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2007年1月16日 (火)

☆『You Are The Top 〜今宵の君〜(2002)』☆

※今回の鑑賞作品は正しく言えば“映画”ではありません。

少し遡って13日(土曜)の夜、昨年5月以降(!)借りっぱ(=借りたまま)となってたDVDソフトを観た。三谷幸喜脚本・演出による舞台劇『You Are The Top 〜今宵の君〜』のDVD収録版。私的に“三谷幸喜と言う人物”に対しては・・余り良い印象がなかったり。どうも田村正和を主役に据え置いた某人気推理ドラマが「モシャス(←(c)旧チュンソフト)やんか!」と思えてならないのだ。全般的に(同氏の手がけた)ドラマ関係に関し、どうにも軽薄短小なイメージが付きまとう。「確信犯的オマージュ系ネタ使い」と言おうか・・とにかく小器用にすいすいと泳いでる感じなのが、ともすれば容認しがたい人物に思えたりする(⌒〜⌒ι)

が、以前に観た映画『笑の大学(2004)』(←この作品では(同氏は)原作、脚色のみに関わる)など、たまに“もの凄く冴え渡る、才能を感じさせる”作品がちらほら(=^_^=)あるのは認めざるを得ない。
本作『You Are The Top』もそんなジェラシィを覚えさせるに足る逸品であった。

ロマンティック・コメディーなどとも紹介されているが、交通事故で亡くなってしまった“伝説の”女性シンガー(戸田恵子演じる)の7周忌に併せ、追悼コンサートで彼女に捧げる新曲を製作・発表することとなった作詞家(市村正親)と作曲家(浅野和之)。スタジオでの一夜、と言う限られた時間&空間の中で、スランプに苦しめられる男2人。彼女を偲びつつ、互いの(彼女を巡る)記憶を語り合い、そして「彼女が本当に愛していたのは(お前じゃなく)この俺だ」と次第に口論が熱を帯び始める・・そんな流れ(←と言ってもサスペンスではない)。

芝居のDVDなんか観るの初めてだし、ぶっ通しで150分近くもあるし、舞台移動がないし(←劇だもん・・)、登場人物3人だけだし・・と何となく放置し、観ないままになってたが、ひとたび気合いを入れ鑑賞に取り組むと・・すぐに観れた(=^_^=) この調子で(これまた家人に借りたままになってる)『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還(2003)』のDVDソフトも観なきゃ・・。。

「群像劇とかは、実はヘタなんとちゃう?」と勝手に決め打ちしてしまってる(ワタシの中の)三谷氏だが、登場人物を2人、3人・・と絞り込んだ物語世界における「閉鎖感」と言おうか「濃密感」と言おうか・・その辺りの手腕はもの凄い! 俳優のネームバリューや登場人数で勝負するのはもうやめはったら? と思ったりもする(とは言え、問題作(?)『THE 有頂天ホテル(2005)』はTV放送を録画したまま、未だ鑑賞出来ずにいるが・・)。

時間軸が入れ替わったり・・“2人の男”から観た“1人の女”の性格付け(≒人物像)が妙に異なっていたり・・相手に対する「自慢げな告白」が新たな衝撃の事実とし直後、我が身に降り掛かって来たり・・強い者が実は弱く、弱い者が実は強かったり・・
三谷氏のことだし、きっと何処かに「元ネタ」があるのかも知れないが(←これは根拠なき邪推だが・・)、個人的には「蒲田行進曲」「阿寒に果つ」とかの断片的なイメージが(鑑賞しながら)ちらほらと浮かんだりしたものだった。

惜しむらくは「パッケージ(≒ジャケット)デザインのイマイチさ」と「終盤の大団円(?)における舞台装飾の寂しさ」だろうか。三谷氏の描きたい部分がぶれてしまう危険性はあろうが、出来るなら「映画版」とし、ヴィジュアル的なボリュームアップをはかりつつ“リメイク”して貰いたいものだ(それ以外の要素は極めてシンプルなままで良い!)。それだけ、普遍性もある、素晴らしい舞台劇であった、と感じた。

追記1:副音声で収録されてる「オーディオコメンタリ(三谷氏+戸田さん)」も楽しく、ためになる。衣装ネタ、(観客にははっきりと聞こえない(分からない)が制作者側の意図してた)台詞&演出ネタなど、言われて初めて気付かされる事実も少なくなかった。
追記2:主題歌を手がけたのは井上陽水。歌詞がやや支離滅裂ぎみなんだが、それにも(それなりに?)意味があって面白い。彼自身によるボーカルヴァージョンも是非聴いてみたいものだ(=^_^=)

ってことで「ああ、たまには舞台劇もええなぁ〜」と思って(思わされて)しまった。

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