☆『ワールド・ウォーZ【2D字幕版】』☆
8月17日(土曜)の午後、とある用事で西梅田界隈に出掛ける事となったので、それを終えてから「JR大阪駅直結・関西最大級のシネコン」と言う触れ込みの“大阪ステーションシティシネマ”に立ち寄り、話題の(なの?)新作『ワールド・ウォーZ』を観て来た。
オープン直後の2011年5月頃、(群衆でごった返す)ロビーを見物に行った程度であり、その時は当時公開中だった『エンジェル・ウォーズ(2011)』の某グッズを売店で買い求めた程度だったが、いよいよ初めてシアター内に足を踏み入れる事に! ・・って言うか、今更かいっ!
どうにも、此処のシネコンのロゴ(赤いヒトデ?)が「共※主義のシンボル」に思えて仕方ないんだが(正しくは“大阪”の“大”の漢字をモチーフにしてるらしい) 入場してみると、さほど際立った特徴があるワケでもなかった(良くも悪くも)。
しかし、シアター(=スクリーン2)を出た「眼の前」のトイレが「女性用」「障がい者用」しか設置されておらず、男性客は入口近くまで歩かされるのも「料金同じなのに、そこまでやりますか」的な気持ちになってしまった。 ・・いかんいかん! もっと寛容にならなければ。。
※
フィラデルフィア在住のジェリー・レイン(ブラッド・ピット)は、妻=カリンと2人の娘=レイチェル&コニーに囲まれて暮らす「良き夫、良き父親」である。
かつて国連で働く調査員だったジェリーは、リベリア、チェチェン、スリランカと言った紛争地帯への赴任経験も豊富だったが「仕事よりも家族を大事にしたい」と考え、第一線を退いた後は“2度と復帰するまい”と心に誓うのだった。
そんなある日、フィラデルフィア中心部にクルマ(ボルボ)で出掛けたレイン一家は、原因不明の渋滞に続く“只ならぬ異常事態”に遭遇する。
辛うじて“それ=Z”の群れから逃げ果(おお)せたジェリー親子と、道中で合流したトミー少年だが、ヘリの避難先だった北大西洋上(ニューヨークの東沖合)に浮かぶ前線基地=国連指揮艦「空母アーガス」に於いて、元同僚で現在は事務次官の立場となっているティエリー・ウムトニらの要請により“Z”に関する情報が“世界で最初に発信されて来た”場所=韓国・ハンフリーズ米空軍基地(ソウルの南方)に向かう一行に加わなければならなくなる。
若き天才ウィルス学者=ファスバック博士や、軍の精鋭らと共に降り立った韓国の地で、ジェリーを待ち受けていたのは・・
※
この作品だけは「何の予備知識もなしに」楽しみたかったワタシなんだが・・やはりいつの間にか、何となく“どんな内容なのか”を事前に知ってしまったがため、それだけで「かなりの期待値」が下がってしまった感は否めない(×_×) 同様の気持ちを『アイ・アム・レジェンド(2007)』の鑑賞前にも味わった事を、今になってボンヤリと思い出した(⌒~⌒ι)
ブラピ主演と言えば、ワタシは『ジャッキー・コーガン(2012)』を観てないため『マネー・ボール(2011)』以来となるワケだが・・
久しぶりにブラピを拝見した(し終わった)印象としては「ホンマにフツ〜なキャラ造型やね」「ブラピじゃなくても良かったのかも」と思った。一方で“主人公が国連(UN)関係のしと”って設定については「リアル奥さん(=アンジェリーナ・ジョリー)の助言もあって、ブラピが企画・製作に乗り出したのかもネ」と勝手な“決め打ち”をしてみたい(尚、本作を製作した「Plan B Entertainment」はブラピの所有する会社である)。
「家族単位の逃避行」みたいな展開を期待してたら、それは前半までの事だった。そんなワケで「家族の物語」かと言えば、ちと「弱い」ように思われる。観てるウチに、タイトルに含まれる『Z』が何の略称なのかがハッキリと分かって来る(=^_^=) 近いうち、その手のジャンルに於ける“ゾ※ビ”の呼称が、総て『Z』なる表現に置き換えられ、タイトルされるようになって行くんかも知れないネ(=^_^=)
その点で、序盤のフィラデルフィア中心部に於ける「間違いなく、何かが起こるぞ!」と言う緊迫感溢れるシーンが一番好きだし、作品全体で一番大事に扱わなければならなかったシーン(“ツカミ”とも言おうか)だったんじゃないか。その部分で、構成を急ぎ過ぎて失敗してたんじゃないかと感じてもしまう本作。もっともっと断片的な描き方で「何や?! 何や?!」ってな緊張感を高め、持続させて欲しかったなァ。
映像面で言えば総じて「夜(闇)のシーン」「屋内等、限定された空間のシーン」が何だか目立ってて、シナリオが進むにつれ「製作費が痩せ細って行ったんやろか?」と勝手な想像をしてしまった。後半など、只の(?)ラボ内の場面に固定され、延々と“鬼ごっこ”的な流れが続くので、正直「な、長いぞ・・」と苦痛を感じてしまった。本作の場合、ダラダラした展開も含め「シーン総てを各々“12秒”で描きなさい!」とつい突っ込みたくなってしまったのは、果たしてワタシだけだろうか(←お前だけだよ!)
ラストは「続編にも引っ張る事が出来ますよ」的な“イマドキのパターン”で幕となるが、ワタシ自身は「もうエエわ!」と最期に大きく突っ込ませて頂いた事を、此処で告白しておきたい(・ω・)
~ こんなトコも ~
・どうしてもトム・クルーズ主演『宇宙戦争(2005)』と比べたく(=^_^=)なってしまう本作。「主人公の職歴が役立つ」って点では本作に軍配が上がるが・・「展開の予測出来なさ」「絶望感を高めんがための演出の徹底ぶり」などは『宇宙戦争』の方が優れてた気がする。
・ああ言った場面で「きっちりと秒数をカウントする余裕」はとてもマネ出来そうにない(=^_^=)
・本作のような事態に備え、両腕に巻けるように、分厚い雑誌を常に(2冊以上)手元に置いておきたいモノだ(=^_^=) あ、ガムテープも忘れずにね!
・“Z”になった途端、歯の先が「鋭利に尖る」現象が理解出来なかった。
・動物たちも「標的」となったんやろか? 「犬は襲われない」って設定の作品も(以前に)あったけど・・
・「そいつらを治す」んじゃなく「(残った)こっちをどうにかする」ってトコに着目した脚本家(原作者?)は素晴らしいと思う!
・“Z”の群衆の中にいながら「襲われない人間」を見せる演出もかなり良かった! うずくまる少年のシーンなど、思わず座席から身を乗り出してしまった(=^_^=)>
・ラボの中にいた女性(!)研究所員(既に“Z”化、、)が“帝王”マイルス・デイヴィスに見えて仕方なかった(⌒~⌒ι)
・主人公の奥さん=カリン役の女優さんの“乾いた感”が実にフツ〜っぽくて絶妙。。ご尊顔がどう眺めても「夏木マリ」に見えて来るし(⌒~⌒ι)
・これまで観て来た中で、これ程まで「韓国ロケにカネをかけてない作品」も珍しい! シーンの総てが米軍基地内なので「字幕だけ入れときゃ、それでOK!」って感覚やろか。
・デヴィッド・モースさん。何処で出たはったのか、観終わるまで分かんなかった。。
・イスラエルの女性兵士=セガンが左手指(?)を咬まれた直後、ブラピがとっさに「ズバ〜ッ!」と切断。。逆にセガンがニューアークのアパート屋上にいたら、血液を呑み込んだブラピの頭部を「ズバ〜ッ!」と切断してたトコやろか?(×_×)
・「咬まれたら感染」「血を飲んでもOK」と言う“違い”は専門家的にはどうなんやろ?
・スーパーにて。家族に危害を加えて来た男性客を(止むなく)射殺した主人公。駆け付けた警官は・・彼を逮捕すると思いきや、無言で傍の棚の食料品を略奪し、そのまま逃げて行きました、とさ(⌒~⌒ι)
・「シロウトに銃を渡すもんじゃない」と思う。
・“Z”になってしまったCAさんが、自ら締めた(?)座席ベルトが外れず、もがいてた姿が面白い。以前(?)の習慣が染み着いてたんやろね。しかし怪力で引きちぎるのはムリなんか?
・“Z”のクチに“拘束具”をかましたら、取り敢えず「噛み付き攻撃」だけは防げると思うが・・
・旅客機を爆破⇒墜落させた「張本人」が誰なのか・・を知って激しく驚いた。「その判断」で行きましたか!
・主人公に対しては「気絶し過ぎ」「回復が早過ぎ」と突っ込めた。実は“アンブレイカブル(2000)”だったんでは? (そう言や)フィラデルフィアに住んでるし(=^_^=)
・国連って「OB」まで担ぎ出して来ないと人手が足りんのやろか・・
・冒頭、フィラデルフィアのビル街で起こる「大爆発」の正体は何だったの?
・「組織的な国連」「合衆国政府」の不在感が妙に納得出来なかった。あ、大統領は早々にアレしちゃったのね。。
・合流したトミー少年を巡るドラマは中途半端だった。彼は「両親を見棄てた」んだっけ?
・韓国基地。当初の責任者だった「大佐」は生きてはるんやろか? 指先がピクピク動いてたけど。
・可愛くも気丈なチワワが出て来たが・・やっぱり機外へ吸い出された?
・あいつ(“Z”)はどうやって「機内のリフト」に乗り込んだんやろ?
・ウェールズの首都=カーディフに向かう旅客機。その左翼側の眼下で「核爆発」みたいなのが起きてたが・・何の説明もなかった。
・旅客機の※※場所によっては、本筋に加え『アフター・アース』みたいな冒険演出が描き得たかも知んないね(目的地まで100キロの距離とか)。
・本作に於けるブラピの“最終兵器”は・・何と「バールのようなもの」だった!
・「携帯電話」「監視カメラ」にしても、徐々に連絡手段の断たれて行く演出は、もう少し(緊迫感・絶望感を)巧く描けた気がする。
・死を覚悟した主人公の最期のメッセージは「TELL MY FAMILLY I LOVE THEM(家族に“愛してる”と伝えてくれ)」だった。
・左手薬指に“指環”をはめてる研究員“Z”が、それだけで(背後に流れる)人間ドラマを感じさせた。当人は実際には「呻いてただけ」だったが(=^_^=)
・ラボ139で「決意」し「実行」した主人公。後で「ありゃ? さっき打ったの、どれだったっけ?」となったら・・笑えなかったネ(⌒~⌒ι)
・ラボ内のシーンは『ボーン・レガシィ(2012)』の方がよっぽど緊張した。
・「透明な存在になる」ってな表現を耳にし、思わず『冷たい熱帯魚(2010)』のでんでんを思い出してしまった(×_×)
・字幕担当は松浦美奈さんだった。
・流石の(?)ボルボも「ドアミラーの取付すらもが、やたらと頑丈」ってワケじゃなかったようで。
・主人公の名=レインは『イングロリアス・バスターズ(アルド・レイン中尉役)(2009)』と“レイン繋がり”である。そんだけだが。
~ こんなセリフも ~
ジェリー「“戒厳令”と言うのは・・
“うちのルール”の拡大版の事さ」
「他に選択肢が?」
「行動しなければ、生き残れない」
「“行動こそ命”だ」
「パパとママだけを見てろ」
「血が口に・・」
「音が大き過ぎる!」
「何処も無事じゃない」
「家族は? いないのか?
・・なら、分かる訳ないな」
“まだ終わりではない・・戦いは続く”
“チャンスはある”
“戦いに道を見つけた者もいる”
“戦えるなら戦うのだ”
“助け合え”
“決して油断するな”
“戦いは始ったばかりだ”
カリン「前のアパートより広いわね」
「他所(よそ)で話して・・お願い」
ファスバック「自然は“殺人鬼”であり“手がかり”を残す」
「“最凶”の部分こそが“弱点”だったりする」
「自然は“弱さ”を“強さ”と偽りたがる」
艦長「此処に“使命なき者”の居場所はない。
ベッド(の空き)を待つ行列は長いぞ」
ヨルゲン「事が起こるまで、人々は信じない。
だが、それが“人類の特質”なのだ」
「“10番目の男”は、例え荒唐無稽な仮説
を用いても、他の9人に“異議”を唱えねばならない」
所長「皆、誰かを失っている」
「観ろ! 通り過ぎたぞ!」
※「早く知る者は、対処も早い」
「市民を1人救えば“Z”が1人減る」
「死者を病気には出来ないぞ」
ジェリー「頑張ろう」
カリン「いつものようにね」
ジェリー「あんた、CIAか?」
男「捕まるまではな」
ジェリー「どうやって生き延びた?」
兵士「“弾薬の過剰消費”さ」
部下「大尉、いつでもどうぞ」
大尉「いや・・俺は自分でやる」
セガン「何故“斬り落とせば良い”と?」
ジェリー「・・確信なんて何も」
ジェリー「イイのか?」
所長「・・イヤだが、止むを得ん」
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