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2007年6月24日 (日)

☆『あるスキャンダルの覚え書き』☆

23日(土曜)。大阪市内に繰り出し、思いつく中で最も“演技主体で、地味な作品”と思われた(=^_^=)映画『あるスキャンダルの覚え書き』を観て来た。
他にも「京都どすぇ〜!」とか「少数精鋭やで〜!」とか「イリュージョンですねや〜!」とか・・そう言うハデハデ系なモノをこそ観ときたい気持ちもあったが、まぁ敢えて「冒険」してみるのも悪くないかな、とか(=^_^=)
そういや、今回の劇場(2スクリーン)ってば入口から右に入れば『バベル』、左に入れば本作が上映されていた。ケイト・ブランシェット女史が両作品に君臨(?)してるんやね〜。なかなかに天晴れ☆

本作はジュディ・デンチ+ケイト・ブランシェット主演(←このお2人って『シッピング・ニュース(2001)』でも共演してたらしい(ケイトの出演は失念(・ω・))。絡むシーンはないそうだが・・(←確かケイトは序盤ですぐ退場したんでは・・?))の学園モノ(?)。表向きはヒューマンドラマの皮(?)をかぶりつつ、実は充分なホラーテイストを兼ね備えており、そこが意外と言えば意外だった。
そんな「意外さ」から連想した作品は『ピアニスト(2001)』『ケーブルガイ(1996)』あと『アメリカン・ビューティー(1999)』『運命の女(2002)』だろうか。何にしても鑑賞後、予想以上にどよどよ〜んとしてしまった1本ではある。

ロンドンの郊外。労働者階級の人々が中心となって暮らすその町に「セント・ジョージ校」はあった。来年にも定年退職を控える歴史の教師=バーバラ・コヴェット(ジュディ)は厳格であるが故、生徒からも同僚からも距離を置かれ、孤独な女性だった。
彼女の数少ない楽しみは「“ポーシャ”と言う名の猫を飼うこと(自身、劇中で「猫はオールドミスの必需品よ」と悪びれず言及している(・ω・))」と「他人に打ち明けられた秘密を日記に“告白”すること」であった。それまで親しくしていた同僚=ジェニファーが昨年同校を去り、公私共に“孤立”した存在のバーバラの前に、年若く“ミステリアス”な美術教師=シーバ・ハート(ケイト)が赴任して来る。

若く美しいシーバに秘かに魅了されるバーバラ。彼女を“妖精”と称し徐々に接近、その関係を深くしようと企てる。ある夜、美術室で彼女と(個別レッスンを受けていた15歳の学生)スティーヴン・コナリーの“秘め事”を目撃(ピーピング)してしまったバーバラ。彼女はシーバに、学校側には内密にすることを約し、早急にスティーヴンとの関係を清算するよう命じる。

それを機に、微妙に「力関係」の揺らぎ始める2人の女。そしてバーバラの日記の内容は更に濃厚なものへと変わって行く。
だが、彼女の思惑とは裏腹に、シーバとスティーヴンの関係はクリスマスシーズンを過ぎても尚、ずるずると続いていた。
「信じていた友情が裏切られたわ!」
そう確信したバーバラは“とある事件”をきっかけに、シーバの秘密を白日のもとに晒そうと決意する。
「噂を一度放てば、後はそれが自然に広がって行くだろう」・・その目論みは“自身に何の疑念の降りかかることもなく”功を奏する筈であったが・・そんな展開。

とにかく、想像とは違った流れだ。ロケ移動も殆どなく、作品世界的にもスケールのちっこい物語ではあるが「客観的に色んな人間の色んな(ドロドロした)心の内面を覗き見せる」と言う制作側の狙い(?)は成功していると思った。同時に「とことんまで突き進み、凝り固まった人間の主観って恐ろしいなぁ!」とも。
とあるモノローグ(独白)が全編を通じストーリーを紡いでるんだが、コレが実にクセモノなのである。序盤こそ「語られる通り」に物語世界をなぞるんだが、やがて途中で「このモノローグは“事実の湾曲”と“自己の正当化”に満ちている!」と気づかされる。

で、ここで「大国が滅亡、1人の歴史家の遺した日記が遺跡から発見された場合、もし彼が“虚構と狂気に満ちた”歴史を著していたら、真実はどう(正しく)後世に引き継がれてゆくんだろう?」などと妄想が広がってしまった。よしんば、その歴史家の言葉に嘘がなく、悪意を持っていなかったとしても「主観(と史実と)のズレ」は考えられ得る訳で。いやー、日記ってば実は「とってもタチの悪い記録物」でもあるンですねぇ。

もしこれを読まれている方の中に“過激な日記”を日夜したためておられる方がいるなら・・くれぐれも用心深く管理されることをアドバイスしておきたい。
「あの日記・・さらされたら、終わりや・・」と言うことのなきよう、祈念する次第である。(←ダウンタウン『ごっつええ感じ』的ネタ・・)

バーバラに関しては「何故、孤立してしまってるのか」と言うトコロに“理由”があるんだが、その辺が終盤(?)になってから明かされるので、そこは「ちょっとズルいなぁ〜」と感じた。観客に示しとくべき情報は、もう少し巧く“フリ”として演出面で盛り込んでおいて欲しかったように思った。ああ言う「今まで黙ってたけど、実はこんなことがあったんですよね」的なもんだと「あとからなんぼでも言える」訳だし(・ω・)

観ようによっては“悪漢ヒロインもの”とも解釈し得る本作。ジュディと同世代ぐらいの女性の方々はどうご覧になられることだろう??

〜 あるネタとかの覚え書き 〜

・入浴シーン。「おお、ボーナスやぁ!」と興奮しつつ(=^_^=)眺めたら・・足先からずい〜っとカメラが(バスタブに沿って)右に移動した先に映し出されたのは・・ジュディ!!(×_×)
・メディア陣がバーバラに投げる言葉がスゴい。。「ババアだ!」「ババアのお戻りだ!」 ・・せめて名前で呼んだれよ(・ω・)
・ラストに登場する「第三の女」。ヴィジュアル的に何だか(激しく)レベルダウンな感があるんスが。。
・ケイトの「ブルジョワ風(=^_^=)ダンス」が何かええ感じ☆ DVDソフト化の折はメイキング映像を(特典に)頼ム(=^_^=)
・几帳面な人間が、あないに部屋のあちこちに「金星シール」を落とすもんやろか。。
・バーバラさんに言っときたい。「手動式の安いのんでエエから、シュレッダーを買え」と。
・劇中で何度か映される「登場キャラの抱擁シーン」に注目されたい。「言葉」と「腕の動き」を見比べると面白いのだ。
・「忘れていた(男性からの)甘い囁き」が「女性の“性の炎”を再び燃え上がらせる」そうである(・ω・)
・本作でもシーバの携帯から「ノキア」な着信音が。
・本作、個人的にはタイトルがイマイチな感じ。『スキャンダラス』とか『スキャンダル(←ヨンさま主演の同名作品(2003)があったか・・)』とか『サバト/魔女たちの狂宴』とかってのはどうかな? 後者は流石にB級っぽいか(⌒〜⌒ι) 他に『女教師狂騒曲/日記で死にそ〜』とか。。(←またそのネタ(1991)かよ!)

〜 あるセリフとかの覚え書き 〜

ある日記『労働者の子らの将来は・・或いはテロリストかも』
    『上流の人々は、発言に無防備なもの』
    『裕福なお前に、私の抱える孤独の何が分かる』
    『私たちの人生は、似ている』
    『今こそがチャンス。彼女を“支配”し、永遠の“借り”をつくる』

バーバラ「真実の相手かどうかを見極めるには、時に勇気が要るものよ」
    「考えてないで、とにかく行動しなくては(Don't think! do! do! do! ←せわしな気に発音☆)」

リチャード「何が成り行きだ! 出来事は人間が起こすものだ! 自然には起こらん!」
     「年の離れた男には悪いヤツが多いもんだ」 ←アンタもな(・ω・)
     「確かに私はサエない夫だが、いつだって君の一番そばにいただろう?」

シーバ「なぜ快楽を味わってはいけないの?これまでの“真面目な人生”の積み重ねで“その権利”はあるハズ」
   「彼と関係を持っても、それが赦されるように思えた」

母「彼女は美しいから、これまで何とかやって来れたけど・・実力や才能が伴っていないわ」

スティーヴン「遊びがマジになったらヤバ過ぎる。俺じゃあんたの力にはなれない」 ←ガキ・・

※『誰も触らないこの躯・・バスの運転手の手がたまたま触れただけで、下腹部が熱く疼く』 ←ホンマか?!

※「相手が人妻でも、チャンスはあるさ」 ←アンタが言うな!

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コメント

こんにちは。
ブログ管理人haaaaan!!のお名前から「京都どすえ~!」の映画に御執心かと思いきや、意外に渋いご選択でしたね。
これもそうだと思いますが、何が怖いって人間の心が一番怖いのですね、やはり。関わりあう入り口では相手の本質って中々分からないのでしょうけれど。
観たくもあり、怖くもあり、の作品でした。
興味深く読ませて頂きました。
『大日本人』は違う意味で観たくもあり、怖くもあり(自称天才の松本さんの、その天才振りが理解できなかった時の)で観ていません(^_^;)。

ちなみに私は「ちっとも過激ではない」日記を付け続けて15年になりますが、それでも記述が「第三者的観察」でないのは確かですね。管理に気を付けます(^^)。

投稿: ぺろんぱ | 2007年6月24日 (日) 15時56分

ぺろんぱさん、らっしゃゐまし〜(・ω・)

>「京都どすえ~!」の映画に御執心かと思いきや、意外に渋いご選択でしたね。

かの映画を観るとなれば、やはり京都市内の劇場がイイですねぇ。
で、観終わってから祇園ツアー(=^_^=)

また「全然そんな必要はない」んだけど、京都で1泊して歩き回りたいなーとか思いますねぇ(・ω・)

>何が怖いって人間の心が一番怖いのですね、やはり。
>関わりあう入り口では相手の本質って中々分からないのでしょうけれど。

ちょっと観賞後の心のざらつき(の質)は違いますが、ブラッド・レンフロ主演の『ゴールデンボーイ(1998)』も“他人の心(封印された過去)に踏み込んじゃってありゃりゃりゃりゃ”的な作品でした(×_×)

>興味深く読ませて頂きました。

『ピアニスト(2001)』もそうだけど、本作もぜひ、女性にこそ観て頂きたい作品ですね。
で、観終わって「有り得な〜い」とか軽ぅく言い放って頂けると・・ワタシども男性としてはホッとする限りです(⌒〜⌒ι)

>『大日本人』は違う意味で観たくもあり、怖くもあり
>(自称天才の松本さんの、その天才振りが理解できなかった時の)
>で観ていません(^_^;)。

「女性の眼を意識して描いた作品ではない」と思うので、下品さにちょっと引いてしまわれるかも・・ですね。

>ちなみに私は「ちっとも過激ではない」日記を付け続けて15年
>になりますが、それでも記述が「第三者的観察」でないのは
>確かですね。管理に気を付けます(^^)。

オープンにならない限りは「何を書くのも自由」ですからね(=^_^=)
「あの日のあの気分の備忘録」としてこれからも取り組まれてはどうでしょうね(・ω・)

ではではっ。

投稿: TiM3(管理人) | 2007年6月24日 (日) 20時13分

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