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2007年6月12日 (火)

☆『ニューオーリンズ・トライアル(2003)』☆

7日(木曜)。「木曜洋画劇場」で地上波初登場された“陪審員制度ネタ”の映画『ニューオーリンズ・トライアル』を観た。
来る2009年から我が国でも始まる「裁判員制度」に備えての“予習”みたいなトコが放送理由かな? と勝手に推測したんだが、制度にマトを絞っての作品ではなく、あくまで「軸」の1つに過ぎなかったような感があった。

そうそ、ニューオーリンズ(本作を観るまで「ニューオリンズ」と言ってたが・・)ってば、フランス系移民が「オルレアン」から命名した街の名だと言うことも改めて知った。(因みに「オルレアン」は聖女ジャンヌ・ダルクが解放した街として有名)

証券会社のオフィスビル。解雇された男=ケヴィン・ペルティエが銃を手に押し入り、11人を射殺後、自殺した。逆恨みによる凶行である。
・・2年後、この事件で愛する夫を失った女性=セレステが銃器メーカー(ビックスバーグ社)相手に訴訟を起こす。そして事件は、選任された12人による陪審員制度にて、その判決が委ねられる方向となる。
ビックス社側はやり手の陪審コンサルタント=ランキン・フィッチ(ジーン・ハックマン)を雇い、原告側は敏腕弁護士=ウェンドール・ローア(ダスティン・ホフマン)を立てる。原告側と被告側の双方により決められる12人の男女。その中には、陪審(員)召喚状を受け取り、不承不承ながらも陪審員(9号)に任命されることとなった、平凡な中年男=ニコラス・イースター(ジョン・キューザック)の姿もあった。

物語は「オーリンズ地裁」での原告側と被告側の「戦い」を表面に据えながら、その裏で秘密裏に進行する“ドロドロした陪審員操作(工作)”・・その中心となるニック(ニコラス)らの奮闘を描く。

うーん・・何だろう。「ネタ:銃器メーカー訴訟」や「演出:表裏を持たせたキャラ像」は素晴らしいんだが、ちょっと描き方が無難にまとまり、つまんなくなってしまった気がする。マイケル・ムーア氏に監修させ、トニー・スコットが監督(『エネミー・オブ・アメリカ(1998)』のノリで)したら、もう少しパンチの利いた作品に仕上がったのかも。。
陪審員の各キャラにさほど“重き”を置いてないため、(ニック以外の)11人が「キャラ立ち」してなくて惜しかった・・もうちっと陪審員ら同士による「重厚な人間ドラマ」を展開させて欲しかったような(・ω・) ←作品のテイストそのものが変質しちゃうかな?

ハックマンは、本作でも“極ワル親父”路線を嬉々として(?)突っ走ってくれてて好感度大(=^_^=) 流石に、年齢的な「へたり」が見られ、自らは暴力行為にまで手を染めないんだが(せいぜい、足元のバケツを怒りの余り蹴っ飛ばす程度・・)、それ故の「間抜けな部下の失態に苛立ちを押さえ切れぬ、老いつつも精神は現役続行中なオヤジ」って感じの難しい役柄(←彼にしたらお手のモノだろうけど(=^_^=))を自然に演じていた。
そんなハックマンに挑みかかるのは、謎の女=マーリー役のレイチェル・ワイズ。どうにも『ナイロビの蜂(2005)』での悲劇的ヒロイン像が強烈過ぎるんだが・・改めて「躍動的できれ〜な女優さんなんやな〜」と見とれてしまった(⌒〜⌒ι) あの不敵な眼差しがまずイイと思う。もし生活を共にしたら・・毎日が怖そ〜だけど(×_×)

中盤の某シーン、ハックマンとホフマン(←実に“初共演”らしい!)が2人だけの空間で対峙するシーンは、流石に背筋を伸ばし(?)画面に観入ってしまった。ロケーションは・・何のことはなく「裁判所内の便所」なんだが(・ω・) ・・もっとイイ場所、なかったんかよ!
ときに、一緒に画面に収まるとまるで「巨人族」と「小鬼」のような2人。。特にホフマンについては「良くこんな演出、快諾(?)したなぁ・・」って感じですわ、ハイ。

「ニック以外の11人に、大したキャラ設定がされてない」・・と前述したが、俳優陣に限って言えばちょっと豪華な感じだった☆ 私的に「おっ!」と感じたのはクリフ・カーティス(フランク役)とルイス・ガスマンの起用。特に温厚そうにも思えたフランクが後半、妙にヒートアップする様を眺めるに「やっぱりこいつの本性は極悪テロリストなんや!」とビビってしまったものだった(←『コラテラル・ダメージ(2001)』での悪党ぶりが忘れられない・・)。

さて、フィッチ氏。「陪審コンサルタント」ってな肩書きで、真っ当そうな出で立ちこそしてるが、手がける(=手下にやらせる)ことはかなりエグい。「尾行」「盗撮」「盗聴」・・「窃盗」「殺人未遂」「放火」「監禁」「暴行」・・(次第にエスカレートする)その罪状を並べて行っただけで、数十年レベルで収監されるべきぐらいなんじゃなかろうか。
対するローア氏が余りにクリーン過ぎて、「ニックの行動」がもしなければ、(法廷で)全く歯が立たなかったような気さえして来る。

そんなことで、将来の「裁判員制度」の“予習”とはならなかったが、日本にもあんな物騒なコンサルタント業者が現れないことを祈りたい(・ω・) 実際に請け負いそうなしとたちって今の社会に「決して少なくない」と思うもんで。。

〜 裁判長! こんなセリフはどうスか? 〜

フィッチ「“太った女”ってのは、概してケチで思いやりがないもんだ」
    「どんな人間にだって、必ず“秘密”がある」

ローア「今回と、この次は勝ったとしても・・君はいつか負ける」
フィッチ「君は私には勝てんさ、例え(君の論に)一理があったとしてもな」

※※「一番大事なのは・・心安らかに眠れることだ」 ←ローアの台詞だったか・・

追記:ちょっと「似た者同士」な印象のジョン・キューザックとエドワード・ノートン。「怪優」2人によるサスペンス作品を観てみたいな〜と思ったものである(⌒〜⌒ι)

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