2014年12月 8日 (月)

☆『フライト・ゲーム』☆

ハナシは大きく遡って、9月28日(日曜)の夜。

ご近所のシネコン“MOViXあまがさき”にて「レイトショースタイル」で鑑賞して来たのは、リーアム兄さん(=ニーソン)主演のサスペンスアクション『フライト・ゲーム(原題:Non-Stop)』だった。

殆ど何の予備知識もなく、ただ単に『フライト・プラン(2005)』系の「逃げ場なき、完璧なる“空飛ぶ巨大密室”に於いて、サスペンスタッチな事件が次々とミステリアスに起こるんですねぇコレが」ってな物語を期待して観に行った次第である。

ヒロインとし、ジュリアン“2代目クラリス・スターリング捜査官”ムーア姐さんが唐突に(?)登場したもんで、何ともびっくり! もちろん、姐さんは姐さんなりにバリバリあちこちの大作に出演してはる事やろうけど、ワタシとしては主演作『ブラインドネス(2008)』を劇場鑑賞して以来の「やっとかめ(=久しぶり)」な印象だったワケで。

監督は『エスター(2009)』『アンノウン(2011)』のジャウム・コレット・セラ。 って言うか、どちらも未見ですけんど(⌒〜⌒ι)

北アイルランド出身で、ニューヨーク市警(NYPD)に25年勤めた男=ビル・マークス(リーアム)は、NY発→ロンドン行のアクアランティック航空機(AQ10便)に乗り込み、6時間のフライトに臨まんとしていた。

現在、連邦航空保安官の職に就いているビルは“とある任務”を遂行すべく一般客を装い同便に搭乗したが・・任務開始直後、彼の携帯電話に「速やかに指定口座に1億5千万ドルを送金しなければ、20分毎に機内の誰かを1人ずつ殺害する」なる差出人不明のメールが送りつけられる。

当初「タチの悪いイタズラ」とし取り合わなかったビルだが、図らずも彼自身の起こしてしまった“とある事件”をもいち早く掴んだ何者かから、次々とメールが送信されて来る。

「乗客・乗務員の中に、俺の行動を逐一監視してる何者かがいる!」・・元警官としての経験から、ただならぬリアルな危険を感じたビルは、独自に機内で捜査を開始するが・・ そんな彼の行動を嘲笑するかのように、次々と機内の人物が殺害され始める・・

一方、機長を通じ「脅迫事件」の全容を掴んだTSA(運輸保安局)が調べた所、犯人が指定したのは・・他ならぬ「ビル・マークス自身の名義の口座」であった。

ネットを通じ、(世界規模で話題となり始めた)脅迫事件を知った乗客・乗務員、そして自身の所属するTSAからも「自作自演の脅迫事件(殺人事件)の犯人」と疑われてしまうビル。

周囲の総てが「信用出来ない」「味方にならない」絶体絶命の状況下、地道な捜査の末、意外な犯人がビルの前に姿を現わす・・

「1万2000m上空を高速移動する密室内で、正体不明の凶悪犯が次々と殺人を重ねる!」「容疑者は乗客・乗務員を含む約150人!」
と言う“お膳立て”の部分で、この上ない緊迫感を高めてくれる本作だが・・

主人公を演じるリーアム兄さんのダーティな言動と、序盤で起こしてしまう「予想外な事件」にこそ、驚かされた! この時点での印象は「あんたが1番凶悪やんか!」ってなひと言に尽きる(=^_^=) また、舞台が機内限定なもんで、ロケーション的に「どうしても閉鎖的でしょぼくなってしまう」のは仕方のないトコか。

もう少し『ダイ・ハード(1988)』や『エアフォース・ワン(1997)』辺りを参考にし「地上(管制塔など)でも同時に進行する、別な切り口の緊迫のドラマ演出」を楽しみたかった気がするな。

出演者の中では、前半に登場する「もう1人のエージェント(=ジャック・ハモンド)」を演じたアンソン・マウント(Anson Mount)氏の“イケメンぶり”がなかなか気に入った! その後、彼を悲劇が襲うワケなんだが・・「その早すぎる退場」が悔しくてならない(⌒〜⌒ι)

犯人の正体とし「いったん怪しんだ奴が、やっぱり怪しくて正解だった!」みたいなオチになってて、連想したのは『スクリーム(1996)』だった。犯人の中でも「連携の取り切れてない」辺りなど、そっくりな気がする(=^_^=)

ちぅ事で、後半以降を迎えるに従い「何とも言えぬシラケ感」が漂ってもしまうワケなんだが・・まぁ色々と突っ込める楽しみ(?)も準備されてるし、イケメンも拝めたので良しとしようか。 ←そないに「イケメン要素」が重要なんかい!

〜 こんなトコも 〜

・「連邦航空保安官は楽な仕事で、ファーストクラスが用意されてる」との事だが、本作ではビジネスクラスに搭乗してたビルたち。そちら方面に「配慮」しての演出だったんやろか?
・「アルコール依存症」で「愛煙家」かつ「粗暴」「嘘つき」と言う主人公像には、全く共感出来ない!
・外界(=機外の世界)の様子が良く分からず(描かれず)。内部(機内)と外部(保安局内、管制塔内など)の物語をもう少しクレバーに繋ぎ、見せて欲しかった。
・ジュリアン姐さんの「枯れっぷり」がどうにも、、
・近年のハリウッド作(?)では珍しい「喫煙描写の多さ」が目立ってた。
・機内で次々と殺人が起こるが・・「個々の殺人事件」自体は実に淡白な扱われ方をしてた。
・「第1の殺人事件」の犯人には、ホンマに驚かされる!
・序盤、主人公に絡んで来る人物らは、いずれもが「重要キャラ」だった!
・結論から言えば『フライト・プラン』の方がまだしも洗練されてた気がする(・ω・)
・「怪しい奴が、結局やっぱり怪しかった!」って辺りで、真相を知った際に「結構な疲労感」を覚える(←“爽快な騙され感”なんぞ皆無)
・怪しい奴が次々と出て来るトコは『スクリーム』っぽくもあった。
・「ガイ・ピアース系」「ジェイソン・ステイサム系」・・など、マイナー(?)ながらも、個性的だった乗客(を演じた俳優さん)たち。
・「ファーストクラスのトイレ」って、ホンマに(あないに簡単に)操縦室に(薄壁1枚で)直結してんの?
・松浦美奈さんが字幕をご担当。
・「マッチョ」「温厚」「プログラマ(=理系専門職)」・・と言う“総てを兼ね備えてる”っぽいしと(=ザック・ホワイト)が登場!
・「持ってるカバンを見るだけで、(職業が)医者だとすぐ分かる」・・事もあるらしい!
・劇中の設定では「2014年1月18日に起こった物語」であるそう。
・連邦航空保安官の権限で「機内に於ける無作為検査」が随時行えるようだ。
・TSAの上官(=マレニック)が機長らに「ビルの解任」を速やかに伝えてたら、犯人側はもっとやり易かった事やろね。
・ぼちぼち「911(同時多発テロ)」をネタに扱う娯楽作品が微増して来そうな予感。歴史が少し「乾いて来た」って事なんやろかね。
・弁護士のおじさん(=チャールズ・ウィーラー)ってば、毒は盛られるわ、ポッケに携帯は放り込まれるわ、と散々な役回りですた( ×_× )
・乗客の少年が撮影してた「緊迫した機内に於ける隠し撮り(?)映像」が事件解決の糸口に! あのシーンで「刺したんや〜!」と心の中で叫んだ観客も決して少なくなかったハズ(=^_^=) ←あ、俺だけか、、
・鼻骨をヘシ折られても、自然に「赦す気持ち」となったNYPD現職警官の兄さん(=オースティン・ライリー)。何てイイ奴なんだ!

~ こんなセリフも ~

ビル「聞こえません」
  「大丈夫・・信用してください」
  「ロンドンに3日もいられない。今すぐに帰りたい」
  「この子(=熊の縫いぐるみ)が逃げようとしてたぞ」
  「離陸が問題だ・・上空に行けば・・」
  「私の方が、今はリボンが必要でね・・情けない」
  「抵抗は止せ!」
  「(席番号)20G? 彼は違う」
  「俺を知ってるだろ? こんな事をする訳がない」
  「あんたは医者だな?」
  「あんたも警官なら分かる筈だ」
  「1年間、無料にします」
  「両手を高く挙げて・・乗務員も」
  「乗客を救いたい・・いや、救ってみせる」
  「犯人は逃げる気がなさそうだ」
  「この魔法のリボンをつけろ。
   手に巻き付けて握るんだ」
  「機内で“啓蒙パンフレット”でも配ったらどうだ?」

トム「僕はアムステルダムへ」

デヴィッド機長「乗客を不安にさせるな」
       「悪ふざけでは?」

ジェン「それ(=リボン)お守り?
    ジントニックより効きそうね」
   「何故、あなたが彼の携帯を?」
   「実は、爆弾を隠し持ってるの」
   「人はみな、いつか死ぬわ」
   「アイスランドは初めてね」

ザック「携帯のOSは、最低15ヵ国には対応しないと」
   「NYは最低だな」
   「俺があんたの邪魔してるか? またかよ」

犯人“注目して貰えたかな?”
  “アラームを20分後にセットしろ。
   20分後に機内の誰かを殺す”
  “あんたは機転が利くだろ?
   酒を飲んで、方法を考えろ”
  “やっちまったな、ビル”
  “時計をリセットしろ”
  “もっと死ぬぞ・・護るべき命がな”
  “今のは面白かったぞ。
   時間を無駄にするのが巧いな”
  「あの日、3000人が死んだ」
  「“安全”なんて言葉は“最大の嘘”だ
  「言葉じゃ世界は変わらん。血が流れないと」

マレニック“あの口座は君の名義だ”
     “無理だ・・危険な前例となる”

乗客「じゃあ“無料”って言ったのはデタラメか?」
  「俺の携帯じゃない!」
  「乗客は機体の後ろへ・・
   つまり“911”の時と同じだ」
  「誰か何か言って!」

ファヒム医師「3ツ数える」

ハモンド「(この目薬は)充血に効くよ」
ビル「俺には必要ない」

ビル“誰だ?”
犯人“乗客の1人さ”
ビル“この回線への割込みは連邦犯罪だぞ”
犯人“それを言うなら、機内の喫煙もな”

ビル「(さっきは)鼻を済まなかった」
ライリー「いいさ、どうせ不細工だ」

ジェン「私を味方にしたいの?」
ビル「そうとも」

ライリー「“空の銃”を俺に?」
ビル「(弾倉は)棚にある・・4Bだ」

カイル「君は大丈夫か?」
ナンシー「“最高の着陸”ね」

マレニック「金は返せよ」
ビル「金って?」

ライリー「次は(弾を)装填した銃を渡せ」
ビル「次は撃たれるな

ビル「それで、行き先は?」
ジェン「・・決めてないわ」

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2014年12月 7日 (日)

☆『ベスト・キッド(2010)』☆

※記事が随分と溜まっているため、かなり遡ります( ×_× )

・・

さる9月26日(金曜)の夜。残業を終え帰宅したトコロ、地上波チャンネルの“金曜ロードショー”で、ちょうど放送の始まってたのが『ベスト・キッド』だった。

面白そうだったので「約10分遅れ」ながら“追っかけ鑑賞”する事にした次第(・ω・)

・・

同タイトル『ベスト・キッド(1984)』のリメイク版である本作。オリジナル版は『ロッキー(1976)』『ヴァン・ダムinコヨーテ(1999)』などを手がけたジョン・G(ギルベール)・アヴィルドセンが監督。

今回は、製作スタッフの上位にウィル・スミス&ジェイダ・ピンケット・スミス(=ご夫婦)が名を連ね、主演はジェイデン・スミス(=ご子息)・・って事で“ファミリー・プロジェクト”」っぽくなってたりも。

母=シェリーと共にアメリカ(デトロイト)から北京へと移住して来た12歳の少年=ドレ・パーカー(ジェイデン)。ヴァイオリンを演奏するご当地の少女=メイ・リンとの間に“淡い恋心”が芽生えたりする一方、功夫(カンフー)を使うチョン率いる、地元の中国少年らの反感を買ってしまう。

ちょっかいをかけられ始めるドレ。いじめがエスカレートして行ったある日、追い詰められた彼の窮地を救ったのは・・母と共に暮らすマンションの風変わりな管理人=ハン(ジャッキー)だった。

その一件を機に“功夫の達人”であるハンに弟子入りするドレ。

やがて、敵対するチョン一味らと、とある武術大会で激突する事になるが・・

「JC(ジャッキー・チェン)+ジェイデン主演!」と配役的にはそこそこなスペックの光る本作だが・・ 総じては地味な印象だったか。これは恐らく、JC演じるハンの「一歩下がった立ち位置」「ネガディヴかつ“笑顔封印”なキャラ造形」が大きな原因だった気がしなくもない。

『ポリス・ストーリー/レジェンド(2013)』もそうだったが、やはり「笑顔の見られないJC」は観てて、正直かなりキツかった、、

ハンには“悲しい過去”が設定されてるんだが、その辺りも詳細は曖昧だった。まぁ、その点は「ふわっと」描いてくれてて構わないんだけど・・ 中盤で登場する「山の上に位置する“功夫の聖地”みたいな場所(=湖北省の「武當山」との事)」に於けるハンの「前職的な地位」が良く分かんなかった。そこでの修業歴やら、師範的な(?)かつての“立ち位置”みたいなトコを、観客にも分かるよう、ちょびっとなり示唆して欲しかったかも。

ラストの武術大会のシーンは、全体的に「格闘ゲーム」的な演出が施されてた感。薄っぺらい仕上がりなんだけど、クライマックスの「一撃」のカメラワークはカッコ良かったかな! 「( フツ〜のチビッ子にゃ)ちょっと真似出来そうにない動き」なんだけど(=^_^=)

〜 こんなトコも 〜

・これがもし「“御大(=クリント)”監督作品」だったら、もっともっと悲しい中盤以降(の展開)に仕上がった気がする。
・ジェイデン君は、幼い中にも既に親父さん(ウィル・スミス)の面影が! 後年の『アフター・アース(2013)』では、可愛らしさがすっかり欠落してしまった(?)ので、本作の年頃がある種「魅力のピーク」なのかも知んない。
・「妻子を交通事故で亡くした」と言う、ハンの過去のパートは中途半端な印象。
・「笑顔なきJC」なんて・・
・武術大会での勝利映像は、まんま格闘ゲームの感覚。
・ヒロイン、ライバルともにさほど印象に残らない感じ。
・助演キャラ陣に「もうひと工夫」欲しかったか。皆さん、とても薄いです。
・屋外ロケーションの幾つかは素晴らしいんだが、基本的に「インドア撮影(=スタジオ撮影?)」だった感じ。
・ジェイデン君の“素質の良さ”は素晴らしい!
・「ジャケットの脱ぎ着(=リメイク版)」より「クルマのワックスがけ(=オリジナル版)」の方が感動的だったか(=^_^=)
・ラスト、主人公の「回転蹴り」のダイナミックさは良かった!
・教えてない(らしき)事まで次々と体得するジェイデン君!
・武術大会に向け練習の始まった途端、ライバルとの接点(=演出面も含め)がパッタリと途絶えてしまうのはどやろ?
・ハンは“功夫の聖地”の関係者なのか? 「敷地内を自由に歩き回れるトコ」からすると師範格と思われるが・・
・ハンと敵師範との戦いは(武力を交えず、精神面のみにせよ)きっちりと描いて欲しかった。

〜 こんなセリフも 〜

ハン「過ぎたるは及ばざるが如し(物极必反:ウージービーファン)」
  「功夫は総ての動きの中にある」
  「人生のどん底から這い上がるか否かは自分次第」

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2014年6月17日 (火)

☆『ポリス・ストーリー/レジェンド(2013)』☆

6月7日(土曜)の夜。「イオンモール伊丹」にあるシネコン“TOHOシネマズ”にてレイトショー鑑賞して来たのは、ジャッキー・チェン主演最新作『ポリス・ストーリー/レジェンド』だった。

『ジャッキー誕生60周年記念作』と言う“触れ込み”で「え? もう還暦にならはるの?」と驚かされる一方『ドラゴン怒りの鉄拳(1972)』や『燃えよドラゴン(1973)』と言ったブルース・リー主演作でカメオ出演(←で良いのか?)してた事も思い出し「ホンマに香港映画史と共に歩んで来はったしとなんやな~」としみじみ。

私的にはブルース・リーの方が好きなんだけど『バトルクリーク・ブロー(1980)』『キャノン・ボール(1981)』辺りの頃からスクリーンで拝見して来た覚えもあり、何だか他人の気がしない(←いや、赤の他人だよ!)

この『ポリス・ストーリー(原題:警察故事)』シリーズも、第1作『ポリス・ストーリー/香港国際警察(1985)』以降『3(1992)』『香港国際警察(2004)←6作目』・・と、これまで製作された7本のうち4本目となる鑑賞。

んでも、ウィキによれば

『ポリス・ストーリー2/九龍の眼(1988)』 ・・ シリーズ2作目
『新ポリス・ストーリー(1994)』 ・・ 邦題のみシリーズっぽくしてるが、無関係の作品
『ファイナル・プロジェクト(1996)』 ・・ 邦題は無関係っぽいが、シリーズ4作目

って事で、何だか良く分かんなくなってる(×_×) もっと分かり易くまとめといて下さいってば。

それと、前主演作『ライジング・ドラゴン(2012)』で、ジャッキー本人が「身体を張った本格アクションからは今作限りで引退」と表明していたそうで・・それさえ(事前に)知ってたら「これほどまでに期待する事や、(それ故に)失望させられる事があったろうか? いや、ない!」と思ったワタシである(・ω・)

夜の北京。歓楽街「バー通り」にジョン・ウェン刑事(ジャッキー)がタクシーでやって来たのは、半年前から逢ってない娘=ミャオに突然、呼び出されたためだった。

5年前、交通事故で亡くなった妻の最期を「別な事件現場にいたため」看取れなかった事から、ミャオの「父を拒絶する気持ち」は硬く揺るがないものだった。それが何故?

待ち合わせ場所である、ナイトクラブ『ウー・バー』で娘と再会を果したジョンは驚きを隠せない。
染めた短髪、首筋の“スパイダー”のタトゥー・・ 別人のように変わり果てた娘との久々の会話は、当然の事ながらぎこちないものだった。

そんな中、店内で襲撃事件が勃発する。背後から殴打されたジョンはひとたまりもなく倒され、気が付くと四肢を椅子に縛り付けられていた。

『ウー・バー』は完全に閉鎖され、ジョン父娘を含む十数人が人質として囚われてしまったのだ。
店内各所に爆弾の仕掛けられている事から『ウー・バー』を包囲する警官隊も全く手出しが出来ない。

事件の首謀者である同クラブのオーナー=ウー・ジァンの目的とは? そしてジョンはミャオを連れ、無事に『ウー・バー』を脱出する事が出来るのだろうか?

字幕版しか選べなかった事から「石丸博也さんによる“ジャッキー声”」を耳にする事すら叶わず(×_×) おまけに「アクションシーンの少ない、防戦メインなジャッキー主演作」って事で、かな〜りしょっぱかった印象、、

劇中で起こる事件自体が(そもそも)地味だわ、密室系だわ、コメディ(路線)封印だわ、物語自体にも目新しさがないわ、、 正直ジャッキーには「この作品が、マジに“記念作”って事で良いンでしょうか?」と腹を割って(←ムリ!)訊ねてみたい気持ちでいっぱいだ。

唯一、ちょっとだけ「おおっ!」と思ったのは、主人公の娘=ミャオの“お色直し”ぐらいだったろうか? 「女性って・・化けますなぁ〜」としみじみさせられた。

敵グループのトップ3が、いずれも“ムエタイ・ボクサー出身”だった事から、きっちりジャッキーには、それぞれに異なるステージ(=ロケーション&シチュエーション)で3人総てと格闘バトルを繰り広げて欲しかったトコだが・・ 何にせよ、次は総じてもっと「笑えて」「爽快な」そんなエンターテイメント作品を手がけて欲しいモノである。

〜 こんなトコも 〜

・今こそ、ジャッキー自らが発起人となり『キャノン・ボール』をリメイクしてはどうやろか?
・『ポリス・ストーリー』と言えば・・“香港”が舞台だった筈なんじゃ??
・オープニングからいきなりの“ジャッキーの拳銃自殺(を匂わせる)シーン” これって、何となく『M:i:3(2006)』のオープニングを連想した(・ω・)
・主人公の右頬に走る傷痕・・は何があったんやろ? (劇中で観逃してしまってたかも、、)
・劇中では「タクシー代:25元」「警官の月給:数千元」「身代金:9千万元」「滋養剤:数万元」なんてな設定だった。
・いちいち“回想シーン”の挿入されるのが、ちぃとストレスだった。
・飛び降り自殺願望の串焼屋(?)の親父をギリギリ抱き止める(?)展開かと思いきや・・一緒に落ちただけですやんか(×_×)
・C國では「誘拐罪:最低でも10年の服役刑」となるそうだ。
・北京では(?)1年間に400人の警官が殉職するらしい(×_×) ←近未来のデトロイト市警以上かも、、
・「防護服」のバイザーの防弾効果が凄まじかった!
・バーの地下にある“滑り台”の先には・・地下鉄が、、
・劇中で2発も被弾してた主人公。。
・エンドロールの“NGシーン”が、唯一のコミカルテイストだったか。

~ こんなセリフも ~

ジョン「ピラニアは違法だぞ」
   「人の生命に大小はない」
   「この世には“カネで買えないもの”もあるさ」
   「俺に恨みを持つ者も多い」
   「殆どの脅しは“ただの虚勢”だ
   「まともな要求をしろ」
   「撃たれたら? まず感覚がなくなり、
    次に猛烈な痛みに襲われる」
   「どの生命も尊い」
   「他人の生命を粗末にするな。
    誰にでも生きる権利がある」
   「座るな!」
   「さっきの狙撃は賛成出来ない」
   「事故は突然起こるものだ」
   「罰する方法も、相手も間違っている」
   「伏せろ!」
   「他人の生命を奪う権利などない」
   「あの夜、遅れたのは“別の生命を救う”ためだ」
   「本気になるなよ」 ←NGシーンより
   「ジェイシーがいるから頑張れた」 ←NGシーンより

バーテン「人生はカクテルと同じ。ゆっくり味わおう」
    「人生はカクテルと同じ。次のひと口はどんな味かな?」
    「人生はカクテルと同じ。最後のひと口まで
     甘いか、苦いか分からない」

※※「俺もお前の父も、お前に安心は与えられない」
  「以前は“娘のヒーロー”だったそうだな?
   いつから嫌われた?」
  「“話し合いでの解決”はムリと分かった筈だ」
  「誰よりも非情だった俺に敵はいなかった」
  「何をするにせよ、人生は・・カネと生と死だ
  「お前たち2人とも、血の気が多いな」
  「今は俺の時間だ」
  「お前の勝ちだ。また逢おう」

ピチョン「1分以内に立てなくなるぜ」

隊長「怒るなよ。お前には背負わせたくない」
  「完璧だったろ?」

※「死にたきゃ、死ねばいいわ」
 「大抵の所、女の自殺は男が原因さ」
 「今時、他人を助ける奴なんていないさ」
 「犯した罪を償え」

ジョン「そのタトゥーは?」
ミャオ「これは小さい方よ。
    “見えない所”にもあるわ」

ジョン「俺は認めないぞ」
ミャオ「認めて貰いたいワケじゃないわ」

ミャオ「彼は・・安心出来るの」
ジョン「俺より安心なのか?」

ジョン「命懸けでお前を護る」
ウェイ「でも、あんたが死んだら?」

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2014年6月14日 (土)

☆『プリズナーズ(2013)』☆

記事のアップが遅れに遅れとります・・が、改善の兆しは“当面”見られないので、ただ気長にお待ち下さいまし・・(・ω・)

・・

さる5月18日(日曜)の夜。ご近所のシネコン“MOViXあまがさき”内の小規模シアターにて「レイトショー鑑賞」したのは・・ 近年稀にみる(?)「暗く重いトーンの貫かれる」サスペンスドラマ『プリズナーズ』だった。

小さいシアターな上、観客数が5〜6名程度だったように思われる(⌒〜⌒ι)
も少し「入場率の上がって然るべき作品」と思うんだけどなぁ・・

ペンシルヴェニア州在住のケラー・ドーヴァー(ヒュー・ジャックマン)は、建築&修理業を営む家族想いの男。妻=グレイス(マリア・ベロ)、息子=ラルフ、娘=アナに囲まれ、彼は慎ましくも幸せな毎日を過ごしていた。

しかし・・感謝祭の日(11月下旬)、6歳のアナが、近所のバーチ夫婦の7歳になる息子=ジョイと一緒に外出したまま行方不明となってしまう。

失踪の直前、界隈で目撃された「キャンピングカー」を捜索する事で、車両の所有者である青年=アレックス・W・ジョーンズ(ポール・ダノ)が容疑者として程なく警察に拘束されるも・・10時間に及ぶ尋問を経ても自白に追い込む事が出来ず、また確たる物証も見つからなかったため、彼は48時間後に釈放されてしまう。

事件を担当するロキ刑事(ジェイク・ギレンホール)の捜査に、歯痒さの抑え切れぬケラーは、耳にした言動から「アレックスが犯人」と確信し、独自のやり方で彼の自白を引き出そうとするのだった・・

「失踪から1週間が経過すると、見つかる確率が半分に下がる」とされる誘拐事件。

ケラーはアナを見つけ出す事が出来るのだろうか? そして、意外な場所から姿を現した“真犯人”の正体とは・・??

「おちゃらけ度」で言えば“ほぼ0点”の評価しか与えようのない本作であるが(そらそや!) 被害者(家族)側に焦点を当て「“犯人に比肩する凶悪な怪物”と化して行く父親の姿」を丁寧に描いた演出&展開では、過去に例をみない気がする!

かなり昔に観た『身代金(1996)』でも、報道を巧みに利用し、犯人を逆に追い詰めて行く被害者の父親(演じたのはメル・ギブソン)の言動が鮮烈だったが、本作では父親の「動き回り方」が一層激しく、更に強烈である。

ケラーと共に「本作の主人公とも言うべき存在」のロキ刑事がどちらかと言えば冷静&慎重なタイプなので、2人の「静」と「動」な言動を比べると「どちらが警官なんだか、良く分かんなくなって来たり」もする(⌒〜⌒ι)

・・

私的にビンビン感じまくったのは、作品全体から感じる“韓流サスペンスにも似た重苦しいノリ”だろうか。『悪魔を見た(2010)』や『チェイサー(2008)』を想起させるような、そんな「観てて“ヒリヒリと痛みを感じるほど”のバイオレンスっぷり」が際立ってた印象。

終盤で「真犯人が誰なのか」に(やっと)気付いたワタシだが、その“絶妙なタイミング”もまた、制作側の意図した通りって感じで、少しばかり悔しくなってしまった(⌒〜⌒ι)

いつも演じてる(?)“ヒーロー然”としたキャラ造型を“封印”したかのようなヒュー・ジャックマンの演技は、終盤の“半退場状態”となる意外な(?)展開も含め「新境地と言えるかもな〜!」と感心させられた。ある意味、彼のファンは『レ・ミゼラブル(2012)』以上に観とかなければならない1作かも知れない!

って言うか・・『プリズナーズ』と言う本作のタイトルから「誘拐された我が子の居場所の手掛かりを掴むため、犯人の収監されてる刑務所にまで入ってゆく父親の奮闘」を描いた物語なのかと勘違いしてたワタシ(・ω・) もそっとセンス&インパクト溢れるタイトル(邦題)だったら(更に)良かった気もするなぁ。

〜 こんなトコも 〜

・松浦美奈さんが字幕担当。良い仕事をしたはりますね〜(=^_^=)
・ラスト30分ぐらいの「急展開」は面白く吸引力がある。
・「警察署内のドラマ」「地下室の遺体」「複数の主人公」「終盤で銃撃戦」など・・『L.A.コンフィデンシャル(1997)』を想起させる(?)ような演出群にも溢れてた。
・ラストの“描かなさ”は絶妙な感じ!
・決して「犯人を追って(銀の燭台を盗んで?)、ヒューが投獄される展開」ではなかった。
・意外にも「子供の処遇にかなり配慮」してる脚本だった。
・“現場百回”は本作に於いても通用してた。
・“やんちゃな過去”を思わせる、ロキ刑事の言動やタトゥーが印象的である。
・「刑事と父親がタッグを組む展開(=バディ系)」でもなかった(・ω・)
・「真相は案外近くに転がってる」と言うのが本作の教訓。
・これまた韓流ムーヴィーみたいな「監禁」「リンチ」シーンがあった。
・『タイタニック(1997)』『ステキな金縛り(2011)』と共に「ホイッスルの役に立つ3作品」とし後世まで語り継がれる事だろう(=^_^=)
・「疑いの生じた相手には、決して背を向けてはならない」と言うのも本作の教訓。
・今後“シニアなキャラ”が「その手の物語のアレ役」に起用されるケースも増えて来るのかも。。
・ケラーの(乗って来た)クルマは、何処に運ばれ、何処に乗り棄てられたんやろ?
・交差点で「ロキ刑事のパトカーの後ろに停車し、クラクション鳴らした」トラックは、一体何がしたかったんやろ? 追い抜くワケでもなく。
・クリント・イーストウッド監督作とは、また「ひと味違うテイスト」である。
・息子=ラルフとの父子関係は、総じては描き不足だったか。オープニングシーン(鹿狩り)では、かなり丁寧に綴られてたんだけど。
・「ミスリード演出群」はちと過剰な気がした。
・劇中に登場の替え歌「♪ジングルベル、ジングルベル、バットマンもロビンもバカ、バットモービルはパンク、ジョーカーは逃げた」ってば、ホンマに向こうの子供たちにウケとるんやろかな。
・アレックスの散歩させてた飼い犬=タッカーは、直後にクルマにはねられ亡くなってしまったそうだ(×_×)
・ケラーの父親は、ペンシルベニア州立刑務所の看守だったが、自宅で自殺してしまったそうである。その辺りの経緯(いきさつ)も、セリフだけで済ませず(ある程度は)ちゃんと描いて欲しかった。
・「ヘビの入った箱は、開けたらちゃんと閉めとけよ」と言っときたい。
・「3時間半も迷路を描き続ける」その集中力ってばスゴ過ぎる!!
・製作総指揮にマーク・ウォールバーグの名が! 何となく「ロキ刑事の過去」にまつわる部分で、マーク自身と“カブッてるトコ”も見受けられる。。
・一見“廃車”にしか見えない「庭先のトラ※ザム」が・・実は「動く場合」だってあるのさ(⌒〜⌒ι)

~ こんなセリフも ~

ケラー「お爺ちゃんの教えはこうだ。
    『常に備えよ。何が起きようとも
    突如として死に直面しようとも』」
   「良く仕留めたな。見事だった」
   「ウソ発見器にはパスを?」
   「大人の勇気を持て。
    妹のために強くなれ。いいな?」
   「着替え、持って来たか?」
   「こいつはバカのフリをする。
    警察になんか頼れない」
   「決断しろ。俺はもう決めた
   「こいつは魂を失った。もう人間じゃない」
   「言えば止める。すぐに止める」
   「こいつは知ってる」
   「俺にこれを使わせる気か? それとも言うか?」
   「・・ほどいたのか?」
   「光は入らない。座るのがやっとの広さだ」
   「他に方法があるか?」
   「確かだ・・ヤツだ」
   「何故、尾行する?」
   「ヤツは犯人だから逃げたんだ。
    つまりはあんたのミスだ」
   「娘はこの俺を待ってる・・あんたじゃない
   「娘は、何故俺が見つけられないのかを
    理解出来ずにいる」
   「熱湯を浴びせるぞ」
   「もし騒いだら熱湯だぞ」
   「これは・・娘のだ」
   「時間を無駄にしたな。
    俺の尾行で時間を無駄にした。
    (こうなったのは)あんたのせいだ」
   「母さんにTVを見せるな。
    新聞は棄てろ。いいな?」
   「今更、俺を苦しめるな」
   「何か“お前を喋らせる方法”がある筈だ」
   「“迷路で迷う夢”ばかりを見る」
   「“罪滅ぼし”をさせて貰えないかな?」
   「壊れてるドアを直すよ。道具も持って来た」
   「あんたを痛め付けたくはない」

ロキ「ボスに言って、安くさせてくれる?」
  「そこにいるのは分かってる。
   両手を出せ。ゆっくり両手を見せろ」
  「誘拐する気だったのか? 常習か?」
  「2人を縛ったのか?」
  「俺は“本当の答え”が知りたい」
  「“約束と違う事”をするなら、そう言って下さい」
  「ご主人は何処に?」
  「自らと奥さんを大事に。それがあなたにとって
   今、1番大事な事です」
  「案内してくれ(Give me tour.)」
  「総ては“関係のある事”さ
  「この前、何故逃げた?」
  「・・窓が開いていた?」
  「あんたの行き先は分かってる。
   勝手はさせない」
  「眠るな! あと少しだ! 死ぬな!」

グレイス「もう3日も経つわ。
     何故なの? 余りにも長過ぎる」
    「あなたとさえいたら、安心だったのに」
    「夫のした事は“娘を見つけるため”なの。
     私は感謝してる。彼は善人よ」

ナンシー「ケラーに手は貸さない。
     でも、黙ってやらせておくのよ」

刑事「どうぞ(Go ahead.)」
  「分からない。詳しく調べるしかない」

上司「今更、遅いさ(Fukk you sorry.)」
  「失敗は忘れろ」

真犯人「私を甘く見るんじゃない」
   「お前を帰しはしない」
   「そいつを1/3飲めば、娘に逢わせてやる」
   「子供を消し去るのは“神に対する戦い”なのだ。
    これまで戦い続けて来た」
   「もしかしたら、お前の娘もいるかもな」
   「中へ入れ(Get in.)」
   「止血しろ。24時間は生きていられる」
   「火葬にしてくれ。棺で埋められたくはない」

ラルフ「ここに停まってたんだ」

アナ「肩車して(Give me a ride.)」

ジョイ「おじさんも(そこに)いたよ」

アレックス「僕がいる間、泣かなかった」
     「彼は来なかったんだ」
     「2人は“迷路”にいるよ」

伯母「甥は所持品が少ないの」

被害者の母「今回も迷宮入りでしょうね」

イライザ「平気で(鹿を)撃てたの?」
ラルフ「平気さ。
    だって平気でハンバーガー、喰えるだろ?」

ラルフ「・・あの車だ。中に人がいた」
ケラー「案内しろ」

ロキ「我々は“総て”を考慮しています」
ケラー「そうは思えない」
ロキ「“総て”考慮しています。任せて下さい」

ロキ「何故“Vモール”で買い物を?」
ボブ「それが違法かい?
   “ブルックス・ブラサーズ”ではとても買えなくてね」

ケラー「ヤツは『殺した』と言ったのか?」
ロキ「(その言葉が)ウソだと良いのですが」

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2014年5月28日 (水)

☆『ブルージャスミン(2013)』☆

5月10日(土曜)の夜。ご近所のシネコン“MOViXあまがさき”で観たのは、ウッディ・アレンが監督&脚本を手がけた『ブルージャスミン』だった。

ときに・・ウィキ(Wikipedia)の記載では、本作ってば「コメディ・ドラマ」と解説されとるが、、「笑える作品か?」と問われると「決してそうではあるまい? いや、ない!」と答えるであろうワタシ(・ω・)

因みに、本作に於ける演技が評価され、ケイト・ブランシェットは「第86回アカデミー賞」で見事「主演女優賞」を獲得している。
ほんでもって、彼女にとっては『アビエイター(2004)』での「助演女優賞」に続く、2本目の“オスカー像”ゲット(・ω・) ←んでも、私的には『ヴェロニカ・ゲリン(2003)』で放ってた彼女の演技&存在感が最も印象的だったと評したい。。

ニューヨークで裕福に暮らしていたジャスミン(本名:ジャネット)・フランシス(ケイト)が、サンフランシスコの空港に降り立つ。妹=ジンジャーの住まいに「居候」するためである。

かつては「マンハッタン屈指のセレブ」とし、何1ツ不自由なき生活を満喫して来たジャスミンだが・・夫=ハロルド(愛称:ハル、演:アレック・ボールドウィン)を巡る「とある事件」の影響で破産してしまい、これから先は“貧しい暮らし”を受容しなければならないのだった。

しかし、未だ「セレブ気分」の抜け切らないジャスミンは、ジンジャーやその家族と絶えず衝突し、新しい仕事にもなかなか馴染む事が出来ないでいる。

ギクシャクした関係がエスカレートして行く中、ジャスミン夫妻がジンジャー夫妻にもたらした“容易には赦されざる損害”が次第に明らかにされてゆく。

そしてまた、ジャスミンと言う女性の“心の蒼い闇”もまた、炙り出されてゆく事となる・・

一見、サンフランシスコの街に落ち延びて来たヒロイン=ジャスミンが「人生の再起をかけ、奮闘する“ハートウォーム&ビターテイスト”な物語」なのかと思いきや、、主人公に対して「共感」したり「応援」したくなる気持ちが少しも湧いて来ず、どちらかと言えば「“巨匠の手がけたロマンティック・コメディ”を楽しむつもりで期待値を高めて来てしまったが故に、失望感もまた大きかった」と言うのが、観終わっての本音だろうか(・ω・)

「ルイ・ヴィトン」「シャトー・マルゴー」「ベントレー」・・と言った“セレブ御用達(?)の華やかなアイテム群”がセリフの中に幾つも登場するが、、物語の“背景”や、次第に明らかとなって行く“真相”を知らされるにつけ「どんどん虚しく響いてしまう」のはどう言う事だろう。

終いには、ジャスミンと言う人間そのものに対する印象が「言動の総てが“虚栄心”に支配され、固められた、不愉快なだけの存在」に変わって行ったり。

終盤に於いて「いよいよ“社交界に返り咲くチャンス”を掴むか?!」と思わせる、正にその瞬間・・“最高のタイミングでの、最悪の展開”に見舞われる彼女だが・・ 「運がなかったね、可哀想に」と同情する気持ち以上に「まぁそりゃ、アレだけの事をしたんだし、仕方ないよね」と感じてしまった(・ω・)

「した罪」に対する“報い(=罰)”は必然(?)受けるものだろうし、“報い”を受けて貰わなければ、被害に打ちのめされた者は、それこそ報われないワケである。

ただ、そんな「究極の運の悪さ」に対し「有り得ない偶然やろ!」とすかさず突っ込ませないだけの「演出力」に関しては「流石は巨匠=アレン監督やなぁ〜」と貫禄(したたかさ?)を見せつけてくれた。

以前の良作『ミッドナイト・イン・パリ(2011)』に比べると、グッと「おススメ度」は下がってしまうが・・ケイト・ブランシェット主演作としては、彼女の女優人生を語る上で“欠かせぬ1作”とはなるのだろう。
まぁ“オスカー”に相応しかったのかどうかは「正直、微妙」に思えたワタシだが・・(⌒〜⌒ι)

〜 こんなトコも 〜

・戯曲『欲望という名の電車』との類似性に関して「も」ウィキに記載があるが・・確かに設定は似通っとる!(=^_^=)
・『シャドー(1994)』の冒頭を思わせる、アレックさんのワルぶりが光る!
・「さして脈絡もなく“現在”と“過去”が解説字幕すら出ずに混在し、描かれる物語」は、老匠だからこそ赦された「問答無用なテイストの作品世界」と言えるのかも知んない(⌒〜⌒ι)
・男も女も一癖ある“ロクデナシばかりの世界”とも言えた。
・主人公は「(終盤で)ぶっ壊れた」と言うより「(作品開始以前から)ぶっ壊れてた」ように思われる。
・「過去の記憶をただ反芻し、今は無き虚栄にすがる生活」と言うのも哀し過ぎる(×_×)
・豪華なブランドをその身にまとっても“中身”は空虚(うつろ)なまま・・と言う事もあるのだろう。
・「ノーメイクなシーンも含め、狂女役を赤裸々に演じ切る」と言う挑戦が「吉」と(結果的に)出たのだろう。
・“最高の瞬間”にこそ“最悪の瞬間”が、音もなく忍び寄るモノなのだろう。
・「ヘタレ男性キャラ陣」と「肉食女性キャラ陣」の共演(激突?)は、イマドキな印象。
・主人公姉妹は「不幸(災難)を引き寄せる女たち」とも言えた。
・姉妹と恋仲となる男性らは、いずれも“何処か問題ある”ようだった。詳細まで(踏み込んで)は描かれなかったが。
・「どうしてバレたのか(=誰がバラしたのか)」「息子との確執の真相」が終盤の大ネタだった。
・「身の丈に見合った幸福」とは、一体何処にあるんだろう?
・「別撮り、別シーン、カットバック」のような“対話シーン”が面白かった。
・「依存し続ける」のか「自立する」のか、結局は答えの出せないままだった主人公。
・全世界の「ジャネットさん」を敵に回しはしなかったか? アレン監督(=^_^=)
・“あいつ”の悪党としての“心の強さ”は『ウルフ・オヴ・ウォールストリート』の主人公なんかとは比べ物にならなかった(×_×)
・ジャスミンの「瞳の蒼さ」をこそ、強調して描写して欲しかった。
・ラスト、ベンチの隣にトム・ハンクス(それも青年期)が座ってて「チョコレート食べる?」とか勧めて欲しかった(=^_^=)
・ジャスミンの好むカクテル「ウォッカティーニ」は、つまり「ウォッカ・マティーニ」の事だそうだ。

〜 こんなセリフも 〜

ジャスミン「ハルは“理想の夫”だったの」
     「夫は何もかも“ダイナミック”だったの。
      セ※クスもね・・詳細は言わないけど」
     「この私を甘やかす気なの?」
     「“ジャネット”なんて名前、平凡だわ」
     「ジャスミンよ。名前を変えたの」
     「何にだって、すぐサインするわ。
      夫を信じてるから」
     「今の私には“ここ”しかないの」
     「グラフもヴァンクリーフも“買う時”は高額なの
     「気の重い5日間だわ」
     「皆、誤解してるけど・・首を吊ると
      首の骨が折れるの。ポキッといくのよ」
     「受付係なんてごめんだわ」
     「“ヨガ”を思い出すのよ」
     「“たかがカネ、されどカネ”だわ」
     「全く、誰と寝りゃ“ウォッカティーニ”が呑めるのよ!」
     「そのお愉しみを削ぐ事なく、
      (TVの)音量を下げるのは可能かしら?」
     「訴える? もう裁判なんかこりごりだわ」
     「ジャスミンは“夜に咲く花”なの」
     「駄目よ。直ぐに(電話)を取ったら、
      “待ってた”みたいに思われる」
     「パーティこそ、私の得意分野よ」
     「“最高の恋”と出逢った時は、ピンと来るの」
     「人はそう強くないわ」
     「“エジソンの治療”・・つまり電気を使うの」
     「この匂いは? 香水の瓶でも割ったの?」
     「いつもそうなのよ! いつも!」
     「“このため”に人生を棄てたの? 中古楽器を売るために」
     「こんな屈辱ってないわ」
     「私を棄てるなんて、絶対に赦せない!」
     「私、ここで何をしてるの?」
     「“出世を助ける女”でなきゃ」
     「世の中、危険だらけね」
     「彼が何をしてるかは知ってるわ・・トボけないで」

ハル「儲けは分かち合わなければ」
  「まずは、如何に“50%の課税”を免れるかだ」
  「“仕事人間”にしちゃ、いい趣味だろ?」
  「富を得るのは、少しも恥じゃない
  「この僕に任せてくれ」
  「ちゃんと(君を)甘やかすから、心配しないで」
  「話を作るな(Don’t build a case.)」
  「今回は違う! 真剣なんだ」

ジンジャー「1万ドルまではコツコツ貯めてたわ」
     「彼はセクシーよ。(誰かみたいに)泥棒でもないし」
     「断わらなかったのは、
      あなたの誘い方がスマートだったからよ」
     「エレンにバレたって? エレンって誰?」
     「“失いかけた”のは私の方よ」

ダニー「過去は過去だが、僕はもう逢いたくない」

チリ「看護師は“床上手”と言うぜ」
  「俺は“セレブ様”じゃねぇが、人様のカネも盗まねぇ」
  「カッとなったけど、抑えたぜ」
  「この俺に棄てられたいか?」

アル「俺の事を“彼氏”に言わないで呉れよ」
  「こう言うスローなリズムがカギなのさ」

エディ「今度“アルカトラズ島”の見学ツアーに行こうぜ」

フリッカー「僕とお酒でもどうかな?」
     「口の中を見れば“その人”が分かる」
     「“見る眼”を持つ事だね
     「君は美しい歯をしているね。
      それに、歯以外もとても美しい」
     「人生、色々あるよね」
     「歯科麻酔で一緒にハイになろう。
      君のガード(警戒心)も緩むだろうさ」

シャロン「このシスコで恋に堕ちなきゃ
     何処に行ったってムリよ」
    「(あなたが)行動しなきゃ、何も動かない

ドワイト「魅力的でエレガンスで独身の女性と知り合えた。
     今夜は“大当たり”だな」

※「1人で喋り通しなのよ。
  自分の事ばかりペラペラと」
 「コルシカで良いのは天気だけ」
 「富には責任が伴うの
 「でも、ペテンは所詮ペテンよ
 「だいぶ遅かったけど、遂にこの日が来たのね」
 「そう簡単に“過去の恨み”を
  忘れない奴もいるもんだぜ」
 「石油パイプ好きなら、喜んでアラスカに行くとでも?」
 「事実は隠すのか?」
 「私の“一世一代のチャンス”を
  潰したのはあんたじゃない!」
 「人はゴシップが好きなものよ」

ジンジャー「じゃあ何故、ファーストクラスなの?
ジャスミン「贅沢が身についてるせいね」

ジンジャー「彼にウソがバレたのかも?」
ジャスミン「その“ウソ”って言葉、使わないで!」

ドワイト「僕もこのパーティから“退散”したいよ」
ジャスミン「そう見えた? 私」
ドワイト「“殆ど”ね」

ドワイト「君としては、どうして欲しい?」
ジャスミン「私としては、もう1度・・」

ジャスミン「何故、知ってるの?」
※「知らないのはあなただけ

ハル「逮捕状はあるのか?」
警官「これです」

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2013年9月 7日 (土)

☆『ホワイトハウス・ダウン』☆

時間軸を遡って・・(=^_^=) 8月25日(日曜)の午後、最寄り&行きつけのシネコン“MOViXあまがさき”で観て来たのは「合衆国政権中枢的建造物侵略2部作(って言うの?)」の1ツである『ホワイトハウス・ダウン』だった。

観終わった直後、合衆国大統領が内戦状態の続くシリアに対し“軍事介入を示唆する表明”を行った事から「有り得ない“絵空事”のハズなのに、、どうにもスッキリ出来ない作品やなぁ」と思ってしまったワタシ(⌒~⌒ι) そう言う意味では「内容」「公開時期」からするに「今こそ観ておくべき、一級品のエンタテインメント作」と断言出来るんかも知んない(=^_^=)

「中東和平プランに向けた会談」を明日に控えたある日の早朝。第46代アメリカ合衆国大統領=ジェームズ・ウィリアム・ソイヤー(ジェイミー・フォックス)は専用ヘリ(コールサイン:ハミングバード)で官邸=ホワイトハウスの前庭に降り立ち、夕刻(18:45)に到着する夫人を待ちつつ仮眠を摂らんとしていた。

早朝6:37。ソイヤー大統領のファンを自認する11歳の少女=エミリー・ケイルは、自宅上空をホワイトハウスに向けて飛び去る3機のヘリを窓越しに“憧れの眼差し”で見送っていた。

エミリーの父=ジョン・ケイル(チャニング・テイタム)はこの日、警護官の面接を受けるために娘のエマ(エミリー)を連れ、ホワイトハウスへと出掛ける予定だった。エムとの関係は決して良好とは言えなかったが、ジョンには“とっておきのアイテム”があったのだ。それこそは「見学者用のホワイトハウス入館パス」・・

15年間、大統領の警護を勤め上げたベテラン警護主任=マーティン・ウォーカー(ジェームズ・ウッズ)は、この朝が現役最後の出勤だった。妻に「今夜は遅くなる」と言い残しながら、ジャケットの襟に装着した“星条旗のバッジ”を外す彼の表情には、何かの“決意”が見受けられた。

その日の「ホワイトハウス見学ツアー」は、いつもに増して盛況だった。ただし、シアタールームのみは改修工事のため一般客の立ち入りが禁止されていた。そしてその部屋を起点にし、間もなく「全米史上最大・最悪級のテロ行為」が勃発しようとは、誰が予測出来ただろうか・・(いや、出来ない)

先にライバル作(類似作?)である『エンド・オヴ・ホワイトハウス』を観たばかりだったワタシ。どうしても両者を比較してしまうし、せざるを得ないワケだが・・ 単なる『ダイ・ハード(1988)』+『エアフォース・ワン(1997)』の亜流作に成り下がってないトコには好感を得た。また、テロリスト達それぞれの個性が『エンホワ(←略すなよ)』以上に表現出来ていた点は、評価すべきやろな、と。

一方、事件そのものの「展開」「インパクト」に限って言えば『エンホワ』の方が凄まじかった! (あちらは)ホワイトハウス敷地内に限らず、ワシントン市街そのものが大きな被害を受けてたから。。

敵グループも“首謀者”の正体はすぐ明らかになるんだが、その背後に控える“黒幕”に関しては「(説得力が)弱い」と言う以前に「唐突」過ぎ、観てて苦笑しか出て来なかった。最近で言えば『ワイルドスピード/EURO MiSSON』終盤に於ける“裏切りキャラ判明!”にも通じるムチャぶり(?)である。

監督が“合衆国万歳!”な(?) ローランド・エメリッヒなだけあって、自身のヒット作『インデペンデンス・ディ(1996)』のPRをちゃっかり劇中のセリフに練り込んだり『パトリオット(2000)』に於ける某演出を意識したような「旗ネタ」を展開してくれたり。

本作を機に、監督の前作である『もうひとりのシェイクスピア(2011)』って作品にも、俄然興味が高まって来てる次第だ。当時、公開されてた事すら知らなかったが・・(⌒~⌒ι)

近年観て来た監督作である『ディ・アフター・トゥモロー(2004)』『2012(2009)』の両作共に対し「期待値に満たずイマイチ!」ってな評価しか出来なかったエメちゃんだが「若干のスケール感(世界観)の矮小化」には残念さを覚えながらも「地に足の着いた“よりリアル志向のエンタテインメント作”の創出に、いよいよ開眼しはったか?!」と思わせる、快作には仕上がってたように思う。

~ こんなトコも ~

・大雑把に言えば、事件の真相が「クーデター」か「K国によるテロか」の違いである。 

・娘=エム役を演じるジョーイ・キングと言う女の子が、どう眺めても「レイチェル・ワイズ顔」にしかみえなかった(・ω・)

・久しぶりに拝見したジェームズ・ウッズ氏は、めっきり老け込んでおられた。。同じような路線の(?)ガブリエル・バーン氏も同じように老け込んだはる今日この頃なんやろか?

・テロリストの実行犯にも「タランティーノ系」「ゲイリー・オールドマン系」と、それぞれに“クセのある”悪役キャラを配してた。

・『エンハウ』に於けるモーガン・フリーマンのような、突出して存在感のある男優を迎えられなかったのは、惜しかったトコ。

・『ゼロ・ダーク・サーティ(2012)』でも、準主役として頑張ってはったジェイソン・クラーク(エミール・ステンツ役)。本作では、悩む事もなく(?)嬉々として悪役演技に取り組んではったように思える。

・ハッカーのタイラー役を演じた男優さん(ジミ・シンプソン)のご尊顔の雰囲気が「スカーレット・ヨハンソンの兄貴」みたいに思えた(=^_^=)

・「主人公夫婦のドラマ」「大統領夫婦のドラマ」には殆ど手がつけられてなかった。

・ワシントン記念塔が無事だったのにはホッとした。

・「地下壕に逃げ込まなかった大統領」の行動は評価されて然るべきかも知れない。

・エムの“旗振り”ってのが、(まさに文字通り)もの凄い「フリ」になってた!! あれを終盤に持って来る脚本のセンスは素晴らしい!!

・本作のヒロインでもあるキャロル・フェナティ警護官。演じたのはマギー・ギレンホールなんだが、どう眺めても「キャリー・フィッシャー顔」にしかみえなかった(・ω・)

・大統領専用車(“グランド・フォース・ワン”と呼ばれるリムジン)=キャデラックCTSの防弾性能はハンパなかった!

・ホワイトハウス豆知識その1:その周囲、10km四方の土地はどの州にも属さない(「特別州」と言う扱い)

・その2:年間150万人もの人々が、見学のためホワイトハウスを訪れる。

・その3:「6階建」であり「132の部屋」「35のトイレ」を持つ。

・その4:米英戦争中の1814年、イギリス軍により1度焼き払われたが、3年後に早くも再建された。

・その5:PEOC(大統領危機管理センター(Presidential Emergency Operations Center)=厚さ3mのコンクリで覆われた地下壕)には、図書室の書架の裏側から降りて行けるようだ。

・その6:ケネディ大統領がマリリン・モンローとの逢引に使った「地下通路」は実在するとの事!(=^_^=)

・大統領執務室には「引き出しに、ニコレット(禁煙)ガム」「壁面の靴箱に“エア・ジョーダン”を含む大量の靴」が見受けられた。もしウィル・スミスが大統領役だったら、代わりに“コンバース・オールスター”を履いてた事やろね(⌒~⌒ι)

・元はNSA(国家安全保障局)スタッフだったハッカーのタイラー。解雇された原因が「核兵器の標的をアップル本社に書き換えたから」ってのが笑えた。

・「合衆国憲法修正第25条」は「大統領不在時の職務権限」に関して規定されてるそうだ。

・後半、地下通路から逃走を図ったテログループの1人が、セッティングされたC4(プラスティック爆弾)で吹っ飛んじゃうんだが、何故あそこで誤爆(?)したのかが良く分かんなかった。。解除に失敗したのか? コードが(いつの間にか)上書きされたのか?

・劇中では「第46代」「第47代」「第48代」と、3人もの大統領が登場! 因みに、現政権を率いるバラク・オバマ氏は第44代大統領。

・オハイオ州上空を飛行中のボーイング747が「アレ」しちゃう、唐突&暴力的な展開にびっくり! ヒロイン候補とも思われたジェナさんは、おかしな形で“退場”、、

・墜落した軍用ヘリの後部ローターが迫って来る演出は、何度“同様のシーン”を見せられてもやっぱし怖い!! 描写はまんま『ミッション:インポッシブル(1996)』『ブロークン・アロー(1996)』なんだけど、ヘタすりゃ『エクスペンダブルズ2(2012)』とか『ホワイトアウト(2000)』になってたもんねぇ(×_×)

・あそこに至って「入館パス」のいきなし見つかる演出は、ちょっと「(有り得)ないぞ?」と思う。

・リンカーンの(遺品である)懐中時計が引き起こす“奇蹟”も・・「(有り得)ないよなぁ」と。。

・テロ犯が「(爆発寸前の)手榴弾を蹴り返して来る」抵抗っぷりは、実にナイスだった!

・ホワイトハウスの敷地内に、あないに物騒な武器庫や火薬庫が実在すんの? 

・ペンは剣より強し。ドイツの置き時計は頭蓋骨よりも強し。

・この次は、ホワイトハウスを舞台にした『チャーリーとチョコレート工場(2005)』+『ホーム・アローン(1990)』路線な、ファミリー向けのアクションコメディ作が観てみたい!! ホワイトハウス見学に招待された少年少女らが、調度品や知恵を駆使し、巧妙に隠れつつも、侵入したテロ犯たちをやっつけて行く展開・・って事で!(=^_^=)

・「自分達がクルーとし乗り込んでる潜水艦なのに、勝手に発射される搭載ミサイルを止める手立てがない」ってのは、やっぱり「どっかおかしい」と思います。

・「あんな場所」でのカーチェイスが用意されてるとは思わなかった(⌒~⌒ι) セントラル・パーク内をタクシーが暴走する『ダイ・ハード3(1995)』を思い出した(=^_^=)

・見学ツアーの案内係のしと(ドニー)の「仕事ぶり」がなかなか! 「真っ先に退場」と思ってたもんで。。

・あないに至近距離で「ガトリング銃の被害に遭うしと」を初めて眼にした(⌒〜⌒ι)

~ こんなセリフも ~

ジョン「面接させてくれ」

   「まだお前は11歳だ。相手に気なんか遣うな」

   「“底辺”から始めるさ」

   「・・きっと受かった」

   「“ブログは死語”なんだろ?」

   「撃たないで! 只のツアー客です!」

   「ふざけんな!」

   「政治家は犠牲を好む」

   「撃て! いや撃つな!」

   「仕方ない・・殺さなきゃ殺されてた」

   「こいつら・・軍事訓練を受けてる」

   「あなたは“大統領の仕事”を

   「僕にランチャーをぶつけないで」

   「“平和主義”は分かるが、しっかり構えて撃って」

   「まだ終わってない」

   「いつ“企み”を?」

   「信頼を(寄せてくれて)どうも」

大統領「貧しくとも我が家」

   「危機あらば起こせ」

   「空腹を満たせば、人々は暴力を忘れる」

   「“ペンは剣より強し”だ」

   「子供にウソはつくな

   「煙草は? 私も吸わんが」

   「私の“エア・ジョーダン”を放せ!」

   「“外”で会おう」

   「あのゲートは破れんぞ!」

   「今の君は、娘にとって“誇り”だろう」

   「歴史ではなく、世を変えたいのだ」

   「当選を果した途端に、再選と敵陣営対策の

    事しか考えられなくなる」

   「合衆国大統領として、あらゆる権威を込めて

    君に言おう・・“ファック・ユー”」

   「これがペンだ!」

   「君に私は撃てまい?」

   「リンカーンが“2発目”も受けてくれた

   「犠牲は大事だ」

新大統領「我々は、まだ負けてはいない」

    「たとえホワイトハウスを失っても、国は残る」

マーティン「今夜は遅くなる」

     「忠告するよ(Piece of advice.)」

     「本当だぞ(Trust me.)」

     「お祝いのケーキなど用意したら

      ・・お前ら全員、撃ち殺すぞ」 ←マジやん

     「“ダイヤ隊形”で、姿勢を低く」

将軍「どうなってる?!

   誰か、何か言え!(Somebody tell me something!)」

首謀者「悪いな、テッド」

   「国防長官、ただいま死亡」

   「ドジるなよ」

   「またドジを踏んで・・」

   「お前は馬鹿だ!」

   「これだから“雇われ兵”は嫌いだ」

タイラー「ショータイムだ」

    「おっと、玩具に触らないで」

キャロル「此処でいつもそれを仰いますね」

    「眠らずにいられるのは、

     カフェインと愛国心のお陰よ」

エム「約束なんか出来ない(I make no promises.)」

ドニー「『iD4』で破壊された建物が“レジデンス”だ」

   「壊しやがって!」

   「因みにこれはドイツ帝政時代の置き時計だ」

   「数週間で、元通りに直してみせるさ」

警護官「諸君、今日の警護は退屈となるだろう」

   「何故、此処にいる?」

   「下がって(Step away.)」

テロ犯「ケーキは要らん。糖尿病なんでね」

   「物音がした(I heard something.)」

   「俺がハグしてやるよ」

下院議長「リーダーはクールな方がいい」

メアリー“善政を為すための時間は短い”

妻「私はあなたの秘書じゃない」

夫「髪を切ったのか?」

妻「先週よ

夫「俺、何かしたか?」

妻「あの娘の“発表会”を忘れたの」

娘「あたしが賄賂でなびくと?」

父「そう願いたいね」

大統領「庭先でこんな放送を?」

警護官「“報道の自由”ですから」

観光客「ケネディとモンローが逢引に使った通路は?」

ドニー「それは実在しない」

ドニー「此処は“世界一安全な場所”です」

ジョン「どうやら今日は違う

ジョン「モンローとの逢引の通路? 伝説では?」

大統領「いや、実在する」

ジョン「何で後部座席に乗る?!」

大統領「つい“いつものクセ”で」

ジョン「何で“ゾンビ映画”なんだ?!」

大統領「それは“娘の趣味”だ!」

大統領「落っことした!」

ジョン「ランチャーを?!」

夫「終われば、分かってくれる・・お前も」

妻「では・・赦すわ」

大統領「イランに核兵器はなかった」

黒幕「だが、いずれは持つ」

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2013年8月31日 (土)

☆『パシフィック・リム【2D字幕版】』☆

18日(日曜)の夜。まぁまぁご近所のシネコン“MOViXあまがさき”にクルマで行き、レイトショーで観て来たのは『パシフィック・リム』なるSF作品だった。

未だに彼の手がけた『パンズ・ラビリンス(2006)』なる作品の“ダーク・ファンタジーとしての完成度”を絶賛して止まない(エンターテインメント性に限って言えば『不思議の国のアリス』『アンネの日記』に決して劣るモノではないんじゃないか、と)、ギレルモ・デル・トロ監督が「自らのオタク気質」を遺憾なく発揮(?)した「ヒーロー・ロボットアクションもの」ともジャンル分け出来そうな最新作。

エンドロールの最期に“本作をモンスター・マスター=レイ・ハリーハウゼンと本多猪四郎に捧ぐ”とちゃっかりリスペクトなひと言を添えてはる辺り、まさに「確信犯」的なしたたかさを感じたりもするが(=^_^=) まぁ、世のアニメオタク中年(=^_^=) の考える妄想「日本の古き佳き特撮&ジャパニメーションの世界を、ハリウッドが潤沢な資金をガンガン投入して造ってみたとすれば・・それはそれは『素晴らしい作品』が完成するんじゃないのっ?!」に対する、リアルな答えの1ツがこのように叩き出された・・って点では、実に歴史的な大作であるような気はする! その出来はともかくとして(⌒~⌒ι)

2013年8月(今年じゃんか!)。人類にとって“最大の脅威”は、宇宙(そら)からでなく、海底から“その禍々しき姿”を現した。

太平洋の奥深い海底のプレートが崩落、そこに出来た裂け目に「異次元の扉」が開いた事により「地球外生命体」がやって来たのだ。

サンフランシスコに上陸した最初の「巨大生命体」は“怪獣(カイジュウ)”と呼ばれ、6日後にようやく陸海軍の総攻撃により退治されたが・・結果的に「3ツの都市」が壊滅、数万人がその犠牲となった。

それからわずか6ヵ月後、マニラで2体目の“怪獣”が出現、続く3体目がメキシコに、そして更に4体目・・ 彼ら“怪獣”の襲来は終わらなかった。

人類には“怪獣”と互角に戦うための「組織」と「新兵器」が必要となった・・そうして設立されたのが“環太平洋防衛軍(PPDC:Pan Pacific Defense Corps)”であり、開発されたのが、人型の巨大ロボット兵器“イェーガー(ドイツ語で『狩人』の意)”である!

“イェーガー計画”によって建造された新兵器だが、当初採用されていた「1名操縦スタイル」では、パイロット(の神経節)への負荷が大きく、改良された“イェーガー”では「2名操縦スタイル」が用いられ、それが主流となって行った。

2人のパイロットは、それぞれ“イェーガー”の「右脳」「左脳」を担当、その戦闘力は「パイロットの適合性」「パイロット同士の融合性」に依る部分が大きかった。

15歳で初めて“怪獣”を眼の当たりにした主人公=ローリー・ベケットは、兄=ヤンシーと共に『ジプシー・デンジャー』と言う名の“イェーガー”を駆り、華々しい戦果を挙げていったが・・現れる毎に「進化」を遂げる“怪獣”により、遂に左腕をもがれ「相打ち」の体(てい)で倒されてしまう。そしてヤンシーも生命を落とすのだった。

・・

その悲劇から5年を経た2025年。心の傷から(完全に)立ち直れないままのローリーの姿が、アラスカ州シトカにあった。

彼は“イェーガー”を降り“怪獣”襲撃を防ぐための「命の壁」の建築現場で、自暴自棄な気持ちで働いていたのだ。

そこにやって来た、かつての上官=ペントコスト(現“PPDC”最高司令官)は「此処で死ぬか、もう1度“イェーガー”に乗り、戦って死ぬか、どちらかを選べ」とローリーに迫り、彼は世界を救うため、そして自身を変えるために最前線への復帰を決意する。

香港にある“PPDC”の基地=シャッタードームで彼を待っていたのは、司令の側近でもある“イェーガー”の研究員=森マコ(菊地凛子)だった。

ペントコストの反対に遭いながらも、マコを新しいパートナーとして得たローリー。修復作業を終えた『ジプシー・デンジャー』に乗って人類の存亡の危機に立ち向かうのだが・・そんな彼らの前に、これまでにない規模=カテゴリー4の“怪獣”が2体同時に出現する・・

良くも悪くも、ハリウッドが日本の伝統文化(?)である「巨大ロボット」「怪獣」をネタに“絶妙なスベり具合”でガンガンやってくれましたな~ ってのがまずの感想だろうか(=^_^=) 製作費もかかってそうだし、CGもモノ凄いレベルなんだけど・・イマイチ作品世界にのめり込めない。。

考えてみた結果、思い当たったのは「怪獣やロボットのデザインにセンスがなく、個性も愛情も感じられない」「物語が凝縮され過ぎてて『余韻』や『間』が殆どない」って事だろうか。

「あ、ネタにしやがったな~」ってトコでは『ゴジラ(1954)』『新世紀エヴァンゲリオン(アニメ、1995~)・・シンクロ演出』『ジャンボーグA(特撮ドラマ、1973)・・操縦法』『ウルトラマンA(特撮ドラマ、1972)・・男女キャラ』『大日本人(2007)(爆笑)』『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊(アニメ、1995)』など・・また、同じ“ハリウッド謹製”で言えば『アイアンマン(2008)・・胸部リアクター』『GODZILLA/ゴジラ(1998)』『クローヴァーフィールド/HAKAISHA(2008)』『リアル・スティール(2011)・・メカデザイン』『マトリックス(1999)・・武道シーン』『iD4(1996)・・演説シーン、敵とのシンクロ』『アルマゲドン(1998)・・父娘(?)の別離』などがすぐに思い浮かんだ。

実写(←言うても「CG全開」だが)でこう言う作品が観られるとは!! と言う「かなりな嬉しさ」がこみ上げて来る一方「この“既視感”の多さって何やろ?」「何で、ここまで保守的でつまんないデザインに固められとるんやろ?」と(怒りを超え)哀しみが沸き上がって来たのも事実。

「中年アニメオタク」であればあるほど「手放しで評価・絶賛しない(←出来ない、してはならない)作品」に成り下がってしまったように感じる。

怪獣デザイン、メカデザイナーを(例えば)日本から迎えたらどうだったんやろ? と思ってしまうんだが、そう言った点はアングロサクソン系な観客からすれば「ダイナミックにロボットとかクリーチャーとかが動いてさえくれたら、細かいトコなんぞどうでもエエんじゃ~!」って事なんやろかねぇ・・ ホンマに残念でしたわ(×_×)

~ こんなトコも ~

・特に好きじゃない凛子さんだが『バベル(2006)』を皮切りに『スカイ・クロラ(2008)』『ノルウェイの森(2010)』『小川の辺(2011)』・・と、そこそこに出演作をフォローしてる気がする(⌒~⌒ι)

・凛子さんの「アクション演技」はなかなかだった!

・芦田愛菜ちゃんが成長して凛子さんになるとは・・到底思えないが。。

・余りに「保守的」過ぎる、あのつまらないメカデザインは・・「実在した場合の空力抵抗までも考慮」した結果か?

・司令は「“彼”を脱出ポッドで逃がしてやる」って配慮を出来なかったか? 続編にも繋げようが出て来るのに。

・パイロットらの「私生活」がなさ過ぎだった。

・「民間人の視線」「他国民(特に日本人など)の様子」も描いて欲しかった。

・「報道番組による、巧妙な現地リポート」「市民による“ハンディカム手ぶれ撮影”」とかの演出も欲しかった。

・香港市民は「緊急時、地下に避難してるだけ」だった。

・スタッカー・ペントコスト司令を演じるイドリス・エルバの実年齢が「ワタシより年下」と知り愕然・・(⌒~⌒ι)

・2人の科学者(ニュートンとハーマン)の「凸凹コンビ」ぶりは『スターウォーズ』(の彼ら)に対するオマージュか?

・実は“PPDC”の重鎮だったハーク・ハンセン。演じるのがヒュー・ジャックマンでも「特に違和感なかった」気がする(=^_^=)

・タン3兄弟の区別がつかんかった。。

・アレクシス&サーシャ(カイダノフスキー夫妻)のキャラ造型も、徹底的に不足してた。

・“謎の商人”ハンニバル・チャウを好演してくれたロン・パールマン。『ドライヴ(2011)』では情けなく溺水(海水)してただけで残念だったが、本作では「助演男優」としてのインパクト抜群!(=^_^=) 『ディープ・ブルー(1999)』でのサミュ・L・ジャクソンを(誰もに)連想させる「あんなシーン」が準備されてるなんて・・美味し過ぎる!(=^_^=) ラストの“おまけシーン”も見逃すな!

・東京が舞台と思しき(回想)シーンが描かれるが・・駐車車両のナンバーが明らかに変だったり、看板の文字が「ファイナンシャル」「24t時間以内にお届け」「カブノキコンピュータ」「益代&由美子剣店」「萠&健太ビデオ」など、どう(譲って)考えても狂ってた(=^_^=)

・『ジプシー・デンジャー』の起動直後に取るポーズ(「左手グー」の上に「右手パー」を重ねる『時揖』『土揖』ポーズ(?))も妙に映った。

・旧式(第3世代)は搭載の原子炉で動き、最新の第4、第5世代はバッテリーで動くそうだが、何となく「原子炉を肯定する」みたいにも取られる展開があった(?)

・中華風の道場(「武館」と言うらしい)の壁には「勇気」「尊重」「毅力」の3文字が書かれてた。「友情」「努力」「勝利」じゃないのね。。

・ブルックリンにある四川料理店「チャウ」は美味いらしい(実在するのかは不明)。

・手にしたタンカー(?)で殴りつけて戦う“イェーガー”が漢(をとこ)らしかった!

・(突っ込んで破壊した)ビルの、奥の部屋の、机上の「カチカチボール」が(振動で)動く演出はちょっとイカしてる。

~ こんなセリフも ~

ローリー「“釣り”に行こうぜ!」

    「(怪獣を)近くで観たいって?

     ・・楽しくなんかないぞ」

    「実戦で決断を下すのは、この俺自身だ。

     そして、その結果は自分で背負う」

    「お言葉ですが・・今、叱るべきです」 ←今でしょ!

    「パイロットになりたければ、

     司令官に従うだけじゃなく、逆らえ」

    「ウサギ(記憶)を追うな!」

    「最初のドリフトは大変だ」

    「“結合”には(相手に対する)信頼が必要だ」

    「余計に怒らせたぞ?!」

    「死んだとは思うが・・念を入れとこう」

    「キツく締め過ぎだ・・息が出来ない」

マコ「“2手”早く倒せるのでは?」

  「先生・・愛シテイマス」

  「死なないで!(Don't go!)」

チャック「“使えないパイロット”のせいで、

     総ての“イェーガー”が廃止されるなんてな」

    「知るかよ(Whatever.)」

    「さっさと此処から消えな・・得意技だろ?」

    「“やれる事はやれ”と親父は言った」

    「・・光栄でした」

ペントコスト「200万人の市民を優先して護れ。

       船舶の10人には構うな」

      「君以外はみな死んだ。君が1番目の候補者だ」

      「何処で死にたい? 此処でか?

       それとも“イェーガー”の中でか?」

      「作戦は立てた。君は準備を」

      「復讐は開いた傷口だ」

      「森サン、少シ抑エテ(More control.)」

      「着替えなさい(Get ready.)」

      「黙ってる私を見て・・勘違いするな!」

      「いいか、まず・・2度と私に触るな。

       そして・・2度と私に触るな」

      「最期まで戦って・・勝て!」

      「あんな戦いは初めてだ・・誇りに思う。

       しかし・・祝ってる暇はない」

      「仲間を2人失ったが・・悲しむのは後だ」

      「タイマーをリセットしろ」

ハーク「息子を預けたぞ・・俺の息子を」

テンドー「男は“やる時にはやる”のさ」

現場監督「悪いニュースから言うぞ。壁のてっぺんで3人死んだ。

     次に、良いニュースだ。新たに3人を雇う」

ニュートン「彼は“予測以上の事”は言えないのさ」

     「勇気は幸運の種だ

     「新鮮な怪獣の脳がないと・・あるの?」

     「任務の事は言えない・・言いたいけど。

      ・・知りたいなら教えるよ」

     「これじゃ“避難所”じゃなく“怪獣の食堂”だ!」

     「“理解出来てない事”が起きてるぞ」

ハーマン「政治も芸術も偽りだらけだ。だが数値は裏切らない」

チャウ「怪獣の骨の粉末は“男性機能”に役立つぞ」

   「臓器を手早くアンモニアに漬けるのさ」

   「俺が信じてるのは『怪獣の骨が高く売れる』って事だけだ」

   「怪獣のクソだって、立派な畑の肥料になる」

   「俺は特製の“怪獣シェルター”に避難する。

    お前は“公共のシェルター”にでも隠れてろ。

    俺はそこで“こうなった”がな」

   「この醜いバケモノめ・・とにかくだ・・」

伝説の男「少し太ったかな?」

    「私が乗らねば、人類が滅びる」

    「私がやり遂げるために、私を護ってくれ。

     ・・出来るか?」

    「今日、此処にいる者は、1人で戦うのではない」

    「今こそ立ち上がり、人類を滅亡の淵から救うのだ」

    「希望と人類の生存のために戦う」

    「今日の私は・・記憶を無にして戦う」

    「だが、お前はハークの息子だ」

    「ドリフトすれば逢える」

司令官「タイマーを停めろ!」

謎の男「・・俺の靴は何処へ行った?」

ローリー「思うんだが、兄貴」

ヤンシー「言わなくても“繋がってる”から分かる」

マコ「・・イメージと違う」

ローリー「ヘイ! 違ウッテ?」

チャウ「お前・・(怪獣と)やったな?」

ニュートン「・・ちょっとだけ」

ニュートン「見たか?! ・・伝えないと!」

ハーマン「裂け目で・・計画が失敗するぞ!」

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2013年5月22日 (水)

☆『フライト(2012)』☆

またまた遅いレビューで申し訳ありません。いよいよ、記事のアップとなります(⌒~⌒ι)

3月19日(火曜)の夜、クルマで“ワーナー・マイカル・シネマズ高松”へと向かい、レイトショーで観たのは予告編の“チラリ背面飛行”がワタシの期待値を異常なまでに高めてくれた(=^_^=)航空サスペンス作(?)『フライト』だった。

結果的に、この鑑賞が“高松に於ける、ひとまず最後の劇場行”となったワケだが・・色んな意味で「想定を大きく上回る」面白い作品ではあった(=^_^=) ってか、予告編だけじゃ、やっぱし作品全体って分かんないモノなんスねぇ~

フロリダ州オーランドからジョージア州アトランタへと向かう、わずか52分間のフライト(飛行)。乗客と乗務員を併せ102名を乗せた、サウスジェット航空の旅客機が謎の墜落事故を起こす。

ウィップ・ウィトカー機長(デンゼル・ワシントン)は、制御不能となった機体を「背面飛行」などの高度なテクニックを駆使しつつ、胴体着陸に持ち込む・・

結果、乗務員2名+乗客4名=計6名が亡くなるも、残る96名が生還を果すと言う、奇跡的な結果がもたらされる。

・・その一方、ウィトカー機長に対する“とある疑惑”が浮上し、彼自身や、その専属弁護士=ヒュー・ラング(ドン・チードル)らのアタマを悩ませる事態に発展してゆく・・

う~ん・・何なんでしょう、観賞後に残される、この「おいら、何だか(予告編に)ダマされちゃったんじゃないかい?」感は・・(⌒~⌒ι) 

物語の「中軸」となる(←と思ってた)航空事故のシーンは、ほぼ前半で片付いて(?)しまい、その後は、まぁその、ウィトカー機長自身のプライベートやなんやかやにスポットが当てられたり、彼の人生に急接近して来るヒロイン(?)=ニコール(ケリー・ライリー)の私生活が描かれたり、と総じて“予測不能”な展開が我々観客を翻弄してくれる。

痛ましい事故を経て、主人公が「(文字通り)立ち直ってゆく」物語なのかな・・と思いきや、決してそんな「お決まりのパターン」でもなかったりする。

航空パニック・アクションを期待して本作を観に行ったワタシも、正直“不謹慎”だった点は認めるが、、このような「ヒューマン・ドラマ」に重きの置かれてる事を事前に知ってたら、果たして観に行く気になったかな~? と思ってしまうワケである(・ω・)

本作を、ワタシ同様「予備知識なく」「予告編映像のみに惹かれ」ご覧になった観客が100人おられたとしたら、きっと90人ぐらいは「あれ?」と正直、観終わった後に感じるんじゃないだろうかなぁ。

私的には、デンゼル・ワシントンって「(主演)作品の当たり外れが激し過ぎるしと」って印象が強烈なんだけど、本作に限って言えば「やや外れてたんじゃないか?」とも感じてしまった。まぁ『悪魔を憐れむ歌(1998)』なんかよりは、ずっと観応えがあるとは思うけど。

~ こんなトコも ~

・本作の冒頭を絶対に見逃してはならない! “序盤のヒロイン”トリーナ・マルケス役を演じる、ナディーン・ベラスケスさんの“すっぱ(All Nude)”がバッチリ拝めるのだ!! ある意味、本作に於いて(件の「背面飛行」をも凌駕し)最も衝撃的な演出だった(=^_^=)

・冒頭の「それ」故の“PG12指定”扱いだったんやろか?

・序盤で(確か)「タラップを踏み損なう」機長の姿があったが・・アレが“アドリヴ”だとしたら、デンゼルは天才に違いない!

・機長が「砂糖山盛りのブラックコーヒーをくれ」とスタッフに注文してたが・・砂糖がごっそり入っても「ブラック・コーヒー」なんやろかねぇ?

・“中盤のヒロイン”ニコールの愛車は・・“元祖ハチロク(AE86)”!! 何の手入れもせず、ラフに乗り回してる感じがカッコ良かった!

・結論で言えば、ハーリン(ジョン・グッドマン)が駆け付けた事も、ラング(ドン・チードル)が奔走した事も、その殆どが「徒労」だった(×_×)

・劇中、しっかり観ておかねばならなかったのは・・「病院内の非常階段で3人の出会うシーン」だったのかも知んない。

・終盤でウィトカーが「驚くべき行動」に出るが・・アレも「ドラッグによる高揚感」のもたらしたモノだったんやろか?(おい)

・「ウィトカー視点の機内シーン」と「ニコール視点の地上シーン」がカットバックで描かれるので、ついニコールの居場所に墜落して来るんかなと勘違いしてしまった(⌒~⌒ι)

・劇中で最も不気味に感じられたキャラは、副操縦士=エヴァンスの奥さんだった。

・最後の最後で心の折れてしまった主人公。「そんなしと、知りません」と平然と(?)3回もウソをついたペテロの境地には至りませんなァ・・

・答えにくい質問に対しては「はい」「いいえ」の他に「ワタシには分かりません」と言う返答もあると思うんだが(・ω・)

・機内上映で、ジャッキーの『ドランクモンキー/酔拳(1978)』をやってて欲しかった(おい)

・『リービング・ラスベガス(1995)』とでは、ある種、主人公の境遇(?)がカブってたが、その描かれ方はかなり異なってた。

・ニコールの愛用してたカメラは、恐らくニコン製だった。レンズはやっぱり・・ニッコール??(⌒~⌒ι)

・「血中アルコール濃度=0.08%以上で刑務所行」「アルコールとコカインの併用で12年の刑」などとセリフで解説されてた。

・ウィトカーのパワフルな(?)交渉により、ニコールの滞納してた家賃=1100ドルが最終的には400ドルまで下がった(=^_^=)

・ウィトカーが別荘(?)で聴いてた、ラベルに『Soul / Funk #2』と手描きされたカセットテープの収録曲が気になって仕方がない!

・「隣の部屋へのドアが・・」ってな後半の演出には『ホワット・ライズ・ビニース(2000)』に通じるホラー系なタッチを感じた。

~ こんなセリフも ~

ウィトカー「主は助けては呉れん」

     “フロリダはジョージア人が嫌いなようで”

     「着地寸前まで、総てを覚えてるさ」

     「さぁ、どうする?(make up your mind.)」

     「居てもいい・・いや、居て欲しい」

     「いずれ・・(I will..)」

     「俺は、好き好んで呑んでる・・自分の責任でな」

     「これでいい(I know it's OK.)」

     「お願いだ(I need this.)」

     「ずっとウソをついて来た・・酒のウソなら任せとけ」

     「(背面飛行は)むしろ“本能的”に」

     “これで終わった”

     「私を赦す者も、赦さない者もいる」

     「俺は・・初めて“自由”になった」

ニコール「それはウソよ」

エヴァンス「あなたが乗った瞬間、あの機は終わってた」

チャーリー「また来る。何度もな」

     「救急車を呼べ! ・・いや、呼ぶな!」

ラング「あなた以外の誰にも、あんな操縦は出来なかった」

   「酒は・・買ってもダメです」

   「報告書は潰しました」

ハーリン「コレも吸え」

    「仕上げは、コイツでシャキッとしろ」

    「何だ? お前らもやるか?」

    「また“月の裏側”で逢おうぜ」

男性患者「もう酒は止める・・止めないと僕のガンがガンになる」

    「総てが神のお陰だと思えば、人生は楽になる」

    「ガンも“神によって与えられたもの”さ」

    「死は・・透視力を与える」

    「ガン病棟で、この煙草を配ってやるさ」

ラング「入っても?」

ウィトカー「いいとも、入れ。中で撃つ」

息子「父さんって、何者なの?」

父親「・・いい質問だ」

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2013年2月 5日 (火)

☆『ボラット/栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習(2006)』☆

先週ぐらいだったろうか?(←適当やなぁ) 近所のレンタル店で借りて来た1作『ボラット/栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』を観た。

劇場公開当時から、本作のタイトルこそは気になってたンだが「真面目に制作された作品」と勘違いしてたため、随分と“いざ食指を動かすまで”に時間の経ってしまったモノである(=^_^=)

実は・・本作に繋がるきっかけとなったのは、かの『レ・ミゼラブル』だった!

観終わってしばらく経ってから、宿屋のでっかいご主人(身長191cmとの事!)=テナルディエを演じたサシャ・バロン・コーエンが『ボラット』で主人公を演じてた男優と「同一人物」である事実を知ったワケで。

何だか自分の中では“インド銀幕界のスーパースター=ラジニカーントが、実は日本の演歌歌手=吉※三の扮装した姿だった”と言う真実を知った「あの日」と同じぐらい、かなり驚愕させられた次第である(×_×) ←コレはウソですけど。

カザフスタン国営放送リポーター=ボラット・サグディエフ(コーエン)は、情報省大臣の特命を受け、太っちょプロデューサー=アザマットと共にアメリカへ飛ぶ。

“先進国の優れた文化を吸収し、自国に持ち帰る”と言う大きな目的こそあったものの・・ホテルの部屋でTVを弄ってて、たまたま眼にした『ベイウォッチ』なるドラマの主演(?)女優=C.J.パーカー(パメラ・アンダーソン)にひとめ惚れしたボラットは、予定されてたスケジュールの殆どをキャンセルし、ポンコツの中古バンを購入、西海岸=カリフォルニアへと向かうのだった。

いや~ 好き放題、やりまくってくれますね~ コーエン先生(=^_^=)

殆ど同い年の兄さんがここまで“やんちゃ”だったって事実には、ホント励まされる!

当初こそ「ニューヨークに始まり、ロケ地固定でダラダラ進行するんかな~」と思わせつつ、いきなり大陸横断をおっ始めるってんだから凄い!

一方で、ムチャクチャさのレベルも「一線を越えぬよう」そこそこに(?)考慮はされてるようで「エロ・ベクトル」には終始ゲージが振り切れっ放しだったが(=^_^=) 「ドラッグ」「銃器」には全く手の着けられる事はなかった! この辺りのセンスは評価したい。

何故だか良く分かんないが「ユダヤ人」「ジプシー」を毛嫌いしてるボラット。やたらと彼らを刺激・挑発する言動を連発し、親切に迎えてくれたユダヤ人の家族に対し、恩を仇で返すかの如く行為で応えた場面では、流石に殴りつけたくなって来てしまった。

アザマットと全裸で取っ組み合ったり(←ボカシ入りまくり)、骨董品店でやたらと食器を破壊したり、ディナーパーティーに娼婦を呼びつけたり・・とちょっと笑えないテイストの演出もあったが・・総じては「最後にちゃんとした“目的地(終着点)”の用意された、真っ当なロードムーヴィーではあった」とも評せるワケで、その点に関してはかなりな好感を覚えたワタシである(⌒~⌒ι)

~ こんなトコも ~

・オープニング&エンディング映像の粗雑さは、如何にもあちゃらっぽい仕上り。

・ボラットの連発する「ヤグシェマシュ!(こんにちは)」「チェンクイェ!(ありがとう)」は、いずれもポーランド語との事だ(=^_^=)

・ボラット&アザマットのコンビは画面に出て来るから、親しみも湧いて来るワケだが(湧くんか?)、彼らに肉迫し続けたカメラマンは、一体何ものだったんやろ?!

・終盤、連行されながらの「なんてね(not!)」がメチャメチャ良かった! あんたネタを引っ張り過ぎ!

・某女性について語る時に発された「バジンを奪う」ってのは・・つまり、アレでしょうか?

・劇中、ホテルの部屋のTV画面に一瞬だけ映されてた作品は、どうやら『ジングル・オール・ザ・ウェイ(1996)』らしい。

・逃げた筈の熊の頭部が、アザマットの部屋の冷蔵庫内に(一瞬だけ画面に映る)・・イヤなもん、観ちまった(×_×)

・アザマットは太り過ぎのため“ぽこ”が下腹部にめり込んでて見えなかった(×_×) ←観たくないけどサ

・「頭の困ったしと」みたいな表現が独特だった。

・知らなかったが・・カザフスタンは、世界一のカリウム輸出国らしい! ・・なんてね!

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2013年1月22日 (火)

☆『ビフォア・ザ・レイン(1994)』☆

13日(日曜)の夜、久々にご近所のショップでレンタルして来たばかり(?)の『ビフォア・ザ・レイン』と言う作品を観た。

以前、仕事関係でクルマを走らせてた時、カーラジオから流れる関西系の某番組 ・・うどんを食して「あぁ、お※ちかった」等と言っておられた“決してその名を言ってはいけないあのしと(←別にエエやんか!)”が長らくパーソナリティを務めてる、感謝の言葉に彩られたタイトルの、例の朝の番組である・・ に於いて“強力におススメ”されてたのがこの作品だった!

どうやら本作ってば『TSUTAYA発掘良品』なる企画にてピックアップされてる内の1本と言う事だ。

それまでに、そのタイトルを耳にした事もなかったワタシだが、さて・・?

マケドニア共和国とイギリス・ロンドン。

2ツの異なるロケーションに於いて、時間軸を巧妙に交錯させつつ紡がれる人間ドラマを3部構成で描いた佳作。

「民族間の対立」そして「戦争の悲劇」がテーマとなったこの物語は、次の3ツのパートで成り立っている。

第1部『言葉』

マケドニアの海に面した、切り立った崖の上に建つ修道院。“沈黙の誓い”を立てて2年になる青年僧=キリルの部屋に逃げ込んで来たのは、兄を殺害した廉(かど)で同胞に追われる羽目となった、アルバニア人の少女だった。

遂に修道院にやって来たアルバニア人の集団に対し、キリルたち僧侶の取った行動とは・・?

第2部『顔』

ロンドンの街。夫との関係が巧くいかぬままの女性編集者=アンは、マケドニア出身の写真家=アレキサンダー・キルコフと惹かれ合っていた。

その日、タクシー内での“束の間の逢瀬”を最後に、結局はアンを振り切り単身発ってしまったアレキサンダーだが、残された彼女を待ち受けていたのは、余りにも過酷な運命だった・・

第3部『写真』

マケドニアに降り立ったアレキサンダー。帰郷した彼の村は、500年もの間に広がった溝を埋める術(すべ)もなく、マケドニア人とアルバニア人の対立が高まり続ける“危険な地”と化していた・・

「アルバニア人」と言う民族を取り巻く歴史や状況を「ある程度」は知っておかないと、充分に楽しんだり、理解する事の叶わないような気もしたが・・組立てとしては「ワタシの好きなタイプの物語」だった。

互いの相関関係って部分では、3ツのエピソードの繋がり方に「あれ? コレってパラレルになってね?」と感じてしまうトコがあったが、その点は2度、3度と(今後)鑑賞を重ねる事で、パズルのピースが(実は)凄まじくハマって行くモノなのかも知んない。

展開とし、どのエピソードも終盤に“流血”の待ち受けてた印象があり、そこは「結局のトコは銃撃沙汰による“力押しの悲劇”頼みかよっ!」と正直感じてしまうワタシだったりもした。

それが「ある種のワンパターン」にもなってたので、1エピソードぐらいは「全く異なる(予想外の)展開」を見せて貰いたかったトコだ。

また、第2部の「何でもなさ」「ラストの唐突さ」が全体の仕上がりにまでダメージを与えてる感もあった。

本作のテイストに対しては「後年の作品・・例えば『バベル(2006)』なんかにかなりな影響を与えたんとちゃう?」と邪推も走ってしまうワケだが、マイナーな俳優陣や、詰めの甘い展開などに「もう少しばかりの、洗練されたスパイスを!」と願ってしまうのは、欲張りな事やろか?

~ こんなトコも ~

・アン役の女優さん(カトリン・カートリッジ)は、ホリー・ハンターの入ってる気もした。んでも、若くして亡くならはったそうで、残念である(×_×)

・キリル役の青年(グレゴワール・コラン)は、エイドリアン・ブロディっぽい顔立ちだった。

・「丸腰の相手を背中から撃つ」と言う卑怯な民族の理念なんか、理解したくもないやい。

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