神社を訪れる。そこでキムは美しい巫女に出会い“一目惚れ”をするのだった。
彼女の名前は七重(ななえ)(宮崎あおい)・・実はキムの転入した市内の同じ高校(!)に通っていることも判明する。
当初こそ、それぞれの母国語しか話せない2人だったが、お互いに努力し、身振り手振りや英単語を交え、次第に心を通じ合わせるようになる。

巫女として働きつつ、余暇には絵筆を握り“京の風景画”を描いて過ごす七重。その姿を眺めるキムは「1枚の清水焼の絵皿に対し、焼く人と絵付けをする人がいるように・・オレが皿を焼いて、そこに七重にペイントして貰うんや!」的なことを考え、それまで毛嫌いしていた作陶を(父親の手ほどきを受けつつ)ぼちぼち始めることとする。

そんな中、同級生らにも連絡のないままに、七重(と彼女の一家)が姿を消してしまう。失意に沈んだキムもまた、ほどなく母国へと発ってしまったのだった。

かつて恋愛の絶頂期にあった頃、2人はこんな約束を交わしていた。
“京都かソウル・・どちらかの街で、初雪の日にデートをしよう・・言い伝えによれば“初雪デート”を経た恋人たちは幸せになれる、と言うことだから・・”

今や遠く離れてしまったキムと七重は、再びめぐり逢うことが出来るのか・・? そんな流れである。

そもそもは「京都が舞台や」と言うことで、ダイジェスト的に紹介される(であろう)名所をチェックしとこう、とばかり考えていたんだが・・結局のトコロは“宮崎あおいパワー”に圧倒されてしまい、古都の映像などは、もうどうでも良くなってしまうのだった(おいおい・・)

パッと思い付くトコでは『NANA(2005)』の出演ぐらいしか映画における彼女を観たことがないのであるが、初めてと言うか改めてと言うか・・ヒロインを演じる姿を眺めるに・・恐ろしい吸引力があるんやな〜とぶったまげた! とにかく、その存在自体が限りなく雄弁で、ある意味スッカスカな物語世界を、必要以上のパワーで引っ張っていってる印象だった。極端、セリフや動きが限りなく削られていたとしても、なお凄まじいオーラをガンガン放つ・・そんな女優さんである。

特筆すべきは(劇中でキムも語ってた)「裏側に何処か寂しさをたたえた笑顔」の表情だ。自然にあれが出せる演技はスゴい!

で、気になってウィキペディアで彼女の過去の出演作を辿ってみて・・ハタと思い当たった作品があった!
それこそは『パコダテ人(2002)』である! ははぁ、あの映画で主演してたあの娘だったか、、と改めて「やられた」思いである。。

京都のロケーションとしては・・清水寺、産寧坂(=三年坂)、八坂界隈、鴨川べり、渡月橋、松尾大社、嵯峨野・竹林、南禅寺・水路閣、知恩院・男坂、御室駅舎・ベンチ、JR京都駅コンコース、祇園祭の風景、嵐山トロッコ、そして(恐らくは)直指庵・・ざっとこんな感じで登場してた。ああ、やっぱり京都はええなぁ〜(・ω・)
なお、ほかに神戸エリアとして異人館、モザイク界隈なんかもちょこっと登場。
ソウルでは徳寿宮(トクスグン)にある石垣の道(トルダムギル)ってトコロが出て来たが「ここを歩いたカップルは・・別れてしまう」との言い伝えがあるそうな、、どないやねんな、それ。。

全体的にフレッシュで、不器用な若者たちの恋愛ドラマなのであるが、そこをドロッと濁らせてくれてたのが七重の母親役で力演し過ぎちゃってる余貴美子さん・・台所でヤケ酒呑むわ、得体の知れんおっさんにDV受けてボロボロで倒れ伏してるわ、と孤軍奮闘的に作品の対象年齢層を上げてくれてました(⌒〜⌒ι) 余さんにとことん執着しまくってるうさん臭いおっさんも、何か『青の炎(2003)』での山本寛斎さんに決して引けを取らぬ危なっかしさをプンプン漂わせてくれてた・・

勿体ない、、と言うか「分からんなぁ〜」と思ったのは、序盤でこそ“テコンドー3段”の見事な腕前を披露してくれたキムが、その後大したアクションを放ってくれなかったことと、級友・あずさかおり(?)の登場時に「この子は思っていた以上にとんでもない子なのだった」みたいなキムの独白が入る割に、その後「放ったらかし」となってたことだろうか?
他にも、乙葉演じる担任教師やら、(キムがいるトコロなら)何処にでも出没する怪僧(?)のキャラが良く掴めなかったり、と全体的に助演キャラの造形が破たん気味な印象がかなり強い。

そう言った部分は、ヒロイン役が宮崎あおいでなくば、もっともっと突っ込まれていたように思う(=^_^=)

何となく強引に「恋愛映画の大敵」たるケータイを“封印”させていた(=^_^=)本作。代わりに「手紙」が色々な形で、2人の愛を繋ぐのだった。中でも直指庵(たぶん)に据え置かれた「雑記ノート」を介してメッセージを伝える演出は「ええなぁ・・」と思ったものだ。きちんと施設側(?)さえ保管してくれるのであれば、ああ言うノートを使っても「数年間の伝言キープ」は出来る訳なんやね(・ω・)

某展覧会に自作の入選した七重。既に(館内に)展示中であるにも関わらず、そこに新たに“キムの肖像群”を描き加える、、と言う暴挙に及ぶのだけはちょっと引いてしまったかも・・知らん人が見たら、卒倒しまっせ(⌒〜⌒ι)

ってことで「1人の女優のすさまじい力量を持ってすれば、凡庸でアラの多い物語でさえ、珠玉へとその姿を変え得る」なる事実をしっかり眼にすることの出来た本作であった☆

〜 こんなセリフもありますた 〜

父「土を充分にこね、空気をしっかり抜け。何事も最初が肝心なのだ」

七重「このままやったら・・誰かが死ぬ・・ そやから・・」

七重「ミン、韓国語は難しい・・日本語で話して」
キム「君が去ったあの日から・・日本語はもう忘れた」

僧侶「椿(つばき)と言います。花言葉は・・“ひたむきな愛”です」 ←殆ど唯一のセリフ! 尚かつ唐突!

追記:“青春映画におけるお約束”みたいな「橋から川面へのダイブ」・・を鴨川で敢行するとどうなるか・・が本作で良ぉく分かった。。しっかし顔面から行ってたら“即死”でしょうアレは、、(×_×)

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コメント

メモされてた韓語ネタをもう少し・・(・ω・)

劇中でネタになってましたが、、韓国語で「ジャジ」と言うと
「男根」のことだそうで。。(作家・平野啓一郎氏風に言えば「陽物」ってか・・)

同じく「アッサ」は「やった!」とか「よっしゃ!」みたいなガッツ言葉(って何じゃい?)らしい。

「ピ」が「雨」、「チャンマ」だと「梅雨」ってことで。

投稿: TiM3 | 2007年10月28日 (日) 01時27分

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