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2007年6月 6日 (水)

☆『駅馬車(1939)』☆

4日(月曜)。何だか疲れが抜けず、残業もそこそこに退社。。月曜からこんな体調で大丈夫なんやろか・・
京橋にとある用事のため立ち寄ってからの帰宅。
その後、(新聞作業もそこそこに)衛星第2ちゃんねるで放送された、往年の名作西部劇『駅馬車』を観た。

ジョン・フォード監督+ジョン・ウェイン主演(←若い!)による“スペクタクル群像劇”。どう描いたってモノクロ画面だってのに(←失礼)、照り付ける太陽光や、吹き荒れる粉雪や、濁流を勢い良く渡る馬群や、色々とバラエティに富んだ“絵”を見せてくれる☆ その心意気がまずカッコいい(確かにその空気感は伝わって来るし!)。
6頭の馬+2人のガイド(御者と保安官)+7人の乗客(2人の婦人、酒の行商人、銀行頭取、お尋ね者、謎の紳士、酔いどれ医師)・・それらにより構成される1台の「駅馬車」がアリゾナ州・トントの町を発ち、ドライフォークの町〜アパッチ・ウェルズを経由、ニュー・メキシコ州・ローズバーグの町へと向かう。

乗客1人1人には、(凶暴な酋長ジェロニモ(notジ・エロニモ)が統率する)アパッチ族襲撃の危険を冒してでも、旅立たねばならぬ事情があるようす。それが詳しく語られるキャラがいたり、謎のままだったり。
私的には「あんなちっぽけな馬車の中に、様々な価値観を持つ人物をよくぞ集めた(まさに“当時の社会の縮図”と言える)」「(とある事情で)乗客が8人に増える展開はすごい」と感心した。対面式の座席に3人ずつが(向かい合って)座り、その中央(?)の位置にしゃがみ込むリンゴー・キッド(ジョン・ウェイン)のスタンスが面白い。思わず映画を観ながら「馬車内の座席図」をメモ的に走り描いてしまったが、本編終了後の解説番組で、山本晋也カントクが本作を思い入れたっぷりにトーク展開しつつ「馬車内の座席図」を取り出して見せたので「おお、カントクと同じ思考回路やんか!」と妙に独ぼっちじゃない気がした(=^_^=)

裏表なき、ヒーロー然としたキャラとしてはキッドが筆頭に挙げられるが、私的に「美味しいよなぁ〜」と感じたのは酔いどれ医師のブーン。途中まで飲んだくれてばっかで何の存在価値も認められないのだが・・中盤でしっかり「アルコール抜き」してからは、俄然“本領”を発揮する。銃も撃てば、荒くれ者のたむろする酒場に臆することなく入っていくし、何だか保安官以上にリーダー的、主人公以上にキーマン的な風格すら備わっていたように思ったぞ。
移動する馬車内での「探り合う」ような会話のシチュエーションは、後年の邦画『約三十の嘘(2004)』を何故か連想してしまった(=^_^=) 後半のアパッチ族襲撃シーンはやっぱり後のインド映画『ムトゥ/踊るマハラジャ(1995)』に影響与えたんやろか(=^_^=) ←流石に馬車が崖を飛んだりはしなかったけど。。

登場人物には皆“ヒトクセ”あるんだが、様々なイベントを経て、アパッチ族急襲の頃にもなるとそれなりに“団結”しちゃったりなんかする(←広川太一郎口調で(=^_^=))流れがなかなかに自然で良い。山本監督によると「全体で137分の上映時間の中、110分になってようやく襲撃シーンを迎える」って組立てらしいが、そこまで観客に我慢を強いらせる(=^_^=)ことこそが、後のスペクタクルなシーンにおけるカタルシスをマキシマムにさせるエフェクトを生んだと言えるのかも知れない(←横文字ばっかでもはや意味不明)。

1人の死者&2人の負傷者を出しつつも、馬車はローズバーグに何とか到着するのだが・・そこからも“盛り上げ”があって、意外なボーナスって感じで楽しめる。
因みに終盤に登場する、プラマー3兄弟のボス、ルーク・プラマーが妙にカッコ良く思えてしまったワタシ。ジョン・ウェインよかよっぽどカッコ良かったような(⌒〜⌒ι)

なお、意外と現代のCG映像に見慣れて(毒されて(=^_^=))しまうと「大したことねぇじゃん」って感じに見えてしまうアパッチ族の落馬シーン。結構荒っぽく(もんどり打ち系)倒れてるしともいたりして、観てて妙に心配になってしまった(←作品から半世紀以上経ってからの心配かよ!)。

それと、とあるシーンで、地面に上向きに置かれた(埋められた?)キャメラ(=^_^=)の上をアパッチ族の駆る馬が走って(跨いで)行くショットがあるが、こう言うのも斬新と言うかキャメラいじめと言うか・・当時はもの凄い決断を要する演出だった気がする(もしカメラが踏まれて壊れたら大損失やろからね)。

※ネットで色々な方の意見を読んでると「なんか何処まで走ってもモニュメント・バレー(特徴的な形状の岩山)の周囲をぐるぐる回ってるだけみたいな映像」ってツッコミ風のんがあって笑えた(=^_^=) それはきっと気のせいだ(=^_^=)

〜 結構、素晴らしいっすよ! なセリフ群 〜

ハットフィールド「見えない者に“天使の存在”は分かるまい」

キッド「色々あってね」
ダラス「分かるわ、色々あるから」

キッド「男は(いざって時に)逃げられないもんなのさ」

ブーン「言わば我々は“社会的偏見”と言う病気の犠牲者なのだ」
   「このわしに、他人の人生の是非など言えんよ」
   「先の短い人生ならば、尚さら(今を)楽しまなきゃな」
   「これであいつら、文明に毒されずに済む」

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コメント

 こんなコメントで失礼します。

西部劇こそ命!みたいな人が(知人の知人に・・・それ誰やねん!)いますが、私は実は『シェーン』くらいしかしっかりと観た西部劇(あれ西部劇といっていいですか)はありません。
 改めてTiM3さんのキャパの広さを感じました。

投稿: ぺろんぱ | 2007年6月10日 (日) 20時02分

ぺろんぱさん、ばんはです。
雨がちで何か気分もどよんとしますね(あ、ワタシだけか)

>西部劇こそ命!みたいな人が(知人の知人に・・・それ誰やねん!)いますが、

「連れの連れ」・・日本語ならでは(?)のイイ表現ですね(=^_^=)
ツウ好みは『ワイルドバンチ』や『リオ・ブラボー』を推すそうですよ。

>私は実は『シェーン』くらいしかしっかりと観た西部劇(あれ西部劇といっていいですか)はありません。

いやいや、立派な西部劇ですよ。それにシンプルで普遍性もあり、完成度の高い作品だと思います!

『遥かなる山の呼び声(1980)』や『交渉人(1998)』を併せて観てみると言う楽しみの広げ方もあると思います(⌒〜⌒ι)

>キャパの広さを感じました。

キャパってほどでは。。新作は全然フォロー出来てませんしね。。
「ちょっとピンぼけ」なブログとして、たまにお楽しみ下さいね。
(↑それはロバート・キャパの方だっつぅの・・)

投稿: TiM3(管理人haaan) | 2007年6月11日 (月) 00時03分

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