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2006年12月23日 (土)

☆『たそがれ清兵衛(2002)』☆

22日(金曜)。仕事を終え帰宅後、すっかり溜まってた「月曜〜木曜ぶんの新聞」に眼を通し、取りあえずひと通り切り終える。
・・と、それが終わるや否や本日の新聞が「カゴ」に投入されてる。。思わず「ゲッ!」となってしまう。

ちと疲れて来たんで、そこで手を止め、地上波で放送されてた映画『たそがれ清兵衛(英題:TwilightSamurai)』を観ることとした。
既にこれまでに2度ほど鑑賞してるので、今回は主人公・井口清兵衛(真田広之)を巡る“運命の歯車”が軋みながら急回転を始める“中盤以降から”ってことで。
物語としても、後半あたりの「緩急の塩梅」が最高にスリリングで面白い本作だが、反面、今回の鑑賞では「故・丹波哲郎氏のお姿を拝めず」「小林稔侍氏(奉行・久坂某役)のコミカルなキャラを殆ど堪能出来ず」「小悪党(役)の大杉蓮も出て来ず」と言う残念な一面もあったか(・ω・)

戸田仁斎道場の元師範であり“小太刀の達人”と言う設定の清兵衛と、一刀流の剣客、余呉善右衛門(田中泯)が“ある意味特殊なロケーション”の下で「果し合い」をすることとなるんだが(←詳しく書くとネタバレに繋がるので書かない)、その際の対話・・と言うか緩急の流れが素晴らしい!
そのシーンで「刀も抜かず、何をグタグダやり取りしてんだい!」とイライラしてしまう人はきっと「能天気系アクション映画バカ」に違いなかろう(・ω・)
物語を知ってしまうと、もはや顛末が記憶に焼き付いてしまうのが悔しいが「不遇な運命を生きる下級武士同士」である2人が「一線を越える(=アレを※※する)かどうか」「それを許せるかどうか」のプライドの違いみたいな部分で訣別し、その後の行動で互いの「イズム」を主張し合う・・“正しいかどうかの結論は己が刀で下す”みたいなサムライの心意気が巧くストーリーの背後に流れていたように感じた。

実際にそのようなハナシが(その当時の社会で)あったにせよ、本来あまり「表立って描かれなかった」端くれ武士の(華のない)貧乏生活をメイン(軸)に持って来てるトコロも実に斬新だ(賭場のシーンのない(←確かなかったハズ・・)時代劇自体、結構珍しいように思えた(私見))。

ヒロインである朋江役に宮沢りえ。映画の中での姿しか知らない(出演のドラマやバラエティ番組などは観ないんで)彼女だが『トニー滝谷(2004)』『父と暮せば(2004)』での印象がすこぶる良い。本作でも真田氏との演技レベル(=共に高い)に巧くバランスが取れてて、好感を持った。
さて、ほぼ同時期に『ラスト・サムライ(2003)』でも助演していた真田氏。あちらでも幕末期のサムライ(氏尾某役)を演じてるが、(片や『ラスサム』では)甲冑着て乗馬して・・とその印象が180度違って見える。ついついあの作品のパロディ的に、果し合いのシーンで(外で待つ)立会人2人が「井口さんが三手で取る」「いや、五手だ」みたいなやり取りをしてくれると楽しかったかも(=^_^=)
CG映像と言うと・・余り目立った処理は観られなかったが「山頂の鉄塔&電線を消す」とか「余呉に斬られた刺客・服部玄蕃の遺体にたかってるハエ(×_×)」・・とかに用いられてたのやろか?

ほか、幾つか気付いたこと。
□※のお骨をかじる余呉。あれは少なくとも“干菓子”ではなかったようだ・・
□余呉の台詞「浪人どもに紛れて、京に上るもよし、江戸に下るもよし」に「お!」と思った。当時の「おノボリさん」の向かう先は「京都」だったんやね(・ω・)
□「認知症」も作品のネタの1つに。。ただ、朋江が「自身が今、清兵衛にとってどんな存在の女であるか」を問われ“それに答えた直後、うなだれる”・・そんな演出に持って行くための設定と考えたら、これはなかなか素晴らしい!
□斬られた男が立ち上がり、動くたび「床にこぼれる血の音」のするのがすごい・・ま、更にリアルを追求し描写すると『ハンニバル(2000)』の某殺人シーンみたく“斬られた腹部からバシャッと何かがアレする”んだろうけど(×_×)
□ネットでもコメントを見つけたが・・清兵衛って「月代(さかやき)を剃らぬまま」に果し合いに挑んだんやね。。時間がなかったからか?
□ここを突っ込んでもどうしようもないんだが、この作品ってばある意味「映画館で観るしか手段のなかった時代に、映画館で観るべき作品」とは思った。高性能なディスプレイを通して、DVDソフト版で観る・・そんな作品じゃなかったように思う。ちょっと作られるのが遅過ぎたんやろか・・?
□1度だけ、頭上を見上げ“※※の※さ”を確認した余呉。“わざわざ描かれた”あの行為は何を我々に伝えているんだろう??
□本作の後で『たどんとちくわ(1998)』を観て、また『たそがれ』を鑑賞、再び『たどちく』を観る・・と繰り返すと、その内に発狂するかも(=^_^=)

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