☆『ワイルド7』☆
29日(木曜)の夜。
“ワーナー・マイカル・シネマズ高松”で“ハシゴ鑑賞”して来た2本目が『ワイルド7』だった。
上映も終盤らしく、最も小さなシアターでの“レイトショー”コースだった。
集客もポツポツって感じかな。クチコミのせいやろか(=^_^=)
※
秘密裡に組織された“超法規的存在の特別警察組織”・・それが“ワイルド7”と呼ばれる、バイクにまたがった7人の男達である。
指揮官=草波警視正(中井貴一)の指令の下、これ迄に首都圏を中心に8件ものテロ事件を解決(=犯人殲滅)に導いて来た彼ら。
構成員の総てが“元・凶悪犯罪者”である面々は「悪党には悪党をぶつける」と言う草波の過激な思想が、そのまま具現化した存在でもあった。
そんな彼らの前に、謎の暗殺者(ヒットマン)が現れる!
高速道路上で某テロ事件の主犯(?)を追い詰めたその時、隣の橋梁から彼の頭部を撃ち抜いたのは、まだ年若き女性ライダーだった。
その姿を単身追った“ワイルド7”のフロントマン=飛葉(瑛太)は、彼女が海沿いのレストランに勤務する、本間ユキ(深田恭子)である事を突き止める。
ユキは、10年前の爆弾テロ“ユニバーサル・スクエア爆破事件”で家族3人を失って以来、ただひたすら“復讐”の2文字をのみ胸に抱いて生きて来たのだった。
彼女の狙う標的は7人。そしてその5人目に該当するのは、広域指定犯罪組織“M108号”の幹部=マイケル柴田だった。
※
“いそさん(=山本五十六)”を観た直後なので、あんまし「重い」「複雑」なのは敬遠したいワタシだったが・・想像してた以上に“ペラい”脚本だったので、部分的には「おお!」と驚かされつつ、総じてはプチ失笑が絶えなかった(⌒〜⌒ι)
何だか・・“ワイルド7”の主要キャラ7人の描き込みも中途半端だし、それは同様にヒロイン=ユキにも、相手グループ“M108号”に関しても同様なのだ。
そこへもって、途中でターゲットが変わって来るわ、ユキの復讐劇が中断し始めるわ、東都新聞のマスコットキャラ(?)=岩下こずえ(本仮屋ユイカ)の絡み方もイマイチにしか進まないわ・・
後半から“ワイルド7”を襲う「絶望的な状況」も、演出が甘々過ぎる(&スカスカ過ぎる)故に、ちっとも切なくなって来ないワケで。
まぁ、そこそこに「爆破」「炎上」「銃撃」の各アクション要素が光ってはいたので、その辺りにだけ着目して、期待し過ぎずダラッと楽しむのが「正しい鑑賞法」だと思う(=^_^=)
〜 こんなトコも 〜
・ニコンの1眼デジ『D300s』が登場。
・冒頭の“能面強盗団”はインパクト十分! (往年の)松田優作のハードボイルド作品みたいだ!
・元々の犯罪歴が「詐欺師」って・・メンバー編入には荷が重過ぎる気もするんだけど。。
・一般人の前で、素顔をさらし過ぎな“ワイルド7”の面々。どうでもええんか?
・7人の主人公らに対し、7人のテロリストが相手か? ・・と思いきや、6人目と7人目をやっつけるハナシ(?)がどっかに飛んでしまってた。5人目も(結局)ピンピンしてるし。
・「爆破1分前(←以内!)で、気絶から叩き起こし、容易く起爆装置を解除させる」ってどんな演出だよ(=^_^=)
・レガシィ(BH型、黒色)の登場に狂喜しそうになったら・・2台とも一瞬でボコボコバラバラに〜(×_×)
・強盗団にせよ、ウィルス爆弾テロにせよ、もそっと「ご尊顔」に気を遣ってキャスティングして欲しかったような。
・瑛太が「ノーヘル」でバイクを「ムチャに」走らせるシーンは、ちょっとした見所だと思う(←大型二輪免許は取得済とか!)。
・深キョンが“殺人マシーン”に育って行く過程が全く描かれず、違和感ありまくり。銃器にしても発信器にしても、(調達手段も含め)どうにもおかしい。
・“死地”に於いて、早々に防弾チョッキを脱ぎ捨てる(元から着てない?)面々には「アホか?!」とツッコみたい。そりゃ撃たれて死んで当然やろ。
・“黒幕”が泣き叫んで怖れたのは・・決して“ワイルド7”でも“警察機構”でもなかった(=^_^=)
・もう少し早期の映像化だったら・・桐生氏役は、是非とも故・天地茂さんに演って頂きたかった。
・今回は「瑛太の竹光切腹」とかがなくて、ホッとした(⌒〜⌒ι)
・瑛太は海沿いのレストランで(ワインに)泥酔しつつ・・バイクで深キョン宅に行ったんやろか?
・新聞記者=藤堂(要潤)の絡み方もまた、中途半端だった。
・中井さんの射撃スキルが神業的に高過ぎて笑える。『天空の城ラピュタ(1986)』のムスカを凌いどるし!(=^_^=)
・本作の様な“ハードテイスト(一応)”の場合、安直に「エンディングにメイキング映像を盛り込んどきゃエエやろ」って考え方ではアカンと思う。何か「サムい」のれす。
・中原丈雄(検事総長役、あちらでは南雲司令役)、椎名桔平(セカイ役、あちらでは参謀役)の両氏が“いそさん”と連続で出演してはったのでややこしかった(×_×)
・「厚生労働省が即効性ウイルス(レベル4:罹患率&致死率とも90%以上)を開発、防衛省と米軍も関与してる」って設定が何だかぶっ飛んでた!
・ケイマン諸島のKSB銀行って・・有名なんか?
・PSU(Public Security Unit)って組織が大きく取り上げられてた。女性局員も少なからずいるみたい。
・「画面4分割」系の映像テクは、ノーマン・ジュイソンやブライアン・デ・パルマと言った監督作を意識してそうだった。
・水路(?)をバイクで疾走する演出は『ターミネーター2(1991)』を思わせてくれ「ええロケーションに眼をつけたなァ」と感心させられた。
・冒頭で強盗に襲われる「八重樫銀行」はどうやら(福岡県)北九州市戸畑区にある(設定)らしい。
・深キョンは「ホントはバイクに乗れない」と見た!(=^_^=)
〜 こんなセリフも 〜
飛葉“人は所詮、無力だ・・指の隙間から砂が零れ落ちるように、
大切なものは総て消え去る”
“ランブルフィッシュのように、1匹でしか生きられない。
いや・・生きてるのかすら、分からない”
“この瞬間だった・・生きてる事が実感出来るのは”
「お前らを、全員“退治”する」
「ほら・・“退治”だろ?」
「俺に見覚えあるな? 1度、会ってるだろ?」
「“大切なもの”なんて、どうせ護れやしない」
「あんた・・“大切なもの”を護れた事、あんのかよ?」
「撃ちたかったら、撃てばいい」
“俺と同じランブルフィッシュ・・
1人でしか生きていけない。
彼女もまた、生きているとは言えないのかも知れない”
「同じだろ? こいつも俺たちが
“退治”しなきゃならない野郎だ」
「もう終わりにするんだ」
「・・護れるさ」
「“蜂の巣”だろうが“八つ裂き”だろうが、
この引き金だけは引いてやるよ」
ユキ「“こんな事”になったからって勘違いしないでね。
顔、洗ったら帰って」
「あたしを止めるには・・殺すしかないよ」
桐生「総ての人間は、我々PSUの“監視下”にあると言う事です」
面々「俺達のやってる事は“終わりのないドブさらい”よ」
「俺達だって、少しは世の中の為になってんじゃねぇか?」
「おい手前ぇ・・誰に銃を向けてんだ?!」
「今度は助からんぞ」
「“おっさん”じゃねぇ!」
「付き合い切れねぇ馬鹿ばっかだな」
「結局最後に、犯罪者が元に戻るだけの事だ」
「派手にやろうぜ!」
「(コインが)裏なら・・ちょっと寄り道して行く」
「イカサマ野郎が!」
草波「本事案は、我々に権限が委譲された。
これより任務を遂行せよ」
「任務は確実に遂行しろ」
「私が集めたのは“愚かだが、最も人間らしい男達”だ」
黒幕「私には“切り札”があります」
「私には“怖れる存在”などない。
それでも、この私に刃向かうのですか?」
「“ワイルド7”など無意味です」
「悪が滅びる事はありませんよ。
それは、これ迄の歴史が証明しています。
ならば“共存”して生きて行くしかないんですよ。
・・この私のようにね」
「青臭くて、美しいハナシだねぇ」
「お? “本性”が出て来たかな?」
「愚か者が・・!」
「出来損ないのマシーン共が!」
※「私の価値観の中では、あなたも“必要な人物”です」
「私の価値観では、お前が“一番要らない人間”だ」
「皆がお前の死を願うだろうな」
「悪と“共存”など出来るか」
検事総長「後悔してるよ。上司を平気で殴り倒す
部下を持った事を」
検事総長「また随分と、派手にやってくれたね」
草波「忠実に、任務を遂行しただけです」
検事総長「これ以上やられると、この私でも庇い切れない」
草波「その時は・・私が“彼ら”を葬ります」
草波「お前らマシーンは、マシーンらしくしてればいい。
人並みに“存在理由”なんか考えるな」
飛葉「・・考えてねぇよ」
飛葉「放っておけないんだ! 護りてぇんだよ!」
黒幕「ほざくな! 犯罪者の人殺しが!」
追記:一応“続編”にも対応した幕切れだったが・・誰にでも「読める」ラストだったなァ。。
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