2014年7月13日 (日)

☆『超高速! 参勤交代』☆

今を去る事、数週間・・(⌒~⌒ι)

6月21日(土曜)の夜。ご近所のシネコン“MOViXあまがさき”で観て来たのは、(他作の上映前に)繰り返し「予告篇」を見せられた事で、必定、期待値をも上げざるを得なくなった時代劇『超高速! 参勤交代』である。

特に気に入ったのが『・・御機嫌麗しぅ・・』『・・“山彦ノ術”・・』なるやり取り。この応酬だけで、すっかり打ちのめされてしまった(=^_^=) やっぱり、予告篇映像って大事なんですネ(=^_^=)

8代将軍・徳川吉宗の時代。
諸国の大名にとって、1年おきの江戸への出仕(=参勤交代)は苦行以外の何物でも無かった。

江戸に構えられた武家屋敷には、藩主の妻子や家族が“人質”とし住まわされ、これにより、諸藩は反乱を抑制し、御上(=徳川幕府)に対する忠誠を誓わざるを得なかった。

1735年(享保20年)。
磐城國(現在のいわき市)に居城を据える「湯長谷(ゆながや)藩」は15000石の小藩。

永らくの出仕を終え、10日をかけ江戸から戻ったばかりの藩主=内藤政醇(まさあつ:佐々木蔵之介)は、程なく同藩江戸家老・瀬川の訪問を受ける。
瀬川の携えて来たは、幕府老中・松平信祝(のぶとき:陣内孝則)のしたためた命令書。そこには「5日の内に再び江戸に参勤交代せよ」なる“無体な命”が書かれていた。

信祝は、(湯長谷藩の)領内(白水村)に「金山が発見された」なる情報を掴み、それを手中に収めるべく同藩を追い込み、取り潰そうと画策したのだ。

4年前の大飢饉以来、蓄えも尽き、参勤にかかる費用にも事欠く藩の財政。
幕府に対し憤りを露にする家臣もいたが、政醇は「藩と民を護る事」を優先し“同藩随一の智慧者”である筆頭家老・相馬兼嗣(西村雅彦)を交え、具体的な策を練る。

・・

相馬の出した案は「少人数で山中(間道、獣道)を走破、移動時間を短縮する」「荷物は最小限に止め、腰の刀すらも竹光に置替え軽量化する」「幕府の監視がある2ヶの宿場町(関所:高萩宿、取手宿)のみ、中間(ちゅうげん)を雇い、大名行列をでっち上げる」と言うものだった。

そこに現れたのは、かつて“東国随一の忍”と呼ばれた戸隠流の抜忍・雲隠段藏(伊原剛志)。「道中の山々を熟知している」と自負する段藏は、自らを“道案内(あない)人”として雇えと売り込み、政醇はこれを快諾する。

かくして、藩主+家老+藩士(重臣)5人(荒木・秋山・鈴木・増田・今村)に段藏を加えた、総勢8人の漢(をとこ)衆は、智慧と勇気だけを武器に、この「綱渡りの様な企て」を実行に移すのだった!

一方、政醇らが江戸に向け発った事を掴んだ信祝は、一行を亡き者にすべく、配下の(公儀)隠密(服部衆)を刺客とし差し向ける・・

良くも悪くも「タイトルにインパクト有り過ぎ(←製作側の狙い通り)」な本作(=^_^=) (それを)耳にした者の記憶の表層にザックリ突き刺さって来る完成度ながら、一方で、作品から受ける印象をかなり「軽薄な作品」「“使い棄て”っぽい作品」に変貌させてしまってもいる。

しかしながら、観てみると・・面白かった!
以前に観た『WOOD JOB(ウッジョブ)!/神去なぁなぁ日常』が、ややもすれば敷居の高い(?)「お勉強的なエンターテインメント作」だったのに比べても、身構えず鑑賞に取り組める感が(より)強く出てて良い!

単純にサクサク進む物語かなと思いきや、出逢いや別離があったり、アクションシーン(立ち回り)が存分に盛り込まれてたり。
ラストでは「巨悪をギャフンと言わせる」的な(半沢的?)演出もあって、カタルシス(スッキリ感)もなかなかだった!

佐々木亀之介・・もとい。佐々木蔵之介と言えば、これまで観て来た中でも『間宮兄弟(2006)』『アフタースクール(2008)』『岳/ガク(2011)』ぐらいしか「そう言や、出てはったね!」ってな記憶がないんだが・・ 本作は久々に「このしとでなきゃ!」と思わせる“カッコ良いけどカッコ悪い”絶妙な主人公のキャラ造型をしっかり確立してはったように感じた。

斬合いのシーンで、ちょっと“描写のムゴいトコ”もあるんだけど、自身の中では『WOOD JOB!』と共に、今年上半期に限っては「5指が入る」・・もとい(←どこにだよ!)。「5指に入る」良作ではないかいな! と評したいワタシである。

〜 こんなトコも 〜

・佐々木蔵之介の“腹話術”は「ガチな特技」なんやろか?!
・お咲(深キョン:深田恭子)の、終盤に於ける“側室っぷり”は「らしくない」感が強い(⌒〜⌒ι) それまでさんざ“姐御口調”だったのにネ。
・完全に討死してたハズの藩士・秋山(上地雄輔)は、何と・・生きてた! 『ラストサムライ(2003)』の真田広之みたいな“アンブレイカブルぶり”だ!
・天守(閣)のない湯長谷城。撮影に用いられたのは、何と「篠山城(兵庫県)」だそうだ!
・修行(稽古)シーンで、太刀傷が藩士・荒木(寺脇康文)の腕や今村(六角精児)の頬に刻まれてるのがリアルでスゴい!
・段藏役を『椿三十郎(1962)』に於ける三船敏郎のイメージに、主人公・政醇を同作での加山雄三のイメージに置き換え、黒澤明に監督して貰っても通用する“高いレベルのエンターテインメント作”だと思う。
・ドラマ『相棒』シリーズの亀山刑事&鑑識・米沢のコンビが共演してる。
・剽軽な藩主&個性的な重臣のイメージは『のぼうの城(2012)』に、悪役の造型&宿場町での激闘は『13人の刺客(2010)』に、全体の組立は小説『走れメロス』に、それぞれ似たものを感じさせる。
・ナレーターの「アホ声」は何だったんやろ(・ω・)
・「米を送ったお陰」って言う“回想シーン”には、ボロボロ泣かされた・・ こう言うのに弱いねん(×_×)
・主人公の「居合いの達人ぶり」「乗馬ぶり」がスゴい!
・中盤、某井戸に転落⇒脱出してからの相馬の“ご乱心ぶり”がスゴい!
・イマドキ風なエンディング曲に(だけ)は違和感・・(×_×)
・瀬川は老中・信祝に何を喰わされたんやろ?(鳥のエサらしいが、、)
・藩主の住む屋敷ともなれば、庭内にも天井裏にも(日常的に)曲者(くせもの)がウヨウヨ潜んでるものなのね(⌒〜⌒ι)
・劇中でロケ地になってる“かずら橋”は、徳島県内のそれではなく、福井県池田町内に架けられてるものだそうだ。
・“首コロ”など「凄惨を極める描写・演出」こそは、意図的に廃されてた。
・「忍者」「飛脚」「遊女(飯炊き女)」「町人」なども、絶妙に活写されてた。
・「お咲の妹」を巡る展開はどうなったんやろ?
・ここで唐突に一句・・ “弐人なら 暗き狭きも 恐れまじ”
・物語が終わり、国許(湯長谷)に戻るや否や・・すかさず「再度の参勤交代」を命じられたら恐いトコやね(×_×)
・「甘さ=弱さ」が土壇場で「強み」に変わってくるトコは、ホンマに励まされるなぁ〜
・矢じりで釣鐘って鳴らせるもんなんやろか?(小坊主さんが可愛い)
・意外と、江戸期の街道では、大名行列に出逢うもんなんやね。。
・「産婆」のみならず「飛脚」もまた“大名行列を横切る”事が出来る(らしい)事を初めて知る(・ω・)
・「手裏剣」や「爆薬」は出て来るも・・「種子島(火縄銃)」は一切出て来なかった(⌒〜⌒ι)
・「真剣白刃取りをするお猿」ってのは、確かにスゴい!
・「修行を嫌がる」ような素振りを見せつつ・・ムチャクチャ剣術の達者な藩主様!
・しかし「民のため」を連発しながらも・・とある場面で「遊女の生命を優先」してた藩主様でもあった・・(⌒〜⌒ι)
・本作のタイトルにヒントを得て『超高速! 心筋梗塞』ってな作品はどやろ(おい!)
・「湯長谷から江戸へは60里の距離で、通常8日はかかる」「1日に10里以上の移動はムリ」とセリフで語られてた。
・当初、片道だけで「382両はかかる」と試算されてたが「路銀140両+段藏雇い料10両」に抑える事に成功!(で、帰路は?)
・「徳川家康の伊賀越え(1582)」もまた、本作の“元ネタ”になってるんやろか?
・「10両の総てが泥にまみれた小銭」と言うのも(確かに)泣かせる。わざと汚してた?(おい!)
・相馬が「竹光じゃなきゃ“あの場面”で確実に死んでた」ってのも「運命」と言おうか面白い!
・「重臣が隠密衆と向かい合う展開」が2度描かれるが、1度目がドジ過ぎる故、2度目がやたらとカッコ良く映る! 何だか、啖呵を斬る『サボテン・ブラザーズ(1986)』の面々みたいだ(=^_^=)
・鉄(くろがね)は「慌て者の金」とも言われるそうで。
・『WOOD JOB!』同様「“褌姿の殿方”好きな女子」も満足されるんじゃないやろか(=^_^=)

〜 こんなセリフも 〜

政醇「今年も、美味い漬物を喰わせて呉れ」
  「国許(くにもと)が壱番じゃのう」
  「江戸はもう沢山じゃ」
  「息をするだけで和むのぅ」
  「狭いなぁ・・」
  「・・“武士の恥”じゃ」
  「鯛は“裏返して食べる2日目”が美味いのぅ」
  「先ずは“近くに居る者が助ければ佳い”のじゃ」
  「直ぐに支度せよ」
  「銭(かね)が無くとも、御主には智慧が有ろう」
  「妻子を路頭に迷わせたいか」
  「此度の参勤は過酷なものと為ろう」
  「精一杯、走るぞ!」
  「何とかせよ」
  「(御主の様に)冷静な者も必要じゃ
  「こんなもの(家宝の刀)より民の事じゃ」
  「威勢が良いな」
  「まぁ“弾み”じゃ」
  「あ、其(そ)りか。今日はいい」
  「二言は無い」
  「是には色々と子細が有ってな」
  「其の所為(せい)で狭い処が苦手でな。
   御陰で駕篭にも乗れぬ」
  「晴れれば、其れは佳い日。
   “小さな事の積み重ね”じゃ」
  「血ぃ出てっぞ。痛くねぇか?」
  「動くで無い。そっちも出せ」
  「身分等、下らぬ。
   儂は、そちの事を好いて居る」
  「御主こそ、眞の漢(をとこ)よ」
  「民が苦しみます故」
  「移り行く世を、愉しく生きるのみじゃ」
  「御主となら平気じゃ」
  「貧乏は誠に辛いなぁ」
  「我が藩は貧乏でな」

信祝「仕置きが壱番じゃ」
  「本当に喰いよったわ」
  「良ぅ喰うた! 下がれ!」
  「褒美を取らせる」
  「鯛は美味い処が少ないのぅ」
  「田舎侍には、骨となって貰おうぞ」
  「参勤するだと? 必ず停めよ!」
  「此の田舎侍めが!」
  「鯔(とど)の詰まりは、生まれが総てよ」

相馬「大丈夫だ。観て居(お)れ
  「呉々(くれぐれ)も此の酒、呑むで無ぇぞ」
  「此の相馬の眼は誤摩化せませぬぞ」
  「めんこいのぅ。(御前から)毛皮を取れば
   500文には為るかのぅ」 ←狼、、
  「神隠しか?」
  「終わりだ・・最早、是迄」
  「・・切腹すら出来ぬとは」
  「最早、此の上は“皺腹斬って詫びる”しか
   御座居ませぬ」

段藏「あちらが“曲者”で御座る」
  「・・山彦ノ術」
  「こっちで御座る。
   間違えた、こっちで御座る」
  「儂らの狙うものは同じじゃ」
  「奴等の“甘さ”には反吐が出る」
  「・・馬鹿な奴!
  「殿、刻(とき)が有りませぬぞ」
  「儂に毒は効かぬ。
   効くのは酒だけよ」
  「拙者が血路を拓き申す!」

重臣「御前ぇ、寝てんじゃねぇ!」
  「如何(どう)だ。是なら大行列に見えるべ」
  「“呑むな”と言われて呑む酒程
   美味ぇもんは御座居ませんな
  「自惚れも其処迄行くと御見事です」
  「神隠しか?」
  「尊い犠牲だな」
  「拙者とて“湯長谷の侍”だ」
  「気合が有れば大丈夫だ」
  「迷ぅて出られたか!」
  「生き返ったぞ!」
  「血ぃが出てっぞ」
  「中間(ちゅうげん)が何か、
   ごねて居る様ですが」
  「御主は其れでも武士か?」
  「江戸で待つのみ」
  「我等が智慧では休むに似たり」
  「我等は気が荒い」
  「御上の上に胡坐をかき、
   舐め切っていた諸藩の力、篤(とく)と見よ!」
  「隠れても無駄です」
  「拙者に構わず、先に行って呉んちぇ!」
  「佳い音色です」

内藤「行列なら“眼の前に有る”では無いか」
  「此の行列は好きに使え」
  「“磐城の気骨”を見せて遣れ」
  「御主等は、臭ぇ」
  「武士は“相身互い”じゃ」

老中「其れは済まなかったな」
  「(道中)襲われたで有ろう?」
  「(献上された)大根の漬物は
   “良く耕された土の味”がした。
   彼の様な大根を持って来る者に
   悪い奴は居(お)らぬ
  「政(まつりごと)を疎かにして、
   磐城の土を殺すな。
   此の先、永(とこし)えにな」
  「一同、此度は大儀で有った」

お咲「知ったこっちゃ無いさ。決めるのは客だよ」
  「決まってんだろ。格好つけんな」
  「あたしはもうとっくに死んでるのさ」

琴姫「又、江戸に来られたか」

宿場役人「百人は居ますな」

小太郎「直ぐに死にます故、知る必要は有りません」

店主「大分、御呑みに為りました。
   此処で壱度、御代の方を」

※「些(いささ)か骨が折れましたが」
 「立ちませぃ!」
 「間引かれ無(ね)ぇで良かったな」
 「其れは其方(そちら)の都合で有ろう」

夜叉丸「佳い覚悟じゃ」
   「戦いに卑怯も汚いも無いわ。
    我等忍は勝つのが総て」

政醇「苦労したのじゃな」
お咲「あんた、狭いの恐かったんじゃ無いのかい?」
政醇「あ!」

お咲「誰なの、此の人?」
政醇「馬鹿者!」

重臣A「巧く行ったな」
重臣B「可也危なかったな

琴姫「相馬、智慧を出せ!」
相馬「・・又ですか」
琴姫「智慧が出ぬなら、俸禄を下げる」

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2014年5月17日 (土)

☆『テルマエ・ロマエ2』☆

4月27日(日曜)の夕刻、最寄りのシネコン“MOViXあまがさき”で鑑賞したのは、同名の人気コミックを映像化した第2弾・・『テルマエ・ロマエ2』だった。

キャッチコピーが『世紀のSF(すごい風呂)超大作』って事で「同じSFでも・・“少し不思議”ってワケじゃないんやね!」などと感心させられつつ、肩の力を抜いて楽しむ事に。たまには、こう言う「寛いで観る事の出来るコメディ」も良いモノであろう、、きっと(・ω・)

前作『テルマエ・ロマエ(2012)』からしばらく経っての物語。

一方は、紀元136年の古代ローマ帝国。
当時の第14代皇帝=ハドリアヌス(市村正親)は「圧倒的な武力で領土を拡大する」と言うこれまでの路線を転換し、近隣諸国との平和共存を目指し始めていた。

奪った領地を元の国に返還し、国境線を新たに定めるが・・かつての「強いローマ帝国」の復権を求める元老院の一派は、皇帝によるこれらの政策に対し、静かに不満を高めていた。

ローマの市民もまた、同様の不満を抱いていたが・・彼らには“はけ口”として、コロッセオ(闘技場)で連日開催される“グラディエータ(剣闘士)らによる死闘”が娯楽とし提供された。

・・

これまでの数々の手柄から、皇帝の篤い信頼を得たテルマエ(浴場)建築技師=ルシウス(阿部寛)は“傷付いたグラディエータらを癒すテルマエ”の建造を命じられる。

「市街の中心部に、傷を癒す効果のある温泉を掘る」と言う難題に答えの出せないルシウスは・・気分転換に身を沈めたテルマエの底に渦巻く強烈な水流に巻き込まれる・・

そして彼が辿り着いたのは、何処か異国のテルマエだった。

・・

一方は、日本有数の温泉郷=草津(群馬県)。
漫画家としての才能が世間になかなか認められず、とうとう風呂専門雑誌(?)のライターに転向してしまった山越真実(上戸彩)は、実家である“山越屋旅館”に戻っていた。

その地に於いて彼女は、再び“ケ※シロウ顔”の運命の男性=ルシウスらしき人物を目撃する事となる。

前作同様、ルシウス(或いは真実)が古代ローマのテルマエやら、現代日本の風呂やらを介し“問答無用&ご都合主義的な(双方向型)タイムスリップ”を繰り広げる物語である。

まぁ、断言するなら「そのネタ」を延々と繰り返すだけのコメディなんだが「そのテイストが好きなしと」「そんな(罪のない)マンネリズムが好きなしと」には、これはもう堪んない作品に仕上がっている(=^_^=)

こないにまで簡単に(?)任意の時代&場所を行ったり来たり出来るってんなら、例えばサニ〜千葉隊長率いる『戦国自衛隊(1979)』の面々も、もっとゆとりに満ちた劇中時間を過ごす事が叶ったろうに(・ω・)

一方の本作では、展開が進むにつれ、風呂(の水流)などとは無関係に「ぶっ倒れただけで元の時代に戻ってしまう」的な演出なども盛り込まれてて「もはや、タイムスリップそのものを“小ネタ”の1ツぐらいにしか考えてないんやな〜」と観客各位も薄々勘付いてしまうのである(=^_^=)

前作では、何の予備知識もなかったが故「今までになかった(?)タイムスリップコメディ」に驚かされもし、笑わされもしたワケだが、流石にその続編ともなると「予想を超える展開」ってのは、正直なかったように感じた。

やはり「0から1を造り出す事」の方が「1を2に近付ける事」よりもはるかに難しいと言う事なのだろう(・ω・)

~ こんなトコも ~

・良くも悪くも「前作路線の無難な踏襲」と言えた。前作の方が格段にインパクトのあった気がする。
・宍戸開(アントニヌス役)、笹野高史&キムラ緑子(真実の父母役)、そして竹内力(百人隊長(ケントゥリオ)役)ともに、前作に比べると大幅に立ち位置が後退してた(×_×) ゲストキャラも大事だけど、メインを固めるしとたちに対する配慮も大切だと思うぞ。
・「皇帝」や「マルクス」などとの、ルシウスを中心とした助演陣との親密な言動をもっと丁寧に描いて欲しかった(これじゃ、前作観てないと信頼関係が伝わって来ない)
・ルシウスと真実の恋愛テイストは、何とも「取って付けた」程度だった。
・流石に15年近くも経つと、映像技術も飛躍的に進化したと見え『グラディエータ(2000)』なんかと比較しても、コロッセオの映像美がスゴい!(より安価で、より高度なCG表現が可能となったんだろう)
・いつの時代を描こうと、何処の国を舞台にしようと「モルダウ(スメタナ作曲『わが祖国』より)」さえ流しゃ、日本の観客は感動するとでも思っとるのか〜?!
・「極めてマンネリ」ではあるも、こう言う屈託のないコメディも楽しい! 今後はシニア層が増えるだろうから、この手の「ナンセンスコメディ」が邦画で一大ジャンルとなって来る可能性は高い!
・「文化の違いを笑いにしてる」トコは、ネタとして海外でも充分に通じる余地があると言えよう。
・何故か「東京エリアへのワープ」はなかった今回(・ω・)
・「生き別れ」となったケイオニウス(北村一輝)の兄の名は“ジェイオニウス”との事で、、“アイオニウス”“エルオニウス”なんてな兄弟も存在し得たんやろか。。
・序盤から、強烈な存在感を放つ“最強のグラディエータ”=アケボニウス(=^_^=) 曙太郎(第64代横綱)が演じてたんやね。。コスプレした阿部寛と並ぶと「実写版・ケンシロウ&鬼のフドウ」のタッグの出来上がりやね(⌒〜⌒ι)
・琴欧州(元大関)演じる“コトオウシュヌス”なるキャラ名も、安直ながらも憎めない感じで面白い。
・劇中、指圧師・浪越徳三郎の言ってた「指圧の心は母心、押せば命の泉湧く」は、実在の“指圧の始祖”=浪越徳治郎先生の言葉だそうだ。
・松島トモ子、白木みのる・・と言った客演はシニア観客向けのサービスやろかね。
・松島さんが露天風呂でクマとノロける(?)シーンが盛り込まれてるが、そこはライオンとかヒョウを相手にやって欲しかった!(おい)
・エンディングテーマ曲にも使われてた、北島三郎『与作』のインパクトもなかなかすごい!
・草津温泉郷の某ストリップ劇場に看板のあった『春らんマン/女の㊙︎』ってな作品に興味が(=^_^=) 『パレス劇場(尼崎市)』『ロッポニカ高松(高松市)』なんかでも上映されてそうなタイトルセンスやね!
・お湯に浸かった餃子の味がどう変わるのか・・ちょっとだけ気になる(=^_^=)
・そう言えば・・大阪市内の、某社の入る某ビルの、某階の個室トイレでは、ウォシュレットのボタンが故障してるため、ビデのボタンを押し、座った姿勢から腰を前に少しずらし動かさないと、巧くアレにヒットしなかったりする(×_×) ←何となく身体が慣れてしまった。
・「湯乃華部屋」は架空の相撲部屋なんやろか?

~ こんなセリフも ~

ルシウス「全く、惨たらしい限りだ」
    「これじゃ、まるで戦場だ」
    「これでは駄目だ。
     “湯を沸かした”だけでは治癒力が低い」
    「全くアイデアが浮かばない」
    「引き込まれてる・・!」
    「またあの“平たい顔族”の世界に?」
    「んッ? (殴っている手は)グーではない・・パーだ!」
    「“血を一滴も流さない戦い”とは」
    「あの突起物の並んだ板は?
     “痛みに耐える訓練装置”なのか?」
    「この椅子も、何かの“訓練装置”に違いない」
    「奴隷達も、良く訓練されているな」
    「(オレンジ色の粉末で)湯を汚すとは」
    「癒される・・! 恐るべき“平たい顔族”」
    「そうか・・教えたくないのか」
    「何と言う屈辱」
    「子供にはデリカシーがない」
    「罪人が処罰されているのか? いや、違う!
     “精神を鍛えるための装置”なのか?」
    「これは・・高い」
    「これは愉快だ! 間違いなく
     ローマの子供たちにもウケる」
    「しかし、私はこの尻で・・いや、この眼で」
    「何とも気持ち良さそうに歌うものだ」
    「確かに“味わい深い旋律”だ」
    「樽風呂に浸かり
     “ヘイヘイホ~”と歌えば、治癒効果が増す」
    「この“宝”は、お前達の身も心も
     奇麗に洗い流して呉れるぞ」
    「仕事さえあれば、彼らもこんな事はしないだろうに」
    「“公開処刑”するつもりか?
     幾ら何でも酷過ぎる」
    「“不死身の人間の養成”にまで
     成功していると言うのか」
    「ここの奴隷の働きには頭が下がるな」
    「毒味をしてみせたか・・今回は安全なようだな」
    「(麦酒が)キュ~ッと来た!」
    「美味(うま)!!」
    「これは堪らんだろう」
    「しかし・・どれで払えば良いのだ?」
    「私は真似ばかり・・耳が痛いな」
    「何と大らかで牧歌的な光景だ」
    「入浴中の女人を見るのは、余りに失礼」
    「男女の垣根どころか、生命体の垣根すら
     超えていると言うのか」
    「見つけたぞ、お前達の仕事を」
    「しかし、所詮は真似事」
    「まさか、首を絞めて止めを?」
    「どんどん疲れが癒されてゆくような」
    「私はもう驚かないぞ」
    「蓋を開けるが良い。そして、奏でるが良い」
    「奴隷達よ・・面目ない」
    「私の尻を清めて呉れ・・そうじゃない。
     そこではないのだ・・だから、そこではない」
    「(山葵が)ツゥ~ッと来た!」
    「未だ、(他にも恋人が)いるんですか」
    「しかし・・私は無力だ」
    「そんな眼で私を責めるな」
    「望まねば、夢は叶わぬ
    「今、この刻に
     “ローマの行く末”がかかっています故」
    「テルマエを血で汚してはならぬ」
    「出たぞ! とうとう恵みの湯が!」
    「そなたに見て貰えて良かった」
    「“ローマは1日にして成らず”ですから」
    「テルマエ造りの最中に死ねるなら本望だ」
    「為すべき事に生命をかけよ
    「佳い絵が描けると良いな。
     今度、その絵を私に見せて呉れ」
    「私もそなたと別れたくはない」
    「生命あるものには必ず別離(わかれ)が訪れる。
     そなたとの出逢いは私の宝だ」
    「そなたは私の女神だ」
    「済まぬ・・私も涙が止まらない」
    「その男はニセモノだ!」

真実「・・聞いてねぇし」
  「・・『与作』?」
  「“悪意”ってワケじゃ」
  「何も分かってないね」
  「せめて見届けたいの」
  「これは“予言”じゃない。
   書物に記された過去の歴史なの」
  「(ルシウスの)モデル? ・・いるよ」

ハドリアヌス「親愛なるローマの民よ!
       殺戮はもう沢山だ!」
      「憎しみの感情は、
       テルマエの湯に流せ」

ケイオニウス「職人の分際で馴れ馴れしいな。
       それとも・・この俺と“戯れたい”か?」
      「あの樽風呂は役に立ったぞ。(頼んでいた)
       10人のローマ美女は届かなかったがな」
      「ローマは強くあらねばならぬ」
      「腰抜け共を抹殺せよ!」

アントニヌス「“子供たち”と“テルマエ”はローマの宝だ」
      「女癖は悪かったが・・」
      「彼は、女癖の悪い男ではあったが・・」
      「これで本当に良くなるのか?」

アケボニウス「私はもう、闘いに疲れた」

力士「外人さん、相撲観戦なら外でやって呉れ」
  「悪ぃ悪ぃ・・(スイッチを)“最強”にしてた」

山賊「毒気の抜けて行く感じだ」

※※「どうした? 外人さん!」
ルシウス「おお! ・・百人隊長」

真実「一緒にお風呂、入らない?」
ルシウス「我がローマでは“混浴”は禁じられている」

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2012年6月 7日 (木)

☆『テルマエ・ロマエ』☆

先週末。
帰阪せぬままに、高松で過ごした土日だった。

そんな中、レイトショーで鑑賞して来たのは邦画『テルマエ・ロマエ』である。

ホントは、ジョ※ジ・クル※ニ※兄さん(←伏せ字になってないってば)の主演する「アレ」を狙ってたワケだが・・あちらは上映時間が繰り上がってしまったようで都合がつかなかった(×_×)

「所詮、しょ〜もないギャグ路線やろな〜」と半ば小馬鹿にしつつ鑑賞に臨んだワタシだが・・コレが意外にも“自身の(笑いの)ツボ”にハマってしまい、なかなかに癒され、楽しめた次第(=^_^=)>

この手の作品には「勢い」「ノリ」ってのがやはり大事なんやねぇ〜

紀元前753年に建国されたローマ帝国は、他民族を制圧し、属州(=国外の領土)を広げる事で、繁栄を極めて行った。

本作の舞台は“暴君”とおそれられた皇帝=ハドリアヌスの統治する紀元128年。
皇帝は民衆の支持を集めようと、巨大なテルマエ(浴場)を建造する。

民衆の“限られた娯楽の場”でもあったテルマエに携わる職も少なくはなく、この地にもテルマエ技師=ルシウス・モデストゥス(阿部寛)の姿があった。

「古き良き時代の再現」にこだわり続けるルシウスは、それ故の「発想が斬新ではない」と言う理由から、新しいテルマエ設計の仕事を外されてしまう。

落胆するルシウスは親友=マルクスに連れられ、テルマエに出掛けるが・・その底に開いた“謎の穴”に吸い込まれた彼が辿り着いたのは・・「平たい顔の民族」が多数暮らす、ローマとは全く「時間」「空間」の異なる世界なのだった・・

最初こそ“異文化”に戸惑ったルシウスだが・・「平たい顔族」と時間&空間を共有する事で彼らの文化に感化され、独自のテルマエ設計技術を“飛躍的に”高めてゆくのだった・・

ルシウス、ハドリアヌス帝(市村正親)、ケイオニウス(北村一輝)、アントニヌス(宍戸開)、マルクス・・なる“主要キャラ群”を日本人男優が軒並み演じてるトコからしてムチャクチャなんだが、、そのムチャクチャさが次第に気にならなくなり、赦せてもしまえるようになる展開・世界設定はなかなか!

企画側の「したたかさ」に対し「やられたなァ」と心底感じたのは、実に久々の事ではある(=^_^=)

私的には、ヒロイン=山越真実(上戸彩)の「印象的なセリフ群」に特に打ちのめされてしまった!

だってさ!
初めてルシウスに遭遇した時の“無意識なひと言”が「・・ケンシロウ?」だってんだから(=^_^=) 続く「東京で職を失い、実家のある温泉街に帰って来た時」の“無意識なひと言”が「・・ひでぶ」と来れば、、これはもう本作に対し、好感を持つしかないワケである(=^_^=)

基本、どんな人物を演じようが大して相違のない(?)阿部さんだが(←ファンの方、スミマセン) きっちり役に見合ったビルドアップに取り組まれた成果がボディに見受けられるのには感服させられた(・ω・)

“フォ〜の領域”に差し掛かると、なかなかに腹筋のカタチが変わんないんだよねぇ。。

笹野高史さん、竹内力さん・・の脇役陣も、今回は妙に若々しく(?)も見え、良い意味で作品のアクセントキャラになってた。

「タイムトラベルもの」としての設定は『メン・イン・ブラック3』同様にムチャクチャ&アホアホなレベルなんだけど、基本“勘違い路線”なネタでここまできっちり高め、引っ張り、楽しませてくれる点については「確かに他愛ないけど、罪もないし、屈託もない」と評価したげたいし“エンタテインメント作”としての出来は(それなりに)高いと感じた。

『コクーン(1985)』同様、大勢出演したはる「(平たい顔の)オジンガ〜連中」には、リアルな不安(←「続編が実現するにせよ、どうやろかな」的な)を感じたりもするんだが(⌒〜⌒ι) ・・まぁ「“ひと花”咲かせられたかな?」とか「人生の“良い記念”にはなったかな?」とか温かい眼で見てあげるべきなんだろう。

ワタシとしては珍しく(?) 「観ておいて良かった」と素直に感じる事の出来た1本である。

〜 こんなトコも 〜

・「恋愛もの」としては、上品&薄味過ぎる気もした(=^_^=)
・ハドリアヌス帝が「ウワサほど」の暴君でもないように感じられた。“お小姓の死”ですっかり意気消沈しはったりもして、どうにも勇猛果敢な印象が伝わって来ないんだが。。
・ケイオニウスに「次期皇帝の資質」が感じられなかった、、
・“ローマ小説の第一人者”たる塩野七生さんの、本作に対する評価が聞きたい。どなたか「突撃インタビュー」を!(するかい)
・小道具関係がなかなかに光ってた! ルシウスが妻=リウィアへのプレゼントに買った「秘宝館のお土産」系キーホルダー(デザイン・・上半身:男性器(横向き)+下半身:犬の後ろ足(横向き))やら、真実が帰省時にかぶってた『暴かれたい』とただひと言の書かれた野球帽やら、ルシウスが見よう見まねでデザインしたため、文字が間違って“クロリ>”と表記されてる洗面器やら(=^_^=)
・その「ケロリングッズ」はロ※ト、東急ハ※ズなどで購入可能らしい!!(取り扱いはこちら)
・昔ながらの「銭湯」にわざわざ出掛ける機会は全くないんだが・・劇中に登場の『稲荷湯』では入浴料が大人:450円だった。
・モロに男性器のカタチをした御輿を崇める『金精大明神祭』にも興味津々となった(⌒〜⌒ι)
・あきのぶ氏(?)による「トイレ川柳」の秀作(=^_^=) “赤ちゃんは いいなうんちで ほめられて”が印象的だった。
・ワニにも「ハウス!」は有効なんやろか。。
・交わす言葉の問題(ラテン語と日本語)をどう解決するのかと思いきや・・いきなりスクリーン右上に“Bilingual”表示が出た! これで万事解決だ!(おい)
・「平たい顔族」がルシウスに「オンドル小屋」の仕組みを解説するシーンでは、黒板に「HOT」と書かれてたり、日本語で「湯気、傷、治る」と端的に説明するなど、多少の(かなりの?)強引さが見受けられた(=^_^=)
・伊豆の「熱川(あたがわ)バナナワニ園」に行ってみたい!(=^_^=) 「伊豆シャボテン公園」と併せ、行ってみるしか!?
・「山羊の睾丸」「かたつむり」ってば、ホントに効果あるの?
・ローマ時代から「用足し後、水を浸した海綿でエイナスを拭く」と言う発想が既にあったのはスゴい。
・壁面にハメコミ設置した「お風呂テレビ」にクラゲを常時映してみる、と言うアイデアにも興味がわいた。慢性的にお疲れ気味だから、どんどん癒されたい(=^_^=)
・ワニと共に入浴。。人間にとっても(危険だし)、ワニにとっても(環境的に)よろしくないと思うが(×_×)
・「血行を促進し、解毒、傷を治す効果がある」とのオンドル小屋だが、、表現がちと過剰では?
・「バナナの種」って・・ああ言うカタチなんやね!

〜 こんなセリフも 〜

ルシウス「相変わらず、此処は騒がしいな」
    「呼び子が幅を利かせてすらいる」
    「どいつもこいつも・・“世界の頂点に立つローマ人”
     としての自覚がないのか」
    「湯の中に入るしか、静けさが得られないなんて」
    「何なんだ、此処は?!」
    「顔が平たい・・? 此処は“奴隷用の公衆浴場”か?」
    「かくも巨大な“1枚モノの鏡”とは・・」
    「・・美味い! 牛の乳なのに果実の味が!」
    「この属州・・完全にローマを凌駕している!」
    「泣くな! 敗北を悟られるワケには・・」
    「恐るべし! 平たい顔族」
    「湯の入った棺か?!」
    「平たい顔族の族長か?」
    「・・とてつもない敗北感」
    「属州の文明に頼るなんて、どうかしてるぞ」
    「恐ろしい程、煮えたぎっている・・だが熱くはない」
    「壁に水槽・・どんどん癒される」
    「全く果汁の出ないこの食感」
    「よくも“ローマ帝国の未来を紡ぐ”貴重な果実を!」
    「あれ無くしては、ローマに帰れぬ。
     “ローマ帝国の存亡”があの果実にかかっているのだ」
    「テルマエはローマ人にとって欠かせないものです」
    「あれ? 腰が痛くない」
    「“負傷兵専用”のテルマエか」
    「美味(うま)!」
    「毒を盛られた!」
    「流石は“100人隊長”だ」
    「己を殺してまで生きたくはない」
    「ご無礼は重々承知しております。
     罰を受ける覚悟は出来ております」
    「止めろ・・私はそなたたちが思っているような
     男ではない」
    「それにしても・・何故彼らは手伝っているのだろうか?」

真実「キャラ、立ってるわぁ」
  「死んだら“お終い”なんだよ!
   ・・もっと自分を大事にしなよ」
  「それでも信じて貰うしかないの」
  「もがいて見つけ出した答えなら、それは
   “あなた自身が導き出した答え”じゃないの?
  「そこにあなたが現れて・・」
  「私もまだまだもがいてみるよ」
  「有難う。出逢えて本当に・・
   って聞いてねぇのかよ!」
  「また、逢えるよね・・」

ハドリアヌス「バカバカしいが、実に見事」
      「そなたにも“暴君の素質”があるな?」
      「本当は文化で圧倒出来れば、戦(いくさ)など
       なくなるのだが」
      「“斬新な浴室”を造って貰いたい」
      「私は・・立ち止まってしまった
      「“ナイル風のテルマエ”とはな」
      「そなたの考えではないのか?
      「ルシウス、これへ」
      「この私が、そなたの※※を見抜けぬと思ったか

アントニヌス「皇帝は、稀代の天才ゆえ孤独なのだ」

ケイオニウス「このままで済むと思うなよ」
      「愚かな・・一時の感情で将来を
       棒に振るとは」

マルクス「風呂にでも入ってスッキリしようぜ」

老人「今日は外人のヘルパーさんかぁ」
  「若い皮まで剥けちゃうよぉ」

ルシウス「そなたの言葉を借りれば・・
     まだまだもがいてみるよ、出逢えて本当に良かった」
真実「ズルいよ・・こんな時に初めて笑うなんて・・
   “反則”だよ」

真実「また逢えるかな?」
ルシウス「きっと逢える・・ローマの道は
     総てに通じているのだから」

追記1:鑑賞後、ふと「どんな人にも、きっと“真価”の発揮出来る『時』と『場所』があるのでは?」と思ったモノだ。
    それが簡単に見つかりゃ、人生、苦労はないンだけど(・ω・)
追記2:他県での5日(火曜)〜7日(木曜)の出張移動時、カーラジオで銭湯の話題が出ていた。それを聴いてて興味の湧いて来たのは「大阪市生野区にある『源ヶ橋温泉』」と「京都市北区紫野にある『船岡温泉』」である!

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2012年2月 9日 (木)

☆『東京オアシス(2011)』☆

8日(水曜)の夜、仕事帰りに商店街の中にあるミニシアター“ソレイユ”に立ち寄り、公開中の邦画『東京オアシス』を観て来た。
ネットで評価を確認すると・・(満点=5点のトコを)2.3点と・・やたらと低かったりする本作なのだが、、予告編で観た映像に「何かピンと来る」モノがあったので鑑賞を決意した。

因みに、女性観客が多いな〜 と思ったら、またもや“レディース・デー”とぶつかったのだった(・ω・)

東京の“何処か”を舞台に(映し出される看板や情景を眺める限り、新宿区・杉並区・世田谷区・・等がロケ地のようだが)、都民の誰もが「何処かで観て、その顔は知ってる」と言う、そこそこに有名な女優=トウコ(小林聡美)を中心に、彼女と“ふとしたきっかけ”で出会い、何かのスイッチが微妙に切り替わろうとする瞬間の男女の物語を、3ツの独立したエピソードで静かに描く。

【エピソード1】
軽のワンボックスにレタスを積み、都心部からその近郊へと運ぶナガノ(加瀬亮)。深夜のコンビニで休憩中に“喪服姿”のトウコと出会った彼は、頼まれるままに彼女を助手席に乗せ、高速道路を“半島”に向けクルマを走らせる。
2人の辿り着いた場所は・・

【エピソード2】
以前はプロの脚本家だったキクチ(原田知世)。今は都内のミニシアターで、もぎりの係員=ヨシダ(森岡龍)と働いている。ある夜、最終上映の終わったシアター内で、前列に眠りこける女性を発見し揺り起こす彼女だが・・それが以前一緒に仕事をした事もあるトウコだと気付き・・

【エピソード3】
東京郊外の動物園。チケット売り場のバイトの面接にやって来た23歳の(美大志望の)浪人生=ヤスコ(黒木華)は、担当者=モチヅキ(光石研)とのやり取りの中で「きっと受からない」と言う“直感的な絶望感”に打ちのめされる。面接を終え、園内を無気力に歩いていた彼女に声をかけたのは、見ず知らずの女=トウコだった・・

タイトルに首都“東京”を冠しながらも「東京と言う街そのもの」が大きく取り上げられるワケではない。
主人公がトウコでありながらも、彼女自身の物語が綴られるワケでもない。
2人の主人公の出会う物語が描かれながらも、それ以上の“何か”が始まるでもない。

そんな「変化球さ」が観客を当惑させもし、またある種の観客には「吸引力」「新鮮さ」「中毒性」を発揮したりもする「観客を選ぶ作品」だと感じたワタシ。

因みに・・ワタシ自身は「観てソンはなかったな」とハッキリ感じたり(=^_^=)

何だか「物語の中心に主人公=トウコが配され」ながらも「ナガノ」「キクチ」「ヤスコ」が彼女に出会う形でそれぞれのエピソードが“淡々と”始まったり「深夜のコンビニ前」「小劇場のロビー」「動物園の中」など、どちらかと言えば“小規模/閉鎖的な空間”で長回し多用気味にドラマの進行する演出が、妙に心地良くこのココロに響くのだった。

これはやはり、小林聡美と言う女優の持つ「不思議さん」ぶりに起因してる部分が大きいのだろう。
決して「美人」ってタイプの女優さんじゃないんだが(←ファンの方、スミマセン) ・・歳を重ねておられつつ“無邪気さ”“出しゃばらなさ”が巧く際立っているのだ。

トウコはそこそこに有名な“女優”との事だが、スタッフやマネジャーが(その周囲に)登場するでもなく、常に“独り”で動き回っている。“女優”と言う設定そのものが「疑わしく」すら思えてしまう程である。

そんな“オフの姿”の彼女が“オンな姿”の3者と絶妙に絡み、そこに「“尾を引く”ような友情も、恋愛も・・“特別な事件の発生”すらも何ら描かれない」って点も、絶妙な演出性の高さを覚えた。

例えばトウコのキャラ造型を、更に「人間を超えた存在っぽさ」に変えてみたら・・もっとシリーズ化もハリウッド化も出来そうな、、そんな妄想が働いてしまった次第だ(・ω・)

〜 こんなトコも 〜

・井伏鱒二『山椒魚』、きつねうどん、『街のあかり(2007)』『過去のない男(2002)』、蜜柑、ツチブタなどのネタも。
・もたいまさこさんの台詞って・・??
・千葉(市の動物公園)まで行かずとも、姫路の動物園で「ツチブタ」に会える可能性もあるのかも・・?
・ポスターのみでしか「語られない」が、上映されてた2作品がいずれもアキ・カウリスマキ監督によるものである点、ちょっと要注意な気がする。どちらの作品が最終上映だったんだろう? そしてトウコはどの辺りで眠ってしまったんだろう?
・ヤスコの描いた「ツチブタ」って・・想像で描いたにしては、かなり似ていたと思ったが。。
・「アイス代を渡すため、汗をかきながら必死で走って来る」ってシチュエーションは、ちょっと“深い”のかも知んない(・ω・)
・あの印象的なミニシアターは『目黒シネマ』と言う施設らしい。

〜 こんなセリフも 〜

トウコ「今・・“回転レシーブ”しましたよね?」
   「このクルマに、乗せて下さい」
   「私、全然怖くないです。死ぬとか、全然ないです」
   「私は、行かなくてはならないんです」
   「こんなに沢山、レタスの段ボール積んだ人に、
    悪い人はいませんよ」
   「うわ、東京タワー! ・・いきなり行きましたね」
   「夜に巨大なビルを見ると、何か怖くないですか?」
   「好きだな、ああ言うの・・
    何故だか分からないけど、大好きなんです
   「今は、流行ってませんよ」
   「いつも逃げるんです。
    でも、全く逃げてなかったんです」
   「“今思えば”ってハナシになるけど」
   「“多分”ぐらいでイイんじゃない?
    “完璧”じゃなくても・・
   「案外“戻った場所”が“新しい場所”って事もあるし
   「この時間じゃムリですよ。(ツチブタは)夜行性ですから」
   「こんなに近くにいるのに、あんなに謎が多いんです」
   「思ったより大きいんだよね、いつも・・
    何でだろ?」
   「良く子供の頃、此処で“迷子”になったの・・わざとね」
   「こないだ、試しに逃げてみた。でも昔とは違ったなぁ。
    “独り”で逃げたら・・帰りも“独り”
   「素通りされて“可哀想だな”って思ってる?
    案外(当人は)“楽だな”って思ってるかもよ?
    だって、此処は“安全”だから」
   「空を見て、思い出すかもね」
   「“世界は広い”って言うけどさ・・この街に住んでたら
    そう言う事、さっぱり忘れちゃうよね」

ナガノ「僕は“悪い奴”かも知れないですよ?」
   「あなたは何処へ行くんですか?」
   「僕の質問に、質問で答えるんですね」
   「何か“出鱈目な感じ”がします」
   「“いもかわ(芋川)”は“きしめん”とか
    “ほうとう”とは、全く違います」
   「まぁ、そんなに言うなら・・
    したかも知れません。“回転レシーブ”」
   「走るトラックに向かって“Aクイック”ですか」
   「僕は逃げたりしません。
    “真剣にレタスを運ぶ”だけですよ」

キクチ「“1度やめて、又戻る”って言うのが、
    自分の中で抵抗があると言うか・・」
   「書けば書く程、他人に対しても自分に対しても
    疑問に感じる事が多くなって・・」

ヤスコ「私は“運に見放された女”ですから」
   「大学に5回落ちてるから、感覚で分かるんです」
   「石膏デッサンでは“ヘルメス”ってヤツが
    1番得意なんです」
   「何か難しいです・・
    似顔絵描くの、凄い難しい顔してます。
    何と言うか“とらえどころがない”んですよね」
   「・・私も」

ナガノ「今日、好きな人が死んだんですか?」
トウコ「はい。今日、好きな人が死にました」
ナガノ「その言い方・・すごく変ですよ」
トウコ「・・嘘です。嘘つきました。私、嘘つきなんです」

トウコ「何で(沢山ある中で)“きつねうどん”なんですか?」
ナガノ「それは、僕が訊きたいです」

トウコ「空・・こんなに晴れてたんですね」
ナガノ「きっと“夜明け”ですね」
トウコ「“夜明け前”だけど・・何か始まりましたね
ナガノ「はい、動き出しました

ナガノ「これから何処へ逃げるんです?
    “何か”から逃げて来たんでしょう?」
トウコ「はい。逃げて来ました」

トウコ「私が来たかったのは、此処です。私がどうしても
    来なきゃならなかったのは、此処です」
ナガノ「・・此処ですか」

ナガノ「じゃあ、此処でイイんですね?」
トウコ「イイんです。此処でイイんです」

トウコ「凄く(絵が)上手ね」
ヤスコ「そうなんです・・ムダに」

トウコ「逃げたって又、此処に戻って来るかもよ? 私みたいに」
ヤスコ「そしたら又、逃げたくなりますか?」

ヤスコ「まだですかね?」
トウコ「もうそろそろだと思うんだけど」

トウコ「私は、行くよ」
ヤスコ「何処へですか?」
トウコ「・・それじゃね!」
ヤスコ「・・さよなら」

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2011年10月 7日 (金)

☆『探偵はBARにいる』☆

5日(水曜)。某県某市に1泊出張した夜。

市内の某イ※ン内にある“TOHOシ※マズ”に出向き、結構(?)期待値を高めてた1作『探偵はBARにいる』を“レイトショー”ながら鑑賞して来た。

も少し早い時間帯の上映もあったのかも知れないが・・ビジネス(ホテル)にチェックイン直後、報告書を作成中に“疲れ”がドッと押し寄せて来たモノで・・書きかけのまま、1時間ほど「仮眠タイム」を設けてしまう事となり、ひいてはかくの如きレイトコースとなってしまった次第(×_×)

思えば、早朝から夕刻まで、断続的ではあるモノの、ひたすら(クルマの)ハンドルを握ってたからなぁ・・(×_×)

・・

指定されたシアターは、(シネコン内で)最小規模のトコらしく「公開期間が終わりに近付いてる事」をそれとなく示唆してくれた。

本作と最後まで迷ったのは『ワ※ルド・スピ※ド』の最新作だったが・・あちらよりは「心に残るモノが、何か確実にあるやろ」と直感的に判断したワケで(=^_^=)

ところで、本作って「R12指定」にも関わらず、女性客の姿がちらほら目立ってたのも意外だった。

あ・・この日が水曜(=レディース・デー)だったからか。。

人口=190万人。
アジア最大級の“最北の大歓楽街”を擁する札幌・ススキノ。
“この街のプライベート・アイ”を名乗る探偵=「俺」(大泉洋)は、親友で運転手でボディガードでもある、相棒の北大生(農学部)=高田(松田龍平)と共に「BAR KELLER OHATA(ケラー・オオハタ)」のカウンターの片隅でグラスを傾けたり、オセロゲームに興じたりしている。

そんなある夜・・「俺」の事を何処で聞きつけたのか、近藤京子(コンドウ・キョウコ)と名乗る“見知らぬ女”から、電話による調査依頼が入る。
とある弁護士に「去年2月5日の夜、加藤が何処にいたのか」を訊ね、その際の反応を確かめて欲しい・・と言う「奇妙な依頼」の報酬は10万円だった。

「簡単な仕事」に思えたが故、「俺」は早速、その弁護士=南のいる事務所に出向いたワケだが・・それこそが“近藤京子の造り上げた「壮大な計画」の歯車の1ツに「俺」が組み込まれてしまった瞬間”だった事に・・この時の「俺」はまだ気付けないでいたのだった・・

当初こそ、TVドラマを観てるような「薄くて軽い映像&作品の雰囲気」にイヤ〜な予感が「ざわ・・ざわ・・」と高まったものだが、ピンポイントで挿入される“観客を「掴む」演出”がそれなりに巧妙であり、意外と劇中世界に引き込まれてしまったワタシである。

主人公である「俺」の“推理力”“スキル(=技量)”・・みたいな部分が“プロの探偵”として「全然ダメ」なモノで(←途中で何度も襲われたり、拉致られたりする)「俺」に対する好感度は全く上がって来ないワケだが(⌒〜⌒ι)
空手の師範代で、とにかく「メチャクチャに強い」高田を筆頭に、凄みを放つ組員=相田(松重豊アニキ)、“和製アントン・シガー(2007)”の名を欲しいままにしてくれそな、怪演の光る狂人=加藤(高嶋政伸)、水を得た魚のような北海道日報記者=松尾(田口トモロヲ)・・などイキイキ描かれてる助演陣が多く、つまりは・・

“個性的&魅力的なキャラを主人公の周囲に自在に配する事”で、本作は大きく成功し、尚かつ“その方程式さえ崩れぬ限り”幾らでも続編を作る事が可能なんやろなぁ〜 ・・と制作陣の「したたかさ」に唸らされてしまった次第(=^_^=)

※実際、本作は“第2弾”の制作が既に決定しているそうだ!

札幌を中心としたロケーションは、必ずしも「ロケツアー、すぐにでも敢行してぇ〜!」と万人に思わせしむる程にまで奏功してたとは言い難いが(?) まぁ『不夜城(1998)』で新宿・歌舞伎町の暗部(?)が活写されてたような、ああ言う描き方だと解釈すればイイんだろう(・ω・)

〜 こんなトコも 〜

・依頼人=近藤京子の“正体”を巡る“ミスリード”の手腕はなかなか!
・ヒロイン=沙織役の小雪さんを含め、女性キャラ陣に個性があり過ぎな気も。。
・小雪さん、でけぇ・・! 公称では身長=170cmとの事だが、その上にヒールなんか履かはると。。
・加藤らによる「某夫婦襲撃シーン」は「タランティーノが演出したんか?」と思わせる程の緊張感&インパクトがある。
・終盤では、松田龍平、田口トモロヲが“フェードアウト気味”だったが・・アレで良かったの?
・ここまでポンコツ状態な「光岡自動車・ビュート」は初めて観た!!
・殺人事件の起こるロケーション群の奇抜さ(?)には、そこらのサスペンス作を蹴散らす程の勢いがあった(=^_^=)
・竹下景子さんが助演されてたが・・あのしとの登場シーンは「東京圏内」で撮影されてた気もする(←勝手な決め打ち)
・「街宣車が横転する」ちぅアクション演出は、邦画史上でも、かなり珍しいんじゃなかろうか!?
・冒頭の惨劇には、ブルース・ウェインの父親=トーマスが(ゴッサムの街角で)襲われるシーンを想起させられた。
・いつケガしたの? 「俺」の右頬とか、高田の右額とか。
・「拳銃過多」「ヴァイオレンス過多」「暴力団&右翼団体に安直に手を出す脚本」には正直、失望もさせられた。
・改めて、高島の不気味なインパクトは“新境地”と言えよう! 対する松重アニキの不気味滑稽さも、流石だった!
・相田の“舎弟”役のしとの「常に怯えつつ、適度にはラクしてる」ってキャラ造型が・・最高(=^_^=)
・霧島敏夫の「正義感に裏打ちされた、あの夜の行動」を予測し、犯行グループを誘導したのは結局、誰?
・ススキノでは、あんなに誰も彼もが拳銃を所持してんの?
・「俺」は“ギムレット”“マルガリータ(ダブル)”“ストレートのウイスキー(ダブル)”を好んでた。
・高田は“バーボンソーダ”を好んでた。
・「俺」の名乗ってた偽名の1ツは“桑畑三十郎”だった(=^_^=) ←アンタね、、
・全体的に「ねずみ男」の延長みたいなキャラ造型の「俺」だけど(=^_^=)2度ほど、感情を爆発させてるのが印象的だった。
・『英雄好色/EROTIC HEROES』ってな店があるらしい。。
・萩原朔太郎の詩を諳(そら)んじるのってば・・カッコいいんだか、そうでもないんだか(・ω・)
・『漫画ピンキー』って。。
・ボウリング場にいた、一連の事件に“全く無関係”な「ハゲ&ヒゲのおっちゃん」のその後が気になる(×_×)
・高田によれば・・「俺」は「モジャモジャ頭のヒョロっとした奴」って印象らしい(=^_^=)
・「探偵モノのお約束」として“ガジェット(秘密道具)”“個性的な情報屋”“味方してくれるベテラン刑事”“ライバル探偵(例:柄本明(=^_^=))”などを配して欲しかった。
・幾ら感情的になったにせよ「殺人現場で、あちこちに指紋をペタペタ遺す」ような愚行はすべきでない!
・近藤京子について訊ねられた時の、沙織の表情(とリアクション)を、もう1度見てみたい!
・『則天道場』って・・(⌒〜⌒ι)
・ここまで“警察不在”な物語だと、それはそれで清々しい(=^_^=)

〜 こんなセリフも 〜

俺「やっぱ、バレました?」
 「顔は殴らないで下さい! 一応“モデル志望”なんです」
 「この画像が出回ったらさぁ・・30万どころじゃ済まないよ」
 「夜は大抵、このバーにいるから」
 「教えてあげるよ。このゲーム(=オセロ)の奥深さを。
  白と黒が簡単に裏返る・・“人間と同じ”さ」
 「何で、俺が“こう言う眼”に遭ってるのか・・訊けよ!」
 “俺の中の「警報ランプ」が点滅した”
 「携帯なんて・・束縛されるだけで、何の役にも立たないからな」
 “忌わしき体験は、忘れちまう事に限る”
 “俺はいつものように、デスクワークに勤しみ、少しだけ嗜んだ”
 「(コーヒーの)ブレンド、変えた? ・・いつもより不味い」
 “感情をこじらせると、寿命が縮む”
 「それは、どう言う事かな?」
 「ススキノの“雑用処理”なら、任せて」
 「君たちが、みんな“ニューハーフ”だなんて思えないよ」
 「こいつは、面白くなって来たよ」
 「市の委託でやって参りました。
  “青少年をシンナーから守る会”の椿と申します」
 「では“突飛な質問”をもう1ツ」
 “無関係と思われた2ツの事件が、繋がった”
 「事実を隠す代わりに“ギブ・ミー・マネー”ってトコか?」
 「泣き言に付き合ってる程、暇じゃねぇんだよ」
 “俺たちはいきなり生み落とされ、人生の責任を押し付けられる”
 「やべぇ・・奥歯が抜けた」
 「今年の札幌祭りの“オートバイサーカス”、
  観れなくなっちまうからな」
 「これは、お前の人生をやり直す“最期のビッグチャンス”なんだ。
  もう1度、人生にぶつかってみろ」
 「イスタンブールまで逃げ切ったら何とかなるかも知れないけど。
  イスタンブール、何処にあるか知ってるか?」
 「アレ、こっちに向かって来てるよね?」
 「依頼人を護るためなら、主義だって変えるさ」
 「“ノープラン”だよ。来るんじゃねぇよ、殺されっぞ」
 「危なく、惚れるトコだったよ」
 「しがない“害虫駆除屋”でおます」
 「今、俺がやってる事?
  “北方領土返還運動”の事か?」
 「あの女なら・・今頃、突っ込まれてアヘアヘ言ってるだろうぜ」
 “持つべきモノは友か、金か・・言うまでもないだろう”
 「殴られ過ぎて、自分で自分が何やるか、
  ワケ分かんなくなってるし」
 「一緒に呑んだら、最高に楽しい奴だった気がする・・多分」
 「披露宴の招待状、まだ貰ってなくてね。
  ダスティン・ホフマンでもやっちまおうか」 ←若い世代には意味不明?
 「日本は“自由の国”だ。好きにすればイイさ」
 「明日が勝負か・・」
 「人に指図するばかりで!」
 「探偵はな、依頼人、護らなきゃいけないんだよ!」
 「スピード、上げてくれッ!」
 “どれが※※か、すぐに分かった”
 「趣味の良い時計だね」
 「御用の時は、このバーに」
 「悪い男かどうか、調べてやるよ」
 「幸せになりな

高田「きっとそいつ“デブのオカマ”だぜ?
   いるんだよ、声だけ可愛いの」
  「じゃあ、グッドラック」
  「鍛錬中? 彼女とかいるのかな? まだ童貞?
   血が出てるけど?」
  「おい、そろそろお暇(いとま)しようぜ」
  「今日は“運動会”はナシだぜ」
  「マリー・アントワネットかと思った」
  「何処だ? 探偵」
  「1人っきりの友達、無くしたくねぇや

京子“柔らかい雪で良かったですね”
  “いつか、総てをお話ししますから”
  “貴方の不名誉になるような事じゃありませんから”
  “プロでしょ? 気付かれないようにやって”
  “あの時、私も死んだのです”
  “私は、悲しくも、怖くもない、とても清々しい気持ちです”

沙織「“証拠がなければ赦される”とでも?」
  「でも、その子は将来、成功するわ。特に“こんな国”ではね」

霧島「賄賂を奮発した甲斐がありましたなァ」

松尾「だって、好きになったら仕方ないじゃないか」
  「“借り”なら、今晩返せ」

相田「弁償してやれよ。不良探偵」
  「報告する事がなくても“報告する事がない”って事を
   報告するんだよ」
  「こんなもん、突ついてどうする?」
  「・・面白そうじゃねぇか」
  「組の内紛か、或いはシロウト(の仕業)か」
  「どう言う“筋読み”だよ」

※「恋って、人を狂わせますよね」
 「男って、悲しい生き物だよね」
 「我々の理念は“屯田兵”と同じです」
 「ゆっくりしてけや」
 「“サービスタイム”は終わったんだよ」
 「総てを忘れろ。このススキノを棄てろ」

加藤「ジンギスカンは、ラムとマトンのどっちが好きだ?」
俺「その質問に、何の意味があんだよ?」
加藤「意味なんかねぇよ。お前の人生と同じだ」

高田「俺は、ラムだな」
俺「そう言うハナシじゃねぇ!」

俺「馬がガンガン来るか?」
高田「・・来ないよね」

※「そんな話を何処で?」
俺「さぁ?」

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2011年9月28日 (水)

☆『東京公園/TOKYO KOEN』☆

27日(火曜)の夜。
昨夜は、月曜にしてヘロヘロになるまで酔い潰れてしまったので・・「今日は、1滴も、呑まんぞ!」とココロに誓った次第(⌒〜⌒ι) ←へべれけになった一方、とても意義ある「場」でしたけど。

その一方、市内中心部(商店街)にあるミニシアター“ソレイユ”に立ち寄る時間の捻出が叶ったため、久しぶりに(?)1本、観て帰った。

現在上映されているのは、洋画『キッズ・オールライト』と邦画『東京公園/TOKYO KOEN』だったが、前者は「“平日+夜の部”の上映スケジュールが(期間中に設定されて)ない」って事実を知ったため、自ずと後者を観るしか選択肢は残されてないのだった・・(×_×)

『EUREKA(2000)』『レイクサイド・マーダーケース(2004)』の青山真治による最新作。4年ぶりの監督作品との事で。

親友の元カノ=富永美優(榮倉奈々)、血の繋がらない9歳年上の姉=美咲(小西真奈美)、そして“何処かで見た事のある”謎の人妻=百合香(井川遥)・・3人の女性に囲まれた、カメラマン志望の青年=志田光司(三浦春馬)が、公園で知り合った歯科医=初島隆史からの“初めての撮影依頼”をこなしつつ・・自身の“過去”を知り“現在”を見つめ直し、やがては“未来”に向かって歩み出す日々を描いた瑞々しい(?)佳作。

この監督の作品に余り触れた事がなく・・『EUREKA』は未見だし『レイクサイド〜』は(私的に)“不愉快な幕切れの作品”であったが故、彼(=監督)の名前から「観よう!」と決めたワケでは決してなかったが・・

・・

本作では、とにかく「小西真奈美さんの言動」にこそぶちのめされてしまった(×_×) 中盤〜後半に至っての、このしとの表情が・・眼差しが・・実に素晴らしいのだ!

渇き切った、こんなおっさんの胸の奥底が・・思わづ「きゅん!」となってしまいますた、一瞬ながら(⌒〜⌒ι)

ってワケで「彼女の演技を観るため」だけでも、本作には劇場鑑賞の価値があると思ったワタシ。

その一方、、蛇足で過剰で散漫な演出(←映像を含む)があちこちに挿入されてしまっとるが故、総じては“不協和音”の生じてしまっとる感があった。

例えば・・主人公が夜、働くカフェバー『Chum』の原木マスター(宇梶剛士)を巡るあれこれ、美優が好む“ゾンビ映画”を巡るあれこれ、彼女の元カレ=ヒロを巡るあれこれ・・など。

監督なりに「色々とやりたかった(練り込みたかった)」ってのは良ぅく分かるモノの、、それらが“未整理”“チャンプル〜”な状態のまま詰め込まれてるもんで「観てて疲れる」と言おうか「もっと、地に足の着いた展開でイイってば!」と言いたくもなってしまう。

作品全体を覆う“テーマ”の1ツが、恐らくは「死」なのだと思うが、それはもっと控え目に描いても、十分に観客には伝わったんじゃないかなぁ・・と私的には感じた次第。

「出演俳優の持つ魅力&能力を、極限まで引き出すのが監督の役割」と言えるのなら・・本作において女優=小西真奈美の有するパワーを完全に引き出し切った青山監督の手腕たるや、スゴいワケであるが・・彼女の頑張りばかりが突出してる半面、作品全体として「どうにもガタついてた」印象だったのがホンマに残念、としか(×_×)

も少し「上滑り」してない作品に仕上がってたら、本年観た邦画の中でベスト1にも輝き得た! ・・と思うに、とても勿体ないワケである(×_×)

でも、小西さんの演技&存在感は「恐らく本年ベスト1なんじゃないか?!」と薄ら(現時点で)確信してはいたりする!

〜 こんなトコも 〜

・主人公の“愛機”は『コンタックス(CONTAX)167MT』なる銀塩1眼レフカメラだった。1987年発売のモデルだそう。
・女流写真家=志田杏子の作品集『時間』がホントに(企画としてでも)刊行されたら、是非見てみたい!
・美優ちゃんの好きな監督はジョージ・A・ロメロで、好きな作品は『ゾンゲリア(1984)』らしい(×_×)
・美咲姐さんは「泡盛をロックで」と注文してた! しゅごぉ〜(×_×)
・『代々木公園』『潮風公園』『猿江恩賜公園』『上野公園』『石神井公園』『善福寺公園』・・と言った東京の公園が登場した。
・『吸血ゾンビの群れ』ってのはちょっとベタ過ぎるタイトルやと思う(⌒〜⌒ι) ←因みに邦画
・『コルグ(KORG)CX-3』って言う電子オルガンも、1シーンの登場ながら妙に目立ってた。
・伊豆大島のクルマは「品川ナンバー」となるそうだ。
・劇中のカレンダーには「2010年11月1日(月)」の日付が映っていた。
・イケア(IKEA)新三郷店(埼玉県)内でのデートシーンはエエ雰囲気だった。『(500)日のサマー(2009)』の影響をモロに受けとる感じもするけど、、(⌒〜⌒ι)
・1シーンながら、印象的な酔客を演じてはったのは、作家・島田雅彦氏。流石におっちゃん化したはったが、若い頃はさぞやイケメンだったんやろなぁ〜!
・終盤、美優ちゃんが主人公に短く放った2ツの言葉は、まんま『HANA-BI(1998)』のラストで岸本加世子さんがポツリと放ったセリフと「全く同じ」だった!

〜 こんなセリフも 〜

光司「これ、どう思う? ・・誰かに似てる」
  「デジタル(カメラ)はやらないんです。持ってないし」
  「“守秘義務”があるんで、これ以上は」
  「5万で“自尊心”を買い戻したんだぜ」
  「肉まんとケーキを一緒に? 有り得ないでしょ?」
  「ジッと見ていると・・向こうからも見返されてる
   気がしますね」
  「何で今日、それを言おうと?
  「本当は、もの凄く不安なんです」
  「“告白”したら・・フッと何故か軽くなったんです」
  「真っすぐに、見つめてあげて下さい」

ヒロ「泣くよ、今日こそ」
  「俺はいつまで、此処にいるんだ?
  「“決着をつける”って訳か」
  「成る程・・有り得るかも」

美咲「“そこにある幸せの匂い”に気付く本能、ってものが
   あるんじゃないかな?」
  「真っすぐ見る? ・・何か飲む?」

美優「『ゾンゲリア』は最高でしょ。
   ・・泣けます。今度、貸します」
  「あんた・・『リップスティック(1976)』って知ってる?!」
  「おでん、要らんかえ〜」
  「1枚位“自画撮り”するナルシシズムもないのか」
  「終電に乗らないと」
  「やっぱ、全然分かってなかったか」
  「愛に※の差なんて今どき」
  「真っすぐに見つめれば、分かるさ。
   いつからかは、分からないけど」
  「他人の意図なんて、分かんないけどさ」
  「君も、分かり易いね!」
  「“知りたい”って言え。 ・・“教えて下さい”は?」
  「2人で、真っすぐ見つめ合って来たまえ」
  「こんなの“誤摩化し”ですよ、所詮」

原木「“幸せになるチャンス”を逃したら・・
   とんでもなく困難な事になるのさ。間違いなく」
  「しかし神は・・平気で残酷な事をする」
  「僕も彼女も“神に川を引かれた身”だからね」
  「彼女の“素質”は素晴らしいが・・それが分かる
   人間はそうはいないだろう。
   その“素晴らしさ”は、ある意味“歪(いびつ)さ”だからね」

初島「他に策が浮かばなくてね」
  「報酬は幾ら欲しい? ・・断るのか?!」
  「それは“関係”じゃなくて“事情”だろう」
  「“恋愛”はイイが“結婚”はやめとけ」
  「今日は、休診にします!」
  「闇雲に※を疑ったり、酒を呑んで管を巻いたり、
   そうでもしないとマトモじゃいられない、
   そう言う年齢なんだよ

酔客「誰かと誰かが出会ったりする、巨大な公園。
   それが此処、東京なのさ」

※「君の写真は、被写体を温かく包んでいる・・まるで公園みたいだ」
 「良いものだな、公園も」

追記1:自身の「過去の恋」を思い出しそうになるシーンがあった。そちらはフラれて終わっちまいましたがね、ええ。
追記2:原作者=小路幸也氏がインスパイアされたと言う往年の作品『フォロー・ミー(1973)』に興味津々!
追記3:シアター内には、ワタシを含め3人ほどしか客がいなかった(×_×) 明日は“レディース・デー”だから、もそっとは混むんやろかね(・ω・)

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2011年5月 8日 (日)

☆『冷たい熱帯魚(2010)』☆

7日(土曜)の夜。
昨夜は大変な“ぐにゃぐにゃ状態”でもって帰宅⇒BTQ(←バタンキュ〜でイイよ、そこは)となった次第(×_×)

翌朝は・・案の定、正午を過ぎての起床。トシとっても・・人は眠れるものですね(←ひばり調)

ネットをちょこちょこっと探索し、ひと段落ついた時点で“日頃の運動不足”をフト自覚し始めたワタシは・・南方に約11キロの距離にある某ため池へと向かう事とした。それも自転車で(=^_^=)

市の郊外(=西植田町)にある「神内池」のほとりに、シバザクラの見事な庭園がある、と新聞記事でチェックしており、その見頃がGW明けまで、と知っていたためである。

結局、片道で1時間ほどかかり、尚かつ帰路では“にわか雨”にも遭って大変な事となったが・・少なくとも現地までは「良いサイクリング日和」には恵まれたかな。

肝心のシバザクラ自体は・・ちょい「旬を過ぎてた」ようで、花の落ちてしまった茂みが目立ってたけんども(・ω・)

しっかし、改めて高松市の広さと共に「如何に自分が郊外を知らないか」を痛感もした。
って言うか、やっぱし少し中心部を離れると「地方やなァ」って実感する。良くも悪くも。

んでも、頭上を旅客機が高度を下げて近づいて来たり(高松空港がほど近いので)・・面白いアングルで何枚か撮影する事が出来た。
悲しくも、持参した1眼(デジカメ)が“パンケーキ(=標準レンズ)つけっぱ”だったので、全く“ズーム”で捉える事は叶わなかったが(×_×)

帰宅後は、着替えの後でクルマに乗換え、久しぶりに“ワーナー・マイカル・シネマズ綾川”へと向かった。

ここでは『津軽百年食堂』『阪急電車/片道15分の奇跡』『まほろ駅前多田便利軒』なる、非常にワタシの興をそそる新作が幾つも上映中なんだが・・それ以上に期待値を高めて来る1本『冷たい熱帯魚』が公開されてるのだ!

時間的に、最終上映の回(21:35〜)をチョイスするしかなかったんだが・・「スゴい作品に巡り会えたな!」と嬉しくなった。
購入したまま、パッケージも開封してない(おいおい)『愛のむきだし(2008)』も早く観なきゃ〜!!

・・

ワタシとし、結局は“初体験”となった(照)、園子温(その・しおん)による監督&脚本最新作。いわゆる“単館系”として首都圏より発信された話題作でもある。

平成5年(1993)に埼玉県で起こった「愛犬家連続殺人事件」に材を取った家族のドラマ。

元々は、購読してるポッドキャスト(PodCast)番組の1ツ『映画批評/シネマ4の字固め(第58回)』で、パーソナリティーの2人がヒートアップしつつ(?)紹介したはったので、ついこちらも興奮を高めてしまったワケで(・ω・)

2009年1月19日。静岡県富士見市佐伯町3-2の国道沿いにある「社本(しゃもと)熱帯魚店」では、店長である社本信行(吹越満)が、奥にある自宅で妻=妙子(神楽坂恵)、ひとり娘=美津子と共に、静かに食卓を囲んでいた。

3年前に先妻を亡くし、年下の妙子と再婚した社本だが、美津子が新妻に馴染む事はなく、グレてしまっていた。

妙子はタバコに鬱憤のはけ口を求め、気の弱い社本は“崩れかかった家族”に向き合う事も出来ず、夫としても父親としても窮地に立たされていた・・

男友達からの携帯の呼び出しで外泊に出てしまった美津子。
そしてその夜、彼女が“万引き事件”を起こした旨の連絡がスーパーから入り、社本は妻と共に雨の中、店へと急ぐ。

いよいよ社本家が崩壊するか、に思われたその時・・店長の友人である村田幸雄(でんでん)と言う男が事務所に現れ、座を執り成す。

お礼を述べる社本夫婦に、村田は「自身も熱帯魚店を経営している事」を伝え、店(熱帯魚センター『アマゾン・ゴールド(Amazon Gold)』)を見に来ないか? と誘う。
明るく、気の良さそうな彼に好感を覚えた夫婦は、こうして村田夫妻(幸雄&愛子)と交流を始める事となるが・・

次第に、村田らの手がける“裏家業”を知り、引き返せない状況へと突き進んで行く事となる・・

まずは「恐るべき監督がおったもんや!」と正直、驚かされた。このインパクトは『パルプ・フィクション(1994)』でクエンティン・タランティーノを知った時、『ブレーキ・ダウン(1997)』でジョナサン・モストゥに出会った時、『シックス・センス(1999)』でナイト・シャマランに触れた時・・を凌いでるかも知んない!

「家族の崩壊」を軸にしてるトコは黒澤清監督の『トウキョウソナタ(2008)』にも似てる感があるが、更にケレン味が極まってると言おうか、エンタテインメント性も高く「見せる、楽しませる、不愉快な中に何かを訴える」ってパワーこそは、本作の方が高かったかも知んない!

配役もモノ凄く、でんでん氏の怪演は、ある意味(あの)“ハンニバル・レクター博士”を超えるモノすら漂ってる気がした(=^_^=) この演技が“日本ア※デミー助演男優賞”に届かないとすれば・・同賞も「もはや終わってる」と言えるのかも知んない。
(←毛色が違うってば(=^_^=))

改めて吹越満と言う男優についても、強烈にその存在感を記憶に刻み込まれた。当初は「佐※史郎系?」と軽く眺めてたが、次第に「和製エドワ※ド・ノ※トン」も名乗れるやんか! と勝手に興奮(=^_^=)

監督の“お遊び”的な要素も感じたが(総じては「余り必要性がなかった」気がしなくもないので)・・主要な女優陣に課した(?)ヌード描写の洗礼は、何ともスゴかった。
殆どエロムーヴィーなシーンもあったし(⌒〜⌒ι) ←更にはお2人とも、バストが「脱ぎ女優さん」って感じだった(=^_^=)

ただ・・私的には、後半(明確な区切りこそないが、第1部&第2部に分割可である)に突入し、折角の“感情移入したかったキャラに裏切られる残念さ”は少なからずあったかなぁ、と。

中盤以降は、総じてキャラ描写が「雑になって行ってた」気もした。

それはそれでイイんだけど、ワタシだったら、ああ言う“切替え(覚醒的演出?)”には持って行かなかったと思う。

〜 こんなトコも 〜

・冒頭で「THIS IS BASED ON A TRUE STORY」って表示される白文字が印象的だった。
・店外での妻の喫煙に気付きつつ「ひと呼吸置いてから、改めて“何気なく”声を掛ける」って社本の言動が・・リアルでスゴい!
・「雨中を走る赤いフェラーリ」ってのは、かなり珍しい光景かな! オーナーさんにとっては、きっと“最も走らせたくない状況”と思うから。
・そのフェラーリは「序盤のみのネタ」に過ぎなかったようで(・ω・)
・劇中の吹越さんは“お粗末なセ※クス”ばかりで、可哀想だった。
・首を刺されても、頭部をどつかれてもケロリとしとるキャラが! 『ラストサムライ(2003)』の真田広之並みの“ゾンビさ”を誇る。。
・“人間の範疇”は超え切ってなかった村田。ホッとする半面、ちょいと物足りなさも(おいおい)
・本作においても、登場の2刑事(静岡県警)がボ※クラ過ぎた。容疑者に対するマークが中途半端過ぎるってば。
・ラストは「強引にドラマをまとめたかったか?」っぽくも映った。
・社本のトレードマークたる「眼鏡」。なくてもイケる(?)となると・・伊達(眼鏡)だったの?
・車内に“尖ったモノ”を置かない事!
・家族を象徴するかのような“食事シーン”が(大きく)2度挿入されたが・・さして重要でもなかった。
・謎のコスプレ(?)女子従業員ら6人のキャラ設定は皆無だった。ヴィジュアルインパクトだけはかなり大きいのにね。因みに、格好は「店ロゴ入り白タンクトップ(?)+迷彩柄短パン+ブーツ」
・「理知的過ぎる」っぽい女性が・・実は「完全にぶっ壊れてる」って意外性は凄まじかった(×_×)
・社本さん、飲酒運転はアカンで!
・「あの父親にしてこの娘だった」ってのが、一応のオチやろか?
・社本の店内に客のいるシーンが殆ど(?)なかった。繁盛してたの?
・中盤で「セリフがこもる」ってな音響トラブルが発生し、数分間ほど上映がストップ。。終了後、シアター側より「お詫び」を受けたが・・私的にはシーンを10分間ほど巻き戻して欲しかった(←後で訊くと「ムリ」との事)
・終盤のスプラッター(血みどろ)シーンは『ブレインデッド(1993)』に迫るモノがあった!
・「自身の欲望のみを突き詰め、それが極まったら“悪”と化す事」「少し身を引いて、冷静に“おかしい人間”と判断した相手には、決して近付いてはならない事」「いつでも何処でも、平然と“殺しにかかって来る”ヤツは存在する事」などが勉強出来る。
・あのドリンク剤、どんだけ美味いねんな?!(⌒〜⌒ι)
・村田自身は「58人のボディを透明にした」と言ってた(×_×) 川尻警部補の調べでは、せいぜい「30人の行方不明者」だった(×_×)
・チンピラ軍団が怒鳴り込んで来るが、結局「あの領収書」の確認は忘れたままだった。
・事件自体は1月31日の午後に解決(?)を見た。わずか12日間のハナシだったのね。。

〜 こんなセリフも 〜

社本「それ、本当ですか?」
  「お前のせいじゃないんだよ」
  「すごい。ここまで来たら“水族館”ですよ」
  「何から何まで有難う御座います」
  「でも“昨日今日会った”ような人だろ?」
  「先に降りて、家に戻ってなさい」
  「食事の用意を」
  「どうした? 座ればイイじゃないか?」
  「人生ってのはな! 痛いんだよ!」

妙子「ダメ・・! いつあの娘が帰るか、分からないから」
  「あの人は、すごい人よ」
  「楽しい方々ね」

店長「手慣れたもんだよな」
  「ここ、座って!」

村田「まぁ、そんなに怒りなさんなって」
  「もうやらないよな? 分かってるよな?」
  「商売は“エンターテインメント”」
  「スゴいでしょお!」
  「(商売は)何でも“アイデア”だよ」
  「これも、何かの縁でしょう」
  「楽しいぞォ、ここは」
  「イイですか?! ここ、大事です!」
  「乗ってくか? フェラーリ」
  「実に見事(な店)ですな。押さえるトコは押さえてる」
  「富士見にもありましたなァ、プラネタリウム」
  「ハキハキ挨拶! テキパキ仕事!」
  「今日やる事は、今日やる!」
  「仕事(そのもの)より、社会復帰が大切なんですよ」
  「奥さん、若いですなァ」
  「貴女は全部、1人で背負ってる。
   そんなに色々、背負っちゃダメだ」
  「ここは“自由区”です。安心して」
  「疲れたでしょ?」
  「イイなァ、仲のイイご夫婦は」
  「また1人“ちゃんとした方”が
   投資してくれる事になりまして」
  「こう言った事は、最初にやった者が勝ちなんですよ」
  「これ以上話したって、お互いの気分が悪くなるだけですな」
  「びっくりするのは分かる。後でゆっくり話すから」
  「遂にハラを決めましたか!」
  「いいから座れ。俺のハナシを聴け」
  「びっくりは最初だけだ」
  「俺の言う通りやってりゃ、間違いねぇんだ」
  「慎重に行けよ。分かってんのか?」
  「運転、良くやった!」
  「美味しいコーヒーを立ててくれ。2つな」
  「俺は常に勝新太郎!
  「お前の今迄の人生なんて分かってる」
  「女房と娘を愛してるなら、する事は1つ。
   自分が幸せになる事だ。家族を幸せにする事だ。
   ・・俺も幸せになりた〜い! おい、笑えよ。
   皆で幸せになるこった」
  「お前、俺の小さい頃にそっくりだな」
  「泣いてやがんの」
  「もう仲間なんだからよ」
  「お前の喋りはカタいんだよ。自信持って喋れ」
  「女に心配かけるなよ。社本、な?」
  「何ですか? そりゃあ、随分だなァ。
   参るな、そう言うのは」
  「私だってね、プロなんだよ」
  「あんた(の演技)も悪くなかったよ。
   100点満点とは言えねぇが・・60点いってた」
  「笑顔、笑顔! ハイテンショ〜ン!」
  「言ったろ? こう言うのは慣れなんだよ」
  「今日はお前が棄てるの。分かった? ならやれ!」
  「仕事すりゃ、何かイイ事あるんだよ」
  「綺麗だな、パッと開いてよ」
  「はい! 大変良く出来ました!」
  「おい、愛子、抱くか? イイ身体してんぞォ」
  「どうせ、お前も“悪人”だろ?
  「お前みたいな“善人ヅラ”したヤツが、
   1番、タチ悪いんだよ」
  「自分の力でスッキリさせた事あるか?」
  「この地面に、自分の足で立った事もないんだろ? 腰抜けめ」
  「俺を親父だと思え」
  「イイぞ! 段々(殴る拳に)力が入って来た」
  「この野郎。ヘンな泣き癖つけやがって」
  「本当に痛いよォ」

愛子「ウチは、全部“大雑把”なんですよ」
  「あのクルマ(フェラーリ)には、飽き飽きしてるんですよ」
  「イイ人? あの人が?」
  「色々大変だろうけど、我慢してね。
   心配しなくてイイから。しっかりしてよ」
  「私たちだって、困ってるんですよ」
  「そこで観てなさい・・観てるのよ」
  「・・愛してるんだから」

美津子「あんなクソみたいな家、さっさと出たかった」
   「お前ら、何やってんだよ!」
   「やっと※※やがったな! クソじじい!」

筒井「あいつ、大丈夫か? 大将。
   バレたら、死刑だぞ?」
  「正直、お前を透明にしたくはねぇが」
  「ヤツも、もう終わりだ」
  「手前ぇから消すぞ、コラ」
  「俺の眼を見て、言ってくれ。
   ・・確かなのか?」

川尻「あいつは、あなたも“行方不明にする”かも知れません」
  「まさかあなた、もう“共犯者”じゃないでしょうね?」
  「くれぐれも、ご注意を」

吉田「コレ、美味しいですね」
  「コレ、本当に美味しいですね」

村田「やるぞ!」
愛子「あいよ!」

村田「※※が事故で死んだら、泣くか?」
社本「・・泣きません」
村田「そう言うこった!」

愛子「このカツラ、どうする?」
村田「カブせてやんな」

村田「こいつが何で透明にされると思う?」
社本「・・カネのせいです」

愛子「半分、終わったよ」
※※「良く頑張ってるな」

※※「・・ラクにしてやれ」
  「さっきの要領で、こいつを透明にしとけ」
  「今日から、俺がこいつの代わりだ」
  「そう言えば、お前、寝ただろ? ▲▲と」

※※「あたしの時間、返してよ! (人生)やり直したいのよ!
   (こんな生活)やめたいよ!」

~ 鬼畜語録 ~

村田「・・服を脱げ。脱げってコラ!」
  「どうしても、捕まる訳にはいかねぇんだよ」
  「人間が“いつ、何処でくたばるのか”
   分かる人間もいる。それが俺だよ」
  「こいつはもうすぐ“落ち着く”から。
   どうにもなんねぇよ」
  「こいつは今日、死ぬってだけの事だ。
   おかしな事なんて何にもねぇだろうが?」
  「俺に言わせりゃ、地球なんて“岩の塊”だよ」
  「お前ぇも、こいつのようになりてぇか?」
  「お前に内面はあるか?
   俺は“内面のないヤツ”は嫌いだ」
  「俺に逆らうヤツは、皆こうなるんだよ」
  「お前は外に出てろ。逃げんなよ。
   女房とガキの事を思い出せ」
  「あったよ! 脱腸の手術の跡。
   ついでに包茎の手術もしてやるよ」
  「おい、入って来い。終わったぞ」
  「クサいか? すぐ慣れるよこんなの」
  「この腕時計は“ほとぼりが冷めてから”着けろよ。
   そうだな・・1年経ったら、着けろ」
  「じゃ、いっちょ続きやるか。
   骨、燃やすぞォ!」
  「イヨマンテ! 燃えよ篝火!」
  「又、会おうぜ!」
  「好きだったぞ!」
  「また会う日まで!」
  「後はお魚ちゃんが食べてくれる」
  「はい、おしまい。次は骨だ」
  「心配ねぇよ。あいつのボディは
   透明になっちゃったんだから」
  「安心しろ。屍体がなきゃバレっこねぇんだ」
  「いざとなりゃ、あいつらのボディも
   透明にしちまえばイイんだから」
  「出てな。観てられねぇだろ? 手伝えねぇよな?」
  「ちゃっちゃってやっちゃおうな」
  「見学してくか? 勉強だと思ってな」
  「お前に“ボディを透明にするやり方”を伝授したいんだ。
   これさえ覚えとけば、お前は最強になれるんだよ」
  「肉は細かくする事。なるべく刻むんだ。唐揚げ位の大きさに」
  「骨と肉は斬り分けろ。これ大事だぞ」
  「お魚ちゃんも喜んでるぞ、こりゃ」
  「お前の女房、背中のホクロが可愛いな」
  「もっと怒れよ」
  「俺は殺しもするが、ちゃんと(物事の)解決法を考える」

愛子「毛布にくるむんだよ!」
  「オラ! もっと声出して!」

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2011年2月16日 (水)

☆『太平洋の奇跡/フォックスと呼ばれた男』☆

15日(火曜)の夜。
いつもより(若干ながら)手荷物が多かったため、いったん帰宅した後、取り敢えず(?)お茶だけを1杯飲み(=^_^=)再度向かったのが“ワーナー・マイカル・シネマズ高松”であった。

正直、ちょっとここしばらく(特に今週いっぱい)は“小品ばっかし”って感があるんだけど・・そんな中にあって、少し気になってたのが、時期外れな印象もある(?)戦争系の公開作『太平洋の奇跡/フォックスと呼ばれた男』だった。

某新聞の記事でか、主演を務めた竹野内豊氏のインタビューを読み、その“演技に対する真摯な姿勢”に感心させられたが故、気になってしまったのであった。

共演陣もなかなか豪華であり、キャスティングにも魅力を感じてしまったワタシ(・ω・)

これは史実に基づいた物語。

大東亜戦争末期の1944年6月15日。
アメリカ軍は、北マリアナ諸島・サイパン島の南西から上陸作戦を敢行した。

当時のサイパンには、日本兵3万人、民間人2万人がいたが・・これに対し、米軍は7万の大軍で攻め込んだため、日本軍はたちまち“ほぼ壊滅”し、島の中央に位置する“タッポーチョ山”に潜伏したわずかな兵士&民間人を残すのみとなってしまった。

(大日本帝國の)大本営は早々にサイパン放棄を決定したが、見棄てられた事実をハッキリと認識することもなく、島に隠れた日本兵は、降伏の道を選ぶことなく戦い続けるのだった。

その中にあって・・わずか50数名の兵卒(最終的には47名)を率い、200名近くの民間人を野営地で庇いながらも、512日間も戦い続けた男がいた。

彼の名は、陸軍大尉=大場栄(竹野内)。敵である米軍兵をして、その知略・戦術・神出鬼没な行動力から“フォックス”と畏れ呼ばれた男の、密林での戦いの日々が、今日も続く・・

本作は・・(コレを言っても仕方ないんだけど)やはり“硫黄島2部作(2006)”の制作・公開される前に、ゼヒ観たかったモノである。
どうしても、ああ言う“凄まじい作品”が先達として存在するに、比較もしてしまえば、減点式の評価でもって鑑賞を進めてもしまうワケで(・ω・)

ただ、ウィキによれば撮影班を「日本側」「アメリカ側」に分けて造り上げて行ったようで、それが功を奏してか「かなり中立な立場」「邦画らしからぬ作風」で戦況が活写されてるように思えた。
日本兵は相手を“アメ公”と蔑み呼ぶし、アメリカ兵は“ジャップ”“山のサル共”と容赦なく蔑称を放って来る・・

特に、アメリカ側の主人公とも言える、ルイス大尉と言うキャラを(物語に)挟み込んだ点で、日本人観客から観れば「アメリカ側の印象」が総じて幾分か柔らかく仕上がり、さほどの抵抗&嫌悪感もなく、鑑賞を進めることが出来るように仕上がってた気がした。

多分、実際には・・双方共に、相手に対する残虐非道な行為を(間違いなく)行ったモノと思われるが・・(×_×) ←言うても戦争やし。。

物語も中盤を超えると・・“大場隊の迎える運命”ってのが、ほぼ見えて来るんだが・・それならそれで、もう少し「後半の見せ方・盛り上げ方」を工夫して欲しかった気がした。前半のスピーディーかつスリリングな展開がなかなかだっただけに、ややもすれば“予定調和”っぽく物語が萎み気味に幕となって行ったのが、残念ではある。

また、色んなキャラにスポットを当ててたんだが、どのキャラについても「踏み込み不足」があると言おうか、余りに「過去」「心境」が描かれなさ過ぎた。もっともっと“ホンネ”ってものを持ってたんじゃなかろうか、皆さん。

で、どのキャラも“断片的にしか自身を語らない”ので、そこから先へと感情移入のしようがないのだ(×_×)

立ち位置として美味しかったのが・・何と言っても唐沢寿明演じる“大阪もん”の堀内一等兵。スキンヘッド&上半身タトゥーなビジュアルイメージと言葉遣い(関西弁!)のインパクトが凄まじく「まさに和製マシュー“ヴァン・ザン”マコノヒーや!」と驚嘆させられた(=^_^=)

その言動から受けるイメージに「あんたこそ“フォックス”やんか!」とツッコミそうになったのが元木さん役の阿部サダヲ。

立ち位置の素晴らしかったのが、木谷曹長役の山田孝之。このしとはいつも、イイ助演ポイントに納まったはる!!

カメオ出演レベルにも思えたが(⌒〜⌒ι)金原少尉役の板尾創路さんも、エエ味を出しておられた。

井上真央さんに対しては「おでこが広いんやな〜」とか、中島朋子さんに対しては「サチ、薄そうやな〜」とか。。まぁ、恋愛的要素は殆どなかったですなァ・・作品が作品なだけに。

あと、期待してたほどには“大場大尉自身の心情”がオモテに出ておらず「このしと、ナニ考えてはるんやろ?」と不気味に感じる場面も少なくなかった。
確かに眼力(めぢから)もあれば、冷静さ、威圧感、気高さ・・そう言ったモノは総て兼ね備えておられるように見受けられたが、肝心な“部下たちを惹き付けるだけの何か”ってのが、巧く伝わって来なかった、と言おうか。

それ故に「竹野内・・唐沢」「竹野内・・山田」「竹野内・・井上」「竹野内・・中島」「山田・・井上」「唐沢・・井上」と言った相関関係が、いずれも“薄くて良く分からんまま”に終わって行ってしまったみたいで残念だった。

その中にあって「竹野内・・阿部」「竹野内・・ベンガル」の繋がりばかりは、やたらと太かったように見えたが(=^_^=)

〜 こんなトコも 〜

・あそこまで敵将に心酔(?)してしまっては、流石に上官に“イヤな顔”されると思うぞ、ルイス大尉(・ω・)
・サイパンの民間人にとって、アメリカ人は“人喰い人種で拷問者”と考えられてたようだ(×_×)
・サイパンの「ススペ収容所」って・・メチャメチャに警備が手薄なんですけどぉ・・(出入り自由?)
・最終的に降伏を決断したと言う、天羽馬八(あもううまはち)少将に関し、もう少し(セリフだけでなく)具体的な人物像を描いて欲しかった。
・ラストで、初めて笑顔を見せる竹野内氏が良かった。(撮影も終盤で)実際に“感無量”だったのかも知れない?
・『歩兵の本領』『軍隊小唄』なる軍歌が朗らかに(?)歌われてた。
・戦場と言えど、コーラの空き瓶をみだりに投棄しないようにしましょう!
・常夏っぽいサイパンの島にも“クリスマス”は訪れるワケで。
・狂う者もいれば、正気に戻る者もいるのが戦場なのだろう。
・終盤で、大場が日本刀(軍刀?)を引き抜くシーンがあるが、何だかナマクラに見えた(×_×)
・慣れないと“タッポーチョ”が“たっぽう町”と言う町名に聞こえたりする。。
・大場を筆頭に、一定レベル以上の“飢餓状態”は描かれなかった。顔も身なりも、想像してた程ヤバい感じ(?)じゃなかったようだ。

〜 こんなセリフも 〜

大場「独りで歩ける者のみが“最後の総攻撃”に参加出来る」
  「うちにも2人、小童(こわっぱ)がいる」
  「勝つことと、死にたがることは違う。
   死ぬ為に戦うのではない。勝つ為に戦うのだ」
  「生きろ・・!」
  「余計な事は考えるな」
  「収容所に行けば、生命の保証はない」
  「※※が死んだ・・※※も諦めた方がイイかも知れない」
  「皆さんが、必ずや日本の土を踏まれると信じています」
  「皆さんの記憶と共に、我々は日本に戻れます」
  「貴様の言っていた“私の勝利”は何時だ? 間もなくか?」
  「貴様は、何しに来た?」
  「・・降伏はしません。よって、山を下りるつもりはありません」
  「お前たちに“恥ずべき事”は何1ツない」
  「亡き戦友の御霊に哀悼の意味を込め、弔砲を捧げる」
  「この島で“褒められるような事”は、何1つしていません」
  「この子はまだ・・日本を知らないんだな」

堀内「そんなに、命が惜しいんかいな」
  「屍体が、喋りよった」
  「しょうもない“仏心”を起こしなさんな」
  「派手にやりよったな」
  「阿呆かお前! ホンマに撃つ奴があるか!」
  「手ェ出すな! 儂(ワシ)1人で全部やる!」
  「今になって泣き言、言うんやったら、
   何で、子供の手ェ、しっかり握ってやらんかった?」
  「何々? 何かエエことあんの? どう言うこっちゃ?」

青野「“自分たちが逃げ回る”のに、精一杯なのですね?」
  「青野は・・アメリカ兵を殺したいんです」

大城「正直言って・・(※※に)ちょっとホッとしています

元木「前を見て!(Watch the road!)」

ルイス「日本兵は屈強だ。決して侮るなよ」
   “日本人ハ、一期一会ヲ、大切ニシマス”
   「その内、君も何かを(彼らから)学ぶだろう」
   「彼らにとって、捕虜になると言うことは“天皇を裏切ること”なのです」
   「待て! ここに水場はない!」
   “山ノ民間人ハ何処デスカ?”
   “ふぉっくすニツイテ、オ訊キシタイ。
    アナタ方ノ指揮官ノ事デス”
   「彼らは降伏などしない。“誇り高き民族”なのです。
    彼らの自尊心を傷つけてはいけません」
   “歌舞伎ノ(市村)羽左衛門ガ、好キデス”
   “アナタガ、命令シタノデスカ?!”

大佐A「それは? お守り(Lucky Charms)か?」
   「何が言いたい?(Get the point.)」
   「ヤツらは天皇のために死にたがる・・それも我々を巻き添えにな」
   「何だと?(Say again?)」
   「あいつを片付けてやる(He'll gone.)」
   「島内の総てのジャップを、収容所か墓へ送り込め!」
   「“フォックス”とは何者だ? 魔術師か?」
   「ヘマをしたな(We did Shit.)」
   「出てけ!(Get off my fukkin' office!)」
   「全く・・ジャップは理解出来んよ」

大佐B「サイパン赴任が決まって、真っ先に釣竿を準備したよ。
    楽観的過ぎるかね?」
   「何故、彼らはそこまで降伏を拒否する?」

兵卒「敵に1発も撃てずに・・無念です」
  「(空腹だ、と)口にすると・・余計に腹が減る」
  「生(ナマ)で喰う奴があるか。蝸牛は1度、湯掻(ゆが)いてから喰うもんだ」
  「無念です。折角ここまで築き上げた野営地を、
   むざむざ手放してしまうとは」
  「こいつ、アメ公の手先です」
  「黙れ、非国民め!」
  「民間人を、敵の餌食にするんですか?」
  「大尉の命令と言えど、民間人の命を敵に差し出す事には
   賛同出来ません」
  「これは“敵の謀略”です」

戦陣訓“生きて虜囚の辱めを受けず”
   “帝國男児の眞骨頂有り”

米兵「Iの1-6-4に射撃要請!」
  「油断するな・・生きてる奴がいるかも知れん」
  「この役立たずめ!(You fukkin' useless!)」
  「この霧も、ヤツらが仕組んだか?」
  「・・ダメです(=死にました)(It's gone.)」
  「そう願いたいね(I hope so.)」
  「霧の動きを読み、水場の罠を仕掛け・・
   それでいて、我々にその姿さえ見せない・・
   あいつは・・“フォックス”だ」
  「探せ(Check a look.)」

看護婦「さぁ、抱いてみて・・(Go on.)」

兵卒A「徹底抗戦だ!」
兵卒B「降伏なんかせんぞ!」
兵卒C「大尉! 玉砕の御命令を!」

米兵A「ハワイの娘が懐かしいよ」
米兵B「可愛かったな」 ←直後に大変な事に、、

大佐「“武士道自決(Bushido Suicide)”と言う彼らの行動が、良く理解出来ん」
ルイス「それは、彼らの自尊心の問題です」

大佐「大場を、尊敬しているようだな?」
ルイス「はい、大佐」

大場「俺たちは命を拾っただけだ・・戦うしかない」
堀内「そら、ハンパでっせ」

兵卒「この霧も織込み済ですか?」
大場「・・偶然だ」

金原「天皇陛下は、戦争を止めるよう、決断され・・」
大場「日本は・・負けたのか?」

ルイス“貴方ノ計画ニハ、振リ回サレマシタ”
大場「私に“そんなもの”はありません。ただ・・無心で戦っただけです」

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2011年2月 1日 (火)

☆『トイレット』☆

31日(月曜)の夜。
週末に帰阪してたのもあり、しばらく足を運べてない市内のミニシアター“ソレイユ”に立ち寄り『トイレット』と言うヘンテコ(?)なタイトルの作品を観て来た。

「荻上直子(おぎがみなおこ)監督の作品に、1ぺんは触れときたい」って気持ちもあったが・・これまで同監督による『かもめ食堂(2006)』『めがね(2007)』を全く観たことがないので「入門者として、果たしてついてけるかなァ?」と不安な気持ちの隠し切れないワタシでもあった(⌒〜⌒ι)

カナダ・トロント(明確に街の名は登場しない)。

母=コートニー夫人の死を経て、彼女の遺した屋敷に暮らす“パニック障がいにより、4年間も引きこもり続ける”長男=モーリーと“兄たちを小馬鹿にした視線で眺める”長女=リサ。

(それまでは)彼らと離れて生活してた“企業研究員で、ロボット系プラモデルオタク”な次男=レイだったが・・自身の住むアパートを火災により焼け出され、コートニー邸に転がり込まざるを得なくなる。

こうして、兄妹3人+亡き母の愛猫=センセーの共同生活が始まったが・・彼らにはもっと厄介な同居人がいた。
それこそは、母が日本から呼び寄せたと言う祖母=ばーちゃん(もたいまさこ)。

言葉も意思も通じないばーちゃんを不審がる3人だが・・次第に“心を通わせる”ことが出来るようになる。

そんな折、レイが密かに“DNA鑑定”に出していた「ばーちゃんの毛髪と、自らの毛髪を比較した」結果報告書が届くこととなり・・レイは予想だにしなかった“真相”を突き付けられることとなる・・

「海外が舞台」「セリフが全編英語」「唯一の“生粋の日本人キャラ”は一切英語を解さない(話さない)」・・ってトコ(制限性?)に面白味やスリルがあり「今夜はダラッと観とこう」と思ってたワタシは、物語の進む内に(自然と)襟を正すこととなるのだった(=^_^=)

登場人物のいずれもが、冒頭では揃って「鬱陶しくて仕方がない」のだが・・物語の進むウチに、魅力的に光を放ち始めるのが面白い!

そしてまた、兄妹3人それぞれにも「意外な一面の明らかとなる展開」が準備されてて良かった。

特にモーリーの“隠れてた才能”の爆発する瞬間には「やられたな〜」と。『トウキョウソナタ(2008)』と(ある種)似たようなカタチのサプライズ(?)なんだが・・こちらの方がよりキャラとしての“エキセントリックさ”がさんざ強調されてる分、インパクトも強かったかも、と。

ばーちゃんに関しては、、一切“無言”なキャラなンだが・・終盤でポツリと“2つの言葉によるセリフ”があり「きっと劇中の何処かで、何かを喋るんやろけど・・それを何処で聴けるんやろ? で、何て言わはるんやろ?」みたいな“妙な期待感”が自身の中で高まって来てもおり(⌒〜⌒ι)こちらも妙なスリルを感じ続けた。

そちらについては『HANA-BI(1998)』において岸本加世子さんの「ポツリと放つ、あのセリフ」を連想してもしまったが、もっと力の抜けた感じ(?)だったので、決してハナにつく風ではなかったかな、と。

兄妹それぞれが、特異な才能を秘めてそうなトコに、何故だか『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001)』って作品を連想してもしまった(=^_^=) もっと(そこら辺の)演出にメリハリをつけたなら、更にインパクトの強い作品にも仕上げ得たように思う。

・・が、そんなやり方を敢えて(?)外し「小品の域にとどめた」潔さも良いかな、と感じた。
ラストも、妙なコメディタッチであっさり&バッサリ幕としてるし。

ばーちゃんを巡る“終盤の事情”を含むあらゆる(=^_^=)が、全くもって描写不足だったんだけど・・それ故に観客自身で「何やったんやろ?」的に想像の翼を広げることが出来る。

“何がどうって展開”なんぞはさほどなくも「反発し合ってた家族が、1ツ屋根の下に集まるコトで、普遍的なドラマが生まれるんやろな」「各自が何かを契機とし、自身を見つめ直せば、それはそれで“家族の再生”とも成り得るんやろな」と思ったワタシである。

〜 こんなトコも 〜

・字幕担当は、かの松浦美奈さん!
・「エアギター云々」の演出群は、ちょっと作品感を「騒がしく損ねかけてた」のかも(?)
・『スシ一番』で買って帰ったスシは・・130ドルもしてた!
・同じシャツを7枚も持ってる主人公。そんな「何気ないセリフ」をちゃんと(聞き流さず)覚えてくれてるしともいて(・ω・)
・色んなシーンで「3000ドル」って価格設定が繰り返し登場した。「DNA鑑定料」「(ヴィンテージな)ロボットプラモデルの値段」「某クルマの修理代」「TOTOの高級ウォシュレット『Neorest550』の本体価格」「レイの契約してた火災保険金」・・これら総てが、奇しくも同じ3000ドル!
・猫のセンセーには、さほどの出番はなし(・ω・)
・アグニの描いた某イラストが“完全に、全く、文句なしに”ばーちゃんに通じたようだ(=^_^=)

〜 こんなセリフも 〜

レイ“今日、ママが死んだ”
  “最期の願いに「もう1度、センセーの匂いを嗅ぎたい」と”
  “最後に「レイ、あなただけが頼りなの」とママは言った”
  “人生とは、退屈の繰り返しに耐え忍ぶことだ”
  “明日も今日とほぼ同じ。今日と昨日にも大差はない”
  「思い出は、各自の心にとどめよう」
  「イヤなのか?(You don't want to?)」
  「ばーちゃんはトイレから出ると、必ず深い溜め息を・・
   あんな人だったっけ?」
  「完全に、全く、文句なしに構わないってば」
  「彼女、ブスだぜ(She is agry.)」
  「ふざけるな!(God damn it!)」
  「タバコなんて“洗練されてない人”の吸うものだよ?」
  「すごくクールだね」
  「オタクが一番望まないことを? “同情”さ
  「これは“臨時収入”ってトコさ」
  「スゴいや!(Oh my god!)」
  「これぞ“日本の偉大なるテクノロジー”だ」

モーリー「(ばーちゃんは)当分出て来ないよ。朝は長いんだ」
    「(僕ら)アメリカ人の食べるスシは、(ホントの)スシじゃないってことかな?」
    「直せる?(Can you fix it?)」
    「もういいよ(Forget it.)」
    「お願いがあるんだ(Can I ask you something?)」
    「餃子が出来たよ(Gyoza is ready.)」
    「(それを)したいからするだけだ。
     欲求に理由を求めるなんて・・無意味なのさ
    「眼を見て、誠実に頼めば・・必ず通じるよ。心を込めるんだ」

リサ「スシを4人分、お願い。イクラも忘れずに!」
  「ウンザリだわ(forget it.)」
  「私はフェイク(見せかけ)じゃないわ」
  「彼には妹がいて、孤独に死んだりしないわ」
  「自分がフェイクじゃないって証明したいの」
  「私の“魂の叫び”を聴いて」

アグニ「(鳴ってるのは)君の電話だぜ(You have call.)」
   「君の電話だ(Phone for you.)」
   「アメリカ人はいつも“自分が世界の中心だ”と思ってるんだな」
   「トイレには、それぞれの国の文化が反映されてるんだ」
   「今や日本のトイレの大半は“西洋式”なのさ」
   「マドンナが“日本の温かい便座が懐かしいわ”って言ったそうだ」
   「ウォシュレットは“日本の偉大なるテクノロジー”だ」
   「これは情報じゃない・・知識だ
   「今まで気付かない程、※※の※※だったんだ。それで十分だろ?

レイ「君って、イイ奴なのか?」
アグニ「どうかな?」

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2011年1月25日 (火)

☆『探偵物語(1983)』☆

24日(月曜)の夜。
大人しく帰宅し、そそくさと夕飯を済ませてから、衛星第2で放送されたカドカワ作品『探偵物語』を観た。
今週のBS2ってば、、どうやら“薬師丸ひろ子主演作”の強化週間らしい。

タイトルのみ知ってて、これまで全く未見だった本作。
故・松田優作(1949-89)のハードボイルド&コミカルな演技を期待しつつ観たんだが・・ちょっと予想とは違ってたような気も。。

コレってどうやら・・ワタシの中で同名のドラマ作品(1979-80、主演も同じ優作)とこんがらがって認識されてたが故、期待値も高まってしまったモノらしい(⌒〜⌒ι)

東京・田園調布に住む、叡智大学に在籍する“お嬢様”な女子大生=新井直美(薬師丸)がヒロイン。
アメリカ留学を1週間後に控えた直美の前に“用心棒&監視役を依頼された”と言う私立探偵=辻山秀一(優作)が現れる。

尾行&監視を繰り返す辻山を、当初煙たく感じてた直美だが・・今度は逆に、辻山を尾行&監視すると言う“イタズラ心”を発揮させる。
そんな折、辻山の別れた妻=直木幸子・・の現在の恋人=国崎がホテルのバスルーム(密室!)で刺殺されると言う事件が起こる!

助けを求め逃げて来た幸子を自身のアパートにかくまう辻山。
そこに国崎の父・・暴力団“国崎組”組長(藤田進)の配下=岡野(財津一郎)らが迫る!

取り敢えずは直美の提案で、幸子は新井邸に身を潜めることとなる。
そして“真犯人”を見つけ出し、幸子の濡れ衣を晴らすべく調査を開始する辻山&直美のコンビだったが・・

所詮は“アイドル映画”でもあり、総じて「軽薄物語」の域を(完全には)脱せていないワケだが・・お互いに真面目&ウブ&不器用なキャラ(の2人)ながら、共に無鉄砲さを爆発させもし、リアルな(?)暴力団員相手に事態をどうこうしよう、と考える(=足掻く)パワフルなストーリー回しは、なかなかに強引かつ鮮烈な印象だった(=^_^=)
これはこれで、当時の邦画の“元気さ”を強烈にアピールしてくれる快作、とも評せようか。

助演陣の中では、
暴力団の若頭的な男=岡野役を好演した財津氏の存在感が凄まじかった! 今でこそ“中小企業の社長さん”や“ピアノ買ってくれるしと”と言った「コミカル系なキャラのおいちゃん」的な雰囲気を全身から漂わせたはるが(実際のご本人は、TVで拝見する以上に老けておられるようだが・・) 本作では劇中の“性”“暴”などの要素を一手に引き受け、過激に表現してはった。

とある状況から“オトシマエ”をつけなければならなくなる場面では「何とかして、この状況から“笑い”で逃げ切らはるんやろな」と思ってたら・・ホンマに※を切り落としはったのでびっくり!
ある意味『ブラック・レイン(1989)』に於ける、優作自身の“オトシマエ”シーンよりも強烈だった気すらする(⌒〜⌒ι)

後半で消去法により(?)“真犯人”は遂に暴かれるワケだが・・その人物の“殺害動機”に繋がるトコ(事情)が、その時になって初めて明かされる(語られる)、と言う演出であったため「そう言う大事なトコは、前もってフッといてくれよ!」とツッコミそうになってしまった。
こんなんじゃ推理のしようもないってば。

辻山はどちらかと言えば“優柔不断”なキャラだったんだが、それはそれでタッパ(身長)も態度もデカいので(=^_^=)、さほどショボくれた(悲しい)雰囲気は漂ってなかった。
にしても優作氏・・本作からわずか6年後に亡くなられるとは・・(享年40)。

〜 こんなトコも 〜

・原作は赤川次郎の小説。“ヤクザネタ”に大きく逃げてる(?)トコなども含め「どうかな〜」と思うが、当時はモノ凄いパワー&執筆ペースだったから、さほどイマイチさは“問題”とならなかったんだろう(←おい)
・“真犯人”の遺留品が思わぬ場所から見つかる・・って身に付けとくなよ、そこで(⌒〜⌒ι)
  きっと、指紋もあの場所で沢山見つかることだろう。
・アイドル映画ならではの“ファンを不安にさせる演出”が中盤で“とある謎”として展開された。あそこはもっと強調し、切なくも描いたら・・後で素晴らしく効いて来たように思うんだが・・
・赤川探偵社のボス役で故・荒井注氏が「特別出演」を。。何やら「探偵社内にスタッフが常駐してそう」で、如何にも機動性の低そうな職場だった(⌒〜⌒ι)
・辻山の住んでたアパート『第三若葉荘』の家賃は、月5万とのこと。 
・深夜のバー(?)で直美を誘った男との会話にショックを受けた(⌒〜⌒ι)
 直美「あんた・・歳、幾つ?」
 男「33だよ」
 直美「何だ・・オヤジか」 ←ひィィ!
・国崎組のオッソロしい(?)おっさんらの乗るマイクロバスの側面に「娯楽の殿堂」と書かれててちょっと笑えた。
・岡野の体格設定は「身長175センチ、体重78キロ」とのこと。
・こと本作に限って言えば「お屋敷の高い門扉は、乗り越えるためにこそある!」って感じだった(=^_^=)
・岡野たちが新井邸に殴り込んで来たそうだが・・ちょっとその場面が想像しにくかった(再現映像が欲しかった)。

〜 こんなセリフも 〜

直美「連れてってくれるんですか? ・・海」
  「私・・男の人って、意識し過ぎるって言うか・・身構えちゃうんです。
   “自意識過剰の認識不足”って言われます」
  「帰らなくてもいいかな・・帰るのやめようかな・・」
  「離れてよ。パパにだって打(ぶ)たれたことないんだから」
  「どう? 尾行された気分は?」
  「重たいでしょ? ・・ごめんなさい」
  「私、辻山さんが思ってる程“子供”じゃないもん!」

辻山「そっちは関係なくても、こっちは生活かかってるし」
  「ま、一応・・これでも探偵やってるから」
  「それから・・くれぐれも“過激なこと”はしないように」
  「僕は(ここに)仕事で来てるから」
  「いやホント、踊れないから・・ごめん」
  「最後まで。仕事だから」
  「取り敢えず、親子一緒に住むことはいいことだと思うよ」
  「“報告書”出しちゃったから・・お前たちヤバいンじゃないの?」
  「オモテ、ちょっとマズいンですよ・・“集金人”が来てて」
  「聞かされてないンだよ、依頼人のことは」
  「今さら、お前が謝ってもしょうがない」
  「もう、そう言う問題じゃない」
  「随分、飲むようになったんだな・・お前は贅沢だよ」
  「懲りたよ、女は・・お前のせいだ」
  「僕たち、帰ってイイですか?」

幸子「“あたしの匂い”消して行くんでしょ?」 ←ドキドキ(=^_^=)
  「今夜だけ・・そばで寝かせて」
  「お互い大人になったんだし、もう傷つけ合うこともないかな?」

長谷沼「お帰りは“玄関から”の方がお楽かと存じますが」
   「こう言うことは、警察に任せなきゃ。そのために税金、払ってるんですから」
   「朝帰りですか・・お嬢様」

岡野「何だ、ジャリ(子供)じゃねぇか・・」
  「喪服がいけねぇんだよ、その喪服が・・」 ←『お葬式(1984)』か『失楽園(1997)』か(=^_^=)
  「街中(まちなか)で撃つなぁ!」 ←ここは衝撃的!(=^_^=)
  「相談に乗っているうちに・・同情が愛に変わりました・・」

永井「朝飯、一緒に食べようか?」
直美「それって・・“朝まで一緒にいる”ってことですか?」

直美「これも仕事のうち」
辻山「・・命令ですか?」
直美「そう」

辻山「こいつの浮気調査、俺がしてた」
幸子「・・イヤな仕事ね」

辻山「“探偵ごっこ”やってんじゃないんだぞ。どう言うつもりなんだ?」
直美「でも・・独りじゃムリだと思わない?」

直美「すごい・・人間の声じゃないみたい」
辻山「結局・・“色と欲”か」

辻山「ホテルなんて、大体何処も同じようなもんだ・・
   強いて言えば“仕掛け”が違うぐらいか」
直美「“仕掛け”って?」

直美「(こんなの)どうってことないじゃない」
辻山「寝てみなくちゃ分かんない・・ただ“寝る”わけじゃないから」

辻山「疲れてるンだ・・独りになりたい。
   悪いけど・・お茶飲んだら、帰ってくれ」
直美「独りで寂しくないんですか?」
辻山「独りでいて、寂しくない筈なんてないよ・・
   だけど“甘えちゃいけない時”だってあるンじゃないのか?」

直美「ホントにパパを愛してる?」
※※※「いえ、その・・言うと減りますから・・

追記:本作の主題歌『探偵物語』の作曲が大瀧詠一氏であると知った。

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