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2006年10月31日 (火)

☆ゲージツの秋(その2:京都篇)☆

28日(土曜)。昨日の神戸・美術鑑賞ツアーに続き、正午前の出発で京都へと繰り出した。
行ったのは京都国立近代美術館で開催されている「プライスコレクション/若冲(じゃくちゅう)と江戸絵画展」である。平安神宮前の大鳥居のトコにある美術館で、お向かいの京都市美術館では「ルーヴル美術館展」が開催されている。両方をハシゴしたらしんどいやろなー(⌒〜⌒ι)
正直、「プライスって誰? ジョナサン・プライス?」とか「若冲のフルネームって瀬戸内若冲だっけ?」ぐらいのアホアホレベルだったので、そんなに当初から食指が動いてた訳ではなかったが、京阪・某駅構内で目にしたポスターの「(若冲が描いた)虎の絵」にかなりなインパクトを受け、かつもうすぐ会期が終了するし・・ってことで急きょ行こうと決めた次第。

会 期:2006年9月23日(土・祝)〜11月5日(日)
入館料:当日一般1300円(JAF会員証を提示すれば1000円☆)

いやー、とにかく館内を歩いた。そして眺めた。。展示作品数こそ僅か(?)109点+αなのだが、立ち止まってしばし考えさせられる絵が多く、昨日の「オルセー美術館展」よりもさらに「濃密」「内省的」「玄人向け」「難解」といった印象が強い。「視覚的にすっと入って来る」前者(オルセー展)に対し「五感(感覚全体)にじわじわ入って来る」感じと表現したら良いのか(・ω・)
結局、鑑賞⇒グッズ購入(=^_^=)⇒食事・・と終え、館をようやく後にしたのは、入館から3時間を過ぎた頃だったと記憶している。
正直、若冲の描いた「虎の図」以外に、どんな作品が集められてるのかも知らなかったが、基本路線は「動物絵画」だったかな、との感想(ワタシなりに)。「虎(←全体的に“耳”のない種だった)」「鶴(←ノコギリ状の歯が生え揃ってるのもあった)」「浜千鳥(←簡略化されたこの鳥の意匠が好きなワタシ)」「鶏」「象」「牛」「犬」「猿」「蜂」「鯉」などがモチーフに描かれていた。

肖像に描かれた達磨大師は「表情こそいかめしいけど・・良ぅ見たら鼻毛出てんじゃんか、あんた」とか
掛け軸に描かれた幽霊図の女性に「夜中にいきなし床の間で見たらチビるほどこえ〜よ〜(←浅※次郎的恐怖表現)」とか
色々浮かぶものもあったか(・ω・)

ワタシが一番衝撃を受けたのは、やはり最初にポスターで目にした

・伊藤若冲筆「猛虎図(1755)」

であった。特に「横長に広がる屏風絵(←どうも虎の絵となると“屏風”を連想しちまう、とんちんかんちんとっちめちん野郎なワタシ(・ω・))」と想定してたのが「縦長に広がる掛け軸」なのが意外だったか。結構スペースが余ってる感もあるし。
ただ、若冲の作品群で「最高傑作かも」と直感的に評したいのは

・伊藤若冲筆「紫陽花双鶏図(18世紀)」

ではないかなと。ちょっと構図やポージングなどに“デフォルメ”と“余裕”の入り交じってる風があるが、細部の描き込まれ方が尋常ではない。私的には「国宝」と称されても文句なきレベルの作品ではないかと。

・伊藤若冲筆「葡萄図(18世紀)」 なる、比較的若い頃のシンプルな作品があれば
・伊藤若冲筆「鳥獣花木図屏風(18世紀)」 なる“巨大動物絵巻”と言うか“タイル壁画風”と言うか、そういう個性作も。

後者はCGグラフィック化された動物たちが動く・・と言うもの凄そうな映像が、宇多田ヒカル『SAKURAドロップス(←スプッロド式ラクサ?)』と言うヒット曲のPV(プロモーションビデオ)で観ることが出来るそうだ。どうやら、演出を手がけた紀里谷和明がいち早く目をつけたか? って邪推もするが・・ついさっき例の(=^_^=)「YouTube」でその映像を観たが、決して大げさに自分の手柄に取り込むでもなく(?)自然な感じで起用(右隻のみ)してるので「ええやんか〜」と好感を持ってしまった(=^_^=)

古刹好きのワタシをして「おおう!」と心中で叫ばせたのは

・伊藤若冲筆「黄檗山萬福寺境内図(18世紀)」

であろうか、やはり。彼が遺した「ほぼ唯一の風景画」である付加価値的要素と共に、想像上の萬福寺が描かれてて面白い。境内に隣接し「中華風の険しい岩山」がそびえてたり、五重塔があったり・・となかなかの誇張ぶり。当時の萬福寺がこれに気を良くして、寳塔を建立してくれてたら・・とずんずん妄想を拡張せずにはいられない(⌒〜⌒ι)

ほかに気に入ったのは、下記の作品だった。

・作者不詳「源氏物語図屏風(17世紀)」 特に右隻、「光源氏と朧月夜の君」が出会う廊下の長さが良い☆
・長澤芦雪筆「白象黒牛図屏風(18世紀)」 白い仔犬の存在が良い
・亀岡規礼筆「猛虎図(18〜19世紀)」 平面で描いてるのに、やたら奥行きの出てるのがスゴい!
・竹田春信筆「達磨遊女異装図(18世紀)」 この絵は本展中、一番面白いんじゃないかと。ポスカ買ったし(・ω・)
・鈴木其一筆「漁樵図屏風(19世紀)」 (左隻)に描かれる漁夫のおっつぁんが佐※蛾次郎っぽくて面白い(←そんだけかよ!)

って感じで、観終わった頃にはへとへとに疲れる訳だが、それでも楽しい、だけど、何がどう楽しいのかなかなか伝えにくい、かつ作品名の覚えにくい・・そう言う“ツウ好み”な展覧会と言えよう。

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