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2007年8月18日 (土)

☆『舞妓Haaaan!!!!』☆

盆休み期間にも関わらず、押し寄せる書類やら連日の残業やらに(ある意味いつも以上に?)苦しめられた今週。
「結局休めなかった」「年齢的に、もはや気合でどうにかなるもんじゃないと悟った」ってのがあり、膝も痛むし肩も凝るし眼も疲れるし集中力も低下したまんまだ(×_×)

こんな調子じゃ、来週は乗り切れんぞ! ってことで、多少早めに残業を切り上げさせて頂き、梅田へ繰り出した。
今週だけでも『ボルベール/帰郷』と『憑神』を観れぬままに、その公開終了を見送ってしまった(×_×) ってことで「もうコレしかないっしょ!」と笑える(?)作品『舞妓Haaaan!!!!』を観に梅田・三番街へと急いだ。

宮藤官九郎(=クドカン)脚本、阿部サダヲ・堤真一・柴咲コウ・・ら出演(競演?)による「ハチャメチャ舞根(まいこん)ムービー」である。コレがスポーツ系だと“スポ根”なる呼び方が相応しいトコだろうが、本作の場合“舞妓根性”の方がより上位に位置してるので、“舞根モノ”と勝手に命名させて頂く。
「こんにちは舞根(マイコン)」なんちて。←そんな名前の(PC啓蒙)コミックが昔ありました(・ω・)> ←歳バレる・・

主人公・鬼塚公彦(阿部)(愛称:ぼん、キミちゃん)は埼玉県熊谷市出身のサラリーマン。高校時代の修学旅行先が「京都」であった因縁(?)により、彼は自然な成り行き(?)で「花街」「舞妓はん」に“たった一度の人生(=^_^=)”をのめり込ませて行く。
カップ麺の製造&販売会社「すゞや食品」の東京本社に(入社以来)10年勤務する彼には、オフの時間をフル活用し『ぼんの舞妓日記』なるホームページを運営、管理人として“マニア道”をひた走る一面があった。

そのホームページを“荒らし”に来る「ナイキ」なる人物に自らの尊厳&情熱を傷つけられ「殺!」と怒る鬼塚だったが、そこに「渡りに船」ってな具合に「京都支社ヘ転勤セヨ」の内示が・・彼は新幹線での移動時間ももどかしく(=^_^=) 付き合ってる同僚の女性社員・大沢富士子(柴咲)をあっさり振って「京都入り」するのだった・・

K都銀行のATMで預金を下ろし、キャッシングマシン「無人さん」(←実は「無人じゃない」演出が冴える!)で軍資金を整えた彼は「お茶屋・卯筒」に突入、念願の「お座敷遊び」に興じようとするも・・「一見さんお断り」なる“鉄壁のルール”に阻まれ、あえなく退散せざるを得なくなる。。

そんな折、自作ページの掲載画像にたまたま映り込んでいた“おっさん”が、(自社の)鈴木社長(伊東四朗)であることにふと気付いた鬼塚は、彼に近づき「卯筒に同伴入店」しようと狙うも・・社長が発したひと言は「褒美が欲しければ、結果を出せ!」なる、キビシくも至極真っ当(=^_^=)な一喝であった。

「やったろうやないかい!」と、いきなし商品開発に燃える鬼塚。
一方その頃、フラれてしまった富士子は・・退社の意向を固めつつ、「舞妓にしか興味がない元カレ」を見返すため「とある一大決心」をするのだった。

また一方で、「ナイキ」の正体が“年棒8億円のプロ野球選手(神戸グラスホッパーズ所属)”内藤貴一郎(堤)であることが判明!
・・かくして京都の花街を舞台に鬼塚・内藤、そして富士子の“三つ巴バトル”が加速してゆく・・!!!! ってな展開。

主人公を演じる阿部サダヲと言う男の言動をまず楽しめるか?? が観客に真っ先に突き付けられる問い(←ビニール傘の先端のように尖っている(=^_^=))なので、そこをクリア出来るかどうかが問題かも知れぬ。
その辺は(同じくクドカン脚本作の)『ピンポン(2002)』にも共通するトコかも(・ω・) ワタシは意外に(?)そこはすんなりクリア出来たんで、全然問題はなかったかな(=^_^=)
あ、誰も言わないことだけど・・阿部サダヲを観てて、若い頃の砂川啓介氏を何処となく連想してしまった。中でも俄然インパクトのあったのは特撮ドラマ『超人バロム・1(1970)』でメチャメチャテンションを上げ、怪演に華を咲かせていた青年時代の砂川氏の姿である(・ω・)

猪突猛進型の主人公が、その情熱&パワーを爆発させるが故に、彼に関わる多くの人々が「大きなうねりに巻き込まれ、やがて変わってゆく」と言うノリが最高にパワフルかつハッピーで面白い!
ライバルへの対抗心による相乗効果で、内藤は思いもよらぬ立場の人物に変貌を遂げるし、鈴木社長も(表面的には鬼塚を半ば軽蔑しつつ(=^_^=))彼を窮地から救い出すために数千万円の現金を惜しげもなく(←あ、惜しがってたか(=^_^=))払おうとしたりする。
それは「舞妓道」に目覚める富士子や、彼なりに愛社精神を再燃させるに至る(?)先崎(=京都支社の生産管理部長)(生瀬勝久)も同様であろう。

中でも、彼の情熱(アホさ)を「ホンマもんやわ!」と感心させられた会話があった。
京都でばったり富士子と出会うシーンでのやり取りだ。

富「こっちに帰って来てて・・お盆だから」
鬼「今って盆休みなの?」
富「知らないの?」
鬼「知らない、オレ舞妓はん以外に興味ねぇから」

一般常識的には「空気が読めないヤツ」「暦を体感出来てないヤツ」「自分が殆ど裸であることにすら気付いてないヤツ」「成功し大金が転がり込もうとも、そこで情熱に全くブレーキのかからないヤツ」などは「常軌を逸しているとしか・・」と評すべきだろうが、その荒唐無稽(≒ハチャメチャ)な行動こそが「型にはめられ、がんじがらめの人生に流されている周囲の一般人(常識人)」を引きつけ、波紋を及ぼし、そして少しずつ変えて行くのかもな〜としみじみ感じた次第だ。

クドカンならではの「行き当たりばったり的かよ!」と思わせる脚本もパワフルでスゴく、
京都ロケを殊更にアピールしている序盤に始まり、CG満載で密室的にチャットを繰り出す前半、いきなりミュージカル映像と化したり(←結局、目立つミュージカルシーンはここだけ。。「飽きたかクドカン、お前はチャウ・シンチーか」とツッコんで良いかなと(=^_^=))、見習い舞妓はん(=仕込みさん)の修行(日常)を解説するシーンあり、ライトタッチなエロト〜クあり、株主総会での強引なプレゼンテーションや、うさん臭い(=^_^=)映画撮影現場でのシーンも盛り込んでくれる。

更に中盤を越えると・・ぐんぐん物語が大河ドラマ的に流れて行く展開がすごい!

そこでは、成功の過程なんぞは見事にはしょられ、我々観客は「スポーツ新聞の見出し」の大写しに、ただ想像力を膨らませるしかないのである(=^_^=) 後半で世界は2010年に突入し、終盤では更にそれから10年以上が経過しているようす(・ω・)

細部を突っ込むとキリがない気もするが、それすらも“無粋”と思わせる(=^_^=)クドカンマジックに「やられたなぁ〜」と完敗宣言である。

・人生に本当に必要なのは、大金でなく「盲信的な、果てなき夢」と「切磋琢磨し合えるライバル」なのかも
・「生き方の眩しいヤツ」につい投資したくのが人情なのかも(≒“異端児”は周囲が放っておかない)
・「バッティングセンター通い」が意外に自身の潜在(的運動)能力に火を点けるかも(=^_^=)
・「お座敷の下足番」にも、背負って来た壮大なドラマがある

なんてなことも本作で学べた気がします。ほんま、おおきに・・(=^_^=)

〜 こんなセリフが熱かった!!!! 〜

鬼塚「始まっちゃうってことは、終わっちゃうってことじゃないですか」
  「好きとか嫌いとかじゃないんだよ」
  「自分の好きなものに、誇りを持とうと思ったんだ」

内藤「エエ思いしよ、思ぅたら・・のし上がらんかい!」
  「人間には“眠っとる才能”ちぅのがあるもんや」
  「実家に帰っても寛げん男は・・一体どこへ行ったらエエんや」

※堤真一さんの「遊び慣れた雰囲気」の黒乳首(エロ乳首)が眺め放題ッス!(=^_^=) 脇毛も拝めます(ぐぇ〜)

社長「卓越したアイデアとは、この男のような“おかしな頭”から生まれる」←最大級の褒め言葉(=^_^=)

富士子「何だったんだろ・・私の京都・・」

内藤「どや、年商8億の“バット”は・・握ってみぃ」
駒富士「なんや、“ショートホープ”や思たわ」

↑全体的に堤はんは「火傷に鈍感」でおすなぁ・・(・ω・)

〜 クドカンの「狙い」を感じた色々 〜

■先崎(センザキ)なる登場人物名と、劇中に登場する大作邦画『山猿』
■某三谷(幸喜)作品を意識した『有頂天時代劇』なる邦画(←元ネタは『有頂天時代(1936)』)
■鬼塚なる“異端児”はくだんの『ピンポン』で個性的な主人公を好演した俳優・窪塚洋介を意識した名なのか・・?(ヘアスタイルも何となく路線が似てるし(・ω・))
■富士子との肉体関係を匂わせる(⌒〜⌒ι)鬼塚の自室シーン。「生涯モテナイーズ(not京都オイデヤース)」の一員としては狂喜すべきトコロか(=^_^=)
■八坂界隈に巨大ドームが出現! それって「高さ制限」は大丈夫なのか(=^_^=) ←CG合成です。
(因みに「京セラドーム大阪」だと屋根の高さが約72mとのこと(・ω・)>)
■西陣の社長・斉藤老人役で植木等さんが客演。某キャラに「じじい」呼ばわりされてるのがスゴい。。
(ラストで追悼コメント字幕が表示されてました)
※私的には『新・喜びも悲しみも幾年月(1986)』での助演が、ある意味植木さんの“遺作”だと解釈している(・ω・)
■コメディ作品に有りがちな「主人公(=鬼塚)の家族ネタ」に一切逃げてない脚本は素晴らしかった!

結論:概ね、ワタシの評価は高い。「一時的にせよ、パワーを貰えた気がした」からである。反面、私的にはこんなことも感じた次第だ。

△鬼塚と富士子の「恋愛コメディ」としての一面をもっと貫いて欲しかった(あれでは「三重女」が納得せんだろう(=^_^=))
△若い舞妓はん(=駒子さん姉さん)のキャラがちょっと好かなかった。。後でプロフィール画像(not舞妓はんヴァージョン)を観てみると、充分に可愛いのだが・・白粉を着けるとどうにもワタシの趣味に合わなかった(×_×)
△近年の邦画(かつ現代劇)で「頬かむりしてるヤツ」を観たのはかなり珍しい気が(=^_^=) 余計に目立つってばよ!

さぁ、阿部サダヲ・・『マスク(1994)』のジム・キャリー、『フォレスト・ガンプ/一期一会(1996)』のトム・ハンクス、『ピンポン』の窪塚に勝るとも劣らない「強烈な個性溢れる代表作」をぶっ立てたのはイイが・・お次にどう出るのかな??

※ホームページ『ぼんの舞妓日記』・・きっと物語の中盤ぐらいで、その更新がストップしてしまってるように推察される。。

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コメント

劇中で2人の登場人物が、時代を超えて(=^_^=)叫んでたセリフが

「ななはぁぁぁぁん!!!!」

コレっててっきり「贔屓の舞妓はん(“七子”“七梅”“七福”とか言う名の)」を呼び叫んでるんかと勘違いしてた・・(・ω・)>

実際には、班別行動からはぐれたため「七班!」って叫びながら、必死で探してたんやね。。

投稿: TiM3 | 2007年8月18日 (土) 15時46分

初めて、いや久々にかも?お邪魔します、west32です。

今日も本当に暑いですね、また40度近くだったりして?!

こんなときは「鬼塚」のパワーをもらいたい!!
     疲れるかもしれないが.....

投稿: west32 | 2007年8月18日 (土) 15時47分

west32さん、どうもです。

筆に魂が乗り移ってました(=^_^=) 関係者各位にこの情熱を伝えたいもんでおすわ(=^_^=)

>今日も本当に暑いですね、また40度近くだったりして?!

思い付いてたまに(良く?)使うネタなんですが(=^_^=)・・
これが映画『リディック』の世界だったら、外出なんざ一歩も出来ませんよね(⌒〜⌒ι) ←ってか灼熱&熱風で即死・・

>こんなときは「鬼塚」のパワーをもらいたい!!

ココロのどっかでは「この男を振り向かせたい!」と言う、
それはそれでタフな根性を垣間見せる富士子ちゃんの態度(女心?)も
何となく理解出来た気がします。

ひとたび鬼塚が彼女との恋愛に満足してしまったら・・
きっとあの恋は成立しないんでしょうね。

投稿: TiM3 | 2007年8月18日 (土) 16時07分

TiM3さん、こんにちは。
遂に!ご覧になられたのですね!
ご鑑賞後のお茶や遊びは如何に!!・・・って、そんな精神的余裕もないほど、ブログを拝読する限りなにやらお仕事にお忙しそうですね。

>阿部サダヲ・・・・お次にどう出るのかな?
そうですね、何処までも“イタく”“アブナイ”キャラを極めて頂きたく思うのですが、どうでしょうか。

さて、私のブログの<お気に入り>に貴ブログのURLを貼らせて頂いてもよろしいでしょうか。
問題あらば申請を取り下げます。 

投稿: ぺろんぱ | 2007年8月19日 (日) 16時53分

ぺろんぱさん、ばんはです。

久々に飼い犬のツメを切ったら、血がぽつぽつ床にこぼれて
びっくりしました(×_×) 切られる方も痛かろうが、切る方のココロも痛むのだよ・・

>遂に!ご覧になられたのですね!

うぇすとさんに遅れること約1ヶ月・・(・ω・)

>ご鑑賞後のお茶や遊びは如何に!!・・・って、そんな
>精神的余裕もないほど、ブログを拝読する限りなにやら
>お仕事にお忙しそうですね。

社長が伊※四朗さんなら、もっと頑張れるトコですかね(こらこら)

>そうですね、何処までも“イタく”“アブナイ”キャラを
>極めて頂きたく思うのですが、どうでしょうか。

そうなると・・続編?!
個人的にはCG全開で構わないんで、お次は新境地(?)の格闘アクションに挑戦して欲しいですね。
間違ってもジムキャリみたいにヒューマニズム路線に走らんといて欲すい(・ω・)

※路地裏で奇声を上げながら、ランニングシャツ姿でヌンチャクをぶん回したりして欲しい(=^_^=)

>さて、私のブログの<お気に入り>に貴ブログのURLを
>貼らせて頂いてもよろしいでしょうか。

光栄ですね☆
相互リンク(?)と言うことでもよろしいでしょうか?

今後もお互いにさっさ琢磨したいですね(←ナニそれ?)

投稿: 管理人(TiM3) | 2007年8月19日 (日) 17時41分

では「さっさ琢磨」(なんやそれ?)させていただきましょう!

そうですか、いえ、多分ジムキャリはTiM3さんの余りお気に召さないタイプです・・・って、決めにかかってすみません(^_^;)。

あっ、わんちゃんお大事に・・・私も猫の爪を切る時は必死の覚悟です、時々噛まれたりして・・・トホホ。

投稿: ぺろんぱ | 2007年8月19日 (日) 18時03分

ぺんぱさん、ばんはです。

今後ともよろしくです☆

>多分ジムキャリはTiM3さんの余りお気に召さないタイプです
>・・・って、決めにかかってすみません(^_^;)。

いえ・・『マスク』はかなり好きですよ。
また是非、キャメロン・ディアス嬢と共演して欲しいものです。
お互いに演技力がパワーアップしてることですし(・ω・)

猫をあしらう時は、何でもかんでも「またたび攻撃」で脱力させられる、
と解釈してるんですが・・そう巧くは行かないのかなぁ?

投稿: TiM3(管理人) | 2007年8月19日 (日) 23時56分

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