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2006年12月20日 (水)

☆『幻魔大戦(1983)』☆

19日(火曜)。帰宅後、だらだらっと新聞切りしつつ、衛星第2で放送されてた往年の“角川長編アニメ映画”『幻魔大戦』を観た(オープニングとその直後のみ見逃した・・)。

公開時、劇場に足を運んだ記憶は・・確か「ない」んで、ある程度の流れや幾つかのシーンを覚えてるのは民放で流れたのを観たからだろう。当時こそ、メディアで宣伝をばんばん展開した(と言ってもその頃のメディアに「インターネット」なぞは無論含まれないが(・ω・))“大作”であったが・・懐かしみながら“今のワタシの肥えた眼”で観てみると・・思ったより制作費が低い(かもな)感じ。かつ演出面が結構ポンコツっぽい印象で、全編に渡り“何とも形容出来ぬトンデモ世界観”が作品を覆い尽くしてたように思えた(⌒〜⌒ι)

東京・吉祥寺在住の高2生、東丈(あずまじょう)を主人公に、世界中の超能力戦士が新宿や富士山麓に集結(なぜ日本が大戦の舞台なのか、それも関東限定なのかは詳しく解説されず・・)し、銀河系の破壊者“幻魔大王”率いる“幻魔一族”に立ち向かう・・! ってな流れ。

観ててまず苦笑してしまったのが、敵ボスと言うべき悪の元凶的存在・・“幻魔大王”。つい「閻魔(えんま)大王」のパロディかよっ! と滑らかなツッコミ。“幻魔一族”って呼称も何だか忍者軍団みたいでピンと来ないし。。
丈と(同居する)姉との間に見事な“姉弟愛”が貫かれているんだが、これも何となく観てて(背筋と股間に←おいっ)ゾクッと走るものがあった。明らかに「シスコン(シスターコンプレックス)」が背後に流れており、時代が時代なら(?)同人誌で“ネタ”としてさぞ盛り上がったことだろう。
ロケーション的に、中盤で首都圏(新宿アルタ、吉祥院サンロード商店街など)やニューヨーク(マンハッタン、リバティ島など)が壊滅する場面が描かれるが、何だか小松崎茂先生が肩の力をやや抜いて描いた(?)ような「パニック絵図」が表示されるだけ、、なのだ。ああ、何て紙芝居的なのだらう(・ω・)

キャラデザインも物語も固く、アニメ作品としてはカット割りやカメラワークの大胆さとも殆ど無縁な印象を強く受けた。おまけに緊迫したシーンなのに“のどかなBGM”が流れたりするし。
そのくせ、主人公宅を幻魔の手下が襲撃、丈の姉が衣服を破かれ、ブラジャーの一部を露出させつつ追い詰めらるる・・的な「全年齢対象では無さげな演出」が妙に丹念かつリアルに描写されてたり(⌒〜⌒ι) なんかまるで、製作スタッフら自身が「幻魔」に精神を支配されていたかのようだ。。

新興宗教的な表現が作品世界を支配してた気味なのもやや気になったか。
「サイオニクス(←サイキッカーとは言わないんやね)」「プリコグニッション(未来透視←今なら“プリコグ”で通じるしともいるかも☆)」「テレパシー放送」などの“エスパー清※氏”的なワードがちりばめられたかと思えば、
「みんな、オレが生まれるずっと前からの仲間なんだ」
「地球を守る力は、愛から湧いて来るものなんだ」
「サイコキネシスで体感温度を調節する」
「石に元素転換された肉体にサイキック・ウェーブ・マッサージを施す」
「エネルギーが生体原子変換され跳ね返される」
「ボディを増幅装置に変えてぶつける」
などの“独特な台詞群”が飛び交い、その“エスパー原理主義”な強迫観念ワールドにときとしてクラクラしそうになる(×_×)

ただ、起用された声優関係は余りにも豪華だった! 丈を演じる古谷徹、ヒロイン・ルナ姫(←トランシルヴァニア王国ってどこだよ? やっぱりルーマニア地方なのか?)を演じる小山茉美、他にも潘恵子 、塩沢兼人の各氏。
聞き覚えのある声! と思ったのは美輪明宏氏だった。このころから既にアニメ界に進出(?)しておられたんやね。江守徹、穂積隆信・・と言ったベテラン陣の陰に隠れ(?)原田知世さんも声優デビュー(?)しておられるようだし。
なお、キャラクターデザインは(私的にイマイチ気に入らなかったが)大友克洋氏であることを知った。本作でのステップがその後『AKIRA(1988)』や『MEMORIES(1995)』・・『スチームボーイ(2003)』に繋がって行くことになるんやね。

追記:公開時の有名なコピーが“ハルマゲドン接近!(not春曲鈍)”だったと思うんだが、あまりそれに特化した台詞が飛び交ってた感はなかった。がその言葉自体は『アルマゲドン(1998)』として、後年の大作映画のタイトルに取り上げられることになるとはね。

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