☆『ニューイヤーズ・イヴ(2011)』☆
8日(日曜)の午後。
帰阪の折、大阪府内の某シネコン(M系)にて鑑賞して来たのは・・昨年末から気になってた1作『ニューイヤーズ・イヴ』だった。
ゲイリー・マーシャル監督による“群像劇再び”って感じの本作。
昨年の『バレンタインデー(2010)』に於いても、豪華俳優陣をとり揃え、ベタ&散漫な感じで(?)突っ走ってくれた覚えがあるが、果たして“柳の下に2匹目の野※総理”はいるのだろうか・・?
※
人々は何故、この1夜に、ここに集まるのだろう・・?
2011年12月31日。
ニューヨークの54丁目・・“タイムズスクエア”にて。
世界的に有名な“カウントダウン”を「成功に導く」為、或いは「見届ける」為、
NY(ニューヨーク)から、世界から、人々はここに集まって来る。
人々が集まり、そこには様々なドラマが生まれる。
すれ違う人々、そしてまた巡り合う人々。
・・
♦新年到来のタイミングに併せ、巨大ボールを投下させる世紀のイベント“ボール・ドロップ”の仕掛人たち
タイムズスクエア協会の副会長=クレア・モーガン(ヒラリー・スワンク)は、高所恐怖症である自身を奮い立たせつつ、このイベントの陣頭指揮に立つ。リハーサルこそ首尾良く進んだモノの・・本番ではボールの上昇が(回線のショートで)ストップしてしまい、急ぎベテランの修理技師=コミンスキー(ヘクター・エリゾンド)を呼び出す事となるが、彼は協会に解雇された事を根に持っていた。
♦「エイハーン・レコード」の幸薄き秘書
ハイミスで内気な秘書=イングリッド・ウェザース(ミシェル・ファイファー)は、上司=コックス(ジョン・リスゴー)の不当な扱いにとうとう我慢ならなくなり、辞表を突き付けオフィスを飛び出す。
自転車配達人(バイシクルメッセンジャー)=ポール(ザック・エフロン)は、イングリッドの持つ垂涎モノの「VIPパーティ」チケットとの交換を条件に、彼女の“叶えたい事リスト”の実現に渋々協力する事となる。
♦「エイハーン・レコード」主催「VIPパーティ」の舞台裏
“NYの顔”とも言われる人気ソロシンガー=ジェンセン(ジョン・ボン・ジョヴィ)は、かつての恋人=ローラ(キャサリン・ハイグル)の姿を厨房で見かける。ヨリを戻そうと近付くジェンセンに、ローラは強烈な平手をカマすのだった。
♦“タイムズスクエア”の見える病室にて
「俺はロクデナシな人生を送って来た」と末期ガン患者=スタン(ロバート・デ・ニーロ)は、看護師=エイミー(ハル・ベリー)に語りかける。「今夜が峠であろう事」を悟った彼は、主治医に「この病院の屋上から、この眼で“ボール・ドロップ”を見届けたい。TV中継じゃなく」と申し出るが、この寒空の下では、彼の許可が下りようハズもなかった。
♦2万5千ドルを賭けて
新年到来の瞬間=1月1日の午前0時ちょうど・・に赤ちゃんを産んだ夫婦には「2万5千ドルの賞金」が与えられると言うハナシを聞きつけた2組の夫婦(ジェシカ・ビール、ティル・シュヴァイガーほか)は、敵意を剥き出しにし、互いに出産の時間を管理・調整しようとする。
♦“カゴの中”の2人
アパート5階から降りようと、たまたまエレベータに乗り合わせた“ひねくれ者”の青年イラストレーター=ランディ(アシュトン・カッチャー)と“華々しいソロデビュー”を夢見るバックコーラス歌手=エリーズは、故障により、狭い“カゴの中”に閉じ込められてしまう。
♦はるかNYへ
「エイハーン・レコード」の若き経営者(創業者の御曹司)=サムは、コネチカット州で行われた友人の結婚式からの帰り、自動車の自損事故により「見知らぬ家族のクルマ」に同乗させて貰う形でNYを目指す事となる。
せまる「VIPパーティ」の大切な冒頭スピーチ。彼は間に合うのだろうか?
♦すれ違う母と娘
ホールの衣装係である母=キム(サラ・ジェシカ・パーカー)は“ボール・ドロップ”を見物したいと言う娘=ヘイリー(アビゲイル・プレスリン)に許可を与えない。当夜、自室の窓から“エスケイプ”を果たした娘を追いかける母だったが・・
・・
群像劇としての(出演陣の)豪華さ、ラストに“お祭り騒ぎ”が頂点に達する事のカタルシス(?)みたいなポイントの「置かれてる」点こそは、本作の「強み」だと思うんだけど・・どうにも『バレンタインデー』の2番煎じと言おうか、ゲイリー・マーシャル監督が手がけるほどの脚本ではないような気もした。
「人物の相関関係」「それぞれの事件」と言った要素が、いわゆる“月並み”なのである。ラストでカ※ルの大群が降って来るとか、上空から殺※剤が撒かれるとか・・もう少し“思わず口コミしたくなる”ような演出を軸の部分に練り込んで欲しかったトコである。
一方で「殆ど動かず、表情だけの演技」ながら、存在感を発揮してたデ・ニーロや「すっかり乾いたおばさま」となってしまいつつも、やっぱり(しっかりとキュートな)魅力を放ってたミシェル姐さんのインパクトはなかなかだった!
因みに、タイムズスクエア協会長役で『ウォー・ゲーム(1983)』や『グローリー(1989)』や『ケロッグ博士(1994)』や『ケーブル・ガイ(1996)』や『USゴジラ(1998)』なあのしとがプチ出演してはったが・・妙に老けて見えてしまった(×_×) あ、でもSJPさんの「リアル旦那さん」だったんやねぇ(⌒〜⌒ι)
「誰が最後に1番笑ったか?」を考えてみたら・・これはもう終盤でやたらとキラキラ&ゴージャスに馬車から降り立った、あのしとのご尊顔しか浮かばなかった。ってか、終盤のあのシーンだけ「まんまSaTC」と化してたように思えてならなかったが・・画面が(=^_^=)
悪人もいなければ、想像もしなかった大事件が起こるワケでもないNYの大晦日。
少しばかり“(国外で尚も続く)戦争の影”を憂いながらも、ニューイヤーズ・イヴを祝いたい・・ってニューヨーカーの心境をしたたかに活写した1作、とは言えるのやろか(・ω・)
〜 こんなトコも 〜
・エンディングでの、ザック・エフロン君のダンスのキレがスゴ過ぎる! コレが若さか・・(×_×)
・ボールに乗ったまま上昇してゆくエリゾンドおじさんを眺めながら「ああ、このしと、死ぬんやろか」と思ってしまった。。
・エンディングでノリノリに踊り始めるミシェル姐さんに・・惚れますた!(=^_^=)
・ミシェル姐さんの“叶えたいリスト”の1ツに「全身をレザースーツで覆い、深夜のブティック(?)を爆砕する」ってのも入れて欲しかった(=^_^=) ミャオ!
・“ボール・ドロップ”は1907年から続くイベントらしい。
・「アンチョビを丸呑みすると陣痛が早まる」・・ってのはガセらしい。
・昨年末のNYには『シャーロック・ホームズ/シャドゥゲーム』の巨大な新作ポスター(看板)が!
・ランディは「タフツ大学卒」との事。
・“セレンディピティ”は「幸福な偶然」と訳されるようで。
・“Myrtle Avenue”って地名が登場。何処なんだかサッパリだけど(×_×)
・サムの飼い犬は「アイポッド」と言う名らしい(=^_^=)
・コミンスキーがロシア語っぽく「One more test」を“ワン・モル・テスト”と発音してたのが笑えた。
・NYでは“ティファニーで朝食を”だけでなく“ローマの休日(←スクーター系)”ごっこでもヘプバーン気分には浸れそうだ。
〜 こんなセリフも 〜
クレア“新しい年は、あなたにチャンスをくれる”
「名演説ですって? “引き延ばし”よ」
「私はボールを直して来るわ。
あなたも“壊れたもの”を治して来て」
ローラ「叩いたのは謝るわ。2発目は」
ランディ「年末の“嘘くさい挨拶”ってのが、1番ハラが立つ」
スタン「“避けられん事”を遅らせて何になる?」
「ニューヨークの空気はイイな」
「俺の人生は過ちだらけだったが・・
お前だけは誇りだ」
コックス「休暇を取って、島にバカンスに行きたいだと?
スタテン島ぐらいなら行けるだろ?」
ヘイリー「クロッグを履くのはやめて」
イングリッド「“先延ばし”は止めるわ」
「私は“倍以上も年上”よ?!」
サム「スピーチの原稿は書いてないんだ。
ただ“インスピレーション”を待ってる」
「“心の話をして”と言われた」
「例え美人でも、話の中身がなければ・・」
“スピーチは短く済ませるよ。
ソクラテスも演説が長くて殺されたから”
ポール「目標達成だ(Check!)」
エイミー「あなたは(自分を)ロクデナシと言うけれど、
だからこそ“思い通りの人生”を送れたのかも」
コミンスキー「ありがとよ(take you.)」
「おい、下ろしてくれ!」
エヴァ「かぶりつきの席で、ジェンセンの唾と汗を
全身に浴びて来るわ」
女医「言っておくわ(Let me be clear.)」
「ふざけないで。“直腸検査”されたい?」
「ようこそ、世界へ」
管理人「まさか、ここでヤッてないだろうな?
普通は“流れ”でそうなるハズだが・・
後で“ビデオ映像”をチェックするからな」
※「想像して(Use your imagination.)」
「か弱い女だから(I'm a delicate girl.)」
「スペインでは、男が女に跪(ひざまず)くのは、
求婚する時か、撃たれた時だけよ」
「任せて(Give me a chance.)」
「あんた、感じ悪いな。陸運局に勤務してんの?」
「残念だな(I'm sorry too.」)
「何なの?(Something on?)」
「ひまし油は『メリー・ポピンズ(1964)』でも飲ませてたが」
「見せて(Let me see.)」
「こっちは“狭い駐車場”から
“大型のバン”を絞り出してんのよ!」
「自らの心に素直に!」
ポール「眼を見て話してくれたの、初めてだね」
イングリッド「それも“叶えたい目標”の1つだったの」
追記1:「キスのリライト(上書き)」なんぞをしとるガキが登場し・・羨まし過ぎた(=^_^=)
追記2:ミシェル姐さんとハルベリ姐さんが共演!(別々のエピソードだけど) ここに(もし)アン・ハサウェイさんもが出演してはったら「猫娘3代」が一同に会したトコだネ・・
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