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2007年9月19日 (水)

☆『東京タワー/オカンとボクと、時々、オトン(2007)』☆

18日(火曜)。本日も“休み明け”で、順調に長時間残業に突入しそうな気配が濃厚だったが(・ω・) 自分勝手な発言ながら、ハッキリ言って「疲れてた」し「明日もどうせ残業だろうから、明晩に回そう」と直感的に判断⇒職場を後にした。
で、向かった先はホームタウンの市民会館。ここで午後6時半から映画『東京タワー/オカンとボクと、時々、オトン』が上映されるのだ。
劇場公開時に観そびれたワタシとしては「恐らく、曲がりなりにも(=^_^=)スクリーンで鑑賞出来るのは、きっとコレが最後のチャンスとなろう」と思ったので、「是非!」と最優先で駆け付けた次第。

オダギリジョー&樹木希林主演の、言わば“お涙頂戴”作品ではあるんだが、とにかく俳優陣が妙に豪華でスゴかった! 予想してなかったのは、伊藤歩、荒川良々、宮崎あおい、板尾創路(←役名も“板ちゃん”だった(=^_^=))といった面々。流石に小泉今日子、寺島進、柄本明の客演ともなると・・やや“悪ノリ気味”な感もあったが、それにしてもスゴいよなぁ。「勝ちを取りに行ってる映画」って趣だネ(・ω・)

1966年・・そして現代。九州・小倉&筑豊・・そして首都・東京。2つの土地と2つの時代を(主な)軸に、とある母子の半生が描かれる大河ドラマ(?)。
主人公の“ボク”=中川雅也(オダギリ)が淡々とモノローグ(独白)を放ちながら、グウタラな人生を情けなく流れて行く一方、そんな息子の姿のみを「生きる励み」としつつ、“オカン”=中川栄子(樹木)はひたすら身を粉にして働くのだった。やがて東京で何とか成功し始めた“ボク”は“オカン”をタワーの見える東京の街に呼び寄せるのだが・・既に“オカン”の身体はガンに蝕まれていたのだった・・そんな流れ。

私的に「テイストが似てるな〜」と感じたのは『フォレスト・ガンプ/一期一会(1994)』だろうか。あちらの場合は主人公ガンプ(トム・ハンクス)の言動を無意識下で(?)支配(←と言う表現が適切かは分からないが・・)してたのはヒロイン=ジェニー(ロビン・ライト・ペン)の存在だったんだが、本作では、その相手が“オカン”に変わったみたいな感じ。
そんな彼女が病に臥せたり、(幼い)息子に気兼ねしつつ“オトン(中川弘治:小林薫)以外の男性に接近したり”する辺りもミセス・ガンプ(サリー・フィールド)と性格付けが微妙に似てたし。
淡々と、ある意味シンプルに、昭和へのノスタルジー(郷愁)をぷんぷん漂わせながら物語の展開する造りは好感も持てたが、どうせ(TVのスペシャルドラマじゃなく)大作映画なんだし・・ってことで、もっと大胆な仕掛け(味付け)をやって欲しかった気はしたか。

・実在の事件&有名人と“ボク”の半生を絡め描く(記録映像とのCG合成とか(⌒〜⌒ι))
・末期ガンの“オカン”に対し“ボク”が壮大なウソをつく(『ライフ・イズ・ビューティフル(1998)』のノリ)
・“ボク”の大げさな言動でムリヤリ観客を泣かそうとする造りにする(『シンドラーのリスト(1993)』のノリ)
・過去の(主人公のハッキリと知らなかった)事件を“前フリ”にしといて、終盤に“オチ”に持って来る構成とする。
・終盤に“オトン”の意外に長い演説シーンを挿入する。

どうせなら、上記のような「不敵」な脚色で強気にガンガン攻めて欲しかったような。

後半など、周囲ではすすり泣くような声と言うか雰囲気と言うか、そんなのがあった様子だが・・私的には「涙腺を緩ませる」には至らない作品であった。いや、確かにイイ作品とは認めるんだけど・・
ちょっと「主人公の“骨のない”ままの存在感」と「母親の“自分らしさを抑圧したまま”去って行った凄まじさ&不気味さ」がスッキリしなかったのかも知れない。

それに、折角タイトルになってる“東京タワー”の用いられ方(本編への絡ませ方)がイマイチ説得力(のパンチ)に欠けてたようにも。
ま、コレらはワタシが大阪人だから、関西圏度外視(=^_^=)で終始してしまう“あの物語世界”に(内心)反発してしまってるだけかも知れないけど・・

またいつか・・「時が来た」頃に再度観直したら、ボロボロ泣けるのかも知れない(・ω・)

それにしても、この作品で描かれる「抗がん剤」の副作用の描写には凄まじいモノがあった。
「あんなに苦しいのなら、死んだ方がマシ」と言うのが、昼間の回でこの映画を観た、我が“オカン”のコメントである。
(因みに、若い頃の我が“オカン”は内田也哉子さんに雰囲気の似てた気がする・・(・ω・))

〜 こんなアイテムが登場してました 〜

■フジカ・シングルエイト(ハンディ型8ミリ撮影機)・・1965年発売
■モーリスのアコースティック・ギター
■スバル360・・1958年発売
■1メーター=240円時代のタクシー・・昭和だよなぁ〜
■KTKのキハ213系・・「筑前宮川駅」を走ってたが、実際は千葉県・小湊鐵道の列車らしい
■貼り紙“自粛しつつも平成元年フェア”・・控え目に、かつしたたかに(=^_^=)

〜 こんなセリフもありました 〜

オカン「オカンはピラミッドの“頂点”かんね」
   「やっぱり“ウチ(我が家)”はエエね」
   「ごめんね、ありがとう」 ←北野監督作『HANA−BI(1998)』を思い出した。。

ボク「永遠でなければ、総ては幻覚だ」
  「夢と未来へ続くトンネルを抜けると・・そこはゴミ溜めだった」
  「またボクは、オカンに“寄生”した」
  「楽しい時間は、まるで鈴が坂を転がるように、音色だけを残して過ぎ去って行った」
  「心配しなさんな」
  「あなただったら・・死んだ母親の眼の前で、仕事が出来ますか?」

※※「いつも“いない”でイイんですか?」
ボク「イイんじゃないですか・・自信を持って言って下さい」 ←サラ金の取り立て逃れのクセに(・ω・)

祖母「(天井を指差し)あそこに100万円ある。あれやるけん、鍋を買いなさい」 ←婆ちゃん・・

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コメント

TiM3さんの言葉を読んで、私も映画館で見たくなった。先日ナナゲイに行って知ったんですが、 淀川感動劇場ということで11月?に一日だけナナゲイの入っているサンポードシティの大楽・新僑飯店でこの映画を上映するそうです。やっぱり映画は映画館の雰囲気の中でと思う私はこの機会にと思っています....他の何かとバッティングしなければ見に行ってみたい。

それにしても、9月の淀川感動劇場「砂の器」を見逃したのはもっと残念でした。

投稿: west32 | 2007年9月20日 (木) 00時21分

 これは原作を読んだだけで観に行きませんでした。
読んだ時点で既にドラマ化、そしてこの映画化、続いて舞台化の話もあり・・・何となくその時点では食傷気味になってしまっていたのでしょう。原作者リリーさんもバンバンテレビに出ておられたし・・・^^;。

でも「ボク」を演じた役者さんの中ではオダジョが最もビジュアル的に似ていた気もしますが、中身はどうだったのでしょうね。実はオダジョはこの主演のオファーを初めは断り続けていたという後日談も某誌で読んだのですが、それは彼が何を思ってのことだったのでしょう。
すみません、質問ばかりで。そんなこと自分で確かめろっていう感じですよね^^;。

>あちらの場合は主人公ガンプ(トム・ハンクス)の言動を無意識下で(?)支配・・・本作では、その相手が“オカン”に変わったみたいな

そうですね、良くも悪くも母親の呪縛ってあると思います。
こういうTiM3さんの御感想は本当にハッとさせられるものがあります。

>昼間の回でこの映画を観た、我が“オカン”のコメント

同じ映画の感想をお母様と共有し合えるって“粋”ですね。
也哉子さん似でいらっしゃるとは尚更“粋”ですね。


投稿: ぺろんぱ | 2007年9月20日 (木) 09時38分

west32さん、ばんはです。

今夜は「木曜洋画劇場」で放送された『交渉人』を見事に見逃しました(⌒〜⌒ι)
確か、J・T・ウォルシュ氏の遺作だったと記憶してるんですが・・

>私も映画館で見たくなった。先日ナナゲイに行って知ったんですが、

ナナゲイ・・って何じゃ〜い! と思ったら、十三にある「第七藝術劇場」のことなんですね。
ここは行ったことないんです。
うんたらミュージックなら1、2度行った覚えがあるんだけど・・(←やめんかい!)

>やっぱり映画は映画館の雰囲気の中でと思う私はこの機会に
>と思っています....他の何かとバッティングしなければ見に行ってみたい。

west32さんの価値観にズバッとシンクロしたら、ムチャクチャ感動出来るかも知れませんね☆
んでも、私的には、やや長いなぁ・・って印象もありましたかね。

>9月の淀川感動劇場「砂の器」を見逃したのはもっと残念でした。

故・丹波哲郎+加藤剛のガチンコ対決でしたかね。殆ど覚えてないんですが、緒形拳の演技をもう一度観直してみたいです。
んでも、ワタシは松本清張原作では『天城越え』の方が作品世界的に好きかなぁ・・(・ω・)

投稿: TiM3 | 2007年9月21日 (金) 00時24分

ぺろんぱさん、ばんはです。

なかなか映画館に行けず、どんどん公開作品が様変わりしてゆきます・・(×_×)
決して入場料に困ってる訳じゃないんで、悔しさもひとしおですね。。

>これは原作を読んだだけで観に行きませんでした。
>読んだ時点で既にドラマ化、そしてこの映画化、続いて舞台化の話もあり・・・何となくその時点では食傷気味になってしまっていたのでしょう。

そう言う「メディアミックス戦略」って言うんでしょうか? 鼻につく時って確かにありますよね。まぁ「売れる時にガンガン行っとけ!」っぽい姿勢は分かんなくもないですが。

>原作者リリーさんもバンバンテレビに出ておられたし・・・^^;。

そうですか。(動かない)新聞で近影しか見たことないですが、何となく“スプリンター系作家(≒パツ屋・・)”な印象がありそうな。
ちょいと(あのご尊顔で)ご尊名が“余りにスカしてる”のは頂けませんね(⌒〜⌒ι)

>でも「ボク」を演じた役者さんの中ではオダジョが最も
>ビジュアル的に似ていた気もしますが、中身はどうだったのでしょうね。

うーん・・可もなく不可もなく。。ワタシの中では『あずみ』での(彼の)演技のインパクトが強烈過ぎて、なかなか払拭出来ません(⌒〜⌒ι)

>実はオダジョはこの主演のオファーを初めは断り続けていた
>という後日談も某誌で読んだのですが、それは彼が何を思って
>のことだったのでしょう。

「お飾り的に主演させられること」に反発したのかも?
ブラピ的な“へそ曲がり”さなのかも知れません。ある意味ストイックな青年と言えるかも知れませんね。
(・・と言いつつ、大手デジカメ&クルマのCM出演でしっかり自分をアピールしてる行動は妙ですが・・)

>そうですね、良くも悪くも母親の呪縛ってあると思います。

古くはトニパキ(アンソニー・パーキンス)・・

>こういうTiM3さんの御感想は本当にハッとさせられるものがあります。

まぁ、ルーツを辿れば、殆どの物語がシェークスピアに帰結するのかも知れませんが(・ω・)

>同じ映画の感想をお母様と共有し合えるって“粋”ですね。
>也哉子さん似でいらっしゃるとは尚更“粋”ですね。

妙にサスペンス系の好きな、エキセントリックな女性ではありますが・・(⌒〜⌒ι)
『不法侵入』『ゆりかごを揺らす手』『ルームメイト』『隣人は静かに笑う』・・そんなんばっかしかい! とツッコんであげたくなりますわ。。

投稿: TiM3 | 2007年9月21日 (金) 00時45分

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