☆『LUCY/ルーシー』☆
ハナシは随分と遡られるが・・以前に観た作品の記事をアップしておきたい。
さる9月15日(月)、そこそこにご近所なロケーションにある伊丹市内のシネコン“TOHOシネマズ”で観て来たのは、久々なリュック・ベッソン監督作品『LUCY/ルーシー』だった。
以前、ベッソン監督の「10作品を撮り、そんでもって引退する」みたいなコメントを何処かで耳にした気がするが・・ どうやらウィキ情報によれば、その後「引退撤回!」と声高らかに宣言されたそうである(⌒〜⌒ι) まぁ、我々「観客側」からすれば「(昔のように)面白い作品を次々と発表して下さる分には、どんどん撮って欲しいトコっすけどねぇ」と言いたいだけなんだが・・
ワタシ自身、同監督の作品を劇場公開時に観るのは『アデル/ファラオと復活の秘薬(2010)』以来か。『アーサー3部作(2006-2010)』とか『アウンサン・スーチー/引き裂かれた愛(2011)』 『マラヴィータ(2013)』は観ようと言う気も起こらなかったし、そもそも「ベッソン監督作」と知らなかったぐらいなもんで(⌒〜⌒ι)
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ちょいワルな彼氏=リチャードの頼みで、台北市内の高級ホテル前に呼び出された「少し蓮っ葉(SH)」なフツーの女の子=ルーシー(スカーレット・ヨハンソン)。
リチャードは、いきなり彼女の左手首に手錠をかけ、自身の携えていたアタッシュケースに繋いでしまう。
「500ドルの運び賃」と引換えに、ホテルのロイヤル・スイートに宿泊するマフィアのボス=チャン(チェ・ミンシク)にケースを渡さざるを得ない状況に追い込まれてしまったルーシー。
しかし「ケースを渡し、お役御免」と言うワケには“もちろん”行かず、ケース内に収められた“CPH4”なる新種の麻薬(?)の詰め込まれた袋を下腹部に埋め込まれてしまう。
文字通りの「運び屋」とし、体内に麻薬を詰めたまま取引先に向かうよう指示されるが・・直後に捕まり暴行を受けてしまうルーシー。
下腹部を蹴られた拍子に“CPH4”の袋が破れ、麻薬が彼女の体内に吸収されてしまう!
多量な摂取により、人間の脳機能を飛躍的に高める効果のある“CPH4”・・かくして、ルーシーは常人を超越する“潜在脳力”に目覚め、超人的な力を発揮しつつ、脳科学の権威であるノーマン教授(モーガン・フリーマン)の滞在するパリを目指す。
一方で、麻薬を持ち逃げされ“面目丸潰れ”な組織ボス=チャン、一連の事件を捜査するパリ市警の警部=デル・リオもまた、それぞれの部下を率いルーシーの行方を追うのだった・・
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上映時間=89分と言う短さを喜びつつ「大きく広げた風呂敷を、どう畳むつもりやろ?」と不安感も拭えなかったワタシ。
そのモヤモヤはある意味、的中してしまうのだった(=^_^=)
「ベッソンの紡ぐ映像&物語」に「エリック・セラの楽曲(スコア)」が絡み、そこにスカヨハが主演する! ついでにモーガン爺さん(までも)がしゃしゃり出る!(=^_^=) ・・となれば、面白く仕上がらないワケがない! ・・筈なのに、実に「そこそこな出来」なのだった。
スカヨハちゃんのプロモーション映像としては、価値がなくもないんかも知れないが・・ 暴行は受けるわ、言動は蓮っ葉だわ、で何だかソンしちゃってる印象。
ギャグ要素も薄いし、恋愛要素にも欠けるし、スカヨハちゃんによる「徹底的したアクション・バイオレンス」を期待すると、きっと肩透かしを喰らってしまうんじゃなかろうか。
〜 こんなトコも 〜
・モーガン爺さんは『トランセンデンス』同様「実にどっちでもええ役」でした(=^_^=) ←何の手助けにもなっとらん
・各章のタイトルが『※※%』って事で良かったんでしょうか?
・“アイマックス”や“3D”の仕様で観たなら、まだしも見応えあったんやろか?
・『レオン(1994)』に於ける敵ボス=スタンスフィールド(演:ゲイリー・オールドマン)をかなり意識してた、ボス=チャンの登場シーン(終盤もまた、意識してたと思われ)。
・飛行機内で急速に肉体の分解してく(?)シーンは妄想だったの?
・全身が黒くなるのは『マトリックス(1999)』とか『スパイダーマン3(2007)←ヴェノム系』の印象に似た感じやろか。
・ルーシーが(ベルリン、パリ、ローマに散らばった)他の3運び屋を追うシチュエーションは、どちらかと言えば「手抜き感」満載だった。
・本作のカーチェイスは「頑張ってくれてる」割に印象がすこぶる薄い。。
・ご尊顔を眺めとる内に「で、スカヨハって美人なの??」ってな素朴な疑問の湧いて来る不思議(=^_^=)
・常人を超越した時点で「空を飛べるんでは?」・・とも思ってしまうが。
・終盤、ネットと肉体の融合(?)する辺りは『攻殻機動隊(1995)』を思わせる。
・教授に差し出された「遺産」であるメモリは・・ご丁寧にも「USB端子付」の仕様だった(=^_^=) ←「3.0規格」かな?
・「ベッソン監督の死生観」が明確に描かれてた訳でもなく。
・ベッソン自身が(敢えて)監督する必要はなかったか? 彼の「才能の枯渇」が(ますます)懸念される。
・「取って付けた」ような上に「くっ付け切れてなかった」恋愛要素。
・序盤、リチャードは何であんなにも大っぴらにアレされなきゃならなかったんだろ?(目立ち過ぎるやんか!)
・作品開始までの「主人公のキャラ造形」は殆ど分からなかった。
・主人公の「蓮っ葉な面」ばかりが強調されてた。
・1度はチャンを追い詰めたルーシー。何で、その時に殺しとかなかったんやろ?
・久々に「ベッソンバズ〜カ」なる演出が拝める!
・原始猿=ルーシーには、水を呑むだけじゃなく、長管骨を空中に放り投げて欲しかった(=^_^=)
・理屈とし「限定的に時間は停められる」ものなんやろか?
・スカヨハちゃんの「格闘シーン」をもっといっぱい観たかったが・・
・人類(10%)以上に、脳機能の発達した唯一の動物はイルカ(20%)だそうだ。
・腹部を蹴られたスカヨハちゃんが「悶絶しつつ壁から天井へズリズリと上がってく」シーンは観もの!
・主人公の囚われてた牢の壁に『保持清潔』と書かれてた。
・本作の設定によれば“CPH4”は「妊婦の胎内で6週間目に生成され、胎児の骨やエネルギーを形成する」物質だそうで。
・ルーシーの設定によれば「年齢:25歳、身長:1.6m」との事。スカヨハちゃんと比べると、実年齢だけが少し違う(・ω・)
・ノートPCを2台並べて置き、両手で同時に高速タイピング・・してみたいものだ(⌒〜⌒ι)
・パリ市内では、クルマの緊急封鎖用に道路の床から柱(ポール)がせり上がるような仕様となってるらしい。
・監督の中で「世界の名所」と言えば「エッフェル塔の前の広場」「ドーバー海峡(?)を見渡す崖」「NYのタイムズ・スクエア」って事らしい。
・人間のルーシーと原始猿のルーシーが指を繋げるシーンでは、観客の誰もが「・・トモダチ」と心の中で呟いた事だろう(なの?)
・チャンの手下の1人のご尊顔が「千原ジュニア」入ってる感じだった(=^_^=)
〜 こんなセリフも 〜
ナレーション「人類は10億年前に誕生した。
・・どう進化したか」
ルーシー「あたしには、やる事が山のようにあるの」
「そのカウボーイハットが問題なら、これで解決ね」
「このケースの鍵を無くしたなら・・
腕じゃなく鎖を切って」
「仕事は、欲しくない」
「冷静でいられたら、生き続けられる」
「悪いけど“そんな気分”じゃないの」
「袋を取り出して・・麻酔は必要ない」
「腫瘍が転移してた。(どのみち彼は)助からなかったわ」
「今は“総て”を感じる。空間、大気・・
大地の振動、重力、地球の回転さえも感じる」
「遊びには痛みが伴う」
「あらゆる音が感じられる」
「不安が理解を妨げる」
「あなたの理論は初歩的だけど、間違ってない」
「基本的な回線を制御出来る。
電話、TV、ラジオ・・」
「痛みは感じない。恐怖も」
「知識の増える代わりに、欲望や感情が消えて行く」
「鼻血を拭いて、シャンパンを持って来て」
「紹介は必要ない。全員知ってるわ」
「1+1=2ではない。実際には数字も文字もない。
人間は、楽な尺度で物事を捉えてるだけ」
「真実の尺度は唯一“時間”だけ。
刻が人の存在の証明。刻が支配する」
「細胞の組成を変えなければ」
「知識は不安や混乱を招く」
リチャード「このケースを届けるだけさ。楽勝だよ」
「俺は届けられないが、お前なら平気だ」
「ケースの中身? 何かの書類だろ」
「運び賃は1000ドルだ。お前に半分やるよ」
通訳「“中身は危険じゃない”と」
「“あなたがケースを開けろ”と」
「あなたのお腹を横に切っただけ。
下腹部に薬の入った包みを隠した」
「元気そうだ(Splendid.)」
ノーマン「動く事が進化に繋がる」
「人類は道具に依存する存在だ」
「刻を稼ぐ事・・それこそが人間の真の目的だ」
「不死か繁殖か、我々人間にはこの2つの選択しかない」
「たとえ個体が死んでも、細胞は受け継がれる。
繁殖と言う手段で我々の知識、経験は受け継がれる」
「これは現時点では仮説に過ぎません」
「ここから先は“SFの世界”です」
「(脳機能の)100%にアクセス出来たら? 想像もつきません」
「生命の意味を考えてみたまえ。
人の唯一の目的は“知識を伝える事”だ」
「有難う。ここへ来て貰えるか?」
「人類が君の犠牲に適うといいが」
チャン「何とかしろ!(Do something about them!)」
デル・リオ「君のさっきやった事は、えらく不気味だ」
「彼女は何処に?」
聴衆「我々は“進化の革命”を起こすべきです」
手下「5人やられ、残り25人ってとこです。
あの女、しぶと過ぎます。まるで魔女です」
ルーシー「あちらで座っても?」
フロント「ここにいて下さい」
ルーシー「貸して(Don’t you mind?)」
医師「いいとも(No.)」
ルーシー「体外に排出される時期は?」
医師「その中身による」
ノーマン「私の研究を総て読んだ?」
ルーシー「文献は全部で6734ページ。
お望みなら暗誦します」
デル・リオ「いつもこんな乱暴な運転なのか?」
ルーシー「運転は初めて」
デル・リオ「君の力になれるかどうか」
ルーシー「なれるわ」
デル・リオ「何のために?」
ルーシー「“思い出”に」
デル・リオ「突破されそうだ」
ルーシー「では“極限”へ」
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