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2007年7月11日 (水)

☆『小さき勇者たち/ガメラ(2006)』☆

3日(火曜)に地上波初放送されたものを観た。午後7時からのプログラムだったため、残業もそこそこに“職場を小走りで脱出”しちゃった感すらあったかも。おっさん、ちゃんとやることやってから帰れよな、とセルフ突っ込み(=^_^=)

かつて“平成ガメラ3部作”ってのがあったが(←金子修介監督による『ガメラ/大怪獣空中決戦(1995)』『ガメラ2/レギオン襲来(1996)』『ガメラ3/邪神(イリス)覚醒(1999)』の3本を言う)、それらを経て、またも「チビッ子の味方」ってテイストの“オリジナルな昭和ガメラ像”が再構築されたような物語世界だったか。

メイン舞台となるのは三重県志摩市。母(ミユキ)を亡くしたトオル(透)少年は「あいざわ食堂」を男手1つで切り盛りする父コウスケ(相沢孝介:演じるは津田寛治)と暮している。折しも、日本の周辺海域では原因不明の「海難事故」が多発していた。
そんなある日、登校途中のトオルは港から見える小島(?)の断崖に「不思議な光」を目撃する。
好奇心からその岩場へ向かった彼は、小さな卵を発見。その殻を破って生まれたのは、利口そうな眼をした1匹の不思議なカメだった。

自宅が食堂である関係から、生き物を飼ってはいけないとコウスケに釘をさされているトオル。
隣家に住む、幼馴染みの少女マイ(西尾麻衣)ら仲間と共に密かに“隠れ家”でカメを育てることにするが、トオルが“トト”と名付けたそのカメは尋常ではないスピードで急速に成長し「空を飛んだり」「炎を吐いたり」する。
そんなある日、マイが病気(心臓の疾患らしい)の治療のため、地元を離れ“名古屋中央総合病院”に入院することに。

それと前後し、海底から港町に上陸した“海難事故の元凶”たる怪獣“ジーダス”が町内で暴れまくる。ジーダスはあろうことか、逃げ惑う町民を食らい始める。トオル&コウスケ父子もその餌食となりかけるが・・その危機を救ったのは“巨大化したトト=ガメラ”であった。ガメラの“火球攻撃”で一度は海中に撃退されたジーダスだが、間もなくキズを癒し、今度は名古屋沿岸に現れ、市の中心部を目指し進撃を開始する。

一方、ガメラはと言うと・・力を使い果たしたトコを捕獲され、大型トレーラーに載せられて県道を愛知(名古屋理科大学の研究施設)へ向かうのだった。「巨大生物審議委員会」の調査によると「緋色真珠から抽出したエネルギー源でガメラは更にパワーアップし得る」とのことだが、肝心の“緋色真珠”が何処にあるのかは、研究チームの長である雨宮教授にも見当がつかないのだった。トオルとマイの2人を除いては・・

私的に結構注目してる俳優・津田氏がいよいよ(?)主役級の役回りで頑張ってくれた。これまでが『世界の中心で、愛をさけぶ(2004)』のお坊さん、『模倣犯(2002)』の“ケツ穴大好き”サイコ犯、『呪怨(2003)』のトシオくんの相方(?)など、どちらかと言うと「非業の役柄」が少なくなかったようでもあったし・・
まぁ今回も厨房で滑ってこけたりとか、お茶目な演技の方が目立ってた感もあったが(・ω・)

冒頭、少年時代のコウスケが「志摩で展開されたガメラvsギャオス軍団」の死闘(1973年の設定)を目の当たりにするシーンがあるが、何故だか(?)形勢不利とみたガメラがギャオスらを道連れにいきなり“自爆”してしまい、漠然と眺めてて「ええっ?!」と驚かされてしまった。
落ち着いて考えてみるも、やはり「子供たちのヒーローが自爆したらあかんやろ」と思ってしまう。子供の情緒教育的に考えても、どやろ・・? と苦言を呈したい。
まぁ「敵前に恥を晒すより/いざ我ら日本男児/潔く諸共の自爆の道を選ばん」みたいな教訓的意義はあるのかも知れないが(いや、それはそれで思想的に偏っとるやろ!)
そのシチュエーションの“洗礼”にまず戸惑ったり、また「少年がカメを育て・・カメはやがて大きくなる」と言う展開に“少年が青年へと成長してゆくこと”の肉体的変化に対するメタファーをも盛り込んでるんかな? とか邪推してみたりもするのだった(すぐそっち方向かよ!)

名古屋市内の怪獣バトルでは、周囲のビルの方がジーダス&ガメラよりも高く林立しており、ちょっとビジュアル的にすっきりしない感もあったが・・ビル群を超える体長となると、これまた現実味がなくなる訳で難しい。。
瓦礫がそれなりに転がったりしてる市街地の描写は意外に自然でイケてたが、全体的な“パニック描写”は・・例えばスピルバーグ監督の『宇宙戦争(2005)』などと比べると、かなり「えげつなさ」の面で劣ってる気がした。徹底的に“絶望”を描いてないトコが「甘いと言えば甘い」んだが・・“子供向け作品”となれば仕方のないトコか・・。まぁ、そう考えた時点で再び「それにしては冒頭のガメラの自爆は、えげつなくないか・・?」と堂々巡りが始まるんだけど(⌒〜⌒ι)

珍しい、と言えば「劇中にインチキ外人が一切登場しない」のは良かった。結構、必然性のない外国人俳優さんの起用ってありますもんね。「ジ〜ダスワ、海中ウォ、スッサマジ〜イ速度デ、名古屋エ向カッタト見エマ〜ス」とか喋られると「おい、ちょっと待てきさま!」と突っ込みたくなるからして(・ω・)
まぁ、骨格部分が『REX/恐竜物語(1993)』に似てなくもないけど、あっちよりは演出的に「壊れてる感」がない分、安心して観られるのは良かったッス(=^_^=)

〜 こんなセリフもあったのさ 〜

トオル「お前、ヤバ過ぎだから」←キミの日本語もヤバ過ぎで末恐ろしい・・

コウスケ「昔も今も何でか分かんねぇけど、人間の味方をしてくれる」←強引やな〜

女性研究員「プラス14.5です」←何がだっ?!(=^_^=)

追記:エンディング時の「実際のカメを用いての撮影にあたり、虐待行為は一切しておりません」的なテロップには不謹慎ながら苦笑してしまった。そういうのに敏感なしとがやっぱり多いんでしょうね。

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コメント

 はじめまして。突然のコメント恐れ入ります。
 私は「ガメラ医師のBlog」管理人のガメラ医師と申します。映画ガメラについての情報収集Blogを更新しており、こちらの記事にはガメラの検索から参りました。
 拙Blogでは以前から小さき勇者たちの感想記事をまとめ更新しており、今回7月12日の更新中にてこちらの記事を引用・ご紹介させて頂きましたので、ご挨拶に参上した次第です。差し支えなければ拙Blogもご笑覧頂ければ幸いです。
 乱文ご無礼致しました。それではこれにて失礼します。

投稿: ガメラ医師 | 2007年7月12日 (木) 18時12分

初めまして。コメントを有難うございます。

各世代の「ガメラファン」の眼に「昭和ガメラシリーズ」「平成ガメラ3部作」「新生ガメラシリーズ(?)」がそれぞれどう映っているのか、興味津々ではあります。

私的には、
(1)テキ怪獣の造形の奇妙さもまた、ガメラ作品の“味”
(2)都心部の戦いでは、怪獣とビル群の「大きさの対比」に関し“巨大感とリアル感”のジレンマがある意味生じているのでは?
(3)ガメラ自身の“飛行可能”と言うアドバンテージを最大限に生かす脚本的工夫は出来ないものか?
などと、つらつら思ってみたりもするものです。

>差し支えなければ拙Blogもご笑覧頂ければ幸いです。

また、お邪魔させて頂きます。

投稿: TiM3(管理人) | 2007年7月13日 (金) 00時59分

 再びお邪魔致します。ガメラ医師でございます。
ご訪問有難うございました。勝手な引用の上に独断でのカテゴリー分けというご無礼の数々に対し、先ずはお詫び申し上げます。
 失礼いたしました。 m(_ _)m

「ガメラ映画」を語る場合に気をつけなくてはいけないことは、
『その人にとって、何がガメラ映画なのか』という事ではないかと思います。
 昭和シリーズの湯浅版ガメラ、平成三部作の金子版ガメラ、そして今回の田崎版ガメラは、各々相互に影響を持ちながら別々の方向性を(それもかなり明らかに)持っている作品群であり、個々の作品評価をする際には、何処を基準点とするかを明確にしないと、単なる貶しあいに終始してしまう危険性をはらんでいると考えております。
 作品全体としての勇者ガメラに関してのガメラ医師の個人的評価は、「企画意図と視覚表現はアリ、造型とストーリーは…」です。
「オーソドックスな怪獣映画」という呪縛に囚われてしまった部分があったのではないでしょうか。少なくとも怪獣映画を知っている脚本家をサブに付けることはできなかったのかなあ、と。
 グエムルサイズのジーダスvs1mのトト(飛行可能)で、ご町内で第一ラウンド。クライマックスをパールブリッジにして、志摩で完結するのも良かったんではないか、とか。
(あ、でもガメラ医師の出番がない!)
 長文失礼致しました。それでは。

投稿: ガメラ医師 | 2007年7月13日 (金) 19時03分

ガメラ医師さん、ばんはです。

ギロン篇でしたでしょうかね・・宇宙人にとっ捕まった少年がバリカンで丸坊主にされるシーン(?)に、少年時代、かなりな恐怖を感じたものでした(⌒〜⌒ι)

>何処を基準点とするかを明確にしないと、単なる貶しあいに終始
>してしまう危険性をはらんでいると考えております。

どの層を狙ってハナシを持って行くか、もあるのでしょうね。
みんなが納得する「語り」なんぞは不可能ですから「通を狙って細かく語る」「一般向けに優しく語る」とか色々切り口がありますね。
ワタシとしては、スポンサーもいないことだし、結構「通レベル」で書いてしまってる感はありますね。

「書かれていることがさっぱり分からない」と言う意見がときどき耳から入って来ます(・ω・)>

>少なくとも怪獣映画を知っている脚本家をサブに付けることはできなかったのかなあ、と。

アドバイザリースタッフはいた方が良かったでしょうね。
「怪獣格闘術指導」とか「世界観考証」とか。

>グエムルサイズのジーダスvs1mのトト(飛行可能)で、ご町内で第一ラウンド。
>クライマックスをパールブリッジにして、志摩で完結するのも良かったんではないか、とか。

そう言う“狭さ”もアリかも知れませんね。ついでに宇治橋を破壊するとか(おいこらっ)

うう・・グエムルは未見なんですね。いつか観たいです。

ではでは。

投稿: TiM3(管理人) | 2007年7月13日 (金) 23時33分

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