2009年10月27日 (火)

☆『ワイルド・スピードMAX』☆

26日(月曜)。
何だか分かんないが、疲れが溜まってるのか、妙にクラクラ来てた1日だった。
栄養が足りてないんやろかね(・ω・)

明日(火曜)に(以前の出張ぶんの)振替休暇を頂いてることと、明後日(水曜)から2泊3日の出張行が控えてるもんで、妙に“残業モード”の過熱してしまった1日となった(って言ってもせいぜい、出張の準備ぐらいなんだが)。

そうこうしてる間に、18時・・19時・・と時間が過ぎて行き「ああ、今夜は流石に寄り道して、シアターに行く訳にもいかんかったなぁ、、」とガックリしたんだが・・
次の瞬間「待てよ? 確か“ワーナー・マイカル・シネマズ高松”のレイトショーが21時以降にあったぞ?」と思い付き、そのまま残業後にシネコンに向かうこととした次第(⌒〜⌒ι) ま、明日休みだし☆

あんまし“深いの”“難しいの”は観たくない精神状態だったので「徹底的なバカ系を観よう!」と心に決め、実は少しばかり楽しみにしてた“ワイルドスピード”シリーズの最新作『ワイルド・スピードMAX』を観に行った訳だ。

かつてはロサンゼルス(=ロス)で暴走行為、車両盗難など“やりほ〜だい”だった伝説のドライバー=ドミニク・トレット(ヴィン・ディーゼル)。
しかし流石の彼も今やロス市警&FBIに追われる身となり、肩身の狭さを感じたドム(=ドミニク)は今、仲間たちとドミニカ共和国で“走行中のタンクローリーからガソリンを強奪する”と言う新手の犯罪活動に精を出していた。

彼にはレティ・オルティス(ミシェル・ロドリゲス)と言う恋人もいたが「俺と一緒にいては幸せになれない」と考えたドムは、大金を残し、ある夜に彼女の前から姿を消すのだった。

真面目に働き始めた(?)ドムだが、ある日、妹のミア(ジョーダナ・ブリュースター)から“とある知らせ”が届く。
すぐロスに舞い戻ったドムはミアに再会。“ある事件”の謎を解き“ある人物”に接触するため動き始める。

一方、ドムの旧友であるFBI捜査官=ブライアン・オコナー(ポール・ウォーカー)もまた、巨大麻薬密売組織(←密売するに決まってるが、、)の謎のボスを追い、ロスの街を駆け回るのだった。

FBIでは、これまでに潜入捜査官が3名も組織に殺されていたのだ・・そしてその中には・・

いやぁ、分かり易い(=^_^=) エッセンスを縮めたら1時間以内に収まりそうだ(=^_^=) シリーズ1作目(2001)の面々=ディーゼル&ウォーカー&ミシェル&ジョーダナがいよいよ再集結する訳だが、、“脚本上の流れ”からか、誰の表情にも笑顔の殆ど見受けられないのが印象的だった(・ω・) 

“007シリーズ”ばりのオープニング・シークエンス(←劇中最大の見所かも、、)や、ブライアン初登場時の“パルクール”(いわゆる建物の屋根や路地などの“高低差”を使ったダイナミックな追いかけっこ)、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984)』入ってるような「メキシコの砂漠にある謎の坑道(←誰が掘った?!)での高速チェイス(=ライド系)」など、映像演出に凝ってる印象があった。

にしても・・やはり“作品全体を覆う影”みたいなもんは強く(脚本上仕方ないトコだが)、出演者らの言動は何処か「はっちゃけてない」し、レースシーンそのものも「夜間が多かったり」「ストリートを走らなかったり」と、ちと残念な気はしたか。

まぁ「昼間にロスのストリートを走る」って設定は、ムリがあり過ぎるんかも知れないが。。

また、FBIが如何に捜査官を使い捨てるか、ってのも良く分かった(⌒〜⌒ι) (殉職時の)葬儀だけは盛大に執り行って貰えるが、指紋照合作業にやたら時間がかかるし、何か「指令室に雁首揃え、無線で指示送ってるだけ」みたいな。
ただ、一方で「押収した改造車両を勝手に捜査に使える」ってのはある種の“特権”みたいで、思わず憧れてしまった(=^_^=)

ってか「FBIに車両を押収された時点で“もう戻って来ない”と考えた方が良い」んかも知れない(×_×)
「どうせ自分のクルマちゃうし」ってことで、ぶつけるわ横転するわ“やりほ〜だい”だったな。。

俳優面ではヴィン・ディーゼルもそうだが、ボスの副官役(?)=カンポスを演じたジョン・オーティス(John Ortiz)ってしとが妙に人懐っこくみえて好感を持った。ディーゼルもこのオーティスもだが、黙ってる時の表情なんかを眺めるに「撮影現場では、ムチャクチャええ人なんじゃないか?」と思えてしまう。逆にポール君の方が、現場では“暴君”だったりして(←勝手な妄想です、すんません)

序盤に登場する、ハンと言うキャラの「東京でレースをするんだ」って台詞から察するに、
本作は『ワイルドスピードX2(2003)』と『ワイルドスピードX3/TOKYO DRIFT(2006)』の中間に位置する物語なんだろうな。

そうかそうか、ミアがポールに「5年ぶり」とか言ってたから、きっと2005年ぐらいの設定なんだろう。

あれ? そうなると劇中の「スバル・インプレッサWRX STI(3代目:GR型)」ってば“試作型”だったんやろか?(=^_^=) ←リリースは2007年ですから。。

〜 ほか、こんなトコも 〜

♦ドムの好みは「コロナ・ビール」らしい。
♦ポール・ウォーカーの顔つきが、精悍になってて良かった。同僚(スタジアック捜査官)をいきなり殴るのはどうかと思うが(・ω・)
♦ブライアン君がカンポスを尾行、ボスの正体を探るシーン・・妙に観てて緊張してしまった(←罠と思った)。緊張してソンした(=^_^=)
♦冷徹で極悪なボス・・と思いきや「教会で神に祈る一面」もあったりし、妙に憎めなかった。まぁ『アンタッチャブル(1987)』のアル・カポネ(ロバート・デ・ニーロ)もオペラか何かを観て泣いてはりましたけど(・ω・)
♦「インプレッサWRX STI」が砂漠地帯を爆走! アメ車の中に混じるとコンパクトで大人し過ぎる印象もあったが、やっぱし(スバル乗りとしては)嬉しい!
♦砂漠地帯をごっつい排気量のアメ車で疾走したら・・たちまちガス欠になると思うんだが。。
♦高速で坑道内を並走する2台。右の1台はドムが運転。しかしドム車の前方には壁が・・ここでの彼の行動がスゴい!(=^_^=)
♦「気のいいタンクローリー運転手」と思いきや・・しまいにゃバンバン発砲して来ました(☉д☉)
♦ドムに気のある組織のおねぃちゃん=ジゼル。語りかける言葉の一部にいちいちスペイン語(?)を織り交ぜるのにドキドキした(=^_^=) アレは愛の囁きか? ってかドムはそれを理解してたのか?
♦ラストで「ホンダNSX」を“不敵な笑みを浮かべながら”運転してたドライバーに驚愕! あんたの活躍こそが観たかった!
♦液体窒素ボンベのホースの先が曲がり、自分の顔面に勢い良く噴射されたら・・さぞ大変やろな(×_×)
♦緑の「フォード・グラントリノ」が登場。(あの初老でシブい方の)ブラガさんにこそ乗って欲しかった。で、ドムやブライアンに向かって“指でピストルの形”を作り、発砲するマネをしたり・・ ←で、狙撃班に撃たれたり(×_×)
♦ボス=ブラガの正体がいよいよ判明するシーンは、どうしても『ユージュアル・サスペクツ(1995)』を連想してしまう。
♦7キロほど距離のあったゴールが“ショートカット”でいきなり1.6キロぐらいに短縮されるのは面白い。

〜 こんなセリフもありました 〜

ドム「Go. have fun.(飲んで来い)」
  “恐れずに飛ばせ”
  「Come on. Look at you.(何だ、その顔)」
  「忘れる? 無理な相談だ」
  「※※※を殺す。それを邪魔するヤツもな」
  「“本物の運び屋”は、積み荷を知っときたい」
  「捕まると“本物のムショ暮らし”だ。だから赤い回転灯を見たら・・ブッちぎる」
  「ニトロ(≒NOS)なんか使うのはクサレ野郎だ」
  「じき“面白いこと”が起こる」
  「FBI(の取引)を信じてるのか? “サンタを信じるガキ”と同じだな」

ミア「あなたは“悪人を演じてる嘘つき”なの? それとも“善人を演じてる悪人”かしら?」

ブライアン「彼から“信念を持つこと”を学んだ。あの時、逃したのは“彼を尊敬していた”からさ」

レティ「Come on!(よしてよ)」

上司「捜査官と犯罪者の違いは“判断力の差”だ。」

カンポス「ブラガが望むのは、最高のテクを持った“本物”だ。“車のために家族を売るような男”なのさ。」
    「愛する女と、別れた女たちに、乾杯」
    「ドライバーは“消耗品”さ」

ドム「マジか?」
ブライアン「至ってな」
ドム「やっぱり」

ブライアン「反則で勝って満足か?」
ドム「ルールはない」

ジゼル「免許証は?」
ドム「免許証って?」
ジゼル「では親指の指紋を」

ドワイト「日本車はV8には勝てねぇのさ、絶対にな!」 ←何か偏見入ってるなぁ、、

ジゼル「あんた・・“女より車の方がいい”ってタイプの男なの?」
ドム「“最高のボディ”には惚れ込んじまうのさ」

ミア「傷口を消毒して縫うわ。痛むわよ」
ドム「楽しんでるな?」
ミア「少しね」

ブライアン「俺のGT-Rを吹っ飛ばしたろ?」
ドム「(このインプで)満足だろ?」

ブライアン「皆がお前を追いかけるぞ」
ドム「逃げないさ」

ブライアン「ここからは“管轄外”だ」
ドム「ここから、復讐が始まる」

ブライアン「あのレース、本当は俺の勝ちだよな?」
ドム「どうした? アタマでも打ったか?」

エンド時幕“本作は危険なアクションです 撮影は閉鎖された道路で
      プロが行っています 絶対にマネをしないで下さい” ←しねぇよ!

つぶやき:さぁ記事も完成したし、今日はクルマで出かけよっかな!
     ・・ってか、もう午後なんですけどね(×_×)

| | コメント (2)

2009年10月24日 (土)

☆『私の中のあなた』☆

23日(金曜)。
明日からは、土日の連チャンで「発狂したか」のような“山登り”をこなす予定となっている。

土曜には“石鎚山”に登る。
そう、かつての連ドラ『永遠の仔(2000)』で、何度も何度も、故・古尾谷雅人さんの滑落死するシーンが映し出された、例のアノ山だ(=^_^=)
日曜には“剣山”に登る・・吉川英治の時代小説『鳴門秘帖』で、主人公である剣豪の父親が幽閉されてた洞窟を擁する、例のアノ山だ(=^_^=)

ってことで、本来ならとっとと帰宅の上「ゆっくりする」のが最善なんだろうが、正直そんなに気合を込める気にもなれず(←おい)「一方でもっと大事なこともある!」って訳で、仕事帰りに“ワーナー・マイカル・シネマズ高松”へと向かい、ちと気になってた1作『私の中のあなた』を観て来た(・ω・)

如何にも“きっちり泣かせまっせ〜”ってな姿勢で物語の組み上げられた(であろう)ヒューマン・ドラマであるが、さて・・?

勝訴率91%が宣伝文句である、らつ腕弁護士=アレグザンダー・キャンベル(アレック・ボールドウィン)の事務所を、11歳の少女=アナ・フィッツジェラルド(アビゲイル・ブレスリン)が訪ねる。
有り金の700ドルを差し出した彼女は「両親を訴えるから、この弁護料で引き受けて」と言い放つ。

長女ケイト(ソフィア・ヴァジリーヴァ)の幼少の頃、突如発症した白血病。ブライアン(ジェイソン・パトリック)&サラ(キャメロン・ディアス)は主治医の「ここからの話はオフレコですが・・」「法的には公に勧められないのですが・・」なる“ある提案”に踏み切ってしまう。
それはつまり“ドナー役の子”を意図的にもうけると言うこと・・

こうして生まれたアナは、見事に4歳年上の姉ケイトと“適合した遺伝子”を持っていたため、生後間もなくからの11年間に8度もの入院手術を受け、臍帯血や骨髄液を姉に提供し続けるのだった。

「今までずっと強いられて来たの! “スペアパーツの提供者”としての人生をね!」と訴えるアナとその弁護人となったキャンベルに戸惑いつつも、自身も元弁護士である母サラは、遂に受けて立つ決意を固める。

かくて、ロス家裁で係争を展開することとなったフィッツジェラルド家だったが、その背後には母サラですら気付くことのない、ケイト&アナのとある思惑が隠されていたのだった・・

あれれ? と不思議な気持ちに(・ω・) ちっとも劇中で泣けなかったのである。。

一般には「ハンケチをぐじょぐじょに濡らして下さいましね、ハイ」的な“お涙ちょうだい系”なのだろうが・・ワタシは泣くよりも何よりも、真面目に冷静に、作品世界に浸ってしまったのである(・ω・)

まずは「決して主人公的ポジションではない」ながらも、ケイト役を熱演してくれたソフィアちゃんの女優魂にドギモを抜かれた!
ヴィジュアル的にも、心象演技(?)をとっても「完璧」なのである。決して美人じゃないんだが、次第に弱って行くトコロや、「ホンマに大丈夫?」と心配になるほどの(強烈な)嘔吐シーンなど、そこいらの“子役”のレベルを突き破ってた!

またコレも、主役級では全くなかったんだが・・そんなケイトのボーイフレンドとなるテイラー・アンブロウズ君を好演してくれた青年男優さんもスゴかった。
この2人のラヴシーンなどは「今を生き、この瞬間を愛し抜くんや!」って感じで“激しさ&切なさ”が爆発してたなぁ。

この2人の(劇中における)インパクトが余りに凄まじ過ぎるため、(彼らを固める)大物俳優陣がそれぞれにインパクト対決をしてくれるンだけど・・ちょっと「足りないよなぁ」と思ってしまう。
とは言え、髪に躊躇なくバリカン入れるキャメロンさん、廊下でぶっ倒れ全身を震わせるアレック氏もそれなりに頑張ってはくれてたんだけど。。

そう考えると、本来は主人公であるアナちゃんでさえ「インパクトの薄い感」があったかも(・ω・)

なお、前半であるが、複数の人物が入れ替わり、それぞれの視点でモノローグ(独白)を放つ演出がとても良かった! もう一歩、確信犯的にソレを貫けば、それはそれで立派な“オムニバス作”となり得た気もする☆

それと「ケイトが病室からガラス越しに外のやり取り&会話(←勿論セリフは聞こえない)を眺めてる」みたいな映像演出が効果的に挿入され、なかなか良かった。

ガンガンと、医学的情報やら、判例やら、人生談義やらを放って来るんやろなぁ・・ってトコロを、意外にどのキャラも「黙るトコロは黙る」って描き方をしてる辺りも好感が持てた。

語り過ぎることは、やはりダメなんだろうな、と改めて感じる。・・それは、実人生においても(×_×)

〜 こんなセリフもありました 〜

アナ“誕生なんて偶然なのだ。大抵はお酒の勢いとか、避妊の失敗で人は生まれる。
   つまりは、アクシデントなのだ”
  “親戚は、私たち一家との間に距離を置いた”
  “父の家族はリッチだが冷淡、母の家族は口ばかりうるさい”
  「Let me go!(もうイヤ!)」
  “いつか、また会える”

ブライアン“いつの間にか、家族に亀裂が”
     “あんなに小さかった子が、いつ物事を考え始めたのか? 子供は成長する”

キャンベル「本気なんだね? いい度胸だ」
     「当時5歳の子が“理解”ですと?」
     「“悪かった、行き過ぎた”と思ったことは?」

ケイト「“美しい”なんてウソを言うのはやめて」
   “私は病気に負け、もうじき死ぬ。そして、家族も病気に負けてる”
   “私は家族みんなの関心を奪ってしまった”
   “ママは総てを犠牲にした。結局は「負け戦」だと言うのに”
   「私とテイラー・・“適合カップル”よ」
   「痛むのよ、生まれた時からね」
   「あなたに1つ、頼みがあるの」
   「信じるわ・・何故って? それが真実だから
   「みんな愛してるけど、今日は帰って」
   「ママは言ったわ・・“バスに乗ったら、左側の窓の席に座りなさい。
    振り向けばママが見えるから”と。・・今夜もその席に座るわ」

テイラー「100ドル賭けるよ。君は3時までに吐く」
ケイト「ヒドいわ」
テイラー「・・そして明日は僕だ」

テイラー「癌になったから君に出会えた・・癌になって良かった」

サラ「あなたは一体どちらの味方なの?」
ブライアン「これは敵とか味方とかの問題か?」

ジョアン・デ・サルヴォ判事「原告側弁護士は、概して意欲的ですから」
             「死は恥じゃない」

アナ「泣いたりして、私・・バカみたい」
デ・サルヴォ「あなたはバカじゃない。“本当のバカ”を毎日見ているわ・・あなたは違う

医師「今日の痛みは“1〜10”のどれぐらい?」
ケイト「6かな?」

ケイト「手だてはないの?」
医師「・・ない」

ケイト「最期は苦しむの?」
医師「いや、苦しまないようにする」

ケリー「いつか戦うのをやめなくては。そして受け入れるのよ」
サラ「・・出来ないわ」

医師「保険会社にバレるとマズいから、急患入口へ」 ←恋愛モノで言う“親切な(ホテルの)フロント係”的キャラ(=^_^=)

キャンベル「同意を得ましたか?」
サラ「説明はしましたが、同意までは・・」

追記1:戸田奈津子さんが字幕担当! でもちっとも弾けてない! ホンマにアノ戸田さんかい?!
追記2:監督はニック・カサベテス。『ブラインド・フューリー(1989)』『フェイス/オフ(1997)』では、チンピラ的俳優に見えてしまったモノだが、、

| | コメント (4)

2009年9月12日 (土)

☆『ワールド・トレード・センター(2006)』☆

11日(金曜)の夜。
久々に勤務後、時間が許したので「1本、行きますか? 行かれますか?」と閃いた訳だが・・

今夜は“金曜ロードショー”にて地上波初で『ワールド・トレード・センター』が放送されるってことで「早々に帰宅し、色々と家事を済ませた上でじっくり観よう」と考えた。

監督にオリヴァー・ストーン、主演にニコラス・ケイジを迎え、2001年9月11日に起こった「あの日、あの街」の出来事を港湾警察(とその家族)の視点から捉えた(ノンフィクション仕立て)のドラマ。

2001年9月11日(火曜)。ニューヨーク・シティはいつもと変わらぬ朝を迎えた。
港湾警察のウィル・ヒメノは車窓の彼方、摩天楼にひときわ高く屹立する2本の超高層ビル=ワールド・トレード・センター(世界貿易センタービル:WTC)を眺めつつ出勤する。

朝のミーティング。ジョン・マクローリン班長(ニコラス)は「では、互いを守り合い、事故のないように」と声をかけ、いつものように彼らのパトロール勤務が始まった。

直後、彼ら全員は“軽いながらも異常な衝撃”を感じる。

本部に「非常に深刻な事態が発生した」と呼び戻された彼らは、WTCの北棟(ノースタワー/第1タワー)、続いて南棟(サウスタワー/第2タワー)の上層部に、それぞれ小型旅客機が連続衝突した・・なる未確認情報を耳にする。
ビル内に取り残された人々を救出するため、ジョンは部下のウィル、ペズーロ、ロドリゲスらを率いチームを構成、現場(第2タワー)へと急いだのだが・・

ストーン監督作としては『エニィ・ギブン・サンデー(1999)』以来の鑑賞だろうか? 『アレキサンダー(2004)』は内容を全く覚えてないもんで、多分まだ観てないかなぁ・・と(×_×)

何だか・・冒頭に“ここで語られることは、あの日の生存者の話に基づいている”とナレーションの挿入されることからも「かなり関係者・犠牲者(遺族)の各位に配慮されたんやなぁ」と・・“作品世界に没入する”以上に、色々と制作時のスタッフの苦労に気が行ってしまった(・ω・)

どうしても比較されてしまうのは(取り上げた題材も、制作年も同じである)ポール・グリーングラス監督の『ユナイテッド93(2006)』であるが、あちらの作品の方が同様にノンフィクション作ではあるも「我々の知りたかった、あの日のこと」をより巧く(商業作品としても)描けてた感があった☆

開始後、わずか30分程度で、港湾警察チームはタワー崩壊により、大量の瓦礫と共に地下に生き埋めとなってしまう。この展開だけは確かに衝撃的なんだが、そこから以降の流れがどうしても(当事者らに関しては)「静」「追憶」の演出に一貫してしまい、そこが残念だった。

願わくば、もっと詩的な描写にせよ、ニューヨークの風景を沢山映し、より一層の臨場感を観る者に与えて欲しかったと思う。

主演はいちおうニコラス・ケイジなんだが、近作『ノウイング』以上に活躍が出来ておらず「彼じゃなくても良かったんでは?」と正直思ったものだ。
明るいシーンでは帽子やヘルメットを常に被っおり“何かを見せぬようにしている”とも感じたし(⌒〜⌒ι)

ジョン&ウィルの家族が、中盤から(彼ら自身に代わる)「動」の存在とし、描かれる比率を高めてゆくんだが、それにしては「何かが薄かったなぁ」と。

確かにポイントを絞って描きたいことはあったろうし、それはそれで奏功してたんだろうけど・・我々の観たかった「WTCのドラマ」「ストーン監督の作品」は果たしてコレで良かったんやろか? と心の何処かに“すんなり納得出来ないモノ”が続いている(・ω・)

〜 こんなセリフもありました 〜

A「セスナ機か? どこのバカが突っ込んだんだ?」
B「いや、あれは小型機じゃない」

※「サウスタワーもやられたって?」
 「ビル内には5、6万人いるぞ?」
 「ペンタゴン(国防総省)もやられたって?」
 「今日で世界は終わりなんじゃねぇか?」
 「この国は、戦争に突入したんだ・・ 本土が攻撃されたこの日に」
 「神様が煙のカーテンを引いたのかもな・・まともに(この惨状を)見たら、耐えられないだろうって」

警官「“長い1日”になりそうだな」

キャスター「マンハッタンは地獄と化しています」

A「ここにあったビルは?」
B「なくなったんだよ、全部な」

女性「あのビルがぺしゃんこに潰れるなんて・・私、息子に怒鳴っちゃったの・・
   最後に・・怒鳴っちゃった・・今はあの子を抱きしめたい」

ジョン「こんな大規模な災害は・・流石に想定外です」
   「警棒と帽子は置いて行く、この状況では役に立たんからな」
   「エレベータシャフトがビル内で一番頑丈だ」
   「眠るな! 脳を働かせろ」
   「こんな状況でお喋りなんか出来るか〜! 痛ぇ〜!」 ←ニコちゃん、、
   「“これっ切り”になったら、次はもっといい場所で会おう」
   「早く戻って、キッチンの戸棚を仕上げなきゃ」
   「俺は・・いい女房を貰ったと思っている」
   「君が生きろと・・言ってくれたんだ」 ←妻のドナに

ジョン「ウィル、ここは何処だ?」
ウィル「地獄です・・生き地獄」

ジョン「俺はちゃんと君を愛せてたか? 君を大事に出来てただろうか?」
ドナ「起き上がって・・貴方には出来る筈よ」

※「これから兵士が必要になる・・報復の為に。見てろ」

追記1:劇中で唯一「拳銃」の発砲されたシーン。衝撃的なハズなのに、余り響いて来なかった。。
追記2:TV報道の中から、途切れ途切れに「ユナイテッド航空93便」「シャンクスビル」などのセリフが聞こえて来た。

| | コメント (2)

2009年3月20日 (金)

☆『ワルキューレ』☆

20日(金曜)。
送別会っぽいのんが3夜連続し、ちと「寝だめ」「休肝日」に充てようと考えてた1日だったが・・午前中から引っ越し業者さんが見積りに来はる! ってことで、そないに深く眠ることもなく起きた(・ω・)

無事に業者さんとの打合せも終わり、解放感に包まれた(=^_^=)ワタシは、市内(国道1号線沿い)にあるシネコン“シネプレックス枚方”に、本日から公開の始まった新作『ワルキューレ』を観に向かったのだった☆

監督:ブライアン・シンガー、主演:トム・クルーズによる、第2次大戦時に実在したドイツ軍将校=シュタウフェンベルク大佐らの一派による“反逆”とその結末を描いた軍事サスペンス。

「初日の2回目」ってことで「入場出来る可能性も半々ぐらいかなぁ・・」と覚悟してたら、すんなりチケットが買えたので拍子抜け。。
今ドキの観客層からすれば「トムクル主演」ってのも「第2次大戦モノ」ってのも、食指を動かすポイントから外れとるんやろか・・?

“これは事実に基づく出来事である”

1934年、アドルフ・ヒトラーが総統に就任、ドイツ帝国は隆盛と領土拡大を続けていた。その一方、勢い付く国家の“影”の部分で、夥しい数の人々が日々粛清され、その命を落としていた。大多数の軍人はそんな現状を知りつつも受け流していたが・・中には現政権に反旗を翻す将校もいた・・

度重なる過激な発言が祟り、今や南アフリカ・チュニジアに“最前線送り”となった青年将校=シュタウフェンベルク大佐(トム)は、
「救うべきは祖国(=ヒトラー総統)より、まず(虐げられている)国民の生命ではないか?」と疑問を感じつつ、慢性的な水不足に喘ぐこの地で戦いの日々を送っていた。

将軍の視察を迎えたそんなある日、シュタウフェンベルクは連合軍機の強襲を受け重傷を負う。

ミュンヘンの陸軍病院で目覚めた彼は、自身が“鉄十字勲章”を授与し、陸軍総司令部・参謀長の肩書を得た(=昇格)ことを知るも・・代わりに失ったものも“左眼+右手首+左手2指”と大きかった。

一時的な帰宅を赦されたシュタウフェンベルクは、妻ニーナや2人の子供らと“束の間の幸せな時間”を過ごすが・・今や彼の邸宅周辺にも空襲の手は伸びていた。
地下室に避難する一家。階上の、止め忘れた蓄音機からかすかに漏れ聞えて来る“ワーグナーの交響曲(ワルキューレの騎行)”の旋律に耳をすませながら、
「この国には変革が必要で、そのためには“ドイツの敵”ヒトラーを倒さねばならない」「このまま命を失ってしまっては、子孫に恥を残すだけだ」と深く考え始める。

1943年3月13日。コアントロー(フランス産の酒)の木箱に仕込ませた小型爆弾による“総統暗殺未遂事件”が起こる。
爆弾はヒトラーの搭乗機に積まれたが、不発に終わった。
その事件の仕掛人である将校&高官ら(ベック将軍、トレスコウ少将、ヴィッツレーベン元帥、オルブリヒト将軍、、)にスカウトされたシュタウフェンベルクは「名誉の負傷をした身」をも武器にしつつ(?)総統に近付いてゆく。

1944年7月20日。“総統本営=狼の巣”でのヒトラー暗殺⇒ベルリンでの“新政府発足”を連鎖的に行う“ワルキューレ作戦”がいよいよ発動! シュタウフェンベルクは副官=ヘフテン中尉と共に“狼の巣”へと向かう。その手には小型爆弾の仕込まれたカバンが下げられていた。

・・爆弾が炸裂するまでの猶予は10分。地下壕まで4分+脱出に6分と試算したシュタウフェンベルク。
果たしてヒトラー暗殺は成功するのだろうか?

う〜ん・・確かにシブい! と言うか地味! と言うか、トムクル主演作としては、総じて演技を抑え目にしてる感じで、それも良いかな、と(群像劇、と言う見方も出来たか?)。
何せ、前作『トロピック・サンダー/史上最低の作戦(2008)』における立ち位置が「あんた! 前に出過ぎだよ!」って突っ込めるほどの凄まじいレベルだったもんで(=^_^=)

激戦により負傷する前後で、シュタウフェンベルクのキャラが(容姿&性格)ガラッと変わってもしまう本作。ロケ現場で気さくに握手に応じてくれるような(←実際にどうなのか知らんけど(=^_^=))“いつものトム様”は前半でしか拝めません(・ω・)
んでも、劇中の何シーンかで絶叫気味になるトコでは、トレードマークの(?)甲高い声に「叫ぶと、やっぱしトム様やね☆」とホッとさせられた次第(=^_^=)

彼以上に、魅力的だったのが反逆の将校らのキャラ。中でも“軍人なのに終始スーツ姿”だったベック将軍(テレンス・スタンプ!)、主人公の上官なのに、何やら迷いまくってるオルブリヒト将軍(ビル・ナイ!)、この2人はその起用&存在感だけで魅せてくれた!
テレンスの泰然とした佇まいはかつてのゾッド将軍(1981)にも負けてないし(=^_^=) ビル・ナイの演技幅ちぅか化けっぷりちぅか・・本作を観ちまうと『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト(2006)』での彼の存在感なんか「驚くと言うより、笑っちゃう」と小※元首相のように一刀両断にしたくもなってしまう(⌒〜⌒ι)

欲を言えば、も少し「大佐と家族のドラマ」を掘り下げて描いて欲しかったかも。「パパと言うか、軍服マニアの怖いおじちゃん」としか見えなかったようにも思う(こらっ!)

物語自体の顛末を(事前にウィキペディアで読んで)知ってしまってたがため、ある意味、自分自身で首を絞めてしまった感もある本作。正直「上質だし決して悪くはない」と思うんだが、ちと「アタマ1ツ、抜けてるトコもないんでは?」と。
まだまだ『スーパーマン・リターンズ(2006)』で“滑っちゃった感のある”シンガー監督の“完全復活”とは評せないかな、と。

ま、でも見所はワタシなりにあって、

1:飛行場に集まったドイツ将校らの姿に緊張感が漲る! ロングコートにブーツ、上着の内側に「赤色」の見えるファッションは、狙ってか狙わずか、かなりのカッコ良さを放ってもいた。
2:ババリア地方・ベルクホーフ山荘に総統を訪ねる際の、ヒトラーとシュタウフェンベルクの短いやり取りに、緊迫感があり、コレも良い! 何だか「ムチャクチャな起案事項のファイルを携え、社長室のドアをノックした」時のようなリアルなスリルさを連想しちゃうサラリーマンな観客のしともいるんじゃなかろうか(⌒〜⌒ι)

〜 こんなことにも気付きました 〜

・やたらと将軍の名前が登場! ドイツ帝国には、いわゆる“名ばかり将軍”が多かったんか?
・やはり「自ら“命を賭けて見届ける”ぐらいの気合」なくば、(この手の作戦の)成功は覚束ないのではなかろうか? 死にたくない気持ちは分からなくもないが(・ω・)
・ドイツ軍人の腕に止まったヤブ蚊の“どアップ”や“狼の巣”の地下会議壕(?)に向かう2人(シュタウフェンベルク&ヘフテン)の姿を(ネット越しに)上から見下ろし、さながら“網に捕われた”ように写すカメラワークなど、独特の視点が幾つかあった。
・妻ニーナが別れ際に呟いたひと言。口の動きから「Please(どうか・・)」に思えたが?
・「My Fuhrer(我が閣下)」「Heil Hitler,General(万歳、将軍)」などの“ドイツ語ちゃんぽん英語”がちょっと苦笑モノだった。。「Tension!(気を付け!)」ってのも違和感あったなぁ、、
・後半、至近距離から“いきなりのアッパーカット”を放てば、ゲッベルス大臣は間違いなく殺害出来たように思う(・ω・)
・ヒトラーの山荘にはやはり(=^_^=)“でかい地球儀”が置かれてたが『独裁者(1940)』におけるヒンケル総統のモノほどはでかくも、軽くもなさそうだった(=^_^=)
・意訳は弾けてなかった、字幕担当の戸田奈津子さん(・ω・)だが、人物の初登場シーンに [ベック将軍] などと表示してくれたのは親切だった☆
・大佐が携行してたのは・・“ジッポーライター”ではなくて、、(×_×)

〜 こんなセリフもありました 〜

トレスコウ「瓶を間違えたようだ」
ブラント「ここでそのコアントロー(酒瓶)を開封されては? さぞ喉がお渇きでしょう?」

シュタウフェンベルク「出世より、信念を」
          「あなた方は敬意と人気を混同しておられる」
          「あの絵(総統の肖像画)は外され、あの絵に描かれた男は吊るされる・・それがこの戦争の終結だ」
          「I saw the blast(爆発を見た・・確かに・・)」
          「あなた方は、腰抜けだ」
          「眼をお上げなさい・・国民は決して忘れない」
          「ドイツよ、永遠なれ!」

フロム「君と握手したいが、手を奪われそうだ」
シュタウフェンベルク「今それを仰って、メンツも奪われましたな」

フロム「覚えておけ。総統のご存命の限り、総統ご自身が“正しい側”なのだ」
   「君は“ハイル・ヒトラー(総統閣下、万歳)”を言わんのか?」

フェルギーベル「無理強いをするな!」
シュタウフェンベルク「それは、あなた次第です」
フェルギーベル「お前らなど“沈みかけた船のネズミ”だぞ!」

反逆者ら「我々は辛抱し過ぎた」
    「世に示すのだ、彼(総統)以外にもドイツ人のいることを」
    「ベルリンの掌握、即ちドイツ全土の掌握だ」
    「神は“10人の高潔な人間がいたならソドム(悪徳の街)は滅ぼさない”と言われた。
     このドイツには“たった1人の高潔な人間”がいたらいい」 
    「小型爆弾に、正確さを求めるな」
    「975グラムの爆薬の包み2つで、戦車が吹き飛ぶ」
    「今日こそが“運命の日”だ」
    「神聖なる我がドイツに栄光を!」
    「ヒトラーとヒムラー、2人とも手に余る狂人だ」
    「行動に出た彼を見棄てると?」
    「良き昔を思い出そう」

ブラント「この私が“総統の眼”だ」

ヒトラー「君のような男が欲しい」
    「君の加えた修正なら、信用出来る」
    「ワーグナーを知らずして、国家社会主義を語るなかれ、だ」
    “私の声が分かるな、少佐?”

シュタウフェンベルク「失敗すれば・・君たちも逮捕される」
ニーナ「覚悟しています」

将校「ギリシア時代なら、伝令は直ちに殺された。お前は幸運だな」
  「大佐、これはあなたのカバンでは?」
  「余りに暑いので、会議室は変更されました」

| | コメント (5)

2009年1月 6日 (火)

☆『ワールド・オヴ・ライズ』☆

5日(月曜)。いよいよ“泣いても叫んでも(=^_^=)”本日から仕事の開始である(×_×)
ま、昨秋以降で顕著となって来た不況&失業率の高まりから考えれば「働ける場があるだけでも幸せ」とプラス解釈すべきなんだ、と思う。

・・とこんなこと言い(書き)ながら、この先、自身や、自社がどうなって行くのか・・正直、想像もつかない部分があったりもするのだが(・ω・) 誰しも楽観は出来ませんよね。。

(お小遣い(←定額給付金とも言う)が貰えても、消費税の増税が控えてる訳だし、、)

仕事の終了後、ささやかに“懇親会的なもの”が開催されたが、どうも場がなく(=^_^=)さっさと退社させて頂き、梅田界隈へと繰り出した次第☆
今夜は、最近気になり始めてた1本『ワールド・オヴ・ライズ』を観とこうかな・・ってことで。

ホンマに観たい作品は別にあったんだが、どうにも上映開始時間が間に合わなかった。(そっちだと)本編そのものも2時間半近くあるので、ちと週始めからはキツかった感。
その点、本作なら2時間ちょいであり、近場である“梅田ブルク7”の18:45からの回に余裕で間に合ったのは嬉しかった(間に合わないケースを考え、当初は“梅田ピカデリー”での19:00からの回を観るつもりだった)。

観客が6〜7人程度しかおらず「そろそろ(終了)やなぁ・・」と感じたり。確かに年末年始にチョイスするには、ちとドンヨリし過ぎる“ハリウッド印”ではあったか、、(×_×)

イングランドのシェフィールドでバスの爆破テロが発生する。直後に「我々(=アラブ人)の流した血は、奴ら(=欧米人)の血で償わせる、最後の一滴に至るまで」なるビデオ声明を発したのは“世界規模の破壊工作”を高らかに宣言するジハード(=聖戦)組織のリーダー=アル・サリーム。
果たしてその言葉通り、イングランドのマンチェスター、そしてオランダのノールデルマルクト・・これらの都市で爆破テロが続発する。

事態を重くみたCIA(米中央情報局)は、本部ラングレーにエド・ホフマン(ラッセル・クロゥ)、現地イラクにロジャー・フェリス(レオナルド・ディカプリオ)の諜報員を配し、秘密裏に「爆破テロの阻止」及び「サリームの捕獲」の両作戦を進める。

CIAのメンバーのみでは員数&情報不足でとても対処出来ないことを悟っていたホフマンは、現地の情報組織“ヨルダン情報局(GID)”の長官ハニ・サラーム(マーク・ストロング)に共闘を持ちかける。

ハニは情報提供を約束する代わり、フェリスの瞳を静かに見つめ「最初に“ルール”を言っておく・・いいか? 嘘をつくな、私を騙さんことだ」と厳しく言い放つ。
彼を“サー(閣下)”と敬称で呼び、偽りなく接したいフェリスであるが、ホフマンは「お前のボスは奴ではなく私だ」とばかりに独断で(フェリスに)次々と別行動をとらせようとする。

そんな中も、なかなか居場所を掴ませないサリーム。

フェリスは「こちらから追うのでなく、サリーム側から接触させる」作戦に転換するようホフマンに提案する。
かくして「目覚めの兄弟」なる“架空のテロ組織をでっち上げる”プランが組立てられて行くのだったが・・

スパイアクションやラヴロマンスを期待すると大して良いデキとも思えないんだが、CIAの「リアルな諜報活動」「したたかな駆け引き」に限りなく迫ったセミ・ドキュメンタリー風な脚本は、大いに評価したい!
ラッセル・クロゥはとにもかくにも「貫禄と横柄さが全て」って感があったが、満身創痍となりながら、ひたすら走り回るディカプリオには、かなり自身の中での評価の高まりを覚えた。
『タイタニック(1997)』以降、余りパッとした印象のない彼だが(と言っても『仮面の男(1998)』『ザ・ビーチ(2000)』『ギャング・オヴ・ニューヨーク(2002)』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002)』しか観れてないが、、)本作は取り敢えず「『タイタニック』後の約10年間で最高の主演作」とも言えるんじゃないか? と(勝手に)決め打ってしまったワタシ・・(=^_^=)>

したたかだが、冷酷非情にもなり切れず、破綻寸前の精神状態の中で(←たぶん)、自身の活動が世界にもたらす「より良さ」だけを信じ、ひたすら孤軍奮闘するのである。
決してヒーロー然としては描かれず、むしろ「吹っ飛び」「(狂犬に)咬まれ」「(金槌で)ぶっ叩かれ」ボロボロで無様な姿をさらし続けるんだが、何かを信じ、孤独な諜報活動を続けるのだ。

劇中で彼がボソッと放つ「“悪いアラブ人”を嫌う“良いアラブ人”ってのはいないのか?」なるセリフが(観賞後にだが)「これこそがフェリスの行動原理だったんでは?」と心に響いて来た。
つまり「アメリカがいつまでもアラブ社会に関与するのをよしと思ってる訳じゃない、だが、アラブ人同士の中で事態が改善されないとなれば、俺たちアメリカ人が率先してやるしかないんだ!」と信じていたのだろう、と。
それは彼の「この国が好きだ」と言うセリフ(←少なくとも「リップサービスではない」ように映った)や、後半で危難に遭う恋人=アイシャを助けんと、プライドや経歴を全て打ち捨て奔走する姿にも良く現れていた。
(ま、その甘さこそがフェリスの“最大の魅力”ともなっていたんだが)

中盤で「恐ろしく周到で、非情で、壮大な“でっち上げ”」をぶちかますCIAだが、結局はソレは展開の1つに過ぎず、最後にはフェリスをも唖然とさせるような“大きな作戦”が回っていたのだった!

ポイントとなるキャラは、(ディカプリオ以上に)存在感に満ちていたハニ役のマークさん。頭を切り替えないと、どう観てもアンディ・ガルシアにしか見えず、阪急コンコース(梅田)で松田優作に“ちょん切られる”イメージ(1989)が何とも脳裏をチラついちゃうんだが・・(⌒〜⌒ι)(←よほど強烈だったのネ、、)この人の起用が本作の質を大きく高めている!

余り記載してしまうと、どうしてもネタバレに突入してしまうんだが・・“嘘”に敏感になってしまった観賞後は、フェリスの背後(=裏)でホフマンとハニの間に“何か別な関係が存在したのではないか?”などと、どんどん疑心暗鬼が生じてしまう。。

テロリストが「信仰」を名目にした破壊活動を行うとすれば、(劇中で描かれた)CIAも「世界平和」を名目にした、ある種の“テロリスト”なんじゃないのか? と。アラーに殉教するテロリストが存在する一方で、アメリカのために命を捧げる覚悟のフェリスも、ある意味で“殉教者”ではなかったか? と。

「誰が最後に笑ったのか?」を見届けると共に、
「今日(こんにち)、世界の裏側で何が行われているのか?」を想像する力を(平和ボケした頭に)呼び起こしてくれる・・そんな見方をすれば「超一流のエンタテインメント作品」と呼べなくはない。

ただ「巨匠リドリー・スコットが自らメガホンを執った」にしては・・光るモノがなさ過ぎたのも事実だった(・ω・)

〜 こんなことも思ったり 〜

♦ラッセルの「メタボ体型」はメイク仕様(リック・ベイカー工房とか)でこと足りたのでは?
♦ディカプリオの怪我が「みるみる治って行く様」に、凄まじい劇中時間の経過を感じた。
♦諜報活動中の爆発事故で砕け散った(残されたのは“記憶”と“マッチ箱サイズの骨片”のみ、、)某現地連絡員に対し「速やかに彼の家族に補償を」と提案するフェリスに、ホフマンの放つ「君の助手と言うだけで、その男の名すら知らん」の台詞は前半の衝撃だった(×_×)
♦『ボーン・アイデンティティー(2002)』じゃないが“諜報員自身に発信器を仕込む”と言う対策はとられてなかったんやろか?
♦ハニの使った「砂漠に“釣り”をしに行く」なる表現が印象的だった。確かに、あれじゃ“釣られた魚”は逃げられまへんわな。。
♦アラブのことわざで「金持ちは四駆で街を出、庶民は自転車で砂漠から戻る」ってのはどうだろう(・ω・)
♦「盗撮写真のバラまき」「個人PC侵入&データ吸い出し」「勝手な口座開設&大量送金」「世界へのメール送信(代理!)」・・などで一般人がたちまち“大物テロリスト”に早変わり!
♦捕まった情報員がバンに押し込められる瞬間、その頭部を撃ち抜くフェリスの狙撃スキルの高さに驚愕!
♦スパイ組織たる行動の第一が「情報を掴む以上に“流す”ことであり“仕立てる”こと」であると再認識させられた。
♦「すまん、相棒」は・・「これからハメるぞ」の詫びの言葉だったか?
♦印象的な言動&描写にイマイチ欠け、その魅力の伝わり切らなかったヒロイン。。
♦スパイ衛星からの「サーモ(温度)感知」はまだ実現不可能か?
♦0.001単位近くまで座標(北緯&東経)を伝える連絡員の手腕はスゴい!
♦「皆がアメリカに行きたがるアラブ人」と「中東を好むフェリス」が対照的だった。
♦メディア面(例えば現地記者)から見た本作ってのも(スピンアウト作品とし)観てみたいかも☆
♦塀を乗り越えての「格闘シーン」は、(数少ない)アクション的な見せ場とし“スタイリッシュ”に描いて欲しかったかも(・ω・)
♦現地・アラブでは、金持ちでも、乗り回してるのは“(せいぜい)ふた昔前のベンツ”だった。。

〜 こんなセリフもありました 〜

ホフマン「長期戦は、被占領国を必ずしも疲弊させるものではない」
    「我々には、テロリストと一般人の区別すらつかない」
    「携帯もメールも使わない、彼らの“前近代的な手段”が我々の脅威となっている」
    「彼らが異教徒に迫る選択肢は“改宗”か“殺害”のどちらかだ」
    「今さら改宗しても遅いさ、そいつの保護などはしない・・街へ戻せ」 ←げっ!
    「どうせ死ぬ運命だったさ・・ん? その“沈黙”の意味は何だ?」
    「これは戦争だぞ? ヤツは(情報屋である以前に)ただのテロリストだ」
    「この職に就いた以上、誰もが結婚をしくじるのさ」
    「要点を言え!」
    「何か問題が?」
    「(ここへ来る)機内では『ポセイドン』って映画を観た」
    「話を聞き終わるまでは“ノー”と言うなよ」
    「サリームは信仰心より自尊心の強い男だ、それが奴の弱点でもある」
    「“砂場”から戻ったか・・文明社会はどうだ?」
    「ハニの首尾範囲は、狭い国内だけだ・・だが私は世界を守る」
    「頭の切れる悪ガキめ!」
    「奇麗事なんか通用せんぞ!」
    「後ろ向きの考えは良くないぞ」
    「私だけを信頼しろ」
    「戻って来い、もう日焼け止めともクスクスともおさらばだ」

バッサーム「ネットで“処刑映像”を流されたくはないからな」

ニザール「(組織は)知り過ぎた者に“殉教しろ”と迫る」
    「お前に“イスラムの苦しみ”が分かるか?」

フェリス「俺が捕まったら、撃て」
    「バビロンは酒で滅んだそうだ」
    「“良い医者のいる病院”は変えないさ」
    「ホフマンは上司だが、俺の情報なしには一歩も動けない」
    「この際、ホフマンのことは忘れましょう」
    「俺は“悪い夫”だったが・・妻はもっと悪かった」
    「このデブのクソ野郎が!」 ←遂にキレた!
    「正気じゃないのはどっちだ?!」

ホリディ「異例の出世だな・・では、君らの失脚を見届けさせて貰うとしよう」

ハニ「“罰”は“拷問”とは全く違う・・目を逸らさず良く見て、そして(上司に)報告しておけ」
  「私のやり方を見ておけ」
  「家族は“殉教”よりも大切だ」
  「アメリカは機密を守れんさ・・“民主主義の国”だからな」
  「奴(=ホフマン)は横柄だ、今に失脚するだろう」
  「友情で、(失う)命も救われるものだ」
  「“最初に見舞いに駆け付けた者が、最も心配している者”と言うぞ」

ホフマン「ガキを連れて、また『ライオンキング』の鑑賞だ・・ガキは持つなよ」
フェリス「・・俺の話を聞いてたか?」

アイシャ「男の価値は仕事じゃないわ・・本質よ」

ホフマン「何だったら、大統領からヨルダン国王に連絡させようか?」
ハニ「生憎だが、この活動については、私が“王”でね」

サリーム「危害を加えられた者は、報復する」
    「人質交渉などしないさ」 ←げっ!
    「大義に倒れた者を“死者”と言ってはならぬ、彼らは生きている」

ホフマン「冗談を言うな、中東が好きな奴なんかいない」
フェリス「あんたのそう言う考えが問題なんだ」

ホフマン「言っておくが、ここは危険だぞ」
フェリス「何処にいたって危険さ」

| | コメント (2)