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2006年10月31日 (火)

☆ゲージツの秋(その2:京都篇)☆

28日(土曜)。昨日の神戸・美術鑑賞ツアーに続き、正午前の出発で京都へと繰り出した。
行ったのは京都国立近代美術館で開催されている「プライスコレクション/若冲(じゃくちゅう)と江戸絵画展」である。平安神宮前の大鳥居のトコにある美術館で、お向かいの京都市美術館では「ルーヴル美術館展」が開催されている。両方をハシゴしたらしんどいやろなー(⌒〜⌒ι)
正直、「プライスって誰? ジョナサン・プライス?」とか「若冲のフルネームって瀬戸内若冲だっけ?」ぐらいのアホアホレベルだったので、そんなに当初から食指が動いてた訳ではなかったが、京阪・某駅構内で目にしたポスターの「(若冲が描いた)虎の絵」にかなりなインパクトを受け、かつもうすぐ会期が終了するし・・ってことで急きょ行こうと決めた次第。

会 期:2006年9月23日(土・祝)〜11月5日(日)
入館料:当日一般1300円(JAF会員証を提示すれば1000円☆)

いやー、とにかく館内を歩いた。そして眺めた。。展示作品数こそ僅か(?)109点+αなのだが、立ち止まってしばし考えさせられる絵が多く、昨日の「オルセー美術館展」よりもさらに「濃密」「内省的」「玄人向け」「難解」といった印象が強い。「視覚的にすっと入って来る」前者(オルセー展)に対し「五感(感覚全体)にじわじわ入って来る」感じと表現したら良いのか(・ω・)
結局、鑑賞⇒グッズ購入(=^_^=)⇒食事・・と終え、館をようやく後にしたのは、入館から3時間を過ぎた頃だったと記憶している。
正直、若冲の描いた「虎の図」以外に、どんな作品が集められてるのかも知らなかったが、基本路線は「動物絵画」だったかな、との感想(ワタシなりに)。「虎(←全体的に“耳”のない種だった)」「鶴(←ノコギリ状の歯が生え揃ってるのもあった)」「浜千鳥(←簡略化されたこの鳥の意匠が好きなワタシ)」「鶏」「象」「牛」「犬」「猿」「蜂」「鯉」などがモチーフに描かれていた。

肖像に描かれた達磨大師は「表情こそいかめしいけど・・良ぅ見たら鼻毛出てんじゃんか、あんた」とか
掛け軸に描かれた幽霊図の女性に「夜中にいきなし床の間で見たらチビるほどこえ〜よ〜(←浅※次郎的恐怖表現)」とか
色々浮かぶものもあったか(・ω・)

ワタシが一番衝撃を受けたのは、やはり最初にポスターで目にした

・伊藤若冲筆「猛虎図(1755)」

であった。特に「横長に広がる屏風絵(←どうも虎の絵となると“屏風”を連想しちまう、とんちんかんちんとっちめちん野郎なワタシ(・ω・))」と想定してたのが「縦長に広がる掛け軸」なのが意外だったか。結構スペースが余ってる感もあるし。
ただ、若冲の作品群で「最高傑作かも」と直感的に評したいのは

・伊藤若冲筆「紫陽花双鶏図(18世紀)」

ではないかなと。ちょっと構図やポージングなどに“デフォルメ”と“余裕”の入り交じってる風があるが、細部の描き込まれ方が尋常ではない。私的には「国宝」と称されても文句なきレベルの作品ではないかと。

・伊藤若冲筆「葡萄図(18世紀)」 なる、比較的若い頃のシンプルな作品があれば
・伊藤若冲筆「鳥獣花木図屏風(18世紀)」 なる“巨大動物絵巻”と言うか“タイル壁画風”と言うか、そういう個性作も。

後者はCGグラフィック化された動物たちが動く・・と言うもの凄そうな映像が、宇多田ヒカル『SAKURAドロップス(←スプッロド式ラクサ?)』と言うヒット曲のPV(プロモーションビデオ)で観ることが出来るそうだ。どうやら、演出を手がけた紀里谷和明がいち早く目をつけたか? って邪推もするが・・ついさっき例の(=^_^=)「YouTube」でその映像を観たが、決して大げさに自分の手柄に取り込むでもなく(?)自然な感じで起用(右隻のみ)してるので「ええやんか〜」と好感を持ってしまった(=^_^=)

古刹好きのワタシをして「おおう!」と心中で叫ばせたのは

・伊藤若冲筆「黄檗山萬福寺境内図(18世紀)」

であろうか、やはり。彼が遺した「ほぼ唯一の風景画」である付加価値的要素と共に、想像上の萬福寺が描かれてて面白い。境内に隣接し「中華風の険しい岩山」がそびえてたり、五重塔があったり・・となかなかの誇張ぶり。当時の萬福寺がこれに気を良くして、寳塔を建立してくれてたら・・とずんずん妄想を拡張せずにはいられない(⌒〜⌒ι)

ほかに気に入ったのは、下記の作品だった。

・作者不詳「源氏物語図屏風(17世紀)」 特に右隻、「光源氏と朧月夜の君」が出会う廊下の長さが良い☆
・長澤芦雪筆「白象黒牛図屏風(18世紀)」 白い仔犬の存在が良い
・亀岡規礼筆「猛虎図(18〜19世紀)」 平面で描いてるのに、やたら奥行きの出てるのがスゴい!
・竹田春信筆「達磨遊女異装図(18世紀)」 この絵は本展中、一番面白いんじゃないかと。ポスカ買ったし(・ω・)
・鈴木其一筆「漁樵図屏風(19世紀)」 (左隻)に描かれる漁夫のおっつぁんが佐※蛾次郎っぽくて面白い(←そんだけかよ!)

って感じで、観終わった頃にはへとへとに疲れる訳だが、それでも楽しい、だけど、何がどう楽しいのかなかなか伝えにくい、かつ作品名の覚えにくい・・そう言う“ツウ好み”な展覧会と言えよう。

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2006年10月28日 (土)

☆『DEATH NOTE【前編】/ディレクターズ・カット特別篇(2006)』☆

27日(金曜)。「金曜ロードショー20周年特別企画」としTV放送されたものを観た。
「そこに名前を書かれた人間は死に至る」と言う禁断のアイテム“DEATH NOTE(デスノート)”を軸(小道具)に、知的犯罪者と謎の探偵が「究極の知能戦」を展開する・・みたいな“マンガのような”ストーリー・・と言うか原作はコミックなんだけど(・ω・)
以前から原作版に関し「裏の裏、先の先までを読んだ凄まじい知力戦が繰り広げられる!」的なモノ凄さを聞いてたような気がするんで、そのエッセンスを凝縮した映画版ってばやっぱしスゴいんやろなー・・とちょっぴり期待していたのが、
「意外とこぢんまりした世界やったなぁ」と言う感想が正直なトコだろうか。

主人公・夜神月(やがみらいと)(藤原竜也演じる)が「いきなり妙なノートを拾った」り、「そのノートの注意書きは英語で書かれてた」り、「ノートへの記載は日本語で全然OKだった」り、「登場人物のネーミングがどうも社会通念的に珍妙だった」り、「比較的、拳銃を所持した人間が都内にごろごろしてた」り、「警察組織全体が探偵L(える)(松山ケンイチ演じる)に依存するばかりで、その他の社会的識者が全く登場しなかった」り、「中盤に発生するバスジャック事件の運転手を演じてるのが田中要次だった」り、「安楽椅子型探偵か!? と思わせるLが終盤、いきなし(無意味に)戸外を動き回り始めた」り、「マスコミがとにかく後手だった」り、とちょっと脚色&演出の面で「すこぶる甘い」気がする。・・と言うか、ファンタジーから現実に壁を越える時点でムリがあるんだろうか?(劇場用アニメーションならまだ鑑賞に堪えた気がする)

パーツとして連想したのは下記の作品群だろうか。むろん私見に過ぎないが・・

・コミック『夢戦士ウィングマン』 ・・ 小道具の「ドリームノート」
・映画『リング(1998)』 ・・ 相次ぐ「心臓マヒ」死
・コミック『鉄人28号』 ・・ 少年探偵1人(ごとき)に全く頭の上がらない警察機構
・映画『バットマン(1989)』 ・・ ちょっと異常な2人(バットマン&ジョーカー)による、外野を無視したはた迷惑対決
・映画『AKIRA(1988)』 ・・ 不可解な存在を「宗教的に崇拝」する人々
・ドラマ『刑事コロンボ』シリーズ ・・ 犯人側の視点で描く手法

世界規模で犯罪者が次々に怪死する序盤。「おおお、もの凄い風呂敷の広げ方や!」と驚いてたら、特に全米規模にハナシが拡大する・・こともなく、殆ど(東京)都内オンリーで物語が進行したり(⌒〜⌒ι)
探偵Lの助力により、警察はいよいよ怪死事件を引き起こしている張本人と思しき“救世主キラ”の正体に迫る訳だが・・
「いやまて、たとい追い詰めても“凶器”と“アリバイ”の壁はどう崩すんだ?」と素朴に思ってしまう。

興味が湧き、ネットでちょこっと調べてみた感じでも

・因果関係が証明できなければ裁けない
・超自然的な要素が科学的・心理的・物理的に解明されていない以上、現在の法では裁けない
・犯罪が成立したことを証明出来ない限り「疑わしきは罰せず」で推定無罪となる。ただし犯罪行為を再現してみせれば犯罪の確定する可能性はある

って感じで、裁く(=立証する)には微妙に力不足な感じがするし。
・・って言うか「ノート」の存在以前に、「ノートの所有者にのみ姿が見える」とされる“死神リューク(声:中村獅童)”がリンゴを食った時、それが「現実の空間から消えてしまう!」ちぅ現象をどう説明、証明したら良いのか、その辺も意外に大事やと思います(=^_^=)

そういや、ナニを勿体付けてるのか(・ω・)放送中、常に「金曜ロードショー」なるロゴが画面右上に表示されてたっけ。「もそっと潔く行こうぜよ」と小さく突っ込んでしまったりした(=^_^=)
んでも、こんなしょぼい描かれ方をされてしまっては、ICPOもFBIも納得しないんじゃないだろうか・・

他に気になったこと
・救世主の名「キラ」って・・もしや「Killer」から来てるんだったり?
・AppleのノートPC「PowerBookG4」が登場☆ 既に「心臓部」も「処理速度」も旧世代のものですが(⌒〜⌒ι)
・FBI捜査官のレイ・イワマツ氏。どうにもマコ岩松(故人)の名が脳裏を飛び回るんですけどっ。
・地下鉄内(←福岡市営地下鉄でのロケらしい)で葬られる犯罪者のとある男。「眠るように死ぬ」・・ってのが何だか安らかでええやんか。ピンピンコロリ(PPK)を実践☆ って感じやね。
(映画『コラテラル(2004)』のト※・クル※ズも羨ましがるかも(・ω・))
・夜神月と恋人・秋野詩織(香椎由宇)の2人って・・ラブシーンが殆どなかったんですけど。
・エクスーゾ・ケナックってどんな画家なんだぁ?
・劇中に登場する「欧名(おうめい)美術館」って「青梅(+国際?)美術館」のパロディなのか?
・7日間に渡る、隠しカメラによる監視映像。「死神リュークの映像解析」はどうしてもムリなんやろか。

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2006年10月27日 (金)

☆ゲージツの秋(その1:神戸篇)☆

27日(金曜)。昨夜の飲み会によるノックダウン(←或いは自業自得)から立ち直り、本日は有休を頂いてもいたので、午前中から元気にお出掛けした。
今回は「そうだ、久々に芸術鑑賞をしよう!」ってことで、神戸市立博物館(神戸市中央区)で開催中の「オルセー美術館展」を楽しんで来た☆

会 期:2006年9月29日(金)〜2007年1月8日(月・祝)
入館料:当日一般1500円

飲み会以外の目的で三宮を訪れるのは久々な感じ、か。。クルマで来ても通過するだけの街だし。。駅前に「MiNT(ミント)神戸」「神戸マルイ」といった新興の商業ビルが建っているが、今回は美術メインなのもあり、せいぜい駅構内に戻る際に後者のビル内を通路代わりに横切った程度か(こらこら)。
私的に、美術展と言えば3点のささやかな願いがあり、

(1)最低でも1点は、心に響く(残る)展示作に出会いたい
(2)混雑が大嫌いで、静かに鑑賞したい
(3)鑑賞後は売店で、迷い楽しみつつ買物がしたい

のそれぞれであるが、今回は平日の訪問だったのもあり、(1)〜(3)を全て満たす心地よい時間を満喫できた気がする。会期も思ったより長いし、都合が付くなら再訪してもいいかも☆ と思っている次第。
因みに、本展を代表する“顔(シンボル)”とも言うべき作品は、

・エドゥアール・マネ筆「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ(1872)」
・フィンセント・ファン・ゴッホ筆「アルルのゴッホの寝室(1889)」

の2点のようだが(広告にも大きく起用されてる)、ワタシは会場に入ってすぐの場にあった

・ピエール・オーギュスト・ルノワール筆「ジュリー・マネ(1887)」

と言う肖像画に早くもノックアウトさせられてしまった(⌒〜⌒ι) これは猫を抱いた少女の肖像画なのだが、モデルの容貌が何処となく“長澤まさみ”さんチックなのである☆ 全てを観終えた後、出口の特設ショップでこの絵の「ポスカ」「ブックカバー」「特殊ポスカ(立体処理されている)」の3点までもを購入してしまったのは言うまでもなかろう(=^_^=)

上空から風景を俯瞰(ふかん)したような

・フェリックス・ヴァロットン筆「ボール(1899)」

もシンプルな筆致ながら心に残る。少女の走ってゆく先に転がるボールの「鮮烈な赤」、描かれた3人の表情がいずれも判別出来ない適度なミステリアスさ。
観る人によっては、ジョルジオ・デ・キリコ筆「街の憂愁と神秘」など(←注:この絵は今回の展示とは関係ありません)を連想したりもするだろうか? 私的には映画『レオン(1994)』のエンディングの情景を思い浮かべたものだ。画面の大半を占める「群生する緑」が共通の要素となり思い返されたのかも知れない。

また、意外な(?)トコロでは「絵画」をメインに配した本展ながら、「素描」「工芸品」「写真」などの異色(?)コーナーを設けてるのが、良い意味で“アクセント”となっていた。

・エルス・タールマン撮影「エッフェル塔に向かう4人の男(1920)」

は、霞みつつそびえ立つ巨塔を背景に、4人の紳士の後ろ姿が影となり手前に配されている。そのままポスターに使えそうな印象の1枚。実際にロックバンドか誰かが(本作をモチーフに)アルバムジャケットに使っているのかも知れない(・ω・)

そうそ、衝撃的と言えば、ベッドを構成する4枚の木枠にそのまま人間の営み(?)を彫り込んだ4部作「〈存在〉〈誕生〉〈愛〉〈死〉」がすごい! 中でも、出産の瞬間を捉えた

・ジョルジュ・ラコンブ「ベッドの木枠:〈誕生〉(1894-1896)」

ってば、全裸で今まさに赤子を産み落とした女性・・その局部が一部見えてまっせ! みたいな感じで、男性ならば誰しも鑑賞時にどよめかずにはおられまい(⌒〜⌒ι)

他には、後に“巨匠”と称される画家らがアトリエに集った豪華作(?)

・アンリ・ファンタン・ラトゥール筆「バティニョールのアトリエ(1870)」
・フリデリック・バジール筆「バジールのアトリエ、ラ・コンダミヌ通り(1870)」

も珍しい構図で興味深い(←親切な説明パネルのお陰で理解を促された☆)。作者自身が画中にのさばる(=^_^=)後者など、情景を描いてるのか(自身の)内面を描き出したものなのか、色々と想像する楽しみ(余地)もある。

なお、あんまり詳しくない風景画の中にも、少し意識を集中し眺めると「画中に吹く風や空気感を感じる」・・そんな気のする作品が幾つかあった。
無論ポスカ程度のサイズではそのリアルさは伝わって来ない訳で、やはり「観るべき作品は実物で観なければならぬ」と感じた次第である。
・・それと、ワタシってば、あんまり点描画には興味の湧かない体質のようであることにも気づいた(・ω・)

追記:その他のお気に入り

・ヴィテスラフ・カルル・マチェック筆「予言者リブザ(1893)」 ←点描画だけど。。
・ジャン・デジレ・ランジェル・ディルザック作「妄想(1899)」 ←陶製の面、表情が良い
・フランソワ・ガラ筆の断面図群

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2006年10月26日 (木)

☆『最後の恋、初めての恋(2003)』☆

何か全般的に電池の外れちゃいそうになってる今日この頃(・ω・) メール確認とかブログ更新とかが妙にだるーい感じ。辛うじて新聞記事の切り抜き&チェックだけは習慣づけてる訳だが・・
久々(?)な感じで衛星第2で放送されてる映画を観た。今週は中国/韓国系のヒューマンドラマが特集されてるようで、日中合作のラヴストーリー『最後の恋、初めての恋』だった。前半を少し飛ばしつつも、割と真面目に観た。

中国・上海の現地支社に赴任して来た自動車メーカー社員・早瀬(渡部篤郎)は【恋人を事故で失って以来、心を閉ざしたような日々を過ごしている。そんな中、自殺をはかった彼はミンと言う女性に救われる。】ミンは、早瀬の通う中国語会話教室の年下の教師・リンの姉だった。リンは早瀬に好感を抱き、早瀬はミンに心惹かれる・・だが、ミンは半年前に余命を先刻された、病に冒された肉体で懸命に生きる女性なのだった・・そんな展開。 ※【 】内が観れなかった部分です。

異国における主人公の疎外感&虚無感と言語&文化の壁。美人姉妹(かな?)との恋愛感情のもつれ。不治の病にむしばまれた恋人。とそれぞれのパーツが妙に「王道的悲劇」を突っ走ってる気がしないでもないが・・ロケーションの幾つかに「ええなぁ」と素直に思えた。例えば「コンサートホール前」での待ち合わせとか、「フェリーで移動しながら」の会話シーン(←ハリウッド映画でも良く用いられるシチュエーションですな(=^_^=))とか、「自転車に2人で乗って走り回る」とか・・自身に置き換えると、いずれもひじょーに実現の可能性に乏しいシーンだけに、眺めてて切なさが募る(苦笑)。
しかし渡部篤郎って、演技なのか地なのか分かんないが、真面目で優しいキャラクターを頑張って演じてるのに、どうにも“心のどっかで狂気の時限爆弾が作動してる男”ってな気がするなぁ。
これって恐らく、彼の存在を強烈に意識したのが、『ストーカー/逃げ切れぬ愛(1997)』なる往年の連ドラだったからかも知んないが(・ω・)

〜 耳に残ったセリフ 〜

ミン「死にたいと願いながら日々を生きる。
   生きたいと願いながら死んでゆく。
   ・・どちらが本当に辛いのかしらね」

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2006年10月21日 (土)

☆『逃亡者・木島丈一郎(2005)』☆

20日(金曜)。「踊るレジェンド・ドラマスペシャル」とし放送された『逃亡者・木島丈一郎』を帰宅後、観てみることとした。いや、正直あんまり期待はしてなかったんだが・・新聞TV欄の紹介コメントに「地下鉄事件の原点が!!」ってな言葉が“踊って”いたもんで(・ω・)
先週末、放送された映画『交渉人・真下正義(2005)』の“謎だらけ”の犯人像に迫る、新たな展開があるんかな〜・・と期待してしまった訳である。。って言うか結局、(両作品の)時間軸が繋がってるだけのことで、ドキドキしただけ損をした(苦笑)

地下鉄事件の数ヶ月前、2004年10月30日。東京都台東区で発生したろう城事件を皮切りに、本編(『踊る大捜査線』シリーズ)の脇役の1人、警視庁刑事部捜査一課所属の警視(←けけ、警視って!)・木島丈一郎が人質となっていた少年=吉村遼を伴い、ひたすら北へと逃避行を続ける・・ロードムービー的展開のドラマ。
不器用で実は孤独なアウトロー刑事・木島を演じる寺島進のワンマンショー的なテイストを楽しむぶんには良いが、やはり物語が長過ぎる感は否めない。少年が別な事件の「目撃者」だった、と言う演出も『刑事ジョン・ブック/目撃者(1985)』と言うより、宮下あきら氏の往年のアクション漫画「ボギー THE GREAT」の第1話とめちゃノリが似てるかも〜と思えたり。

にしても、ろう城事件に繋がる、別な殺人事件が背後にあるんだが、そっちの事件の発生現場やら真犯人の行動が妙にお粗末過ぎてやり切れない(×_×) 更にその真犯人の背後にも“巨悪”が控えてるようで・・にしては、その辺が中途半端なままに終わって行くし。。

私的に「子連れの旅」ってのは考えただけでご遠慮願いたくもなるトコロだが(←って言うか、それ立派な誘拐罪ですし!)本作を観てたら、主人公の2人に妙に感化されたか(=^_^=) 「保護者ヅラして、いちいち子供に説教する」ってな“エゴまるだしな旅”も悪くないかも、と思えてしまったのが不思議。小僧をパシらせたり、不条理なことを喚いて困らせたり、そう言う暴挙を数限りなくやりながら「仕返しされない」ってのは、相手が力を付けない(=^_^=)一定の(幼い)短い期間だけのことなのだろう、きっと。

それと、小料理屋のみつ子さんを演じてた森口瑶子さん、なかなかに男の熱くて硬いパーツにググッと来る感じ(←どんな感じだよ!)で良かった☆ ラストに別な事件が起こらなきゃ「・・今夜は泊まって行って・・」みたいな展開もあり得たかも・・とか(・ω・)
「つまんね〜事件起こしてんじゃねぇぞ、バカヤロー!」とか木島調で毒づきたくもなる訳だ。

追記:木島のヴィジュアルを観てると、何故か時々「松本人志が化けた感じに似てるかも」とか連想してしまった(⌒〜⌒ι)

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2006年10月20日 (金)

☆『交渉人・真下正義(2005)』☆

14日(土曜)の夜、TV放送を観たのが、地上波初登場の『交渉人・真下正義』である。刑事ドラマ『踊る大捜査線』からのスピンアウト(派生企画)作品でもある。
今週以降、連続で「踊るレジェンド」が4回(も)続くらしい(踊り疲れもするわなぁ・・)。で、今夜がその第1弾。本編では脇役に過ぎなかった(?)ユースケ・サンタマリア演じる、警視庁・交渉課準備室を率いる警視(←げ! 若いのに)・真下正義を主人公に、TTR(東京トランスポーテーションレールウェイ)の試作型自走車両「クモE4-600」の操作系統をジャックした謎の爆弾犯との駆け引きが描かれる展開。
物語の設定が映画『踊る大捜査線/THE MOVIE 2(2003)』で描かれた「レインボーブリッジ封鎖事件」から1年後(2004)のクリスマスの一夜となってて、まず何となく記憶を辿る作業から必要になった・・が、巧く思い出せず(・ω・) まぁ今回の事件には関連性がないし、ええか。
冒頭から日時、場所などを次々と表示する字幕が何とも煩わしい感(私見)。どうもこのシリーズって「状況データ&業界ネタの洪水」で観客をけむに巻こうと言う狙いがミエミエな印象を覚えたり(私見)。
爆弾犯はまず「葛西第二公園でゴミ箱を爆発」させ、次に「車両基地での爆発」を狙う。そして更に、第3の爆弾の在処が問題となって来る。彼は「おいでよ真下警視、一緒に地下鉄、走らせようよ」などと言って「TTR総合指令所」と「交渉課」を挑発するんだが、次第にその行動力、知性が常人を超え始めるトコが何だか「風呂敷を広げ過ぎてるなぁ・・」って感じで苦笑出来た。
ストーリー自体が“2時間超え”でまとめるにはちょいと冗長過ぎるようで、必然、私的な興味は「犯人像」ぐらいしかなかったのだが(真下や同僚刑事・木島丈一郎(寺島進演じる)にもさほど好感は持てなかった)、最後は行き着くトコに行き着いたな〜って風で、何となく『模倣犯(2002)』を連想してしまった。。
ラストは何とも“アレ”な幕切れとなってしまったが(ま、データ分析&声紋照合で追い詰めた容疑者が実は“アレ”と判明した時点で「どないすんねんな!」と言う(ツッコミの)心の準備は整いつつあったが(・ω・))、その瞬間(←B級作品的幕切れ)までの断片的な犯人像の描写はなかなか良かった。『激突!(1972)』のように“そいつ”の乗る黒いバン(「カエル急便」なる架空の宅配業者の設定)が“クルマ自体があたかも生命体のように”ゆっくり走り去ったり、『ボーン・コレクター(1999)』のように、車内にぶら下がってるマスコットが映し出されたり。
うーん・・それにしても、やっぱり全編トーキョーが舞台だと詳細な(?)地名と言うか所在(位置関係)が何ともリアル感(親近感)に乏しくて困る。もう少し大ざっぱなロケーションの方が関西人には(と言うかワタシには、か・・)有り難かった気がする。
「東陽町駅」「九段下駅」「永田町駅」「建設中の地下鉄13号線(池袋〜渋谷間)」とか言われても、雰囲気が分かんないっす。
こちとら地上(JR)と地下(メトロ)の繋がり具合すら(未だに)分かってませんもんで(×_×) デュアルダンジョン(?)状態・・

他に書いときたいのはこんなことかな。
○『ジャガーノート(1974)』『オデッサ・ファイル(1974)』『愛と哀しみのボレロ(1981)』・・とツウ好みな映画がネタに使われる! むーん・・手も足も出ぬわ(⌒〜⌒ι)
○木島刑事の走り回る“足”がレガシィ・ワゴン(BG型)。尚かつ「ターボなしグレード」なのがイイ感じ☆ 旧車だし、ラストは横転&炎上処分なのかな(石※プロ路線)・・と妙に不安になってしまった(・ω・)
○暴走地下鉄に頭を悩ませる指令室。素人ながらワタシなりには「特定の車両に追尾させる→乗客を避難させた後、最後尾車両を切り離す→激突させて止める(動きを封じる)」って方法はどうだろ? と考えたが・・
○「女声ボーカル」をフィーチャーしたBGMが『ローレライ(2004)』ぽかった。私的には好きな路線だけどね。
○「そしたら、青島さんまで付いて来ちゃって・・」とセリフ内のみの出演である本編の主人公=青島刑事(・ω・)
○トーキョーを飛び回る“邪悪の象徴”カラス。角川映画路線か? はたまたジョン・ウー監督作へのオマージュか?
○新宿・東京シンフォニーホール。特定の楽器の波形がカギとなる・・何だか『催眠(1999)』の宇津井健ネタみたい(⌒〜⌒ι)
○ひと言もセリフなかったけど・・指揮者役の西村雅彦がいい感じだった。

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2006年10月15日 (日)

☆『ラーゼフォン多元変奏曲(2003)』☆

15日(日曜)・・と言うか、厳密に言えば14日(土曜)から日付が15日に変わってすぐの真夜中(1:10-3:10)に衛星第2で放送された劇場用長編アニメーション『ラーゼフォン多元変奏曲』を観た。何の予備知識もなかったので、まず第一にアニメーションであることからして意外な気がしたり(・ω・) 音楽ネタの恋愛映画(或いはその両者をキーワードに含んだ学園モノ)と勝手に想像してたもので。
内容は東京とその周辺知識を舞台に、特殊な能力を有する少年が、世界の危機を侵略者から救うために戦う・・みたいなかなり「王道的」かつ荒唐無稽な感じのもの(まぁ“荒唐無稽”がアニメーションの最大の醍醐味とも言えるのだが)。
物語世界がまず2012年のトーキョーから始まり、登場する主な地名も「吉祥寺サンロード商店街」「本郷通り」「三浦半島」などと、関西人からすれば、何とも実感に乏しい響きだったり(・ω・)
いきなり上空から侵略者(インベーダー)が攻めて来るわ、首都以外みんな沈没(消失?)するわ、何らかのスイッチが入る(?)と人間の血液が青く変わるわ、妙な造形の巨大ロボットが登場するわ・・開始後10分ぐらいで早くもストーリーに置いてけぼりを食らってしまった(×_×)←メモ取ってないし
総監督が“かの”出渕裕氏とのことで、もそっとメカデザインの部分ですごいことをやってくれるかなーと思ってたら、どうやら同氏は今回、原作&脚本に関わっている程度のようだ(総括はしてる筈だが)。そんな訳で、あんまり大した意匠のメカは登場してなかったように感じた(あくまで私見)。
にしても、どうにも酷似して思えたのが『新世紀エヴァンゲリオン(TV版:1995-1996)』や『雲の向こう、約束の場所(2004)』などにも散見されたような設定の幾つか。特に前者に強く感じたような「良く分かんない設定を“作り手側の力押し”で進めて行く」みたいなある種の「エゴイズム」が加速してたような(・ω・)
それと前半。主人公の目の前で軍事車両が敵の攻撃を受け(被弾し)爆発、爆風で飛ばされた主人公が直後、そちらの方向を振り返って愕然とするシーンが『機動戦士ガンダム(TV版:1979-1980)』の第1話と一緒やんか! と突っ込めて面白かった(←面白がってるシーンではないが)。
そこで主人公が「し、死んだ・・」とか呟いて、極秘資料だか何かのマニュアルだかが爆風で飛び転がって来たら、もっと露骨に仕上がっててニヤリとさせてくれたかも☆(←いや、☆じゃないってば)

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2006年10月13日 (金)

☆『ベティ・サイズモア(2000)』☆

11日(水曜)、衛星第2で放送されていたのを(録画しといたモノを)鑑賞。ホントはもっとゆっくり観たかったが、次に録画したい映画の放送時間が迫っており、テープを確保するために、かなり切迫した状況下で観た(×_×)
レニー・ゼルウィガー演じる「昼メロに夢中な若妻」が、某事件に巻き込まれた渦中で「女としての自由」に目覚め「昼メロの悲劇のヒロイン」になり切って旅をする・・そんな独特な世界観(・ω・) メインジャンルは「ロードムービー」だと思うが、そこに「サスペンス」「コメディ」「ヒューマンドラマ」などの要素がちりばめられている。
予想してたのは「妄想系若奥様」によるポップ系でミュージカル風な逃避行・・みたいなノリだったが、フタを開けてみたらコレがとんでもない「シリアスさ」と「エグさ」を放ってた! ある意味かなり予想とのギャップに驚かされる(×_×)

ベティ(レニー)の夫デル(アーロン・エッカート)が経営する中古車店「サイズモア・モーターズ」に訳ありげな2人組、チャーリー(モーガン・フリーマン)とウェズリー(クリス・ロック)がやって来る序盤。そしてベティが“衝撃的な場面”を目撃する辺りの「巻き込まれ型展開」はそのネタとなった“ブツ”の存在をも含め・・『レオン(1994)』におけるナタリー・ポートマンが体感する状況と意外にそっくりなことに気付いた。2人組は実は“プロの殺し屋”であり、暴走しがちなウェズリーをときに諌めるチャーリーはベティを追い求めるうち、次第に恋愛にも似た不思議な感情を覚えるようになる・・これもまた「かの作品」におけるジャン・レノ扮するベテランの殺し屋像に何処となく似てはいまいか?(結局、ベティと言う女に関わったことにより受難に遭う殺し屋たちでもあるし・・)

ベティが夢中になってる昼メロは『愛のすべて(A Reason to Love)』。俳優ジョージ・マコード(グレッグ・キニア)演じる天才心臓外科医ディヴィッド・ラベルとその恋の行方を綴ったベタな物語(?)らしい(・ω・) ベティはラベル医師の決め台詞(?)「何かが遠くで僕を待っている・・それが何かは分からないが・・これまでずっと感じていたことだ」をそのまんま自身の感情に投影し、故郷のカンザスからアリゾナを経由しロスへと向かう。「何かが始まる予感がするの」「今までの迷いを捨て、これからは夢に賭けてみるわ」などと呟きながら・・

体当たり的に周囲の常識人にぶつかって(倒して)行くベティ。レニーならではの「醸し出す“許してあげてもええか”と思わせる雰囲気」が見事に奏功してるキャスティングの素晴らしさだ! レニーのこの“可愛らしさ”なしには、中盤で慈善パーティーにやって来た『愛のすべて』のスタッフ&キャストの談笑の場に突進して行くシーンの「微笑ましさ」は絶対に実現し得なかったぞ、と。

そして何と言っても・・ウェズリーが最後に叫ぶ台詞に驚かされた! そうか、そういう事だったか・・と。数々の映画を観て来て、それを見抜けなかった自分に対しても「ちょっとどうよ?」と言うツッコミはあるが・・かなり巧妙に台詞を組み立ててるんで、まんまと騙されちゃった次第(⌒〜⌒ι)
でも、本作を観る場合「余り予備知識を持たず」観るのが良いと思う。色んな意味で「衝撃」を楽しめますんで(=^_^=)

〜 結構唸らせるんです! なセリフ群 〜

チャーリー「人の物を盗むヤツ・・そして信用出来ない物を人に売るヤツ、を本当のバカと言うのだ」
     「自分流に好き勝手をやり、気に食わんヤツは訴える、そんなことじゃこの国はどうなる?」
     「俺は汚れた世界に住む人間だ。腐った人生を生きるために働いてる・・だが君は違う」
     「刑務所などで死にたくない。私にもプライドがある・・それに、君らの手柄話にされたくない」

エレン「映画『ローマの休日』を観て・・ついに憧れのローマに行ったわ。人生で最高の快挙だったわ、だって「ホントに行った」んだもの!」

ブレイン「魂の欠けた人間が人を殺すのだ・・それは不自然な行為だからな」
ウェズリー「殺すことは自然な行為だ・・種の本能さ。神だって人を殺すだろ?」

ローザ「あなたって、欲しい物はいつも手に入るの?」
ベティ「めったには」

ライラ・ブランチ「緊張して当然よ、問題のない俳優なんていないわ」

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2006年10月11日 (水)

☆『香港国際警察/NEW POLICE STORY(2004)』☆

8日(日曜)。地上波初登場のジャッキー・チェン主演映画『香港国際警察/NEW POLICE STORY(原題:新・警察故事)』を観た。思えば第1作『香港国際警察/POLICE STORY(1985)』を観た頃って学生時代だったよなぁ・・。ジャッキーがまだまだ(?)現役で元気に暴れ回ってるのに引き換え、こちとらふた周りほど年齢的にゃ若い筈なのに、椎間板傷めてヨタヨタ歩いとる有り様ですワ(×_×)
シリーズでは『ポリス・ストーリー3(1992)』が一番アクション的に“キてた”感じで好きだったが(終盤、走る列車上で格闘するシーン、バランス崩し連結部から転落(←落ちたら死んでます!)しそうになる彼を、闘ってた相手俳優が駆け寄って助ける、みたいなNGシーンが泣かせる!)、その新シリーズってことで無意識に期待してたり。
観終わると・・「極めてシリアスじゃん!」ってのが第一印象。また、クリント・イーストウッド作品的に言うトコの『ルーキー(1990)』みたく「ちと時世代俳優に花を持たせる感じかな?」とも予想してたら、しっかり美味しいトコはかっさらってたし(・ω・)
(公開当時の)予告編映像でも印象的だった前半のシーンは「やられる一方」って感じで流石にショッキング。何だか『ロボコップ2(1990)』を観てる気分ですた(×_×) ヒロイン役のしとも不幸続きで可愛そう過ぎ。。

香港警察・特捜隊の捜査主任であるチャン・コウイン(陳國栄)警部はそれまでの輝かしいキャリアを決定的に打ちのめされる事態に叩き落とされる。亜州(アジア)銀行を襲った5人組のアジトを「たれ込み情報」で知り、(婚約者ホーイーの弟ホンを含む)部下9人を率いて向かったはいいが・・まんまと待ち伏せに遭い、全員が目の前で殺害されてしまったのだ。

1年後・・ホーイーとの婚約も無期限凍結、休職状態の続くまま、今や酒浸りとなったチャン。そんな彼の前に「巡査番号1667」を名乗る若き警官シウホン(ニコラス・ツェー)が現れる。(襲撃事件で)殉職した部下の1人・コウの弟だと告白するシウホン。その熱意に根負けし、チャンは立ち上がり再び強盗団を追い始める。
犯人グループが「警官殺し」を楽しんでおり、チャンの部下を殺害した状況を「Xゲーム」なるネットゲームとして配信している手口から、チャンとシウホンは「Xゲーム」のオフ会に出向き、一味のメンバーを追い詰める。
が、彼らの矛先は次に婚約者ホーイーと警察本部に向かうのだった・・ってな流れ。

ハイテク強盗団に捕まり、吊り下げられた部下たち。「何でも言う通りにするから、部下を下ろしてくれぇ〜」と涙声で嘆願するジャッキーが切ない・・が、犯人グループ以外その現場に立ち会ってないトコ、結構「局地的な辱めかも」と思えたりも(・ω・) 犯人グループがそこで「全裸になり、皿1枚を股間に当て、繁華街をつっ走って来い!」とか言う奇妙な要求を出す方が「いつものジャッキー作品らしい」とも思ったが、状況的にやはり(=^_^=)不自然であり、そういうシチュエーションには流石にならなかった(⌒〜⌒ι)

本作の根底に流れてたのは・・意外にも「思い遣る心」だったのかも、と決め打ち。ホーイーに対するチャンの想い、チャンに対するシウホンの想い、その辺りが(銃撃&爆発&功夫)アクションの陰にやや隠れながらも、ぼんやりと優しい光を放っていた気がする。
私的にはシウホンのキャラが何とも危なっかしく、最後は『ダーティーハリー3(1976)』みたく悲しい結末になるんじゃないか、と勝手に想像が進み、妙に胸騒いでしまった(・ω・)

それにしても・・先日観た『レッド・ドラゴン(2002)』もそうだったが、最後に「とある名前」が語られる(語られそうになる)トコで幕、と言う“オチの演出”がちょいと似てて面白かったか(←尚、トラックにはねられ吹っ飛ぶあのおっつぁんを観て、何故か往年のトレンディドラマ(←死語?)『101回目のプロポーズ(1991)』の武田鉄矢を思い出しちゃったり・・武鉄の場合、無論「死にましぇん」けど・・)

その他、気付いたトコなど。
○酔っぱらいつつもチンピラを格闘で仕留めるジャッキー。チンピラの台詞「てめぇ何だ・・酔拳かよ・・?!」が全編通して「一番の笑いどころ」かも?
○暴走バスが香港の繁華街を突っ走る中盤。「元禄寿司」の看板がありましたっけ。いや、ひょっとしたら「元緑寿司」だったかも(・ω・) 何か「本家vs元祖(←元組?)」みたいでややこしいなぁおい。
○暴走バスを止める際、必死でブレーキペダルを踏み続けるジャッキー。サイドブレーキも併用してはどうだったんだろ? 備わってないのか?
○警官でもないヤツが銃器を撃ちまくってるシーンがあったり。香港の銃規制(民間人の拳銃所持)って結構「ゆるい」んやろか?
○後半、デパートの「LEGO売り場」で格闘後、主犯を追うジャッキー。「売り場」から出て行く直前、転がってた「巨大LEGO人形」の頭部を律儀にはめ込む
・・ってこの行動の意図するモノは何なのだ〜? 分からん〜!(×_×) ←笑うシーンなのか?

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2006年10月 9日 (月)

☆『もしも昨日が選べたら』☆

8日(日曜)。即ち、3連休の折り返し地点な1日でもある。
昨日は「寝だめ(notカンタービレ)」にほぼ費やしてしまった感じなので、今日は「映画でも観に行こう!」ってことで大阪市内に繰り出した☆ 幾つか「コレ観よ!」と作品をピックアップしてみたが・・何やら「重い作品」が多いみたく、結局“消去法により(?)”コメディタッチ系・・と思しき『もしも昨日が選べたら』に決めた。
アダム・サンドラー主演(製作にもクレジット)の「SFハートフルコメディ」と言える作品。監督のフランク・コラチとは『ウェディング・シンガー(1998)』『ウォーターボーイ(1998)←未見』以来のタッグとなるんかな(・ω・)

ニューヨーク郊外に住む超多忙な建築士マイケル・ニューマン(サンドラー)。若い頃はダサダサ(かつデブ専?)だった彼も、今やマイホームを持ち、若くスリムで美しい妻ドナ(ケイト・ベッキンセール)、ベン&サマンサの2人の子宝に恵まれている。あとエッチな愛犬・サンダンスにも(=^_^=) 実は幸せいっぱいな筈・・のマイケルの現状。だが、彼はもっと出世しリッチになりたい(←これは彼の少年時代からの悲願でもある・・)、家族にいい目をさせてやりたい、お隣のオドイル家の鼻を明かしたい(=^_^=)・・そんなことを考え、家族への気配りは何処かへ消えてしまっている。
庭に建て始めたツリーハウスにもここ2ヶ月、全く手が付けられず。ベンの水泳大会を応援に行く日もゴール寸前にやっと間に合い、かつ我が子を間違える始末。。

リビングのテーブルには4台ものリモコン(天井扇、ラジコンカー、車庫シャッター、でTV・・)が放り出されており、しょっちゅう間違えるマイケルは、ある夜ついに我慢出来ず巨大ホームセンターへ“万能リモコン”を買い求めに行く(隣家が一足先に入手してる、のフリもあり)。だが、ホームセンターにリモコンが置いてる訳もなく・・と思いきや寝具の隣に、店の奥へと続く「Beyond(その他)」なる売り場への入口が。通路を進んだ先にあったは怪しげな研究室。そこにはモーティ(クリストファー・ウォーケン)と名乗る、謎の技師(発明家?)がいた。
彼はマイケルに「君はどうやら善人のようだな。善人は報いられるべきだよ。君にこの最新型の“万能リモコン”を進呈しよう」と言い、青いリモコン(←“人間工学”に基づいてそな意匠)を渡す。「言っとくが、これは返品不可だからね」と。
タダでリモコンが手に入ったことを訝しみつつ、彼は帰宅する。
そして彼は“万能リモコン”の持つとてつもないパワーを知ることとなる。それはあらゆる家電を制御する、ことすら超え「自身の過去&未来」へと時空を移動出来る代物だったのである!

リモコンの力を得た彼は「嫌なこと(妻との口論など)」や「面倒なこと(妻とのセック..など)」を早送り操作ですっ飛ばし、手っ取り早く「昇進」の夢に到達する。が、操作を学習する機能を持った“リモコン”の暴走により、次第に時間の早送りを制御出来なくなり、やがて彼を取り巻く環境(=彼の人生)は考えもしなかった変化を遂げて行くのであった・・! そんな流れ。

物語を支える「キーアイテム」が軸にあり、そんな存在により「現実を超越するパワーを得る」ってなストーリーを観てるとつい連想するのが『カラー・オブ・ハート(1998)』と『マスク(1994)』であろうか。特に「捨てたリモコンが再び戻って来る」シチュエーションなどは後者をほうふつとさせる(・ω・) また時間移動をコメディに絡ませるノリは『恋はデジャ・ヴ(1993)』に似てる感じ。
だが、観終わった後に感じるのはディケンズの名作「クリスマス・キャロル」・・或いは『3人のゴースト(1988)』へのオマージュみたいなモノ。描きたかったテーマは“リモコン”なんかじゃなく(←そりゃそうだ)“家族”だったようである。

「コントロールしてる筈の自分が実は逆にコントロールされてた」みたいな深い部分も面白いが、何と言ってもコメディ映画の醍醐味は“主人公を支える助演俳優陣”である☆ と私的に思うものだ。
本作の場合だと、彼の勤務する建築会社の社長であるエイマー氏。最初は「濃いおっさんやな〜」と漫然と眺めてたが、中盤でようやく気が付いた! ディヴィッド・ハッセルホフさんじゃありませんか!
いや〜、第2次性徴たけなわ(=^_^=)の頃、TVドラマ『ナイトライダー(1984-1988?)』を観てハマり、その主人公=マイケル・ナイト(を演じてたハッセルホフ氏、因みに吹替え:佐々木功氏)に憧れまくってた頃が確かにありました。あれは当時のメカ好き(?)少年にとってきっと“ハシカのようなもの”だったのでしょう・・(懐)
彼の出演を知ってからは、心の動揺がどうにも抑え切れず、ちとストーリーを追うのがおろそかになっちゃってたかも(⌒〜⌒ι)←カミングアウトじゃないよ!

最初に1年(2007年)、次に10年(2017年)、更にその後6年以上(2021年以降)・・と中盤以降、スゴい勢いで時間が早送りされる物語世界。ふと途中で最後は『アンドリューNDR114(1999)』みたいになっちゃうんかな〜とか不安にもなったり。
あ、それに近未来の肥満化社会を見越してか、マイケルが“クランプ化”するのがブラックな感じで楽しかった。クレジットによると、ファット系特殊メイクを手がけたのは“やはり”(『ナッティ・プロフェッサー/クランプ教授の場合(1996)』でも有名な)リック・ベイカー。今回はぶとりメイクに加え“皮ネタ”でも悪ノリしてくれてます(⌒〜⌒ι)

終盤にかけ
(1)父セオドア(テディ)が社長となったマイケルのオフィスに会いに来る(最後の)シーン
(2)マイケルが雨の中、息子ベンを追いかけ倒れるシーン
・・のそれぞれにボロボロ泣いてしまった(×_×) どちらも「家族の愛」がテーマになってるんだけど・・こう言う演出には実に弱いッス。
ちょいと下ネタ系が過剰気味だったり、小ネタが矢継ぎ早に出て来て、(耳と目で)追うのに疲れたりもするけど・・「ご多忙な世間のお父さん」に是非ご覧頂きたい作品である。

〜 ネタまとめ 〜

○マイケル・ナイト、本作では、殴られる。屁をこかれる。。兄弟を寝取られる。そしてモロッコへと発つ。。
○1年間のセクースが通算わずか「30分」のニューマン夫妻。そんなもんなのかな(・ω・) あんなに奥さん美人なのにん。
○またもやからかわれる日本人(日本企業)。「彼らは魚の焼き上がる時間さえ待てない」とか言われてましたで。・・にしても彼らが楽しみにしてる「TGIフライデーズ」って・・カジュアルレストランらしいけど、そんなに美味いんかいな??
○ソ※ーピクチャーズ作品なのに、劇中で無惨に輪禍されるロボット犬「ア※ボ」・・見事バラバラに(×_×) ←粗悪コピー品を(見せしめに)破壊するデモンストレーションか?
○「ええ声」のみで登場のジェームズ・アール・ジョーンズ。何だか『宇宙戦争(2005)』におけるモーガン・フリーマンの起用を連想(・ω・)
○2017年のカーラジオからは「ブリトニー・スピアーズ再婚」「マイケル・ジャクソン、性的虐待でクローンを告訴」などのニュースが踊る☆
○2020年以降の未来、マンハッタンには新たなツインタワーが! けど、雨が降ると・・人々はまだ「フツーの傘」なんぞ使ってるぅぅ(×_×)
○同じ頃、コリン・ファレルは超大物男優になってる?!
○原題は・・至ってシンプルな『CLiCK』。。それはそれでイケてたタイトルかも(・ω・)
○ヤンキース・松井秀喜選手もカメオ出演! なのかな??
○よく観たら違うんだけど・・妙にアダム・サンドラーとサミー・ナセリ(『TAXi(1997)』などに主演)の容貌がかぶって見える。。

追記:「パパはお前のためにあと200年は生きてみせるよ」・・父親の何気ない、たわい無いひと言を・・意外と子供って覚えているものらしいです。

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2006年10月 8日 (日)

☆『レッド・ドラゴン(2002)』☆

5日(木曜)、地上波初登場となった放送を観た☆
“ドクターレクター・トリロジー(3部作)”の完結篇(一応)にして、シリーズの序章となる作品である。・・何だか製作順が逆転してて“SW(スターウォーズ)シリーズ”みたいやけど(・ω・)
劇場で観たかったし、密かにDVD版も欲しかった本作。とにかく出演俳優陣がもの凄い! “軸”となるレクター博士に(お馴染み)アンソニー・ホプキンス、それを取り巻くのが、エドワード・ノートン、ハーヴェイ・カイテル、レイフ・ファインズ、エミリー・ワトソン、フィリップ・シーモア・ホフマン・・
監督が『ラッシュアワー(1998)』シリーズのブレット・ラトナーってことで「大丈夫かよ〜」と不安だったが、世界観を損ねる訳でなく、コメディっぽく崩しちゃう訳でなく、頑張ってくれてた。
シリーズ一番の傑作(←結局、結果的にそれが証明された)『羊たちの沈黙(1991)』に至るまでの空白の時期が描かれる“プロローグ”である。

1980年ボルチモア。精神科医ハンニバル・レクター(ホプキンス)はご当地の名士。コンサートを主宰し、晩餐会に集まったハイソな人々に手ずからの料理をふるまったり。食事中、賓客の1人が「楽団員が1人行方不明になっている」ことを話題に挙げる。そんな話題を変えんとしてか、別の1人が「これは何の肉ですかな?」と訊ねる。レクター博士は「それを知ったら・・2口目を食べられなくなりますぞ」と悪戯っぽく笑う。この辺りのモヤモヤっとした緊迫感がたまんないっす(⌒〜⌒ι)
ディナーが終わったトコロに来訪者。
事件に対する(医学&心理学上の見地に立った)ヒントを得るためやって来たFBI(米連邦捜査局)の特別捜査官ウィル・グレアム(ノートン)である。グレアムが目下手がけるのは、殺害された被害者から身体の一部が切り取られる猟奇事件。博士は「犯人の性癖:“記念品”は食べるため持ち去られるのでは?」の手がかりを彼に示唆する。そしてグレアムは博士の書斎に「ラルース(料理事典)」を発見する・・

メインタイトルが現れるまでのこの冒頭の完成度が、とにかくメチャクチャに素晴らしい! 本編よりよっぽどイイぐらい。まるでロジャー・ムーア時代の「007シリーズ」後期の数作みたいだ(=^_^=) 以前、この辺りのシーンを別番組の中で観て、知ってたため余計にびっくりした。もっと終盤に描かれる展開と思ってたので。

数年後、FBIを退職しフロリダ州マラソンで妻子と暮らしていたグレアムを、かつての上司ジャック・クロフォード(カイテル)が訪ねる。最近FBIを悩ませている連続殺人事件の捜査について協力を求めるためだ。そしてそのためには・・グレアムに、終身刑を宣告され今はボルチモア州立病院の特別房に収監されている“宿敵”レクター博士と再会することが避けて通れぬ道なのであった・・そんな流れ。

本作、リメイクだそうで。最初に映像化されたのはマイケル・マン(!)が監督した『刑事グラハム/凍りついた欲望(1986)』なるドラマ映画である(後に『レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙』と改題さる)。そちらは未見なもんで(←ビデオ版のパッケージ意匠が如何にもB級っぽかったようには記憶してる・・)、主人公が「グレアム」なのか「グラハム」なのか、まずはそっからして良く分かんなくてこんがらがったり(・ω・) ←綴りは「Graham」だが、コレって別に「グレアム」と発音(解釈)しても差し支えないようだ。
ってことで同様に、女優ヘザー・グラハムをヘザー・グレアムとよんでも全然OKみたい☆

本編ではレクター博士、ず〜っと収監されてます。あんまり脱獄する気も(この時点では)なかったみたい。って言うか『羊たち』の頃よりよほど快適そうな暮らしぶり。警備も何となく手数な感がするし。
グレアムはその「輝かしい経歴」からすれば、もっと生意気なヤツに描かれ得るかも・・と思ったが、意外に素直であり悩みを抱え込むタイプのようだ。「動けない存在」の博士に比べ、何故か「自由な存在」の筈なのに、あらゆる局面で「後手に回ってる」印象が強かった。あくまで「狂言回し」の域は抜け出せなかったようで・・

劇中(本編)でFBIを騒がせるのは「噛み付き魔」と呼ばれる猟奇殺人犯(←物語の中では誰にも(自称する)「レッド・ドラゴン」と呼んで貰えてませんでした(・ω・))。物語は「噛み付き魔」のパート、グレアムのパートがほぼ交互に展開する。そこにゴシップ紙“タトラー”のフレディ・ラウンズ記者(ホフマン)や本作のヒロインとも呼べる(?)盲目の女性リーヴァ・マクレーン(ワトソン)のシーンが挿入されてる感じ。
後年の『M:i:3』でもとっ捕まってエラい目に遭うホフマン、今回も大変そうな様子。「お前、こんな役回りばっかしかい!」って感じで非業の死(の役)が続くんですね・・(涙)
片やホンマに素晴らしかったのはエミリー・ワトソン。私的にはアカデミー助演女優賞を渡したげたいぐらいの名演! 何だか本作のレベルを突き抜けてるかのような表情&仕草の演技がスゴいっス!
そして、ファインズ演じるフランシス“D”ダラハイドとリーヴァの「恋愛シーン」がとってもええ感じだった。ダラハイドのキャラは言動を振り返って考えるに「精神的に完全に破綻している」訳だが、少なくとも一連の恋愛シーンの中だけは「常人の皮を被り続けられた」と言う感じがして救われる。
尤も、リーヴァ邸の玄関先では、扉1枚隔てて1人ぶち殺されてたりしてる訳だが(×_×)

ラスト、はワタシもすっかり騙されてしまった。。う〜ん・・情けない。。
だが、悔しいながら、あのどんでん返しはどうかな〜と。「緻密&完璧路線を貫いて来た知能犯が、いきなし往来に飛び出て、マシンガンを乱射し始めた」みたいなガサツさがどうにも好かない(“得物”にサイレンサーを多用する時点で、猟奇犯としてのレベルも随分と下がる訳だし)。
グレアムの「その後」を描くあのシーンも平和過ぎて頂けない・・(同じ作品で2度“生還”するのは私的に好かない!)
ってことで冒頭の衝撃から、どんどんトーンダウンしてしまったような気がする。となれば、他には下記の通り、微笑ましいシーンを探すしかない訳だ(⌒〜⌒ι)

その他、気付いたトコなど。

○第2の被害者、ヴァレリー・リーズさんのホームビデオ内の台詞にドキドキ☆ 撮影してるご主人(ファインダー)に向かって「今夜はこの子たち、早く寝かせようかしら? あなたも疲れているでしょうから」 ・・おおお、奥さんッ!
○ホフマン氏、最後に車椅子がこけ、路上に投げ出されるのが・・オイシイ(こらこら)
○ダラハイドの勤務先は「クロマラックス社」・・どうにも「黒魔羅」を連想してしまうぞコラ(←やめんかい)
○「待機房」に移送されるレクター・・のがんじがらめでマスクまではめられてる(何か言いたそうな)姿に苦笑。「待機」と言う言葉とはちと受ける印象が違うよ〜な。
○なんか積極的なリーヴァ嬢。“D”の股間をまさぐりつつ「まぁ、すごい・・もしかして・・」 も、もしかして、ナニ?!(=^_^=)
○リーヴァ邸の玄関先の血痕と硝煙反応・・ちゃんと検出したんか、FBIのおまいさんたち。
○若干、特殊メイクを施してるファインズ氏。何故かホアキン・フェニックスを連想してしまったり(・ω・)

それにしても、本作においての「噛み付き魔」のキャラ造形・・やっぱり下敷きとしてるのは『サイコ(1960)』なんやろか? 「じっとしてろ、あいつが上にいるんだ・・追い払ったと思ったのに、また戻って来た」なんてな台詞を聞くと、どうしても“彼(トニパキ)”を連想してしまう。

〜 サイコパス哲学な台詞など 〜

レクター「恐怖は超人的な想像力の対価だ。それに耐える術(すべ)を君に教えてやろう」
    「かたいことを言うな。人生には楽しみが必要だ」
    「突然のパニックに襲われたことはないか?」

チルトン医師「あんたはどんなトリックでレクターを(捕まえたと言うんだ)?」
グレアム「殺される覚悟で」

リーヴァ「みんなが私に訊くの。あなたが見た目と同じように強いのか? って」
ダラハイド「それで?」
リーヴァ「まだ分からない・・って答えているわ」

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2006年10月 7日 (土)

☆『華麗なる賭け(1968)』☆

『ブリット(1968)』に続き翌(9月)27日(水曜)に観る。・・って、こちらもかいつまんでの鑑賞ですたが(・ω・)
「裏の顔」を持つ謎の大富豪トーマス・クラウン(スティーヴ・マックィーン)を主人公に、彼とその悪事を暴こうとするために迫る・・うちに愛に溺れて・・しまいそうになる保険会社の女性調査員ヴィッキー・アンダースン(フェイ・ダナウェイ)との男女の駆け引きの行方を描いたクライム・ロマンス・・みたいなもんかな?
作品の“軸”が泥棒ネタなので『黄金の七人(1965)』辺りの「軽快なノリ」を連想してしまうが、本作では犯罪シーンよりも「ややベタついた」恋愛劇が前面に押し出されてた印象か。
「美人保険調査員が怪盗に迫る」ってパターンが後年の『エントラップメント(1999)』にかなり影響与えたっぽい、とか「ヴィッキーと言う名の美女が謎の大富豪に迫る」ってパターンが『バットマン(1989)』に“キーワードだけ拾うと”似てるかも・・などと妄想も色々と膨らみます(・ω・)
が、私的にはこの映画のフェイ・ダナウェイって、ヴィジュアル的にちと苦手な感じ。余り美人にも思えません(×_×) チェスシーンとかで映し出される指先はとても奇麗でしたが・・
さて、本作で一番強烈なのは、何と言ってもやはり「画面を分割」して見せる独特のカメラワーク。後年、ブライアン・デ・パルマ監督にまんまとパクられちゃった感があるが、元祖はやっぱしスゴい☆
ネットでもちょっと気にしてる人がいたが、一見「孤高&孤独」な感じのトーマス・クラウン。部下らを自在に使いこなし強盗をさせる(自分はどうやら手を汚さない)手口における「忠誠のキープ方法」って何なんやろ、とか考えてしまったな。
・・所詮はカネだったんやろか??

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☆『ブリット(1968)』☆

おおお・・アップする時期を逸してしまい、こんなにも経過してしまった。。
って言うか、もっともっと映画メモが堆(うずたか)く溜まってるんだが・・(×_×)ヒィ
先月26日(火曜)。衛星第2で放送されてたスティーヴ・マックィーン主演による刑事アクション映画『ブリット』の前半&中盤&終盤を観た(←ちゃんと通しで全部観ろ、と(=^_^=))。
サンフランシスコ市警のアウトロー警部補フランク・ブリット(マックィーン)は、犯罪組織を摘発し得る男(重要参考人)の護衛の任に就くが、そこに大仕掛けな証人襲撃計画が動き出して・・みたいなストーリー。
監督:ピーター・イェーツ、音楽:ラロ・シフリン。イエーツ監督って、その名こそ浮かぶも、作品が『ブリット』以外に全く思い浮かばん・・(×_×) ネットで調べたら『ヤング・ゼネレーション(1979)』のみ観た覚えがあった。ふーん・・
猟犬・ブリットの捜査に政治的圧力をかけるウォルター・チャルマース上院議員役にロバート・ボーン。タクシー運転手のワイスバーグ役にロバート・デュヴァル。ボーンはまぁいつもの印象通り(?)のキャラクターだけど、特にデュヴァルがカッコ良かった。『アラバマ物語(1962)』の時も感じたが、青年時代のデュヴァル、精悍な容貌に光る、静かで深く雄弁な瞳がええ感じである。マックィーンとの関係は単なる「刑事と情報屋」みたいなトコロに留まるに過ぎなかったが、この2人の共演、もっと色んな作品で観たかったぞぅ。
中盤で約10分間繰り広げられるのが、サンフランシスコ市内から郊外にかけての公道でのカーチェイス。逃げる殺し屋2人(1968年型ダッジ・チャージャー:400馬力超!)とそれを追うブリット(1968年型フォード・マスタング390GTファストバック:325馬力!)が坂道をバウンドしながら、時速160kmで追いかけっこする凄まじさ。
交差点のシグナルストップのシーンまでは両者ともジリジリ移動・・殺し屋がシートベルトの金具を留めるや否や、ホイールから白煙を立てる・・って緩急の切り替えが素晴らしい! ホンマに常時「時速100マイル(160km)」で走ってたのかは知らないが、カーチェイスの終盤、失速したマスタングが道路を逸脱、ズォーッと溝に突進する瞬間のスピード感が「マジもん」な感じでやたらと恐ろしかった(×_×) 当時、エアバッグなんか当然なかったんでしょうし。。
併せ、最初から最後まで、2人の殺し屋が無言なのも印象的だった。
そういや本作って、この時代のノリなのか、妙に色んな業界人を登場させ、彼らの職業観を描きたがる・・みたいな印象が強かったかな、と。別の部屋で観てた家人が「医者の出番がえらく多かった気がするが・・重要なキャラクターなのか?」と聞いて来たので、感じたままに「いや、別に・・」と答えたモノだが(・ω・)
それと、一歩引いて考えると「ブリットによる逮捕シーン」が極めて少なかったのも印象的。。容疑者をたいていぶち殺してたような・・何だか“ジャッジ・ドレッド状態”(←犯罪者に対する逮捕〜判決〜処刑までの一連の権限を持つヒーロー)だネ(⌒〜⌒ι)
ラストでは、刑事人生最大級の事件(?)を終えたのでは・・と思わせる獅子奮迅の活躍から帰宅、恋人キャシー(ジャクリーン・ビセット)のベッドの寝顔を眺めてから・・独り寛ぐブリット。
「ああ、彼にとっては、いつもとなんら変わりない1日だったんやなー」とその平素な様子がこれまた印象に残ってしまうのだった。

〜 印象に残った台詞 〜

ブリット「おれにどうしろと?」
上司「要は結果だ。お前が最善と思うことをやれ。俺は援護する」

上司「捜査は彼に一任しています。信頼の出来る部下です。これは彼の事件です」

※こんな上司がいてこそのブリットな訳ですね。

チャルマース「清廉潔白も、時と場合によるぞ」
ブリット「不器用なもんでね」

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