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2007年5月22日 (火)

☆『博士の愛した数式(2005)』☆

19日(土曜)。「土曜プレミアム」で地上波初放送(たぶん・・)されたものを鑑賞。
以前に原作(小説)を読んでたのもあり、あの「曖昧だらけな世界観(←イイ加減な小説と言うことじゃなく、人物名・地名などが明確に語られず、不思議な浮遊感に満ちていた、と言う意)」を果たしてどう映像化したんだろ? と興味と不安が入り混じっての2時間だった。

結論から言えば「無難にまとまってたネ」って感じだろうか。キャストは有名ドコロで手堅く固められ、展開も実に素直、(作り手の)生真面目さがにじんだ出来であったと言える。反面、個々の役柄よりも俳優さん本人らのカラーが濃すぎ“登場人物”に対する感情移入がどうにも出来ないままだった(・ω・)

“ルート”と呼ばれる青年数学教師(吉岡秀隆)が教壇から生徒らに優しく語りかける。「僕が“ルート”と呼ばれるようになってから19年。今日は僕にそう名付けた人・・“博士”のハナシをします・・」

キョウコ(深津絵里)は、10歳になるひとり息子を女手1つで育てる“やり手”の家政婦。そんな彼女が今回派遣された先は、離れに“博士”と呼ばれる数学者(寺尾聰)の住む、風変わりな女性(浅丘ルリ子)の邸宅だった。

女性は“博士”を義弟(ギテイ)と呼ぶ。
「義弟の記憶は・・1975年の春、すなわち“興福寺(奈良!)の薪能の夜”で終わっているのです。その夜の交通事故により、義弟の記憶はきっかり“80分間”しか残されはしないのです」

“博士”はキョウコに身の回りの世話を受けながら、毎朝「リセットされた記憶」で彼女と接する。最初は“博士”の奇妙な言動に戸惑ったキョウコであったが、次第に“博士”の説く「数式」を通じ、彼の優しい人間性を愛するようになって行く・・そんな展開である。

私的には“博士”の風貌に関し「養老孟司氏」のようなビジュアルを原作から想像してたので「ちょっと、寺尾さんではないよなぁ・・」と感じ続けてしまった。寺尾さんだと、どうにも紳士的で上品過ぎて
「食後に大きなゲップをする」「髪を掻きむしるとフケが散らばる」みたいな(←そういう描写が原作にあったように・・記憶している)生々しさが出せないんじゃないかな、と(養老さんならエエのかい! と言うツッコミを受けそうだけど・・(×_×))。
そもそも寺尾さん、キャラが(ワタシの中で)既に固定化しつつあり『半落ち(2003)』も『雨あがる(2000)』も『阿弥陀堂だより(2002)』も、みんな同じキャラ造形に思えてしまう。。ま、そんな普遍性こそが“大スターの証”とは思うけど(それは同様に、佐藤浩市、中井貴一などの方々に対しても感じることだけど・・あ、みんな“2世俳優さん”なんやね)

キャラクターの濃さが妙に作品鑑賞の邪魔になってしまうのは、浅丘さんや吉岡くんも同じ。何だか「キミら“寅さんの同窓会”やってるんスか〜?」みたいに思えるし・・もうちと薄い(?)俳優さんの起用は出来なかったんやろか(・ω・)

原作を読んでて、確か最もエキサイトしたシーン・・博士とキョウコ、ルートの3人がプロ野球観戦に行き、彼らの座ってたベンチ付近にファール球(ホームラン球だったかも・・)が落ちて来る・・てトコがまったく劇中に盛り込まれておらず残念だった(TV放送時にカットされたんやろか?)
あの場面、実際の日時と球場を(公式戦記録から)追跡することが恐らく可能であり、ベンチ付近に彼らがおったんかも! などと想像(=妄想)するのが楽しいのだ!
記録映像とか、CGを使ってでも再現して欲しかったモノだ。(同様に「野球カード」のアイテムとしての用いられ方も殆どなかったし・・)

〜 博士による数学(?)語録集 〜

博士「直感は大事だ」
  「証明は、早さよりも美しさを兼ね備えていなければ」
  「これはなかなか“賢い心”が詰まっていそうだ」
  「子供の“ただいま”の声を聞くほど、幸せなことはない」
  「子供は、大きくなるのが仕事」
  「大きく育つ力は(それを蒔いた人にではなく)種の方にある」
  「まずは(問題を)うまく音読しなくては・・次に問題を絵にしてみよう」
  「真実は“ここ”にしかない(←自らの胸を手で押さえ)」
  「永遠の真実は眼に見えないのだよ。
   眼に見えない世界が、眼に見える世界を支えている」
  「肝心なことは心で見なくては」 ←ちょいとサン=テグジュペリのノリ・・
  「子供は大人よりずっと難しい問題で悩んでいる」
  「自然に任せ、ひとときひとときを生き抜こうと思う」
  「子供には“祝福”が必要だ」

追記1:ラストにはウィリアム・ブレイクの詩が登場。コレもちょっと「数学⇒文学」への繋げ方が何とも強引で暴力的な感があった。。
追記2:「何度も繰り返す1日」って主人公のシチュエーションからは『メメント(2000)』よりも『恋はデジャ・ヴ(1993)』を連想してしまった。本作の場合は(主観的じゃなく)客観的なんだけど・・
追記3:現代における「ルート先生」 の授業シーン。「対面する生徒らの個々を敢えて映さない」ってな演出はなかなか良かった!
追記4:石坂浩二を強引に特別出演させ、浅丘さんに「あなたは、弟さんを愛してらっしゃったんですね」とか言わせて欲しかった(←そのネタばっかしかい!)

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