« ☆『少林寺木人拳(1976)』☆ | トップページ | ☆やっぱり出かけた日☆ »

2007年4月11日 (水)

☆『男たちの大和/YAMATO(2005)』☆

8日(日曜)の夜。「日曜洋画劇場40周年記念」とし「地上波初」で放送された戦記モノ大作(?)『男たちの大和/YAMATO』を観た。何だかんだ言っても(←誰も恐れ多くて何ともかんとも言わないけど・・)“邦画界の帝王”たる角川春樹氏が製作&プロデュースを手がけてるだけのことはあり、生半可なツッコミがしにくい(←出来ないことはない)勢いに溢れてた!

1945年4月7日。大日本帝国海軍の旗艦と言うべき巨大戦艦・大和が「北緯30度43分、東経128度4分」の地点(沖縄沖)で沈没した。将兵3,000名が艦と共に海底に沈んだとされている。それから60年の歳月が過ぎた・・
2005年4月6日。鹿児島県・枕崎市に暮らす老いた漁師、神尾克己(仲代達矢)を、かつての神尾の上官(?)・内田の娘を名乗る女性(鈴木京香)が訪ねる。かの艦が海底に眠る地点へ船を出して欲しいと頼む彼女。その事情を察した神尾は片道約15時間の海路を、持ち船“明日香丸”で案内することに。過去のことは、養女である彼女にも殆ど語らずひっそりと亡くなった内田。「父のことが知りたくなった」と言う彼女に、神尾もまた、半世紀以上も閉ざし続けた重い口をようやく開くのだった・・みたいな流れ。

物語のタイプは全く異なるも、作品の組立ては何処となく『タイタニック(1997)』あたりを参考にしてる感がなくもない。戦艦大和の出港、艦での生活、そして一番長い日。

ちと残念だったのは、それぞれの兵士に大きな個性が持たされず(まぁ軍人とはそう言うものだが・・)、群像劇としても描き方の浅い印象があったこと。また、大和そのものについても、甲板部分こそ“原寸大セット(建造に約6億円がかけられたと言う!)”を使用しただけの迫力があるものの、艦内や艦橋など「観客が知りたい部分」があんまし気合入れて描かれていないようで、リアルさ&臨場感に「格差」が見受けられた(私的に)。
おまけに戦闘シーンに関しても「甲板部(≒機銃座)アップ」「敵機映像」が激しく交互に映し出されるパターンが多用され、ちと“マンネリ”なカメラワークに思えた。
思いっきりCGを駆使し、有り得ない位置・角度からの映像をバンバン入れてもらえると、もっとインパクトを与えてくれたんじゃなかろうか(TV放送向けに(オリジナル版から)映像を大幅カットしたと言う事情があったなら文句はないが・・)

俳優陣に関しては、青年時代の神尾を演じたのが松山ケンイチと言うことに気づかず、ちと損してしまった気分。自分の中ではなかなかに『NANA(2005)』『デスノート(2006)』の松山と、そのイメージが繋がらない。。特に“カメレオン俳優”をウリにしてる訳でもないんだろうが・・(・ω・)
その神尾の上官(?)であった、内田二曹(中村獅童)&森脇二曹(反町隆史)であるが、特に反町は「作品にその存在感が飲み込まれてる」感じがし残念だった。中村は『硫黄島からの手紙(2006)』よりは印象がよほど良かったか(=^_^=) 
同様に高知東生、余貴美子、本田“ウパー!(1997)”博太郎、林隆三・・の各氏の出演もあとで気づいた次第。。
なお、司令官・伊藤中将役で渡哲也が出演してるが、予想してたよりもはるかに“薄い”役回りだった。何だか「大和には実は乗ってなかった」と言う印象すら少なからず受けた。「出演シーンは別撮りで、後で編集したんです」的に思っちゃうのはワタシだけだろうか。

逆に非常な衝撃を受けたのが、呉で芸者をやってた“寺島しのぶ”の出演! 内田を慕っていて「あたしがあんたを抱きたいんや」とか言いながら着物を脱ぎ始めるんだが・・「脱がなくてもイイっすよ!」とちょっと羽交い締めしたくなったり・・寺島さん、どうにも頑張り過ぎですぅ(・ω・)

作品全体で印象的だったのは、
・ 船酔いのクスリすら飲まず漁船に乗り込み、揚げ句の果てにげぇげぇしてる鈴木京香って
・決して砲弾不足って訳ではなかった終盤の大和(兵力不足、防御力不足が濃厚だった)
・呉を離れ、広島市内の軍事工場に勤務することとなり、それ故に(原子爆弾で)命を散らせてしまう銃後の人々がいた事実
・「生きて帰ったことにより、肩身の狭い思いをする兵士」のいた事実
・甲板に兵士がいるのに46cm主砲をぶっぱなす演出!(退避しないと衝撃でみんな吹っ飛んで即死すると思う・・)
・艦内ではささいな理由で体罰ざかり。。みんな気合が空回りし、体力が有り余ってた感じの日々・・
などだろうか。

また、こんなことを書くのは不謹慎なのかも知れないが・・「若く、果敢で愛国心に満ちた日本人がことごとく戦死し・・生き残った日本人のDNAが継承されていったせいで、その後のニッポンはダメになって行ったのかも?」などと言う妄念も心の中にふと浮かんでしまったものである。

〜 漢(をとこ)たちの名セリフ群 〜

森脇二曹「死ぬ者はようけぇおる、今は生き残る者が必要なんじゃ」

士官「出撃にあたり、今更何も言うことはない!」 ←いや、何か言ぅてよ

士官「敗れて目覚める、それ以外に日本が変わる道はない」

|

« ☆『少林寺木人拳(1976)』☆ | トップページ | ☆やっぱり出かけた日☆ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ☆『少林寺木人拳(1976)』☆ | トップページ | ☆やっぱり出かけた日☆ »